『猫いらず』だよっ


名雪「ちょっと乱暴だけど、実はこれなかなかいい言葉なんだよ」

祐一「どういいんだ?」

名雪「今からお話するね。…古代から人間は、鼠に悩まされてきました」

祐一「…そうだっけか?」

名雪「そうだよっ!過去のヨーロッパをみてごらんよ!」

祐一「言われてみれば、ペストとかの伝染病がはやったのは鼠が原因だったりするな」

名雪「そうだよ。…そんな時代、猫さんは鼠を捕るのに大活躍したのです」

祐一「あの時の鼠駆除って人間がやったような…」

名雪「………」

どこっ

祐一「ぐをっ!」

名雪「人の話に茶々を入れないの」

祐一「た、竹竿で突くな…」

名雪「そして今、猫さんに頼らずとも人間の力で鼠駆除が可能になりました」

祐一「いやだから、今じゃなくても昔から…」

名雪「猫さんありがとう!君の力を必要としなくても大丈夫だよ!…というわけだよ」

祐一「どういうこっちゃ」

名雪「これは“力の自立”を表してるんだよ」

祐一「………」

名雪「いらず、なんて乱暴だけどね。そこは皆照れくさいんだよ」

祐一「照れくさい…のか?」

名雪「そうだよ。でもわたしはちょっと変えて欲しいな」

祐一「どう変えるんだ」

名雪「猫恩赦って」

祐一「…それだと意味が違くないか?」

名雪「問題ないよ」

祐一「おい…」

名雪「さて、茶々は入ったけど無事まとまったね」

祐一「言葉も変えたし、か」

名雪「うん」

祐一「…じゃあ俺は帰る」

名雪「…寒いよ祐一」

祐一「変えると帰る?ははは、よく気付いたな」

名雪「今だけここらへんが北極星並に寒くなったよ」

祐一「…お前は北極星に行ったことがあるのか」

名雪「無いよ」

祐一「無いのにそんな事をいうのか」

名雪「だって白クマさんがいる北極の星でしょ?寒いに決まってるよ」

祐一「………」



………………



香里「馬鹿な余談が増えてきたわね…。さて『猫いらず』これは、

   “殺鼠剤の一つ。黄燐を主成分として、古くから使われたもの。

   1905年(明治38)の商品名で市販。今は毒物及び劇薬取締法の対象。”だそうよ」

栞「お姉ちゃん、辞典そのまま…」

香里「いいじゃないの」

栞「転載は違法なんでしょ?」

香里「一部変えてあるから問題ないのよ」

栞「あると思うんだけど…」

香里「くだらないこと言ってるんならあんたが意味解説しなさいよ」

栞「…じゃあそうする」

香里「ちゃんとあたしがつっこんであげるわ。“栞!ここが違うわよ!”って」

栞「ちょっとお姉ちゃん、そんなのやめてよ…」

香里「心配しなくても冗談じゃないわよ」

栞「だからやめてってば!」


<おしまいだよっ>


後書き:なんか話が更に投げやりになってきたような…。
つーか、もっと短くできますね、この調子だと。

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