『AIR偽小説第三弾』

懲りずに第三弾です。
面白味がどんどん減っている気がしないでもないですが……。
今回は更にとんでもない事やってますね。
ある壊れ話の続きが若干入ってまして。
そうやって話がそれていくんだろな……。


『16行小説』

★往人
「今度こそまじめに16行小説だ」
「テーマは各自の好きな食べ物について」
「思い入れを存分に語ってもらう」
「もちろんそれぞれの最後に俺がツッコミを入れる」
「4行遅れたが俺も語るとしよう」
「ラーメンセット」
「とことんこれにこだわるというわけでもないが、俺の好物だ」
「初めて観鈴の家に行った時に食わせてもらった」
「まああれはラーメンとライスだが……」
「時にはライスをチャーハンに変えたりと応用も利く」

観鈴「往人さん、往人さん」
往人「なんだ観鈴。まだ10行しかいってないぞ」
観鈴「16行は長すぎ。わたしすごくたいくつになってきた」
往人「なるほど。そうか、そんな意見が出たなら仕方あるまい」
観鈴「でしょ?」
往人「観鈴の意向により、16行から10行に戻す!」
観鈴「やった。ばんざいばんざい」
往人「あくまでも観鈴の意見だからな。責任は全部観鈴持ちだ」
観鈴「が、がお……」
ぽかっ
観鈴「イタイ……。往人さん、わたしを利用したの?」
往人「人聞きの悪いことを言うな。俺は出演者の意見を素直に取り入れただけだ」
観鈴「だって、責任がわたし持ちって言った」
往人「言葉のあやだ」
観鈴「なんかひっかかるけど……」
往人「そんなことより次はお前だ。頑張れ」
観鈴「う、うん……ってやっぱりわたしも語るの!?」
往人「どろり濃厚でもなんでも語ってくればいいだろうが」
観鈴「がお……」
ぽかっ
観鈴「イタイ……。わたししょっちゅう殴られてる気がする」
往人「気の所為だ。いやさ、がおの所為だ」
観鈴「……わかった、語ってくる」
往人「その意気だ」
観鈴「よーし……」

★観鈴
「どろり濃厚シリーズ!」
「学校帰りに偶然見つけたヘンな自販機」
「こんな身近にこんな美味しいものがあったなんて驚き」
「100円で一パック。とても美味しい」
「飲んでる時にドクドクドクって音も効果的」
「往人さんにも飲んで欲しいのに全然飲んでくれない」
「どうしてかなー。こんなに美味しいのになー」
「あ、それからゲルルンジュースってのもあって……」
「これもオススメ」
「パックをぎゅっぎゅっって押して飲むジュース」

往人「終わり」
観鈴「が、がお……。観鈴ちんまだ語り切ってないのに……」
ぽかっぽかっ
観鈴「イタイ……。なんで二発も殴られないといけないかな……」
往人「16行は長すぎだと言ったのはお前だろうが。文句を言うな」
観鈴「ひどい。往人さん今夜ラーメンセットのセットだけ」
往人「なんだそれは」
観鈴「どんぶりとおわんだけ。にはは」
往人「……脅迫か。俺は屈しないぞ」
観鈴「明日も明後日もずっとどんぶりとおわんだけ」
往人「くっ……。観鈴、俺にどうして欲しい?」
観鈴「これ以上殴るの禁止」
往人「わかったわかった。約束しよう」
観鈴「やった。交渉成立」
往人「あんまりな交渉だ……。まあともかく次だな。観鈴、お前はしばらくアシスタントだ」
観鈴「え?そんなのあるの?」
往人「ああそうだ。さて、次なる人物だが……」

?「………」
往人「この人だ」
観鈴「誰?」
往人「自己紹介してくれ」
舞「川澄舞」
往人「というわけで、川澄舞だ」
観鈴「冬服なのが非常に気になるんだけど」
舞「………」
往人「聖曰く佳乃が連れてきたらしい。まあ気にするな」
観鈴「よくわかんないけど……気にしないことにする」
舞「………」
往人「それはともかく、語ってくれ」
舞「………何を語るの」
往人「自分の好きな食べ物について」
舞「………」
往人「無いのか?」
舞「………牛丼」
往人「よし、頼んだぞ。えーと……」
観鈴「往人さん、川澄さんだよ」
往人「語ってくれ、川澄」
舞「………」
往人「どうした?」
舞「………」
観鈴「何か言ってくれないとわからないんだけど」
舞「………舞でいい」
往人「ほう……。でも俺はひねくれてるからな。川澄と呼ぶぞ」
舞「………そう」
観鈴「ちょっと往人さん……。えっと、わたしは舞さん、って呼ぶね」
舞「………」
観鈴「えっと、い、いいのかな?」
舞「はちみつクマさん」
観鈴「え?」
往人「な、なんかしらんが凄いヤツだ。って、いいかげん語ってこいって」
舞「分かった」

★舞
「………」
「牛丼」
「………」
「学食」
「………」
「思い出」
「………」
「美味しい」
「………」
「また食べたい」

舞「………」
往人「なんか知らんがすごく満足そうだな……」
観鈴「往人さん逆に不満そう」
往人「違う。呆れてるんだ。はあ、次行こうか」
観鈴「えーと、舞さんはあっちの席で座って待っててね」
舞「………(こくり)」
往人「頷いただけか。気を取り直して次だ!」

?「こんにちは」
往人「おお、次は良く喋ってくれそうだな。では自己紹介から頼む」
栞「はい、美坂栞と言います。よろしくお願いします(ぺこり)」
観鈴「わ、礼儀正しい。それにストール羽織ってる所とかかわいい」
栞「え、あ、その…」
往人「照れるな照れるな」
観鈴「にはは、かわいい」
往人「それ以上煽るな、話が進まなくなるだろうが」
観鈴「残念」
栞「どうも、すいません」
観鈴「謝らなくていいよ。にはは、かわいい」
往人「この子もまた佳乃が連れてきたらしい。あいつの人脈は不思議だ」
栞「えっと、気がついたらここにいました。多分誘拐されたんです」
往人・観鈴「………」
栞「冗談です」
往人「……良く喋りそうな分なんだか厄介そうだな」
栞「そんな事言う人嫌いです」
往人「うっ!嫌われてしまった……」
栞「あ、冗談ですから」
往人「………」
観鈴「往人さんなんかショック受けてる」
往人「観鈴、今回はお前に任せた」
観鈴「わ、いきなり?」
往人「俺には相手し続けていられる自信が無い」
観鈴「そ、そうなんだ……。よし!観鈴ちん頑張る!!」
栞「えと、改めてよろしくお願いします。観鈴さん、ですね」
観鈴「う、うん、よろしく」
栞「それで、私はこれから何をすればいいんでしょう?」
観鈴「えっとね、自分の好きな食べ物に付いて語るの」
栞「なるほど、わかりました。早速語ってきますね」
観鈴「にはは、頑張ってね」
栞「はい」

★栞
「私はアイスが好きです」
「特にバニラアイスですね」
「真冬でも食べます」

往人「ちょっと待ったー!!」
観鈴「往人さん、まだ3行なんだけど……」
往人「夏に俺が切望してやまなかったそれを真冬でも食うたあどういうことだー!」
栞「大好きですから」
往人「そういう問題か?」
栞「そういう問題です」
往人「しかしだなあ……」
観鈴「往人さん往人さん。折角語ってるのに邪魔しちゃだめ」
往人「そ、それもそうだな。済まなかった。では続きを頼む」
栞「………」

★栞
「なんだか気が変わりました」
「アイスはやめてパフェについて語ろうと思います」
「百花屋で食べた……」
「ジャンボミックスパフェデラックス」
「3500円という値段はとんでもないです」
「でもそれに見合った量があります」
「是非一度試してください」

栞「ふう、疲れました」
往人「やけに淡々としてたような」
栞「途中で往人さんから妨害を受けましたから」
往人「へーへー、わるうございました」
観鈴「じゃあ美坂さん、あっちで座って待っててね」
栞「はい、わかりました」
往人「ではいくぞ次なる人物!」
観鈴「今度は往人さんちゃんとやってね」
往人「あ、ああ。で、次は佳乃のとっておきらしい。うぐぅちゃんだ!」
観鈴「うぐぅちゃん?何それ?」
往人「よくわからんがそういう人物らしい」
うぐぅ「うぐぅ……」
往人「お、噂をすれば何とやら。お前がうぐぅだな」
観鈴「面白い名前、にはは」
うぐぅ「うぐぅ、ボクはあゆなんだけど……」
往人「鮎?なかなかツウな所を付いてくるな。あれは塩焼きにすると美味いんだ」
観鈴「ある場所ではつかみ取りとかもやってるみたいだね」
往人「わざわざ上流で放流してたりと、ご苦労なこった」
観鈴「そんなわけで頑張ってね」
うぐぅ「うぐぅ、違うよぉ……」
往人「なに?あゆじゃないのか?」
観鈴「嘘はよくないようぐぅちゃん。何に付いて語るの?」
うぐぅ「だから、ボクはうぐぅじゃなくてあゆなの!」
往人「何を言ってるんだ。どっから見ても人間じゃないか。鮎には見えないぞ」
観鈴「でも暑苦しいカッコ。ダッフルコートにミトンなんかつけてる……」
うぐぅ「うぐぅ……。ボクの名前はあゆ!月宮あゆって言うの!!」
往人「はぁ?何言ってんだ。お前はうぐぅちゃんだと佳乃から聞いてるんだぞ」
観鈴「暑さで頭が参っちゃってるんじゃないの?」
うぐぅ「うぐぅ、違うよぉ〜。ボクはあゆっていうんだってば。信じてよぉ」
往人「うぐぅでもあゆでもいいからとりあえず語ってこい」
観鈴「そうそう。じゃないと終わらないよ?うぐぅちゃん」
うぐぅ「うぐぅ……」
往人「……泣くなって。好きな食べ物に付いて語るだけだぞ?」
観鈴「……往人さん、もしかしてこの子の名前は本当にうぐぅちゃんじゃないんじゃ?」
うぐぅ「うん!そうだよ!!ボクはあゆ!」
佳乃「違うよぉ!その子はうぐぅちゃんなの!!」
往人「か、佳乃……」
うぐぅ「うぐぅ、違うもん!!ボクはあゆだもん!!」
佳乃「ダメだよぉ!あたしはうぐぅにベタぼれしたんだからぁ!!」
うぐぅ「そう言われてもこればっかりはゆずれないよ!!」
観鈴「なんだか凄いとりこんでそう……」
往人「こりゃあ収まるまで語りはおあずけだな」
観鈴「それまでどうするの?」
往人「待つしかないだろ。この二人で最後なんだ」
観鈴「そうなんだ?じゃあ待ってる間ヒマだよね」
往人「そういうことになるが……」
観鈴「じゃあトランプしよ」
往人「そうくると思ったぞ」
観鈴「ついでに、さっき語ってもらった舞さんと美坂さんとも一緒にやろ」
往人「それがいいな。あの二人もヒマしてるだろうし……」



観鈴「にははっ。観鈴ちんの勝利ー」
栞「お強いですね、観鈴さん」
往人「トランプになると鬼のような強さになるからな〜」
舞「………」
往人「しっかしあの二人まだ言い争ってんのか?」
栞「でもあゆさんが負けちゃいそうですね」
観鈴「あ、やっぱりあの子あゆちゃんていうんだ?」
栞「そうですよ。月宮あゆさんです」
往人「で、なんで佳乃はうぐぅちゃんなんて呼んでるんだ」
舞「口癖」
往人「口癖?」
栞「そうですね。あゆさんの口癖ですね」
観鈴「美坂さんの“そんな事言う人嫌いです”みたいな?」
栞「…そんな事言う人嫌いです」
観鈴「が、がお……」
ぽかっ
観鈴「イタイ……なんでわたしが殴られるのかな……」
栞「口癖を言ったから、ですか?」
往人「その通りだ。観鈴はがおが口癖なんだ」
舞「………(ささっ)」
往人「お前が構えてどうするんだ。喋らないのに」
舞「今回は剣を忘れたから……」
往人「け、剣?」
栞「川澄先輩、剣なんて持ってるんですか?」
観鈴「先輩?」
栞「ええ。同じ学校の先輩なんですよ。私は一年で、川澄先輩は三年生なんです」
往人「なるほど。……って、のんびりしてる場合じゃなくてだな」
舞「また来週」
往人「そうだな。語るのはまた来週……って勝手にしめるな!!」
栞「でも本当にまた来週に……あ、ならないみたいですね」
観鈴「あゆちゃんがこっちに駆けてきた」
あゆ「うぐぅ、やっと説得できた……」
往人「苦労したな、うぐぅ」
あゆ「うぐぅ!ボクはあゆだもん!!」
往人「いいからとっとと語ってこい。ただし4行だ。」
あゆ「ええっ?」
往人「人をさんざん待たせやがって。お前も佳乃も4行だけにしてやる」
あゆ「うぐぅ……」

★あゆ
「えっと、ボクが好きなのはたい焼きだよっ」
「ずっと昔に祐一君に買ってもらった思い出の品なんだ」
「つぶあんとかこしあんとか色々あるけど、すっごく美味しいよ」
「そして、たい焼きは焼き立てが一番だよっ!」

あゆ「ふう、終わった……」
往人「やるな。ばっちり語ってる。がおとかで終わらす奴とは大違いだ」
観鈴「往人さん、それ誰のこと?」
往人「聞くまでもなく観鈴ちんのことだ」
観鈴「………」
あゆ「ところできちんと自己紹介がしたいんだけど」
往人「さっきこの栞から全部聞いた。お前は月宮あゆだってことをな」
栞「全部も語ってないんですけど……」
あゆ「うぐぅ。栞ちゃんありがとう〜!」
栞「い、いえ……」
往人「それはともかく残るは佳乃だな。おーい、早く語れよー」
佳乃「うっ、うっ。ひどいよぉ、あんまりだよぉ。どうしてうぐぅちゃんじゃだめなのぉ?」
往人「勝手に泣いてやがる……」
佳乃「このままじゃあお姉ちゃんがやってきて誰かがメスの餌食になるかもだよぉ」
往人「………おいあゆ!」
あゆ「な、なに?」
往人「やっぱりお前はうぐぅだ!!うぐぅなんだ!!誰がなんと言おうとうぐぅだ!!」
あゆ「い、嫌だよっ。ボクはあゆなの!」
往人「たった今から俺は佳乃の味方をすることにした。だから反論は受け付けない!!」
観鈴「往人さん言ってることが無茶苦茶……」
あゆ「う、うぐぅ……」
栞「大変な事態になってるみたいですね。困りました」
舞「………」
観鈴「大丈夫!観鈴ちんは皆の味方だからね。一緒に逃げよう!!」
あゆ「う、うんっ!」
栞「頼もしいです。よろしくお願いしますね」
舞「………任せた」
観鈴「よし!観鈴ちんふぁいとっ!!じゃあ往人さん、あとよろしく〜」
往人「お、おい!お前らどこへ行くつもりだ!!」
観鈴「家に帰るのにはは」
往人「にははじゃねえ!佳乃が語り終えるまでここで……」
観鈴「だっしゅ」
往人「あ、おいこら!!」

往人「……行ってしまった」
佳乃「往人くぅん」
往人「おわっ!なんだ、佳乃どうしたんだ」
佳乃「ぐすっ。あたしのお気に入りのうぐぅちゃんに下克上を言い渡されちゃったよぉ」
往人「なあ佳乃、お前のこだわりもわからないでもないが……」
佳乃「お姉ちゃんに協力してもらって、なんとしてでもうぐぅちゃんを取り戻すよぉ」
往人「そ、そうか」
佳乃「もちろん往人くんも協力してくれるよね?」
往人「あ、ああ……」
佳乃「よしっ。そうと決まれば早く語って準備をするよぉ」

★佳乃
「あたしはソーメンっ!カレーも好きだよぉ!でも今回はソーメン!」
「上流で食べる流しソーメンは絶品なんだよぉ」
「お姉ちゃんと往人くんとポテトと一緒に食べられるそれは……」
「もう言葉では言い表せないくらい美味で舌鼓打ってほっぺが落下しちゃうんだからぁ!」

佳乃「さ、往人くん、はやくいこ」
往人「なんでこんなことになったんだ。俺はただテーマにそって語る会をしたかっただけなのに」
佳乃「ごちゃごちゃ言ってるとおいてくよぉ。でっぱーつ!」
往人「わ、ま、待てって!!」

往人「次回。『佳乃のうぐぅを取り戻せ部隊出動!』の巻き」
往人「って、そんなんやってたまるか!!」
往人「だいたいあいつはあんな連中をどうやって連れてきたんだ……」
佳乃「それはもちろん、魔法だよぉ」

<To Be Continued?>



戻る