『AIR偽小説第百九弾』

懲りずに第百九弾です。
とりあえず、気分変えるためにちょっと変更。
とはいえ、何がどうなる保証なんて一切ありませんが。
もはや続きもの状態からは抜けられんなあ(人員追加の時点でもう無理なんだけどね)


『4行小説』

★神奈
「ここも久しぶりであるの…」
「観鈴ちんからさうんどたいとると交代でやろうと相談を受けたので余達の出番なのだ」
「佳乃殿の脅威からもようやく回復したので人物語りを頑張るぞ!」
「今回は河原崎殿だ」

あゆ「…誰?」
神奈「だから河原崎殿だ、あしすたんとのあゆ殿」
あゆ「うぐぅ、そんな堅苦しい肩書きつけなくていいよ」
神奈「しかし分かりやすく説明するためには必要ゆえ…」
あゆ「まあそうなんだけどね…。で、改めて聞くけど河原崎さんって誰?」
神奈「余は知らぬ」
あゆ「…知らない人について語れるの?」
神奈「そう言われても…次は河原崎殿だと台本に書かれておる」
あゆ「何、台本って」
神奈「往人殿から以前もらった横文字辞典の付録であるぞ。見るがよい」
あゆ「…たしかに台本って書かれてあるね。けど人物名しか書かれてないよ」
神奈「台本とはそういうものではないのか?」
あゆ「普通は話の流れとかが書かれてるんだけど…」
神奈「なんだと?ではこれは違うのか?」
あゆ「台本と書かれてる以上は台本かもしれないけど…うぐぅ、かなりいい加減な台本だね…」
神奈「なんと…またしても余は騙されてしもうたのか…」
河原崎「あらあらあら、若いうちからそんな沈んでちゃよくないわよ」
神奈「そなたは誰なのだ」
河原崎「失礼な子ねえ…。あたしがその河原崎よ」
神奈「なんと、そうだったのか!?」
あゆ「おばさんだったんだ…。あ、そういや観鈴ちゃんの家の隣に住んでるって」
神奈「ということは観鈴ちんの知り合いなのかの?」
河原崎「そういう事になるわねえ。ちゃんと覚えておいてね」
あゆ「は、はいっ」
神奈「…むう、前途多難であるの」
河原崎「ところで…まずはあたしから語ればいいのかしら?」
神奈「要領を心得ておるようだの。ではするがよい」
河原崎「どうでもいいけどあなた偉そうねえ…昔の人?」
神奈「ええい、そのようなことを気にするでない!」

★河原崎
「あたしはねえ…」
「しがない世話焼きのおばさんねえ…」
「観鈴ちゃんのお願いで国崎往人って人に仕事を紹介してあげたけど…」
「あの人変わってて結構引いちゃったわねえ」

あゆ「…往人くんの話題に変わってない?」
河原崎「そんなことないけど?」
神奈「おほん。では客人…の前にあゆ殿が語っておらぬぞ」
あゆ「あ、そうだったね。じゃあ早速…」
河原崎「どんなことを語ってくれるのかしら。楽しみだわ」
あゆ「うぐぅ…」

★あゆ
「…でも、いくらなんでもほとんど知らない人を語るのもなあ」
「知ってるのは観鈴ちゃんちの近所の人ってことくらいで…」
「往人くんに仕事を紹介したってことから、面倒見はよさそうだけどね」
「普段は何をしてるのかなあ?」

河原崎「なんだか支離滅裂ねえ」
あゆ「うぐぅ、ごめんなさい…」
河原崎「で、何?あたしの私生活のことが知りたいの?」
あゆ「あ、い、いえ、そういうわけでも…」
河原崎「なあに?はっきりしないといけないわよ、ほんとにもう」
あゆ「うぐぅ、ごめんなさい…」
神奈「いたたまれぬの…。ええい、客人を呼ぶぞ!」
留美「ごきげんよう」
神奈「というわけで、将来の姿はそうかもしれない七瀬留美殿だ」
留美「はぁ?なんですってぇ?」
神奈「ちょ、ちょ、ちょ、そのような恐い形相で近づくでない!」
河原崎「あらあら、可愛い女の子ね」
留美「えへへ、ありがとうございます」
河原崎「登場した時にごきげんようなんて使ってたけど、どこかのお嬢様なの?あなた」
留美「お嬢様っていうか…真の乙女を目指しているものですから」
河原崎「へえ、乙女ねえ…。あたしも若い頃はね…」
あゆ「む、昔話が始まりそう…。留美ちゃん!河原崎さんについて四行だよ!」
留美「あ、人物語りよね。おっけい、任せといて!」
河原崎「これからいい話が始まるところだったのに…」
神奈「やけに留美殿張り切っておるの…」

★留美
「乙女を目指す身としては…」
「こういう、乙女を過去に経験済みの人物に教えを請うのもありよね」
「…って、この河原崎さんってどういう乙女だったのかしら…」
「ということが気になる人ね」

河原崎「あたしの昔のことが知りたいの?」
留美「ええ、そうですね。乙女のコツとか。だって!人物語りの対象になってるんだし!」
河原崎「やあねぇ、この子ったら。そんな乙女時代のことなんて…」
留美「ああっ、やっぱり乙女たるときがあったんですね!?詳しく聞かせてください!」
河原崎「あっははは、もうどうしようかしら」
あゆ「…なんか勝手に世界に入っちゃったみたいだよ」
神奈「いつの時代も勝手に振る舞う人物はいなくならないものだの…」
あゆ「えっと、次の人呼ぼうか?」
神奈「そうだの。…というわけで最後の客人じゃ!」
友里「…こんにちは」
あゆ「…誰?」
神奈「あゆ殿は最初にもそのような事を申しておったの…。このご人は名倉友里殿だ」
あゆ「へええ…あっ、もしかして由依ちゃんのお姉さんかなあ?」
友里「あらっ、分かるの?」
あゆ「名字一緒だし。なんとなく雰囲気とか」
神奈「さすがだの、あゆ殿は。余は観鈴ちんから聞いていたのだがな」
あゆ「ふうん…。そうだっ、自己紹介しなきゃ」
友里「えっと…神奈ちゃんとうぐぅちゃん、だっけ?…と佳乃って子から聞いてるんだけど」
神奈「佳乃殿から…」
あゆ「…神奈ちゃん。ボク佳乃さんに殺意が少し沸いてきたよ」
友里「そんな物騒なこと言わないの。ちゃんと正しい名前を別の子から聞いてるから」
あゆ「あ、そうなんだ…」
友里「月宮あゆちゃん、ね。でもって、神奈備命ちゃん、ね」
神奈「余のそちらの呼び方にちゃん付けはいらぬ…」
友里「いやいや、ちょっとした冗談だから。えっと、それでなんだっけ。河原崎って人について四行だっけ」
あゆ「あ、はい、そうです」

★友里
「…って、会っても居ない人についてどう語れっていうのかしら」
「なんだってこんな人選なのか…悩むところね…」
「うーん…」
「…またの機会にしてちょうだい」

神奈「そうであるの…人選が悪かったの…」
あゆ「ねえ、どうして友里さんを選んだの?」
神奈「観鈴ちんと相談をしているうちに新たな人が来たというから、試しに呼んでみたのだ」
あゆ「…思いつくのはいいかもしれないけど、やっぱり人を選ぼうよ」
神奈「そうであるの…」
友里「ところでさあ…あっちの方で座って語り合ってるおばさんと女の子は?」
神奈「おおそうであったな。おばさん…の方が河原崎殿で、もう一人は七瀬留美殿だ」
友里「へえ、あのおばさんが…何かすごい人なの?」
あゆ「うぐぅ、ボクにはよくわかんない」
神奈「余も同じであるぞ」
友里「…なんでそんな人について語る必要があるのよ」
神奈「これも順番であるのでの」
友里「変な企画…」
神奈「………」
あゆ「あ、えっと、これで終わりだよね?ね?」

<最後ほったらかし>


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