あゆ「う、うぐぅ…」
名雪「そして仮アシスタントはあゆちゃんだからね。改めてよろしく、だよっ」
あゆ「なんで…?」
名雪「世間には色々と事情というものがあるんだよ。察してくれないとだめだよ」
あゆ「うぐぅ…」
名雪「さて今回は…“一歩手前の危うい猫さん”だよっ」
あゆ「…なんで?」
名雪「簡単なことだよ。名前で一発OKだよ」
あゆ「よくわからないんだけど…」
名雪「あゆちゃん。あゆちゃんは例のものを食べたことはなかったっけ?」
あゆ「例のもの?」
名雪「うーん、これで通じないってことは、食べてないってことだね」
あゆ「???」
名雪「まあいいよ、知らないほうが幸せかもしれないし」
あゆ「ちょ、ちょっと!例のものってなんなの!?」
名雪「わたしの口からはいえないよ」
あゆ「そうなの…」
名雪「忘れちゃっていいからね」
あゆ「うぐぅ、気になるよぅ」
名雪「気にしないでいいよ」
あゆ「うぐぅ、でも…」
名雪「気にすると負けるよ」
あゆ「………」
名雪「ちなみに、シャムってのはタイの旧称なんだよ」
あゆ「タイ?」
名雪「そう。いつもあゆちゃんが食い逃げしてる国の事だよ」
あゆ「うぐぅっ!それは絶対違うよっ!!」
名雪「よく捕まらなかったね。国外逃亡したんだね」
あゆ「だからしてないよ!!」
名雪「だけどわたしが後で通報するからね。逃げちゃだめだよ」
あゆ「ちょっと待ってよ!」
名雪「心配しなくても情状酌量の余地を訴えてあげるよ、少しだけ」
あゆ「だからなんでボクが!!」
名雪「運命だよ。いよいよ年貢の納め時がきたんだよ」
あゆ「そんなの納得いかないってば!!」
名雪「…仕方ないね。通報はやめにするよ」
あゆ「当たり前だよっ!」
名雪「その代わり、例のものをたっぷり食べてもらうよ」
あゆ「うぐぅ、だから例のものって何…」
名雪「それは最後に明かしてあげるからね」
あゆ「うぐぅ…」
………………
美汐「まだ続くのですね…」
栞「そうですね…頑張ります。『シャム猫』とは、“高級な愛玩用の猫ですね。
目は青くて、からだはクリーム色、顔・耳・足・尾は黒茶色です。そして子猫はまっ白です”」
美汐「栞さん、頑張ってください」
栞「あのう、美汐さんにも頑張ってもらわないと」
美汐「私は途中で退場いたしますから」
栞「え…」
美汐「しばらくすれば香里さんも戻ってこられるでしょう」
栞「………」
美汐「どうしたのですか?」
栞「そうですね…そうでした」
美汐「…何かの決意を固められたようですね」
栞「そこまで大げさではありませんが…」
美汐「若いうちから結構なことです」
栞「あの、若いって…美汐さんも若いと思いますけど」
美汐「…そうですね。まだまだ若い人たちには負けられません」
栞「いや、ですから…」
<おしまいだよっ>