祐一「だろうと思った…」
名雪「でもね、わたしは猫アレルギーだから住めないんだよ」
祐一「だろうな…って、それじゃあ全然素晴らしい世界じゃないじゃないか」
名雪「でもね、いつかは住みたいと思ってるんだよ」
祐一「ほうほう、なるほどな」
名雪「だから“憧れの世界”という事でもあるんだよ」
祐一「…名雪にとってな」
名雪「何を言ってるの祐一？万国共通の世界じゃない」
祐一「そんなわけないだろ…人によって何が好きかとかって違うのに…」
名雪「だって猫さんじゃない」
祐一「関係無い」
名雪「…そんな事言う祐一…」
祐一「嫌いだよ、か？」
名雪「容赦しないよ」
祐一「は？」
名雪「今までは手加減してきたけど、存分にヤることにするよ」
祐一「う、うをっ！？目から謎のオーラが！？」
名雪「あぶどるだむらるおむにすのむにす…」
祐一「こら！奇怪なパクリの呪文を唱えるな！！」
名雪「猫さんと共に来たり、猫さんの為に滅ぶべし…」
祐一「やばっ！逃げ…」
名雪「陸上部あたーっく！」
びりびりびりっ
祐一「ぐはっ！…す、スタンガン？」
どさっ
名雪「これで祐一はしばらく動けないよ」
祐一「お、お前、全然陸上部と関係無いじゃないか…」
名雪「あれっ？おかしいな、意識が飛ぶはずだったのに…」
祐一「ふっ、だてに俺は鍛えられてないぞ」
名雪「意識飛んで素晴らしき世界を体験してこないと駄目だよ」
祐一「…なるほど、それが狙いか…って、もうやめろー！」
名雪「駄目だよ。もう容赦しないよ」
びりびりびりっ
祐一「うぎゃあああ！」
名雪「今のは服を破った音だよ」
祐一「やめろやめろやめろー！！」
名雪「こうなったらもう止まらないよ」
祐一「お、俺が悪かったー！！だから本気で許してくれー！！」
………………
香里「…もう何も言う気しないわ。だから栞が解説しなさい」
栞「お姉ちゃん…。えっと、『猫三昧（ねこざんまい）』
“嬰児または胞衣を埋める共同墓地”です。兵庫県の一部でいうらしいです」
香里「本気でここに居るの嫌になってきたわ」
栞「後ちょっとの我慢だと思うよ、お姉ちゃん」
香里「だいたい、猫でどうしてあそこまで熱くなれるのよ名雪は！」
栞「それはもちろん好きだから、じゃないかな」
香里「…栞の将来も心配ね。アイスで破産しなきゃいいけど」
栞「お姉ちゃんそればっかり！」
＜おしまいだよっ＞