『AIR偽小説第百十九弾』

懲りずに第百十九弾です。
緊急時にかける番号でこんな話題とは、
なかなかいい運命に落ち着いたものですな(爆)


『4行小説』

★神奈
「人物語り。今回は敬介殿だ」
「順番を飛ばしてしまうなど…しかも忘れてしまうなど、言語道断であった…」
「ううむ、余は余は…」
「出るたびに荒れた空気を和ませる存在だと思うておるゆえに、余は非常に申し訳ない」

あゆ「神奈ちゃん、かなり落ち込んでるね」
神奈「うう、余は進行役失格かもしれぬの…」
敬介「いやいや、こうして気付いて、それでこうまで気にかけて…」
敬介「そして今ちゃんと企画をこなしてるんだから、そこはしっかりしてると僕は思うよ」
神奈「敬介殿…すまぬな、本当に」
敬介「ははは、そうまで言われると逆にこちらが申し訳ないよ」
あゆ「うぐぅ、さすが敬介さんって大人だね」
神奈「うむ、そうであるな。落ち着いた御仁だ」
敬介「もういいよ。それに語るなら四行で語ってくれないかな」
神奈「そうであった。ではあゆ殿」
あゆ「うん」

★あゆ
「神奈ちゃんも言ってたけど、敬介さんが登場すると自然と場が和むんだよ」
「なんだろう、暴走が収まるっていうのかな…そんな感じでね」
「走るんじゃなくって、ゆっくりと歩くってイメージかな」
「だからボクにとっても嬉しい存在だよ」

敬介「これはこれは、嬉しいね。ありがとう」
あゆ「うぐぅ、こちらこそありがとうございます」
神奈「おお、実にゆったりとした空気であるの。これは素晴らしきことだ」
敬介「ゆったり、か…。だが、実は僕のイメージはそうじゃない」
あゆ「イメージがそうじゃないってどういう事?」
敬介「原作では実に嫌な役をやっているからね。立場が悪いんだよ」
神奈「それでも、こうしていい印象があるではないか」
あゆ「うんうん」
敬介「こういう場だからね。…おっとっと、そうそう自分で自分も語るんだったよね」
神奈「うむ」
敬介「だったらこれについてはその時に語らないとね」
あゆ「あ、そうだね」

★敬介
「落ち着いている…というより…」
「実は、淡々としているのかもしれないね、僕の場合」
「何故なら、そういうペースでしか会話をしてないからね」
「感情的になっても、それは大人としてのものでしかないんだ」

神奈「ほ、ほう…」
あゆ「複雑な事情がありそうだね…」
敬介「実はその事情について知ってるのは晴子だけなんだ」
神奈「晴子殿?」
敬介「そう。他の誰も知らない。いや、知る必要もないんだ。今後もね」
あゆ「うぐぅ、なんだか大変そうだよ…」
神奈「余達では力になれぬのかの…」
敬介「無理しなくていいよ。これは大人の事情というやつだからね」
神奈「むむ、またも新たな言葉の登場であるな…」
あゆ「いや、違うと思うけど…」
敬介「さて、お客さんはもちろんいるんだろ?そろそろ呼んでくれないかな」
神奈「そうであったな。では一人目はこの客人だ」
繭「みゅーっ」
神奈「というわけで椎名繭殿だ」
あゆ「…いいの?こういう人選」
繭「みゅー?」
敬介「いいんじゃないかな。第一印象というのも聞いてみたい」
神奈「うむうむ。というわけで繭殿、敬介殿について四行だぞ」
繭「うん」

★繭
「とっても…」
「優しそう…」
「でも…」
「うらになにか…ありそう…」

あゆ「それについてはさっきやったような…」
敬介「というわけで追及は無しにしてくれないかな」
繭「みゅーっ」
敬介「分かってくれたみたいだね」
神奈「…敬介殿は繭殿が何と言っておるのかわかるのか?」
敬介「雰囲気でね」
繭「みゅー♪」
あゆ「なんだかスゴイね…」
敬介「これくらいは頑張れるさ。一応僕もAIRの登場人物だからね」
繭「がくやてき…」
神奈「おほん。さて、次の客人であるぞ」
晴香「こんにちは」
神奈「というわけで巳間晴香殿だ」
敬介「やあこんにちは」
晴香「お噂はかねがね。荒れた場を和ませる達人なんですってね」
敬介「ははは、そこまですごくはないよ」
晴香「ご謙遜を。香里が褒めてたわ。私もあやかろうかしら」
あゆ「何にあやかるの?」
晴香「和みにね」
繭「みゅー?」
晴香「いいじゃないの。体験は自由よ」
繭「みゅーっ」
晴香「そうそう、そういう事よ」
神奈「晴香殿も繭殿のことがわかるのかの…」
あゆ「うぐぅ、なんだかズルいよ」
敬介「それはいいとして、四行だね」
晴香「あ、はい。そうですね」

★晴香
「ちょっとだけど違う誰かを思い出したわ」
「郁未が言ってた、非日常の中の日常を提供してた人物をね」
「なんていうのかしら、まともじゃないものの中でまともを作り出す…」
「そういう力があるんじゃないのかしら?」

敬介「いやぁ、まともっていうのは人それぞれだからね」
晴香「そこら辺は曖昧でいいと思うんだけど…」
繭「みゅーっ」
敬介「そうだね、そうなると曖昧でいいかもしれない。しかし、言葉としてはどうかな」
晴香「選んだ言葉が悪かったってことかしら?」
繭「ことば?」
敬介「そういう事。けれども…ただの表現の手段の一つであるから、一概に悪いとも言えないね」
晴香「結局どっちなの…あ、もしかしてこれが曖昧だとまたそこで言いたいわけなのかしら?」
繭「…うん、そう」
敬介「そうそう、そういう事だよ。いやあ、分かってくれて嬉しいね」
晴香「どういたしまして」
繭「みゅ」
神奈「…のうあゆ殿」
あゆ「何?」
神奈「何故余達がおいてけぼりなのだ?」
あゆ「さあ…ボク達は非日常の部類なんじゃないの」
神奈「なんだそれは…。ええい、次の客人であるぞ!」
留美「ふっ、やってきてしまったわね。この乙女の中の乙女であるあたしの出番が!」
神奈「さあ早く語るがよい。そなたで最後だからしっかり締めくくるのだぞ」
留美「なんだか偉そうねえ…」
敬介「やあ、よろしく頼むよ」
留美「あ、はい。…語られる人物の方がよっぽど丁寧よ?」
神奈「いちいちそのような事を気にするでない!」
晴香「怒った。…短気ねえ、この子」
繭「みゅー…」

★留美
「無理なく乙女に…という事を以前言われた気がするわ」
「そう、無理はいけないのよね」
「だから…あたしは乙女に目覚めたの」
「そんな元となった橘さんは、立派な助言者ね」

敬介「僕の発言が役に立ったなら何よりだよ」
留美「はい。それはもうたっぷりと」
あゆ「ところで、どの辺りが乙女になったの?」
留美「ふふふっ、聞きたい?」
晴香「なってるつもりなんじゃないの。気分がそうなのはいいと思うけどね」
留美「な、なーんですってー!?」
繭「みゅーっ♪」
留美「ぎゃーっ!!」
神奈「五月蝿い御仁であるな…」
留美「ってこら繭っ、引っ張るなー!」
繭「みゅー…」
留美「イタタ…ふぅ、まったくもう…」
あゆ「…で、どの辺が乙女なの?」
敬介「元気でいいことだね」
あゆ「あ、そういうことなんだ」
敬介「そう。乙女たるもの元気でなくちゃあね」
留美「う、お、おほほほ。そういうことよー!」
繭「みゅーっ」
留美「って、ギャー!…だから引っ張るなってのー!!」
繭「みゅー…」
留美「ったく…」
晴香「単に五月蝿いだけじゃないの」
神奈「余もしきりにそう思うておったところだ。乙女とはうるさいものなのかの…」
留美「ちがーう!!」
あゆ「えっと、そろそろ終わりかな?」
敬介「そうだね。実に楽しませてもらったよ、ありがとう」
神奈「うむ。楽しまれたのなら何よりであるぞ」
晴香「ま、荒れてなかったし。こういうのが平和ってもんなのかもね」
繭「みゅーっ」
留美「こらー!あんたらあたしを誤解したままほっぽってくなー!」
あゆ「まあまあ。留美ちゃんの出番はまたくるよ」
神奈「そうであるな。その時に語ればよいゆえ」
留美「ぐ…」
神奈「今回はここで終わりとする!」

<なごんだのかひら>


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