『AIR偽小説第五十一弾』

懲りずに第五十一弾です。
長くなりそうだったので無意味に分割。
この回で全員分終わるかな…?


『2行小説』

★観鈴
「往人さんと澪ちゃん、人形劇に夢中になっちゃった」
「仕方ないからここから観鈴ちんが司会、にはは」

柳也「そして何故か俺が補佐役だ…」
観鈴「えっと、よろしくお願いしますっ」
柳也「別に構わないがな。司会も何度かこなしたし」
観鈴「じゃあ早速柳也さん二行」
柳也「ああ…」

★柳也
「本当は俺は関わりたくなかったんだが…」
「くるみ割をしたあの時が懐かしい…」

観鈴「でも、あれ面白くなかったです」
柳也「がーん…」
観鈴「あっ、嘘嘘。面白かった、にはは」
柳也「別にもういい…」
瑞佳「ここって結局何をやるところなの…」
観鈴「あ、瑞佳ちゃんいらっしゃい」
瑞佳「あれっ?会ったことあったっけ?」
観鈴「ううん。往人さんから名前聞いた」
瑞佳「そうなんだ。えっと、それであなたは…」
観鈴「あ、ごめんね。神尾観鈴。観鈴って呼んで欲しい」
瑞佳「じゃあわたしも瑞佳って呼んで」
観鈴「うん、わかった」
柳也「俺はほったらかしか…」
瑞佳「わっ、すいません…。…随分昔の人なんですね?」
観鈴「柳也さんは野武士なんだって」
瑞佳「野武士…」
柳也「違う!!…まあどうでもいい。とにかく俺の名は柳也だ、よろしくな」
瑞佳「よろしくお願いします…」
観鈴「それじゃあ瑞佳、頼むね」
瑞佳「うん」

★瑞佳
「…とはいっても、結局わたしにはよくわかんないな〜」
「ただの語りになんでこんなに大袈裟に事が動いてるのか…」

柳也「だから俺は関わりたくなかったんだ」
観鈴「でも柳也さん、途中からノリノリだった」
柳也「…それもそうだな。不思議な現象だ」
瑞佳「それにしても、どうしてわたしの名前をわざわざ聞いてたの?」
観鈴「だって往人さんが“無謀司会のアシスタントの名くらいは知っておけ”って」
瑞佳「はあ…浩平ってば悪い意味で有名になっていくねえ…」
観鈴「そうそう、その無謀司会さんの名前、折原浩平、って往人さん言ってた」
瑞佳「はあ…情けないよ、まったく…」
柳也「無謀司会…そんなに無謀か?嫌々ながらの俺でもかなり務まったが」
瑞佳「たしか、遠野さんと佳乃さんと聖さんに打ちのめされてたよ」
柳也「…なるほどな。俺も一度投げ出したくなった」
観鈴「わ、遠野さんとかのりんってそんなに凄いんだ」
瑞佳「凄いっていうより、司会がついていけなくなるんだろうね」
柳也「ふむ、経験者は語る、だな…。おい瑞佳、お前もしばらく補佐役として付き合え」
瑞佳「え、ええっ?」
観鈴「あ、それ名案。大勢の方が頑張れるし」
瑞佳「いいのかなあ…」
柳也「迷惑か?なら無理にとは言わないが…」
瑞佳「い、いえいえ。協力させていただきます」
観鈴「よかった。では次の方どうぞー!」
あゆ「うぐぅ、こんにちは…」
観鈴「こんにちは、あゆちゃん」
柳也「お前はたしか、あゆちんとかうぐぅちんとか呼ばれて遊ばれてた奴だな」
あゆ「うぐぅ…」
柳也「しかし心配するな。今回は平和だぞ」
あゆ「うぐぅ、良かったよ」
瑞佳「…たしか、佳乃さんがうぐぅちゃんと呼んでたような…」
あゆ「うぐぅっ!…って、キミは?」
瑞佳「ああ、ごめんごめん。わたしは長森瑞佳」
あゆ「ボクはあゆだよ、月宮あゆ。よろしくねっ」
観鈴「うんうん、平和平和」
柳也「というところであゆ、二行頑張れ」
あゆ「うんっ」

★あゆ
「この企画を通して、ボク色んな事が身に付いたよ」
「とりあえず、危険を感じたら逃げる事」

瑞佳「あゆちゃん、何かに追われてるの?」
あゆ「そういうわけでもないんだけど…」
観鈴「かのりんのお気に入りだからね」
瑞佳「お気に入りって、どういうこと?」
あゆ「うぐぅちゃんだぁ!とか言って遊ばれるんだよ…」
瑞佳「そ、そうなんだ…」
柳也「遊ばれるか…深刻だな…」
あゆ「それじゃあまたねっ。ばいばい〜」
観鈴「うん、ばいばい〜」
瑞佳「うーん、色々苦労してる人がいるんだね」
柳也「居ない方がいいんだがな」
観鈴「では次〜」
佳乃「あれれっ?うぐぅちゃんはぁ?」
柳也「言ってる傍から問題の人物登場だな」
瑞佳「凄いね。たしかにあゆちゃん実行してるね」
佳乃「ううっ、また逃げちゃったのかなぁ…」
観鈴「ほらほら、かのりんも2行」
佳乃「うんっ」

★佳乃
「ここまで世界が広がったのはあたしの魔法のおかげなんだよぉ」
「もっともっと開拓するのがかのりんの野望だよぉ〜」

柳也「思えばお前の所為で俺は…」
瑞佳「そういえばわたしも佳乃さんに連れてこられて…」
佳乃「関係ないけど瑞佳ちゃんとあたしはしりとりになってるんだよぉ」
観鈴「あ、たしかに漢字でつながってる」
佳乃「だからね、二人には密接な関わりがあるんだよぉ」
瑞佳「…そんなの偶然だもん」
佳乃「そしてあたしってば、更に別の人の名前につながってるんだよぉ」
観鈴「それって誰なの?」
佳乃「えへへ〜、それは秘密。まず先に瑞佳ちゃんの愛称を決めないとね」
瑞佳「そ、そんなの決める必要あるの?」
佳乃「みずりん、ってどうかなぁ?」
観鈴「…なんだかわたしに近い気がする」
佳乃「あっ、そかそか。凄いよみずりん、観鈴ちゃんと近いんだよぉ」
瑞佳「言ってる傍からみずりんになってる…」
柳也「ほんと見境無しだな…」
佳乃「というわけなので〜…みずりんをりんりん星人二号に任命するっ!」
瑞佳「うわわっ、そんなのやめてよー」
佳乃「ちなみに一号はあたしだよ〜」
瑞佳「やめてってば〜」
佳乃「本当はね、なゆちゃんが二号になるはずだったんだけど…」
観鈴「あれっ、なゆちゃんはどうしてならなかったの?」
佳乃「なゆりんって呼び方はダメって言われたんだよぉ」
瑞佳「ふーん…って、だからわたしは!」
佳乃「ばっちりみずりんだよぉ」
瑞佳「はあ…もういいよ…」
柳也「ほらほら、語り終わったんならお前の出番は終わりだぞ」
佳乃「そうだ、柳也くん。神奈ちゃんはどこ行ったか知らない?」
柳也「俺は知らないぞ」
佳乃「しょうがない。自分で探すことにするよぉ。じゃっあねぇ〜」
観鈴「…かのりんいつもみたいに元気」
瑞佳「あれは元気良すぎるよ…」
柳也「まあそう落ち込むな」
観鈴「そうそう。では次〜」
みさき「こんにちは」
観鈴「いらっしゃい、みさきちゃん」
みさき「観鈴ちゃんが司会なんだね。頑張ってね」
瑞佳「えっと、たしか川名先輩?」
みさき「そういうあなたは瑞佳ちゃんだね。みさきちゃんでいいよ」
瑞佳「い、いや、先輩だからさすがに…」
みさき「遠慮しなくていいのに…」
柳也「…なあ、もしかして俺も…」
みさき「あれっ?この人はだれなのかな?」
観鈴「あっ、みさきちゃんは初対面だよね。えっと、この人は柳也さん。昔の人」
みさき「昔の人?」
柳也「見れば分かるだろ。俺の服装は明らかに他と違う」
みさき「ごめんね。私目が見えないんだよ」
柳也「なっ…そうだったのか?」
みさき「うん、そうだよ」
柳也「それは失礼したな。まあ目が見えずとも気配や声で相手の事は分かるだろう」
みさき「その通りだよ。よろしくね、柳也ちゃん」
柳也「…やっぱりか…。観鈴や瑞佳の呼び方を聞くと俺もそう呼ばれるんじゃないかと…」
瑞佳「なんだか、とてもお互いに分かってるみたい」
柳也「そういうわけでもないぞ」
瑞佳「だって…気配とか声ってすぐに出てきたもん」
柳也「戦の基本でもあるからな。相手の姿が見えない時はそれで探る」
観鈴「凄い…」
みさき「やっぱり昔の人なんだね。色んな人に会えて私嬉しいよ」
柳也「どうして会えたとか疑問を持たないのか、お前は」
みさき「持ってたら今こんな所にいないよ」
柳也「…それもそうだな」
みさき「今度いっぱいお話しようね」
柳也「そういうのは裏葉とやってくれ。あいつならたくさん喋ってくれるぞ」
みさき「裏葉ちゃん?」
柳也「ああそうだ…って、何でもちゃん付けはどうかと思うんだが…」
瑞佳「川名先輩の好み、だね」
みさき「そうだよ。可愛いから」
観鈴「えっと、話、いいかな?」
みさき「あ、ゴメンゴメン。たしかこの企画について語るんだよね」
観鈴「うん。でもって2行、にはは」

★みさき
「私はなんだか嬉しいよ、自然と世界が広がったから」
「以前は学校より他の場所を歩くのも恐かったのに…」

瑞佳「そうだったんだ?」
みさき「うん。私、慣れない場所以外はまったくダメだったから…」
柳也「今はどこでも大丈夫、という感じだな」
みさき「うん、そうだよ」
観鈴「ちなみに、一度うちにお泊まりしたんだよね」
みさき「楽屋的内容だね」
瑞佳「もうそんな体験までしたんだ…」
柳也「仲がいいのは良いことだ」
みさき「それじゃあ私はこの辺で失礼するね」
観鈴「うん。ありがと」
みさき「ばいばい、観鈴ちゃん、瑞佳ちゃん、柳也ちゃん」
観鈴「ばいばい」
瑞佳「先輩、ばいばい」
柳也「…だからその呼び方はやめてくれ」
観鈴「さてと。じゃあ次の人〜」
舞「………」
瑞佳「うわっ、無口な人」
観鈴「こんにちは、舞さん」
舞「…こんにちは」
柳也「…お前、ひょっとしてかなりできるな?」
舞「………」
柳也「ふっ、なるほどな…」
観鈴「柳也さん、なんの話をしてるの?」
柳也「それは秘密だ。…ふむ、いつか手合わせ願おう」
舞「………(こくり)」
瑞佳「頷いた…」
観鈴「うーん…とにかく2行。舞さん」
舞「…わかった」

★舞
「新鮮…」
「楽しい…」

柳也「簡潔だな」
瑞佳「ところで、舞さん、でいいの?」
観鈴「あっ…。えっとね、この人の名前は…」
舞「川澄舞」
観鈴「だって。にはは」
瑞佳「ふーん。わたしは長森瑞佳だよ」
舞「…瑞佳」
瑞佳「うんっ。よろしくね」
舞「………(こくり)」
柳也「ではまたな、舞」
舞「………(こくり)」
観鈴「…なんだかきりっとした目つきだった」
瑞佳「何を交わしてたのか気になるね」
柳也「ふっ…」
観鈴「えっと、それじゃあ次の人〜」
晴子「おっしゃー!みんな元気でやっとるかー!」
観鈴「わ、お母さん」
瑞佳「観鈴のお母さんなの?しかも出来上がってるね…」
柳也「以前会った時もそんな状態だったな」
晴子「あっははははは。観鈴、えらい出世やないのー」
観鈴「え?」
晴子「すべての権限を操れる司会なんやろ?うち鼻が高いわ〜」
観鈴「にはは、ぶい」
瑞佳「そんなに司会ってすごいんだ…」
柳也「経験から言わせてもらえれば、そこまで凄くはないぞ」
晴子「あん?なんやあんた、観鈴にケチつけるいうんかいな」
柳也「そういうわけじゃなくてだな。俺は事実を言ったまでだ」
晴子「ほ〜お、ええ度胸しとるやないの。ほんならうちが…」
観鈴「わ、待って待って。落ち着いてお母さん」
晴子「観鈴。好き勝手言わせてええんか?」
観鈴「えっと、じゃあ司会として…お母さん、二行やって?」
晴子「…こら一本取られたなあ。ほないくで〜」

★晴子
「忙しい中参加しとるけど…」
「できたら酒がほしいわ〜」

観鈴「お母さん、さすがにそれは無理。誰か提供者がいないと」
晴子「言うてみただけや、気にすんなや」
瑞佳「ふう、大事にならなくてよかったよ」
晴子「おっ、あんた新顔やなー。観鈴の友達か〜?」
瑞佳「えっと、はい、そうです」
晴子「そかそか。なかようしたってやー。ほな!」
柳也「あっという間に去っていったな…」
観鈴「友達…にはは」
瑞佳「どうしたの?」
観鈴「ううん、なんでもないよ。じゃあ次の人〜」
美汐「こんにちは」
瑞佳「初めまして」
美汐「…初めまして」
柳也「初合わせが多いな…」
観鈴「仕方ないよ。瑞佳、来て間も無いから」
美汐「私も来て間も無いはずなんですが…」
柳也「既に俺と面識がある時点で、そんなに説得力はないぞ」
美汐「そうですか…」
瑞佳「えっと、わたしは長森瑞佳」
美汐「失礼しました。私は天野美汐といいます」
瑞佳「よろしくね」
観鈴「それじゃあ早速2行お願いするね」
美汐「…はい」

★美汐
「司会は望みませんが、アシスタントをやりたいものです」
「私は率先して行なう事が苦手なので…」

柳也「なんだか希望を語る奴が多くないか?」
美汐「気にしてはいけないことでしょう」
瑞佳「そうだよねえ。これは意見を語る場だもん」
観鈴「美汐ちゃん、アシスタント希望ならすぐにできると思う」
美汐「そうでしょうか…」
観鈴「たとえばかのりんのアシスタントとか」
美汐「…それは酷というものでしょう」
瑞佳「酷、なんだ…」
柳也「わからないでもないがな。しかし率先してやらないと無理な気もするぞ?」
美汐「…では、なるべく頑張ります。それでは失礼致します」
観鈴「わ、あっさり去っていっちゃった…」
瑞佳「随分と真面目な子だね」
観鈴「それじゃあ次〜」
繭「みゅーっ」
瑞佳「あれっ、繭」
柳也「おっ、知り合いか?」
瑞佳「うん」
観鈴「えっと、お名前教えて欲しいな」
繭「みゅー…」
瑞佳「繭、名前を言わないと駄目だよ?」
繭「…しいな」
観鈴「…しいな、まゆ?」
繭「…うん」
観鈴「にはは、よろしくね、繭ちゃん。わたしはみすず。神尾観鈴」
繭「みすず…」
観鈴「うん」
繭「みゅーっ♪」
観鈴「ど、どうしたの?」
瑞佳「あっ、観鈴のこと気に入ったみたいだね」
観鈴「わ、わ、そんなにひっつかないで」
繭「みゅー」
柳也「…俺はほったらかしか」
繭「ほえ?」
観鈴「繭ちゃん、この人は柳也さん」
繭「りゅうや…」
柳也「そうだ。クルミ割りが得意な柳也だ」
繭「くるみわり?」
瑞佳「へえ〜、歯で噛むの?」
柳也「俺は一体何だ…」
瑞佳「わっ、じょ、冗談だよっ」
観鈴「繭ちゃん、ほら。二行やるんだよ」
繭「みゅーっ?」

★繭
「きかく…」
「…たのしい?」

柳也「…真顔で尋ねられると戸惑うな」
瑞佳「うーん、たしかに」
繭「みゅー…」
観鈴「でも、いろんな人に会えるから楽しいよ」
繭「たのしい?」
観鈴「うん、にはは」
繭「みゅーっ♪」
観鈴「わっ、わっ、引っ付きすぎ」
瑞佳「うーん、これじゃあ続き出来ないね」
柳也「不本意だがここで司会を交替するのも手だぞ」
観鈴「そうだね。次の人に任せる。わたし達はもう休憩」
瑞佳「だって。行こう、繭」
繭「みゅーっ」
柳也「すっかり気に入られてるな…」
観鈴「にはは、嬉しいけど…ちょっと歩きにくい…」

<最終回へ続く>


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