「本日の試練は山で行うことにしよう」
いつものようにキリュウが言い出したこの言葉によって、今俺は人里はなれた山奥まで来ていた。
普通の人なら試練を行うって時点で唐突と思うかもしれないけど、俺にとっては慣れたもの。
もっとも、場所自体唐突だけどな…。
来るという移動に関してはキリュウの短天扇を用いて。今は俺一人の状態だ。
とりあえず与えられた課題は、キリュウの姿を探しながら山頂を目指せっていうもので…
要は、山登り&かくれんぼ。どちらかが達成できれば試練は終了ってことだ。
周囲の気配をとにかく読む訓練であって、文字通り気を使う。
「それにしても障害がほとんど無いな…」
拍子抜けするほどにキリュウからの接触はほぼ無いに等しかった。
普段なら、大きな昆虫や動物達が襲ってきたり、
巨大化した山の幸が斜面を転がってきたり…。
それらが無いから俺にとっては平和この上ない。
のんびりと空気を吸い、景色を見ながらぶらぶらと歩く。
もう一度あの夏山みたくシャオと二人っきりでこんなとこを歩いてみたいな〜なんて思いながら…。
がささっ
「うわっ!?」
突然の物音。すぐ傍の藪から飛び出てきたのは一匹の兔だった。
野性の兔?
思う暇もほとんど無いまま、向こうは俺の姿を見つけると素早く身を隠す。
一瞬の出来事ではあったが、ここで俺は“はっ”となった。
「そうか、こうやって油断をさせて不意打ちを狙おうって魂胆だな…」
いくら相手からの接触が無いとはいえ、こちらがまったく気の抜けた状態になるのは間違っている。
そうだ、いつもキリュウは不意打ちをメインに試練を行っていたじゃないか。
やれやれどっこいしょ、とそこらへんの切り株に座ろうものなら、
あっという間に切り株を小さくされてしりもちをついてしまうに違いない。
そんなことを思いながら、俺は気をひきしめた。
気が引き締まれば、とたんに歩き方にも注意する、動き方にも目がゆく。
神経をとがらせ、油断なく俺は山道を進んでいった…。
ぴ〜ひょろろ〜
遠くから何かの声が聞こえてくる。思わず俺は呟いた。
「ふわ〜…」
いや、あくびだ。はたから見ればなんと気の抜けたあくびだろうと思うに違いないだろう。
事実、ついさっきまでの気配りはどこへやらという感じで俺は歩いていた。
地面を踏みしめるその足は、ただ立ってればいいというほどで、特に注意もしていない。
歩くたびにゆれる両の手は、ぶっきらぼうに周囲の空気をかき混ぜているだけ。
ぶらりぶらりと…すっかり散歩気取りな状態だ。
「はあ〜、自然っていいな〜」
思わず呟く。これまた気の抜けただらんとした声。
しかしそれも無理も無いことだ。相変わらず景色というものは綺麗という表現をせざるを得ないし。
そよ風によってざわめきを立てる木々達のなんと優雅なことか。
普段から街中に、冷たいコンクリートに囲まれて生きている人間ならば、意識するのが当たり前というものだ。
そうか、これが森林浴だ。自信を持っていえる、俺は今自然に親しんでいるのだと。
ざわざわざわざわ…
風が吹き抜けてゆく。
運動で熱くほてった体から温度を取り去ってゆくそれは実に心地よい…
…の気配がする。それもすぐ近くに!
「なんだ!?」
周りの音にまぎれて、変な声が聞こえてきた。
…変な声って言っても、多分キリュウだけど。
こんな山奥に、しかも獣道くらいしかないとこにハイキングに来てる人なんていないだろうしなあ。
とまた、ここで俺は意識を試練に戻した。
森林浴などとのんきなことを考えていたけど…そうだ、今は試練中だったんだ。
立ち止まり、パンパンと両頬を手で叩く。顔を勢い良く振り、気を集中させた。
危ない危ない、またキリュウにしてやられるところだった。
長時間接触が無いというものはこれほどまでに油断を生むものなんだ。
「それにしても…」
さっきの、やけに切迫してる声だったな…。
気配って言ってたけど、何の気配だろう。
俺の気配?…いやいや、試練の対象となってる相手の気配なんていちいち意識しすぎるのもどうかと思うぞ。
となると…シャオやルーアン、もしくはフェイかな?
書き置きは残してきたものの、心配してやってきてるかもしれない。
けどキリュウのことだから試練の邪魔をされないようにちゃんと仕掛け済みなんだろうな。
となると…一体?
ふと上を見上げてみる。木々に茂る葉の隙間から青い空が見えた。
小さな碧空に一つの影が舞っている。あれは…とんび?
たしかちょっと前に聞いた気がする、とんびの声を。
「そっか、とんびか」
…違うな。
鳥なんて、こんな山奥じゃなくても特に珍しくない。
そんな気配をわざわざ感じて…。しかもすぐ近くとか言ってたし。
「ん?」
ふと俺は立ち止まった。
見上げる空に混じって、緋色の線が揺れていた。
細い細いそれは、眼で辿ればやがて一つの物体に行き着く。
そこそこの風が吹いていようが違和感なく枝の上に立つ、バランス感覚十分の…少女。
間違いない、キリュウだ。こんな近くに居たのか…。
「って、見つかるの早…」
俺自身非常に拍子抜けしてしまった。もっと難解な場所に隠れていると思っていたからだ。
キリュウ本人を見つけるのは不可能で、俺自らが頂上に辿りつくしか試練が終わる方法は無い。
試練開始直後は当然のようにそう思っていたんだけど…。
「おーいキリュウー!」
大声で呼んでみた。もちろんこれは、キリュウを見つけたという宣言そのものだ。
ところが、彼女はぴくりとも反応しない。相変わらずその細い髪を風に靡かせているのみ。
「おっかしいな、これで聞こえないはずは…はっ!まさか…」
声が届いていたとの自信があった。
たかしとまではいかないまでも、那奈姉も親父も大きな声だから(五月蝿いって印象が強いけど)
当然俺もそんな声を出せると思ったから…。…けれど、キリュウは反応しなかった。
そこで俺は思った。あれは偽物なんじゃないかと。
巧妙に作られた人形。そうだ、キリュウがそんなものを用意していたとしても不思議じゃない。
と、俺はずっと天を見上げっぱなしであることに気が付いた。
首が痛い。素早く顔の向きを自らの目線の高さにまで戻す。
「危ない危ない…」
今の状況はまたしても危なかった。
こんな、空だけを見ている状態で、横から攻撃されようものなら大きな被害を蒙る。
それで慌てて身構えたんだけど…。
「…何にもこないな」
辺りはしーんと静まり返っている。
時々聞こえてくる風の音や動物達の声以外、何も気配は感じられなかった。
…取り越し苦労?
そう思って再び空を見上げると…
「居ない!?」
キリュウの姿はこつぜんと消えていた。
「主殿」
「うわあっ!!」
いきなり隣から呼びかけられた。
まるで雪原を転がる雪だるまの様に俺はバク転をかました(いやあ、初めてやったよ)
俺って結構運動神経いける?とか思っていると着地に失敗。
どしん!と身体をしたたかに打ちつけた。
「いてててて…」
「何もそんなに驚かなくても…まだまだ試練が足りぬな」
冷ややかに彼女は言い放った。その姿はまさしくスパルタコーチ。
けどたしかにキリュウの言うとおりだ。不意に声をかけられただけであんなに吃驚するなんて…自分でもビックりだ。
ところで、自ら姿を現したということは、結局あの枝の上に居たのはキリュウで間違いなかったようだ。
パンパンと土ぼこりを払いつつ、俺はキリュウに向かって言った。
「キリュウ、姿を見つけたんだから試練終わりなのか?」
「ああそうだ。おめでとう、主殿の勝ちだ」
素でねぎらいの言葉をかけてくれた。
あっさりしてるけど…やけにひっかかる。まあ、表情はいつものキリュウなんだけど。
で、本当なら試練はここで終わり。後は帰るんだけど…折角なので山頂まで歩こうと俺は告げた。
ついでにもう片方の条件も達しておこうと思ったからだ。
「………」
「………」
二人黙って山道(ほとんど獣道だけど)を歩く。
特に話すことも無いのは、二人して森林浴を満喫しているからだ。
言葉は要らない。男同士で海を見ていると言葉は要らないという漫画があったけど…
これも似た状況かもしれないな。
ただ、ずっとずっと黙ったままというのも辛くなる。
元来俺は沈黙に耐えられる様にはできていないから…。
それで俺は、今回の試練について尋ねてみた。
「あのさあキリュウ。障害がほとんどなかったんだけど、本当に試練になったのかなあ」
「もちろんだ。主殿が自然をよりよく感じる事が大事だったからな」
「そうか…」
さすが大地の精霊だ、いい事を言うなあ。
元々人間ってのは自然の生き物。もちろん今もだけど…。
こうやって自然を直に感じる事によって、大切な何かを…。
「主殿は何を感じた?」
「そうだなあ、木々のざわめきとか、風の心地よさとか…」
「他には?」
「…森って素晴らしいなって。またシャオ達とも来たいよ」
「そうか…」
俺としては十分な答えを返したつもりだった。
しかしキリュウにとっては物足りないみたいだった。
少しばかり残念そうな表情を浮かべているのが俺にはわかった。
何だ?自然に親しむことを目的としてたんじゃないのか?
もっと他の事が感じられるってことか?それとも、自然の中の自然を感じる?
あれこれと考えてみたけど分からなかった。
相変わらずキリュウは隣で無表情のまま歩いている…。
「む!?」
「ど、どうしたんだキリュウ?」
変わらず、と俺が思っていた彼女が突然立ち止まった。
「またあの気配だ…今度はかなり大きい!」
「は?」
突如繰り出された言葉に、俺はどこだか分からない所に衝撃を激しく受けた。
頭が混乱しないように、キリュウの言葉をきちんと捉えてみる。
気配…って何の気配だ?しかも…今度は…ってどういうことだ?
前にもそんなのつかんでたってことか?
「…これは、新たな試練を実行せざるをえないな」
結局きちんと捉えられないうちにキリュウが次の行動に移ってしまった。
懐をごそごそと探り、一つの道具を取り出す。
それは小さなスコップ。庭で土いじりなんかするには最適の道具だ。
「というわけで主殿、今から臨時の試練を行う」
「臨時?」
「そうだ、試練の中の試練だ」
「なんのこっちゃ…」
「今から私が指定する場所を、私がいいと言うまで掘り続けるんだ」
言いながら、キリュウは力強くびしっと木々の向こうを指さした。
堂々人生まっしぐら、なんて言葉がまさに似合いそうなほどに。
それほどまでに彼女の顔は輝いていた。無表情っぽくはあったが…輝いていた。
こんなキリュウの顔も珍しい…とと、もうちょっと具体的に内容を聞かないと。
「掘るのはいいけど、どれくらいまで?」
「私がいいと言うまでだ」
先ほどと同じ言葉を繰り返す。
掘るっていきなり言われてもこちらとしては戸惑ってしまう。
そして戸惑っている間にもキリュウはぽんとスコップを俺に手渡してきた。
試練を行うことは決定事項で、それに俺は従うしかない…。
しょうがない、ここは何も言わずに試練だと納得して…と思ったけど、俺は手に持つ道具に不安を感じた。
キリュウがいいと言うまで。それは相当深く掘らなければならないかもしれない。
ある程度、というものが大きな場合、徹夜で掘るなんてこともありえなくない。
体力でカバーするにも限度があるしな…。
というわけで、少し頼みごとをしてみることにした。
「キリュウ、もうちょっと大きめの道具ってないのかな?」
「それもそうだな。万象大乱!」
スコップの大きさが器用に変わる。丁度柄の部分は長くなり、土を直接掘る鉄の部分はそのまま大きくなった。
いつもならここで“試練だ、耐えられよ”とか返してくるはずなのに…。
「それなら思う存分に掘ることができるだろう。さあ主殿、力の発揮しどころだぞ」
「そうなのか?…まあ頑張るよ」
軽く笑顔を返して、俺はキリュウが指差した場所に向かった。
そこは少しだけ開けた場所になっており、空も頭上に見える。
木そのものが、一定の領域を囲むように生えているようでもある。
さあ掘ろうかという前に、俺は今一度動きを止めた。
「ところでさあ…」
「なんだ主殿」
「掘ることによって何が見つかるのかな?と思ってさ」
単純な疑問であった。掘るという行為をするからには、何か目的があるはず。
俺は素直にそれを尋ねてみたのだけど…。
「…試練だ」
キリュウが返したのは一言だけであった。
しかも間があった。何かを隠しているのは間違いなかった。
しかし…その何かが分からない。試練、とはいえ…俺としては何故か気になる。
普段はとりあえずの試練目的なんて聞いてないのにな。
「掘ることが試練?それとも掘った先に試練が?」
「…試練だ」
再度。今度はもう少し込み入った質問をしてみたけど、キリュウの答えは同じだった。
よほど話したくないのか…それとも話すと意味を成さなくなってしまうのか…。
まあいいや、そこまでキリュウが秘密にするのなら俺は気にしないことにしよう。
「よーし、掘るぞ〜!」
一声入れて気合を示す。
そして俺は地面を掘り始めた。
えっちらおっちらほっちらどっちら…。
…ふう。
「なあキリュウ、いつまで掘ればいいんだ〜?」
いいかげん深く掘り下げた辺りで上に向かって声を投げてみた。
既に穴の深さは俺の背丈ほど。自分でもよくこんなに掘ったものだと驚きだ。
「…試練だ」
「はいはい、分かったよ」
キリュウから返ってきたのは相変わらずの言葉のみであった。
これで答えにしちゃってるんだからある意味すごいよな…。
なんて感心してる場合でもない。結局試練はこのまま続行という事だ。
でも、これ以上深く掘ったら自力で出られなくなるんじゃ…。
不安を抱えつつも、作業を再開しようとする。
けれどもたその時だった、事態は急変したのは。
バシュウウウウ!!
「ええっ!?…わっ、あちあちあちっ!!」
突如穴の中から鋭く飛び出してきたものがあった。
それは熱い液体…つまり熱湯だ。勢いよく噴出してきたそれに思わず火傷しそうになった。
慌てて穴から這い上がる。そこにはキリュウは変わらず待機していた。その顔は少しばかり笑っている。
これが目的のもの?もう一度穴の方を振り返り、液体…お湯が噴出すのをじっと見る。
もしかしてこれって…。
「やはりな」
「キリュウ?」
「気配があったからな」
「気配?」
「そうだ。先ほどから強く感じていた。予想したとおりだ、ここに温泉があった」
「………」
なるほどな、そういう事か。
試練の途中で気配とかなんたら聞こえてたのは温泉の気配ってことかよ…。
どっと疲れが吹き出た俺は、へたりと地面に座り込んだ。
「これは私からの贈り物…としておこう」
「贈り物?」
どういうことだ?
「常日頃から主殿は試練に対して真剣、そして一生懸命だ。
だから、中には試練を終えた後に安らげるものを得られてもいいのではないかと思ってな。
その…私は温泉が気持ちよかったから…つい温泉を…主殿も喜んでくれると思って…」
「キリュウ…」
照れ照れとした顔で理由を話してくれたキリュウ。
いつものクールさが完全に消えうせたその顔は、俺自身を非常に安心させた。
…たまには、こんな試練もあっていいかな。終わった後に楽しみのある試練。
いい気分になっていると、更にいい気分になるような声が聞こえてくる。
「本当によく頑張ったな主殿」
キリュウがねぎらいの言葉をかけてくれる中、暖かな湧水はひたすら目の前で元気良く噴き出ていた。
少し時が経ち、例のごとくいつもの面々が集まった。
言うまでもなく、シャオやルーアンや那奈姉やフェイや山野辺や…とにかくいつものメンバーだ。
皆と星神たちの協力により、人が、そして星神がのんびりと湯船に浸かれる露天風呂が作成された。
もちろん混浴ではなく男女別。そこんところは特に那奈姉がしっかり指揮をとっていた。
いや、一番は南極寿星のじーさんかな。那奈姉は危うく俺とシャオ専用風呂なんて作ろうとしやがったし…。
…ま、とにかく普段滅多に姿を現さない面々までいたのは事実だ。
というわけで、今俺は男性風呂でゆっくりと湯船に浸かっている。
たかしや乎一郎達も一緒だが、ひとまず自分ひとりでゆっくり居たい。
気持ちよくはあったが…なんか引っかかっていたからだ。
そうやって空を眺めつつ考え込んでいると…女風呂の方から声が聞こえてくる。
実際、二つの風呂はそんなに離れていないからな。
「なんか、あれね…。ここまで来るとキリュウって温泉探知機通り越してなんか…」
「温泉魔人?」
「そうそう!うまいわね、おねーさま」
「あははは。けど良かったじゃないかルーアン。同じ魔人が増えてさ」
「あははは…ってよろしくありませんわよおねーさま!人を○○魔人なんて呼ぶなぁー!!」
聞こえてきたのは騒がしい二人の声。
ったく、静かに入ろうって気はさらさらないんだろうな。
そういやフェイが初めてうちにやってきた時もあの二人だけは五月蝿く騒いでたっけなあ…。
キリュウが横で“うるさくないか?”とか呟いてたけど、すっかりかき消されちゃったりして…。
ま、とにかく。フェイも、そしてシャオも温泉をさぞ満喫していることだろう。
そしてももちろん、今回の温泉感知者であるキリュウ自身温泉を満喫していることだろう。
山野辺や愛原も、星神達も…。
皆が皆平和にのんびりできるならこれほどいいことはないよな。
そう思いながら、俺は自分の身体をより深く湯船に沈めた。
ふー…
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
………
「それにしても…」
どうしても俺自身納得のいかないことがあった。それは今回の試練について。
試練という事を利用されて温泉を掘り当てさせられたような気がするんだけど…。
「温泉自体がキリュウの意図なのかなあ…」
「それより太助君、もっと重要な問題がありますよ」
思わず口に出していると、横から出雲が言葉を入れてきた。
相変わらず“いつの間に…”と思わざるをえないような行動を見せてくれるもんだ。
「なんだよ宮内出雲、そんなに深刻そうな顔して」
「人目につかないとはいえ、勝手にこのような温泉を作るのは法律に触れるのではないかと」
「………」
そんな嫌な事言うなよ…。あまりにも現実的過ぎるぞ…。
出雲の言葉により、文字通り俺は途端に現実へと引き戻された。
言われてみればなるほど、出雲の言葉の通りでもある。
実際、これからどうすればいいのだろう…。
どうやって騒ぎとならないようにすればいいのだろう…。
それにこんな事を常日頃から頭の中でめぐらせてる俺って、全然中学生らしくないよな…。
誰か助けてくれ…。もしくは、こんな事を考えなくて済む方法とか教えてくれ…。
今と今後のことを考えて、俺はますます気が滅入ってしまうのだった。
<現状はお湯の中>