『AIR偽小説第七弾』

再び懲りずに第七弾です。
ちょっとイマイチ(どれもイマイチだけど<爆)
テーマとキャラがかみ合ってないからかな。
もしくは組み合わせか……。


『3行小説』

★往人
「手短に3行に挑戦だ」
「テーマはアイス」
「じゃあ頼んだぞ、くれぐれも真面目に……」

観鈴「往人さん、なんだかやつれた」
往人「そりゃあ毎回あんな目に遭ってれば誰だってやつれる」
観鈴「往人さんぴんち?」
往人「大ピンチだ。ゲストが悪いのかな……」
観鈴「が、がお……」
往人「………」
観鈴「あれ?ぽかってこなかった」
往人「忘れてただけだ。今度からちゃんとやってやるから心配するな」
観鈴「…もしかして観鈴ちん余計なこと言った?」
往人「気にするな」
観鈴「……えと、さっさと語るね」

★観鈴
「あいす、冷たくて美味しい。にはは」
「夏はやっぱりこれだね」
「でもどろり濃厚もオススメ」

往人「なんか宣伝みたいだな」
観鈴「好きなものだからいいんだよ」
往人「そういうもんか?まあいい、次だ」
聖「やってるな。さあ語らせてもらうぞ」
観鈴「わ、診療所のお医者さんだ」
往人「専門的な語りが聞けること請け合いだ。観鈴、一緒に期待しよう」
観鈴「わたし難しいことあんまりわかんない……」
聖「……私は普通に好みを語るぞ?」

★聖
「それは日差しがきつい夏の日の午後だった」
「何気なく表に出てみると、診療所の前に行き倒れが……」
「そいつは、私が“アイス”と呟くとひょこりと置き上がり……」

聖「以上だ」
往人「………」
観鈴「えと、続きが気になるんですけど」
聖「聞きたいか?神尾さん」
観鈴「は、はい」
聖「では私が続けて語ろう……」
往人「続けるな!たく、何を語ってんだあんたは」
聖「アイスがちゃんと出てきているだろう?しかもこれは人間の心理を巧みに突いている」
観鈴「なんか、凄い……」
聖「勉強になるぞ?なあ神尾さん。続きが聞きたいだろう?」
観鈴「うん、聞きたい。観鈴ちん何がなんでも聞きたい」
往人「聞こうとするなああ!!…次いくぞ、次!!」
聖「何故君が必死になるんだ?ん?」
観鈴「もしかして往人さんに関係がある話?」
聖「私はそんな事は一言も言ってないのだがなあ」
往人「くっ、こいつは……」
栞「私も是非聞きたいです」
往人「おわあっ!まだあんたは呼んでない!」
聖「……誰だ?」
観鈴「美坂さん」
栞「栞でいいですよ。お姉ちゃんが来たら呼ぶ時に困るでしょうから」
観鈴「お姉ちゃんが居るの?えっと、じゃあ栞ちゃんでいいのかな?」
栞「はい、お願いします」
聖「えっと、あなたの名前は美坂栞、で良いのかな?」
栞「あ、失礼しました。改めて、美坂栞です。よろしくお願いします(ぺこり)」
聖「ほう、随分丁寧な子だな。行き倒れてた人形使いとは随分違う」
往人「おい……」
観鈴「往人さん目つき悪いから」
往人「お前も煽るな」
栞「…そうですね、たしかに目つき悪いです」
往人「てめえ……」
聖「申し遅れたが、私は霧島聖だ。よろしく」
栞「よろしくお願いします」
聖「ところで、栞さん。お姉さんが居るんだって?」
栞「はいそうです」
往人「散々言っといてそのままかよ」
聖「あなたから見てお姉さんとはどんなものかな?」
栞「はい?」
聖「私にも一人妹が居るからな。少し興味が沸いたんだ」
往人「聖は俗に言う姉バカだからな」
聖「………」
キラン
往人「…じゃなくて、とーっても理想的なおねー様だ」
観鈴「わ、そうなんだ。いいなー」
栞「うーんと、私はお姉ちゃん大好きですよ。美人で、頭が良くて、優しくて…」
聖「そういう紹介じゃなくて…まあいい。君がお姉さんを好きだというのはよくわかった」
栞「それは良かったです。逆に私から質問してもいいですか?」
聖「何かな?」
栞「えと……聖さんから見て、妹さんはどんなものでしょうか?」
聖「なるほど……」
往人「答えは分かりきってるな」
観鈴「なに?往人さん」
往人「目に入れても痛くないほど可愛い、だろう」
聖「……かけがえのない存在、と言っておこう」
栞「よほど大切なんですね、妹さん」
聖「そういう事だ。そういえば……君は佳乃と面識があったのでは?」
栞「少しだけならお会いしました。ほとんど話はしてませんけど」
聖「そうか。今度はじっくりと語り合ってみてくれ。佳乃の素晴らしさがわかるはずだ」
栞「はい。またの機会に」
往人「……話が随分それたが、アイスについて語ってくれ」
栞「アイスですか?」
往人「そうだ。夏の恋人、アイスだ」
観鈴「往人さん恋人いたんだ……」
聖「しかもすぐに溶けてなくなるというのに。悲しい奴だな」
栞「でも美味しいですからね。恋人にしたくなる気もわかります」
往人「……お前ら言いたい放題だな。いいからさっさとやれっての!」
栞「は、はいっ」

★栞
「私はアイスが好きで、今まで数え切れないほど食べてきました」
「でも、冬の学校、中庭で祐一さんと食べたアイスが一番です」
「あんな美味しいものを、また食べたいものです」

栞「ふう、疲れました」
聖「栞さんもなかなかどうして、隅に置けないな」
栞「そんなことないですよ」
聖「しかし、祐一、か……。聞いたことのある名前だな」
往人「以前佳乃が連れてきてただろうが。そいつだ」
聖「なにっ!?いやしかし、その時はうぐぅちゃんとやらと……」
栞「うぐぅちゃん?ああ、あゆさんのことですね。あゆさんを知ってるんですか?」
聖「知ってるもなにも、うちで少しの間バイトをしていた」
往人「本人の意志とは関係なくな」
聖「佳乃が連れてきたんだぞ?だからそんなのは関係ない」
往人「やっぱ妹に甘甘だな」
観鈴「わたし話についていけない……」
往人「そういえばその時観鈴は現場に居なかったんだっけ。ラッキーだったな」
観鈴「そうなの?」
往人「俺はそう思う……ってまた話がそれるとこだった。次行くぞ!」
聖「まあ待て、国崎君。ここははっきりさせておくべき所ではないかな?」
往人「んなもんやってたらいつまでたっても終わらん」
栞「でも、私も少し気になります」
聖「そうだろう?」
栞「ええ。聖さんがお話してた内容について」
聖「???」
往人「聖が話してた内容、ってなんだ?」
観鈴「あ、観鈴ちん思い出した、ぶい」
往人「ぶいはいいから内容を言え」
観鈴「えっとね。行き倒れてた人がいて、聖さんがアイスと呟いて……」
栞「そう、それです」
聖「なんだその事か。まず男は国崎君だ」
往人「おい!喋るな!」
聖「“アイス〜アイス〜”とスライムのようにねだってきた」
観鈴「す、すらいむ……」
聖「うっとおしいのでアイスを投げてやると犬みたいに走っていった。それだけだ」
栞「……よほどアイスが恋しかったんですね」
聖「人間ああも変われるものかと、私は別の意味で感心したぞ」
往人「……くっそおおお!喋りやがってえええ!!」
観鈴「ゆ、往人さん、ふぁいと」
栞「そうですね、大丈夫です」
聖「だから心配するな、国崎君」
往人「お前ら一体何を言ってるんだ?……はあ、もういい、次」
??「……こんにちは」
栞「あれ?あなたは確か私と同じ一年の……」
美汐「天野美汐と申します」
聖「天野さんか。私は霧島聖だ」
観鈴「えっと、神尾観鈴です」
美汐「では早速語るとしましょう」

★美汐
「暑い暑い夏の日に、切望して止まなかったものを……」
「スライムの様に犬の様になってまで獲得しようとしたそれを……」
「真冬に笑顔で食べている方が居るということを聞いて、果たして……」

美汐「ここまでにしておきます」
往人「……お前まで俺を馬鹿にするのか」
美汐「それは気の所為です」
往人「くっそう、大人しそうに見えたのに……」
聖「しかしなかなかどうして、上手いことをいうな」
栞「私と聖さんの経験談の対比が見事ですね」
観鈴「……観鈴ちんには真似できない」
美汐「……神尾さん」
観鈴「は、はいっ?」
美汐「どろり濃厚とやらを、飲ませていただけませんか?」
観鈴「ええっ?」
美汐「少し、飲んでみたくなりました」
栞「あ、私も一緒にいいですか?」
観鈴「……う、うん、もちろんいいよ、にはは」
聖「ではさっさと国崎君にシメてもらうとしよう」
往人「………」

★往人
「アイスを愛す」
「はははははは」
「なんでやねん」

往人「以上だ」
聖「……やるようになったな、国崎君も」
栞「一瞬で空気が冷えました」
観鈴「往人さん新しい技、にはは」
美汐「さて、それでは参りましょうか」
往人「結局俺が振り回されるのは変わらないんだろうか……」

<次こそは…!>


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