『AIR偽小説第十二弾』

懲りずに第十二弾です。
他の作品ではきっちりと4行小説を書いたりしたのに、
ここでは相も変わらずトークショーですな(爆)
つーかもう、トークがメインになってるような…


『4行小説』

★往人
「今度は連発でいってみよう」
「対照的な二つについていってみる」
「空腹と満腹!」
「なかなかいいだろう……」

観鈴「往人さんスゴイ」
往人「そうだろそうだろ」
観鈴「じゃあ早速お手本お願い」
往人「……俺がまずやるのか?」
観鈴「だっていっつも一番わたし」
往人「ふっ、仕方ないな…」

★往人
「空腹とはシビアだ」
「例えば敏腕の強盗が強盗されてしまうほどに」
「俺は最初この町に来た時、これのおかげで行き倒れたからな」
「しかし、飯が非常に美味くなる為には欠かせないものでもある」

観鈴「なんか解説者みたい」
往人「別にいいだろ。さて、次は満腹だが……」
観鈴「うんうん」
往人「実際に満腹になった方がよりリアルに語れるというもの」
観鈴「うんうん」
往人「というわけで観鈴、ラーメンセット用意だ」
観鈴「…往人さん、お腹空いてるの?」
往人「まあそんなとこだな」
観鈴「…何か策略めいたもの感じるんだけど」
往人「何を言う。腹が減ってるから食う。これは日本人として当たり前だぞ」
観鈴「日本人に限らないと思うけど……」
美凪「じゃん」
往人・観鈴「わっ!」
美凪「突然登場、なぎーの登場。お米券はどうですか?」
往人「…お米券では腹はふくれないと思うぞ」
観鈴「ひとっ走り行って交換してくれば」
美凪「では国崎さんにお米券進呈です。ラン&チェンジ、です」
往人「……司会が居なくなって誰が進めるんだ」
美凪「私と神尾さんで十分です、お引き取りください」
往人「………」
観鈴「ちょ、ちょっと遠野さん。さすがにそれはつらいと思う」
美凪「……大丈夫、二人でもへっちゃらへー、です」
往人「ま、せめて満腹について語らせろよ」

★往人
「ふー、食った食った」
「腹いっぱいだ〜」
「これ以上入らね〜」
「げぷ……」

観鈴「なんか急に投げやりになった…」
往人「くっ、俺は腹が減ってるのに……」
美凪「はい、お米券です」
往人「さっきもらったぞ」
美凪「もしもの時の為の予備です」
観鈴「もしもの時?」
美凪「はい。転んで川に落ちたとか、恵まれない方に差し上げたとか」
往人「そんな事が起こってたまるか」
美凪「ものは試し、です」
往人「んなもん試すな!……はあ、いってこ」
観鈴「ほんとに行くんだ。いってらっしゃい」
美凪「流星にお気を付けて」
観鈴「遠野さん、さすがに今の季節流星は降らないと思うよ」
美凪「大丈夫です。天文学的にこの地球に降ってくる確率というのは……」
観鈴「わ、難しい話観鈴ちん苦手……」
往人「……お前らほんとにしっかりやれよ?ったく……」
美凪「さて、次は神尾さんですね」
観鈴「う、うんっ。観鈴ちんふぁいとっ」

★観鈴
「お腹が空いてると力が出ないよね」
「夏暑くて食欲が無くても、食べるのはやっぱり大切」
「だからどんな時でも、観鈴ちん頑張ってお料理作るの」
「美味しく食べてくれると嬉しいな」

「で、お腹がいっぱいになると眠くなるよね」
「食後のお昼寝って気持ちいい。にはは」
「お昼寝しないなら、たっぷり遊ぶ」
「居間でゆっくりとトランプやるのも楽しい」

美凪「情緒たっぷりですね」
観鈴「にはは、ありがと」
美凪「それでは、負けじと私もいきましょう」

★美凪
「お腹が空いたら、お米を食べましょう」
「じゃん」
「日本人はお米族」
「お腹一杯召し上がれ」

「お腹が膨れたら、其の活力でお米を作りましょう」
「じゃん」
「日本人は田んぼ作業大好き」
「今の時代年貢はありません。たっぷり働きましょう」

観鈴「……な、なんかスゴイ」
美凪「………ぽ」
観鈴「観鈴ちんびっくり」
美凪「………ぽぽ」
観鈴「でもわたしお米作りはあんまりしたくないな……」
美凪「そんな事言う神尾さん、嫌いです」
観鈴「はうぅ……」
美凪「ご心配なさらずに。そんな心配する神尾さん、好きです」
観鈴「えっ、えっ……」
栞「ひどいですー。勝手に人の真似しないでくださいー」
美凪「あっ、オリジナルさんの登場です」
栞「そんな事言う人嫌いです…」
美凪「拍手でお迎えしましょう。ぱちぱちぱち」
栞「……本気で怒りますよ?」
観鈴「し、栞ちゃん、落ち着いて落ち着いて。遠野さんももうちょっと遠慮しないと」
美凪「……残念、お気に召しませんでしたか」
栞「はい、そうです」
美凪「がくっ。残念賞進呈」
栞「お米券……?」
観鈴「遠野さん一体何枚持ってるの……」
栞「賄賂ですか?」
美凪「……バレましたか」
観鈴「わ、そうだったんだ……」
栞「酷いです。私まだ犯罪を犯したくありません」
美凪「大丈夫です、ナイショにすればへっちゃらです」
観鈴「わ、悪魔のささやき……」
栞「わかりました。この事は秘密ですね?」
美凪「はい。国家の存亡にかかる機密事項です」
観鈴「……なんかコワイ」
栞「観鈴さんも、誰にも喋ってはいけませんよ?」
観鈴「う、うん……」
栞「さて、私が次語るんですよね。テーマは何ですか?」
美凪「お米について、です」
観鈴「違う違う」
美凪「……神尾さん、賄賂です。お米券」
栞「また出てきましたね。世界を動かす紙切れ」
観鈴「わたしに賄賂渡されても……」
美凪「そうでした。二人が司会進行ですから神尾さんに賄賂は意味がありません」
観鈴「うんうん」
美凪「では、司会の権限を施行します。ここからテーマはお米」
観鈴「わ、それはよくないと思う……」
美凪「大丈夫。バレなければ問題ありません」
観鈴「さすがにこれはバレると思うんだけど……」
栞「テーマはお米ですか?ではいきますね」
美凪「はい、どうぞ」
観鈴「わ、わ、わ……」

★栞
「お米といえば普段のお食事ですね」
「お弁当でも学食でも、色んなところでお米は使われてます」
「ここまで日本での食事に浸透した食材が他に有るでしょうか?」
「いえ、ありません」

美凪「素晴らしいです、ぱちぱちぱち」
栞「あ、えっと、ありがとうございます」
美凪「とても感動したで賞、進呈」
栞「お米券?ありがとうございます」
美凪「いえいえ」
観鈴「が、がお、いいのかなあ……」
美凪「神尾さん、手早く次に行きましょう」
観鈴「うーん……」
栞「大丈夫ですよ。美凪さんを信じましょう」
美凪「そうです。神尾さんを信じます」
観鈴「が、がお……」
あゆ「えっと、こんにちはー」
美凪「いらっしゃいませ、あゆさん。はい、お米券です」
あゆ「えっ、えっ?貰っていいの?」
美凪「はい。企業秘密の賄賂です。これであなたも一蓮托生」
あゆ「………」
栞「大丈夫ですよあゆさん。封筒を開けても爆発しません」
あゆ「うぐぅ、そんな封筒嫌だよっ!」
観鈴「にはは。心配しないで、大丈夫だから」
美凪「さて、あゆさん。賄賂を受け取ったからにはしっかり語っていただきますね」
あゆ「う、うん。たしか空腹と満腹だったよね」
美凪「ちっちっち。そうではありません。お米について、です」
あゆ「お米……?」
美凪「日本人はお米族」
栞「あゆさん、頑張ってください」
あゆ「う、うん……」

★あゆ
「お米はあんまり食べた記憶無いけど……」
「作るのは大変なんだよね」
「そういえばボクがご飯を炊こうとするといつもこげちゃうんだけど…」
「どうしてなのかなあ?」

美凪「今度美味しい炊き方をお教えしましょう」
あゆ「うん、お願い……」
栞「一体どんな炊き方をしてるんですか?」
あゆ「うぐぅ、普通に炊飯器使ってるよ」
観鈴「使い方が悪いんじゃ……」
美凪「炊飯器は逆さにしてはいけませんよ」
あゆ「うぐぅ!そんなことしないよっ!」
栞「お水の代わりに別なものを入れてるとか」
美凪「もしくはお米以外のものを炊こうとしてるとか」
観鈴「お米、見た事あるよね?」
あゆ「うぐぅ、皆してそんな事言うなんて酷い……」
美凪「ご心配なく。今度ご教授致します」
あゆ「う、うん……」
観鈴「それにしても遠野さんすっかり仕切ってる……」
美凪「神尾さん」
観鈴「え?」
美凪「神尾さんもご希望を」
観鈴「い、いいのかな……」
美凪「司会は私と神尾さんですから」
観鈴「よ、よーし……どろり濃厚ジュースについて!」
美凪「………」
観鈴「が、がお、駄目?」
美凪「既存のテーマを語るのはどうかと」
観鈴「やっぱり……」
美凪「でも……たしかこのお二方はまだのはず。だからOKです」
観鈴「わ、やった。早速持ってくるね」
美凪「いえいえ、その必要はありません」
観鈴「が、がお……」
美凪「じゃん。既に用意してあります」
観鈴「わ、手際いい……。ありがとう、遠野さん」
美凪「さて、まずは栞さん、どうぞ」
栞「なんですか?これは」
美凪「神尾さんから説明があります」
観鈴「え、う、うん。えっと、どろり濃厚ぴー……あ、これイチゴ味だ」
名雪「イチゴ!?」
栞「わっ!!び、びっくりしました……」
名雪「あ、ごめんね栞ちゃん。それで、イチゴどこ?どこ?」
あゆ「うぐぅ、名雪さん突然現れた……」
美凪「名雪さんの出番は後なんですが……」
観鈴「にはは、まあいいじゃない。ちょっと待ってもらってて」
名雪「うー、イチゴどこ〜?」
美凪「落ち着いてください。お米券……」
名雪「お米券よりイチゴがいい」
美凪「がーん……しょっくです。なぎーは10のダメージ」
観鈴「わ、わ、どうしよう……」
栞「あの〜、これ、どうすればいいんでしょう?」
観鈴「あ、ごめんね。えっと、それはどろり濃厚イチゴ味、っていうジュースなの」
栞「ジュース、ですか?」
観鈴「うん、そう。にはは。それを飲んで感想語ってね」
栞「はい、わかりました。では早速…」
ドクドクドク……

★栞
「……の、飲みにくい、です」
「とても珍しいジュースですね」
「凍ったら絶対に口に入れられない、そんな気がします」
「でも、味はなかなかいいと思います」

観鈴「美味しい?良かった」
栞「ところでこれはどこに売られてるんですか?」
観鈴「わたしが通ってる学校の近くにある自販機」
栞「…他にはないんですか?」
観鈴「うーん、他には見かけたこと無い」
栞「それは残念です」
あゆ「……ね、ねえ、観鈴さん」
観鈴「なに?」
あゆ「音が凄まじいんだけど、やっぱりボクも飲まなきゃ駄目?」
栞「あゆさん、是非のんでみましょう。心配しなくても美味しいですよ」
観鈴「にはは、そういうことだから」
あゆ「うぐぅ……」
ドクドク……

★あゆ
「う、うぐぅ……」
「なんか不思議な感食……」
「こんな飲み物があったなんてボク知らなかった」
「で、でもこれ以上は……」

栞「残すなんてお行儀悪いですよ」
あゆ「うぐぅ、だって……」
観鈴「頑張って飲もう、あゆちゃん」
あゆ「うぐぅ……」
美凪「神尾さん、名雪さんにも……」
観鈴「あ、うんそうだったね。…あれ?お米が先じゃないの?」
名雪「イチゴ〜イチゴ〜イチゴ〜イチゴ〜イチゴ〜」
美凪「この状態では無理です」
観鈴「そ、そうだね……。はい、どろり濃厚イチゴ味」
名雪「わ、これがそうなの?」
ドクドクドク……

★名雪
「う〜、何これぇ?」
「でもイチゴ味だよね〜……」
「うーん……」
「ジャムをジュースにした、みたいかな」

名雪「ふう、落ち着いたよ」
観鈴「美味しかった?」
名雪「うん、イチゴ味わたし好きだから」
観鈴「よかった」
名雪「でも全部飲んじゃったのは勿体無かったな。お母さんに見せたかった」
あゆ「だ、だったらボクの飲みかけのを!」
栞「あゆさん、ますますお行儀悪いです」
美凪「うぐぅ、なのですね」
あゆ「うぐぅ、そう言われても……」
名雪「折角だから貰っておく。でも、いいの?」
あゆ「ボクはこれ以上飲めないから……」
名雪「観鈴さん、いいの?」
観鈴「うん、いいよ。またご馳走するね」
名雪「わ、ありがとう〜」
美凪「では最後に名雪さん。お米についてどうぞ」
名雪「最後?お米?よーし、頑張るよ〜」

★名雪
「日本人はお米族」
「この前祐一と真琴と、聖地寿司屋に行ったんだよ〜」
「お母さんが店長さんやっててびっくりしたんだけどね」
「でもとっても美味しかった〜」

美凪「最高です、ぱちぱちぱちぱちぱちぱち」
観鈴「遠野さん凄く嬉しそう」
名雪「そう言ってもらえると嬉しいよ〜」
美凪「お米券10枚進呈します」
名雪「わっ、いいの!?」
美凪「はい、ぼーなすです」
栞「さすがですね、名雪さん」
あゆ「うぐぅ、スゴイよ〜」
美凪「さて、大団円です」
観鈴「ここで終わりだね」
ぽかぽかっ
美凪・観鈴「いたい……」
往人「お前ら……勝手にテーマ変えて好き勝手やってたな!?」
名雪「わ、季節はずれのサンタさん」
往人「誰がサンタだ!!ついでに言うとお前は今回呼んでないはずだぞ!?」
栞「背負ってる米袋がサンタみたいです」
あゆ「名雪さん呼んでなかったんだ…。そういえばいきなり登場してたし」
往人「はあ、こんなことなら米引き換えに行くんじゃなかった…」
観鈴「往人さん、大ニュース。どろり濃厚のファンが出来たんだよ」
名雪「そんなこと言ってないんだけど…。でも、お母さんが気に入りそうだよ」
美凪「更には聖地の話も出ました。万歳です」
往人「……終わりだ終わり!こんちくしょう!!」

<次はしっかり>


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