『AIR偽小説第六十八弾』

懲りずに第六十八弾です。
うすっ…(テーマその他)
こういうのにもペースってもんがあるんでしょうね…。


『4行小説』

★神奈
「まことに酷い目に遭うばかりであるの…」
「あゆ殿はちっとも助けてくれなかったしの…」
「たまには休憩も兼ねて休むべきかもしれぬ…」
「…というわけで、お題は休憩であるぞ」

あゆ「うぐぅ、ごめんってば…」
神奈「もうよい。あゆ殿もそれほど強い立場ではないからの…」
あゆ「やっぱり、もう一人アシスタント居た方がいいんじゃないかな?」
神奈「しかし人数が増えれば同じであろ?」
あゆ「だから、全員集合やったみたいに、一人ずつの相手をすればいいんじゃないのかな」
神奈「それでは別に今のままでも構わぬと思うが…」
あゆ「うーん…また今度考えてみよう?」
神奈「うむ。ではあゆ殿」
あゆ「うん、休憩、だね」

★あゆ
「思えば、ボクと神奈ちゃんでやり出したのも、平和を求めて、だよね」
「でも…あんまりそれになってないかもしれない…」
「やっぱりボク達ってどうやっても遊ばれる運命なのかな…」
「うぐぅ…」

神奈「あゆ殿、休憩とはまた違うのではないか?」
あゆ「うぐぅ、そうかも」
神奈「しかも深刻すぎると思うのだが…」
あゆ「う、うぐぅ…」
留美「落ち込まない落ち込まない。元気だしなさいって」
神奈「むむ、余に断りも無く登場するとは…」
留美「見るに見かねたのよ」
あゆ「えっと、誰なのかな?」
神奈「七瀬留美殿であるぞ。“真の乙女”とやらを目指しているらしい」
留美「そうよ。ところで、あなたがあの神奈ちんね」
神奈「…誰からその呼び名を聞いたのだ?」
留美「美凪よ。神奈ちんはみちるの可愛いライバルですって」
神奈「みちる殿の…」
あゆ「美凪さんってしょっちゅう頑張ってるね…」
留美「それって変な表現じゃない?」
神奈「ところで留美殿。真の乙女とはなんだ?」
留美「よくぞ聞いてくれたわね。でも今回はちょっと休憩なの」
あゆ「休憩って…どういうこと?」
留美「だってテーマが休憩でしょ?だからよ」
神奈「う、うむ、そういうものかの…」
留美「さぁーてっ、いっちょう乙女らしくやってやるわ!」
あゆ「乙女らしくってどんなのだろ…」

★留美
「…………………」
「……ほっ」
「お茶が美味しいわぁ」
「のどかな風景を愛でつつ、休憩するのよ」

神奈「…これが乙女なのか」
あゆ「神奈ちゃん、感心してないで」
留美「何よ。今のはばっちり乙女してたでしょう?」
神奈「お茶をのんびりと飲めば乙女と申すのか?」
留美「飲み方よ、飲み方。がーっ、ってイッキに飲むより断然良いでしょ」
あゆ「うぐぅ、普通お茶ってそういう飲み方するわけじゃないと思うけど…」
神奈「え、えーと、次なる客人であるぞ!」
美汐「…こんにちは」
あゆ「あ、美汐ちゃん」
神奈「というわけで、天野美汐殿であるぞ」
留美「よろしく、七瀬留美よ。へぇ…落ち着いた乙女?」
美汐「いえいえそんな」
神奈「美汐殿は雰囲気がどことなく裏葉に似ておるの。静かな部分だけは」
美汐「どういう意味でしょう?」
神奈「裏葉は静かなればそういう良き状態であるということだ」
美汐「はあ…」
あゆ「溜息ついてどうしたの?」
美汐「これは溜息ではなくて、なるほどと納得しているのです」
あゆ「うぐぅ、ごめん…」
留美「表記だけじゃわからないものね。さて、あなたはどんな乙女風味を見せてくれるのかしら」
美汐「乙女風味?」
神奈「あー、ともかく美汐殿。休憩がお題なのであるからな」
美汐「…わかりました」

★美汐
「日曜日、それは休息の時です」
「心休まる、一週間の中でも大事な日」
「静かに読書というのもいいでしょう」
「のんびりとひなたぼっこも良いでしょう…」

あゆ「へえ〜…」
神奈「聞いている傍から休憩している気分になってきたぞ」
美汐「猫さんと一緒になってするひなたぼっこは、それはそれはいいものですよ」
留美「もしかして揺り椅子に揺られて?」
美汐「ええ、いいですね」
留美「…それって年寄りじみてない?」
美汐「…そんな事を言わないでください。私はおばさんじゃありません」
留美「いや、おばさんというレベルじゃなくておばあさんかも…」
美汐「………」
神奈「あゆ殿、揺り椅子とはなんだ?」
あゆ「知らない?えっとね、足の部分がくにゃって曲がって、ゆらゆら揺れる様に作られてるんだよ」
神奈「ほう…なんだか気持ち良さそうであるの」
あゆ「お昼寝にはほんといいよ。たしかに留美ちゃんも言う通り、年寄りくさいかも」
神奈「心配せずとも余は長生きであるから問題無いぞ」
あゆ「うーん、そういう意味じゃなくて…」
留美「ねえねえ、美汐が固まっちゃってるんだけど…」
美汐「…七瀬さんの所為です」
留美「年寄りくさい、ってのがそんなに堪えた?」
美汐「はい…」
あゆ「ま、まあいいから次の人呼ぼうよ、ね?」
美汐「私は無視ですか?」
あゆ「うぐぅ、そうじゃなくて…」
神奈「おほん!いつまで経っても埒があかぬ!次なる客人であるぞ!」
由衣「こんにちはぁ〜。名倉由衣でーす」
留美「えっと、七瀬留美よ」
美汐「天野美汐です…」
あゆ「月宮あゆだよ」
由衣「はいっ、よろしくお願いしますね〜」
神奈「由衣殿、その手に持っておるのは何だ?」
由衣「これは携帯のゲームですよ。ここを押すと…」
ぴろろろろぉ〜
神奈「な、ななっ!?…これも方術かの?」
あゆ「神奈ちゃん、そんなベタな反応しなくても…」
留美「そういや神奈って美汐より年寄りくさいわね」
美汐「どうして私が比べられなければならないんですか…」
由衣「あははは〜。それじゃあ四行行きますねぇ」
ひょいっ
神奈「わっ、わっ、わっ、これはどうすればよいのだ!」
あゆ「いきなり手渡されたら戸惑うよ、そりゃ…」

★由衣
「休憩という時間には色んな遊びをするんです」
「例えばここに持ってきた携帯のゲームとかですねぇ」
「ゲーセンに行った方が面白いんですが…」
「そうだっ!これから皆でやりに行きませんか?」

留美「なんだかいきなりねえ…どんなゲームなの?」
由衣「それは今神奈さんが遊んでるゲームで…」
ぴろろろろ〜ん
神奈「………」
あゆ「うぐぅ、ゲームオーバーになっちゃったよ」
由衣「えっと、今神奈さんがゲームオーバーになったゲームで…」
神奈「いちいち言い直すでない!ええい、もう一度!!」
留美「すっかり夢中ね…。いいわ、道中話してよ」
由衣「いいですよぉ。5人でたっぷり遊びましょう」
美汐「…私も数に入っているのですか」
由衣「当然ですよぉ。袖すり合うもなんとやら、ですよ」
美汐「ですが、私はゲームはあんまり…」
留美「そんな事言ってないで。乙女だってゲームくらいはするものよ」
美汐「乙女はあんまり関係ないと思いますが…」
由衣「神奈さーん、あゆさーん、さあゲーセンに出かけましょう〜!」
あゆ「うぐぅ、待ってぇ」
神奈「ええいっ!もう一度、もう一度!」
留美「すっかりはまっちゃってる…。あゆ、いいから引っ張ってきなさいよ」
美汐「お手伝いします」
由衣「それじゃあ先導しますねぇ」
神奈「…何故にこうも言う事をきかぬのだ!この益体無しが!!」
あゆ「うぐぅ、そんな何も無いところを押しても駄目だよ」
美汐「結局最後までらちがあかぬままでした…」

<おでかけ>


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