懲りずに第十六弾です。
★柳也
神奈「いきなり余をけなすか」
★裏葉
神奈「ええいっ!ひっつくでないっ!!」
★佐祐理
佐祐理「終わりですーっ」
★ポテト
神奈「…余はさっぱりわからん」
★佳乃
柳也「にやけながら深刻な言葉を吐くな」
★神奈
柳也「こら、お前は何をやってるんだ」
<変謎登場>
結構記憶切れかかってるのにこの三人を描く…。
無謀バンザイ、ちゃれんじゃー(爆)
『4行小説』
「何の因果かはわからんが、俺が進行役となった」
「まったく…と、愚痴る前にまずは役目を果たすとしよう」
「今回のお題は“迷惑”だ」
「神奈の様に、人様に迷惑をかけてはいかんぞ」
柳也「心配するな。俺も人様に迷惑をかけている」
神奈「どういう事じゃ?」
柳也「つまりだ。人間は生まれながらにして他人に迷惑をかけずには生きて行けぬ」
神奈「………」
柳也「まあそういうことだから気にするな」
神奈「だったらわざわざ余を名指しするでない!!」
裏葉「まあまあ神奈様。柳也さまは神奈様が可愛らしいからこそ、名を挙げたのでございますよ」
神奈「…そうなのか?柳也殿」
柳也「世間知らずだがそういう所が可愛いという意見もあるな」
神奈「……どうも余はバカにされておる気がするぞ」
柳也「それはさておきだ、とっととお前ら二人も語れ」
裏葉「では、まず私めが…」
「例え迷惑千万と思われようと…」
「裏葉は神奈様に心よりお仕え申し上げます」
「着替えを一心同体となって…」
「食べ物も口移しで…」
柳也「異常なまでに迷惑だな、これは……」
裏葉「ほほ、冗談でござりますゆえ、深くは気になさらないでくださりまし」
神奈「冗談なら早く余を放さぬか!暑苦しい!!」
裏葉「それは神奈様が照れて真っ赤になっておられるのでございます」
神奈「照れてなどおらん!次は余の番なのじゃからとっとと放せい!!」
柳也「…ま、神奈は後回しでもいいだろう」
神奈「なっ……何を申すか柳也殿!!さっさと余を助けぬか!!」
裏葉「柳也様、神奈様は私がしっかりお守りしますゆえ。安心して司会をお続けください」
神奈「何をとち狂った事を申すか!放せ放せー!!」
柳也「……じゃあ続き行くぞ。えーと…」
佐祐理「こんにちはーっ」
柳也「おおよく来たな。たしか…」
佐祐理「倉田佐祐理ですーっ」
柳也「そう、佐祐理だ。…なんだその格好は?」
佐祐理「この日の為に自前で着物を用意したんですよ」
柳也「いちいちそんな事をせずともよいのだが…まあいい。早速語ってくれ」
佐祐理「はいっ。テーマは迷惑について、ですね?」
「祐一さん……」
「ひょっとして、佐祐理は迷惑だったんですか?」
「…ごめんなさい、もう余計なことはするのやめますね」
「佐祐理は一人で歩いてゆきます…」
柳也「…これはなんだ?」
佐祐理「ちょっとしたお話を佐祐理なりにアレンジして表現してみました」
柳也「やけに雰囲気が暗いんだが…」
佐祐理「ご心配なく。フィクションですから」
柳也「むう、横文字は苦手だ……」
裏葉「柳也さま、往人さまから戴いた横文字ノートは?」
柳也「“覚えましたか?覚えましたね?ではこれは私が預かっておきます”…」
柳也「などと言って本を持っていったのは誰だ?」
裏葉「申し訳ありませぬ。神奈様が柳也さまを困らせろとご命令されまして…」
神奈「コラ!余はそんな事を命令した覚えはないっ!!」
裏葉「神奈様の意をとるか、柳也様を困らせるか、迷いまして…」
佐祐理「あのぉ、その選択肢はどちらも同じでは?」
裏葉「それで、私は神奈様の意をとったのでございます」
柳也「……もういい、次行く、次」
神奈「ま、待てっ!余は命令などしておらぬからな!」
柳也「もういいって言ってるだろ。次だ、早く」
ポテト「ぴこ?」
柳也「……誰だ、こんな毛玉をよこした奴は」
佳乃「えへへ、あたしだよぉ」
佐祐理「あっ、かのりん」
佳乃「奇遇だねぇ、さゆりん……ってその着物どうしたの?」
佐祐理「郷に入っては郷に従えってことで用意したんだよ」
佳乃「うぬぬぬ〜、それならあたしも着替えてくればよかったよぉ」
柳也「この毛玉は違ったか…」
ポテト「ぴこぴこぴこ〜」
柳也「ええいっ、まとわりつくな!…もしかして本当にお前が語るのか?」
ポテト「ぴっこり」
佳乃「そうだって言ってるよ。でもって、その後にかのりんが語るのだぁ」
柳也「はあ、なるほどな。じゃあどうぞ」
ポテト「ぴこ〜」
「ぴっこぴっこぴっこ」
「ぴこぴこぴこぴこぴこ」
「ぴこ?ぴこぴこ〜」
「ぴっこり!…ぴこ」
裏葉「安心なさってください。私もわかりませぬ」
柳也「つーかこいつが語る意味は何だ」
佳乃「登場人物に愛を!だよ」
ポテト「ぴこ〜」
佐祐理「ふぇ〜、ポテトってすごいんだねぇ」
ポテト「ぴっこり」
柳也「…はいはい、次」
「えへへへへへ」
「あたしがここにいたら迷惑かかっちゃうよね?」
「だから、あたし出ていくね」
「えへへ……」
佳乃「だってぇ、その後嬉しいことがあったんだもん」
佐祐理「嬉しいこと?」
佳乃「往人くんとお姉ちゃんとポテトが、あたしの事必死になって探してくれたんだよぉ」
佐祐理「そりゃあ出ていったら心配するんじゃないの?」
佳乃「でもね、あのときは…ううん、これはかのりんの胸の内にしまっておくね」
神奈「なんだかわからぬが丸く収まったということか?」
裏葉「さっ。最後は神奈様でございますよ」
神奈「…やっと放しおったか。ではいくぞ柳也殿!」
柳也「お?おお…」
「それは暑い暑い日の夜のことじゃった」
「一匹の虫が寝ている余の周りを飛んで飛んで…」
「それで余は起きてしまったのじゃ」
「目が冴えてしまったので仕方なく裏葉の所へ…」
神奈「ふっふっふ、実はこれは逆の話なのじゃ」
柳也「逆?」
佐祐理「あっ、わかりました!裏葉さんが神奈さんの所へ行ったんですね!」
神奈「そうじゃ!いきなり夜中にたたき起こされて、何事かと思うたぞ」
裏葉「……神奈様」
神奈「なんじゃ?まあそう深刻な顔をするでない。余はもう怒っておらん」
裏葉「いたずらに社殿内部に蜂の巣を投げ込んだのはどこの誰だったのでしょうねえ?」
佳乃「わ、蜂の巣?」
裏葉「そうでございます。正確には、虫の入った袋……」
柳也「おお、おお、思い出したぞ。夜中に虫騒動が起こった日があったのう」
神奈「…余は何も知らぬぞ?」
裏葉「問題の袋に神奈様の指紋が付いてございました。これでもしらを切りますか?」
佐祐理「指紋、ってこの時代からあったんですね〜」
佳乃「いくらなんでもそれは無いと思うよぉ。誰かが入れ知恵したに決まってるよぉ」
神奈「……そういえば、見知らぬ袋を放っぽり出した記憶もなきにしもあらず…」
柳也「お前夢遊病だったんじゃないのか」
神奈「……ありえるの」
裏葉「なるほど、寝ている時でございましたか。では故意にやったのではございませんね」
神奈「そうじゃそうじゃ、多分そうじゃ。あはははは……」
裏葉「なんて訳があるはずはございません!!」
神奈「わ、わわっ!」
裏葉「さあ神奈様、こちらでたっぷり事情聴取をさせていただきまする」
神奈「は、放せ、放さぬか……柳也殿ぉー!!」
柳也「さて……今回はここらへんでお開き。ご苦労さん二人とも」
佳乃「こんな終わり方でいいのかなぁ?」
佐祐理「あははーっ、いいんじゃないの」
ポテト「ぴこっ」
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