『猫車』だよっ


名雪「あゆちゃんは、パレードとか見た事あるかな?」

あゆ「うん。賑やかでいいよね」

名雪「とっても綺麗だしね」

あゆ「お祭り騒ぎとか、とっても気分いいよ」

名雪「でね、そのパレードって色んな車とかあるよね」

あゆ「そうだね。豪華な飾り付けに奇麗なおねーさんが立ってたり」

名雪「その中でも最高峰なのが、猫車なんんだよ」

あゆ「…それってどんなの?」

名雪「た~~~~~~~~~くさんの猫さんが乗ってるんだよ」

あゆ「へ、へええ…」

名雪「まさに、それは猫さんの為だけに存在している車なんだよ」

あゆ「スゴイね…」

名雪「つまり“猫さんによって乗り尽くされてる車”だよ」

あゆ「うぐぅ、ボクそんなの見た事無いけど…」

名雪「滅多に見られるものじゃないから当然なんだよ」

あゆ「…見て何かいい事あるの?」

名雪「たくさんの猫さんを見て、幸せいっぱいになるじゃない」

あゆ「そ、そうだね」

名雪「実はわたしも見た事無いんだよ。一度でいいから見てみたいな」

あゆ「ええっ?見た事ないの?」

名雪「そうなんだよ…あゆちゃん、見せて?」

あゆ「え、ええっ?ぼ、ボクが?」

名雪「そうだよ~。アシスタントだもん。それくらい軽いよね?」

あゆ「うぐぅ、全然軽くないよぅ…」

名雪「そうか…残念だよ…」

あゆ「名雪さん?」

名雪「一生に一度でも見れたらわたしは満足なのに…」

あゆ「え、えっと…これから見る機会ができるよ!」

名雪「どうして?」

あゆ「どうしてって…」

名雪「そっか、あゆちゃんがいつか見せてくれるって事だね。ありがとう」

あゆ「うぐぅ!?そ、そんな事言ってないけど…」

名雪「わたし楽しみにしてるよ。絶対に見せてね」

あゆ「う、うぐぅ…」

名雪「見せてくれないと祟るよ」

あゆ「そんなぁ!それはひどいよっ!」

名雪「さすがに冗談だよ」

あゆ「うぐぅ…」

名雪「見せてくれるまでねこねこぱんちをお見舞いし続けるから」

あゆ「なんなのそれ…」

名雪「知らないの?こうやってね…」

あゆ「うぐぅっ!実演しなくていいよっ!」

名雪「とにかく期待してるからね」

あゆ「う、うん…」

名雪「あゆちゃん、頑張ってね?」

あゆ「うぐぅ…」



………………



栞「御愁傷様です、あゆさん…。えっと、『猫車』これは、

  “土砂運搬器の一。箱の前部に車輪が1個あり、後部の2本の柄で押して行く車。ねこ”です」

北川「猫車…どうやってみせるつもりなんだろ…」

栞「笛を吹いて集めるしかありませんね」

北川「どこぞの童話じゃないんだから…」

栞「だったら猫山のボスになるしかありませんね」

北川「猫山ってなんなんだよ…」

栞「冗談です」

北川「…可哀相なあゆちゃん」

栞「自業自得でもありますよ」

北川「なんだか今回きついね?」

栞「あゆさんは言わなくていい事を言ってしまいましたから…」


<おしまいだよっ>


後書き:めんどい…ノーコメント(爆)
私はこの車を、ねこ、って最初聞いた時何の事だか分からなかったです(苦笑)

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