『猫額(ねこびたい)』だよっ


名雪「既に似たような物やったから手短にいくよ」

祐一「ずぼらだな」

ごすっ!

名雪「何言ってるの祐一。これは暗黙の了解って言うんだよ」

祐一「……イツツ……電話帳の角でどつくな!」

名雪「さてこれは“控えめな場所”という事だよ」

祐一「無視しやがった…あれ?なんでそういう意味なんだ?」

名雪「だって、猫さんの顔の中にあるんだよ」

祐一「だろうな。額は顔の一部だな」

名雪「言うまでもなく猫さんの顔は可愛いよね」

祐一「そうだな」

名雪「そんな顔の一部なんだけど…」

祐一「ふむふむ」

名雪「ちょっと離れた場所にあるもんだから、あまり目立たないよね」

祐一「…まあ、そうかな…」

名雪「だから遠慮してるんだよ、額は」

祐一「ほう…」

名雪「額も頑張ってるのにね、なんだか残念だよ」

祐一「そうだな…」



………………



栞「猫額(ねこびたい)“「ねこのひたい」と同じ意味”です」

香里「やけに平和だったわね」

栞「お姉ちゃん、祐一さん殴られたんだけど…」

香里「その程度で済んだんだからましよ」

栞「うーん…」

香里「それにしても、控え目、ねえ…」

栞「私がそうかな。奇麗なお姉ちゃんの傍で控えめに」

香里「…別に遠慮しなくてもあんたももっとはしゃげばいいのよ」

栞「は、はしゃぐの?」

香里「そうよ。“キャー、私栞ですー”って」

栞「どんなはしゃぎ方なの、それって…」


<おしまいだよっ>


後書き:今回こそ50個目。
さすがに100まではいかないと思いますが・・・。

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