祐一「解説しようとしてる本人が驚いててどうする…」
名雪「これは軽いつかみだよっ。祐一ってばわかって無いなぁ」
祐一「はいはい。で、これはどういう意味なんだ?」
名雪「小判はとってもきらきらしてるよね」
祐一「まあ小判だからな」
名雪「光なんか反射して、ぴかっ!と眩しいよね」
祐一「まあな」
名雪「それは一旦おいといて、猫さんは実は交通事故に遭う確率が犬さんより高いんだって」
祐一「へえ、なんでだ?」
名雪「ほら、車のライトって眩しいでしょ?だからそれが目くらましになっちゃうんだって」
祐一「なるほど。猫は目がいいからな。光に目が眩んでるうちに“ドカッ!”ってわけだな」
名雪「そういうこと。ここで、小判の事を思い出してよ祐一」
祐一「うん?ああ、反射してぴかっと眩しいとかなんとか…」
名雪「そう!!だから小判は猫さんを交通事故に巻き込もうという不届き千万な物なんだよ!!」
祐一「………」
名雪「だからこれは“悪質な事件に巻き込む”という意味なんだよ!」
祐一「…いくらなんでも強引じゃないか?黙って聞いていたが、俺は…」
名雪「祐一!!まさか祐一って小判の手先なの!?」
祐一「なんだそりゃ。いいか、よく聞けよ。猫に小判ってのは…」
名雪「いやっ!聞きたくない!!」
祐一「おい!」
名雪「見損なったよ祐一。わたしは猫さんを守るために祐一と闘うからね!」
祐一「なんでそうなる…」
名雪「たぁーっ!」
祐一「おわっ!」
ばしっ
名雪「ちっ、外しちゃったよ」
祐一「怖い台詞を吐くな…つーかどっから出したそのホウキ!」
名雪「反乱を起こしたアシスタントを成敗するための武器だよ!えーいっ!」
ばしっ
祐一「うわあっ!」
名雪「また外しちゃった…祐一、意外と素早いね?」
祐一「名雪、いいかげん落ち着いて…」
名雪「今度は外さないよ!いくら二度あることは三度あると言っても!」
祐一「ま、待て、待てー!!」
名雪「覚悟だよ、祐一ぃ〜!!」
祐一「うわあぁぁ!!」
ダダダダダ
名雪「むっ、逃げるなんて卑怯だよ〜!」
………………
香里「…まったく、何やってんのかしらあの2人。
さて、『猫に小判』これの意味は……
どんなに値打ちがあるものでも、それが分らない人にはあげても無駄である
という事よ。」
栞「お姉ちゃん、名雪さん止めなくていいの?」
香里「いいのよ。どうせ次解説する時は何事もなかったように元に戻ってるわ」
栞「でも……」
<おしまいだよっ>