★「合縁奇縁」白鳥「思えば不思議だよね。こうやって鳴滝荘に集まって…知り合いになって…人との縁が出来てるんだから」
梢「そうですね…素敵なご縁です。いつまでも大切にしたいものですね」
白鳥「そうだね。梢ちゃんと…あ、いや、なんでも!」
梢「?」ついにジョニーは語ると言い出した。灰原との真の関係を…。
ジョニー「今日はオレと灰…」
珠実「はい、今日はここでおしまいです〜」
ジョニー「おいこら!」ヨ〜ちゃん「ああっ、そこいくお客さん!こうして呼びかけられたのも合縁奇縁だということで占っていくヨ〜!」
沙夜子「………」
沙夜子の頭の中では、占う→悪い結果が出る→気にする→死ぬ、という図式ができる。そして震えていた。
ヨ〜ちゃん「ど、どうしたヨ〜?」桃乃「白鳥く〜ん。酒瓶といえばなーんだ?」
白鳥「宴会なら断ります」
桃乃「ちぇーっ。いいわよ、あたし達はあたし達で勝手にやるから。だから気にしなくていいわよ?」
白鳥「そういう事じゃなくて!僕の部屋でやることが問題なんですってば!」鳴滝荘のキッチンで、朝美が料理を行っていた。食卓では沙夜子がえんどう豆のすじをとっている。
朝美「料理は気合!」
沙夜子「料理は、気合…」
朝美「ああっお母さん!捨てる方が逆だってば!」今日も今日とて、彼は銀先生の折檻を受けていた。理由は、彼の自作えろえろな絵本が原因であった。
ソバカスさん「毎度毎度なんで懲りないかしらねえ…」
白鳥「自分の信念を貫き通したいんじゃないかな」
メガネさん「それは違うと思う…」今日も今日とて、彼は(以下略)
ソバカスさん「いいかげん銀先生の前では見ないようにするとかすればいいのにね」
白鳥「まあでも、言っても聞かなさそうだしねえ…」
メガネさん「銀先生の折檻よりもエロが上なんだろうね」今日も(以下略)
白鳥「ほんと…銀先生も愛想尽かしよくしないなあ」
ソバカスさん「…ねえそれより、私たちの表記どうにかなんないの?」
メガネさん「名前がないから…。はあ…所詮脇役なんて…。」桃乃「ところでさあ、白鳥クンって…」
白鳥「なんですか?」
桃乃「愛想笑い多いわよねえ。疲れない?」
白鳥「…ほっといてください」……………にこ
白鳥「…だめです。今日は課題が大変なんですから!内職は手伝えません!」
沙夜子の微笑み攻撃に対し、必死に抵抗する白鳥。そして…
白鳥「…とか言いながら、なんで結局僕は手伝ってるんだろう…(ちくちくちく)」白鳥「いいかい魚子ちゃん、これからお兄ちゃんは絵のお勉強しなければいけないから。大人しくご本読んでてね?」
魚子「うん!」
素直な視線を投げかけて、魚子は元気よく頷いた。
白鳥「ふう、これでやっと落ち着いて…ってその本持って行かれると僕の勉強があああ!」何者も譲らない、踏み入れさせない…そんな緊迫感がそこにはあった。
灰原と桃乃はお互いにある物を取り出しあうと、それを確認し、神妙な面持ちで頷き、扉を“バン!”と開けた。
灰原・桃乃「さあこれから宴会!」
いきなりの乱入者に、白鳥はただなすがままに従うしかなかった…。
今日も今日とて黒崎親子は内職を行っていた。
朝美「お母さん、寝ちゃダメだからね」
こくり、と頷く沙夜子からは既に鼻ちょうちんが確認できた。
朝美「お母さんってば!」
今日も今日とて(以下略)
朝美「お母さん、寝ちゃダメ…って言ってるそばから寝ないで!」
慌てて朝美は母沙夜子を揺り起こす。ぱっちりと瞳を開いた沙夜子は力強くこくりと頷いた。
朝美「よかった…って目を開けたまま寝ないでってば!」
桃乃「バラさん…」
灰原「……(こくり)」
頷きあった二人は即座に行動を開始していた。それはお約束の…。
白鳥「うわあっ!ま、また僕の部屋で宴会ですかー!?」
桃乃「バラさん…」
灰原「……(こくり)」
頷きあった二人は白鳥めがけてサインを出した。たくさんの酒瓶を伴ったそれは…
白鳥「も、もしかしてまた徹夜ですかー!?」
徹夜明け。まったく課題ができないまま、白鳥は学校へやってきていた。
白鳥「うううう…」
銀「あらあらあらあら。まあまあまあまあ」
白鳥「うわああああ!!」
銀先生の折檻を受けた状態で鳴滝荘へ帰ってきた白鳥はそのまま自分の部屋へ…と、その途中に沙夜子がいた。
内職が大変過ぎて途方にくれていた彼女は、白鳥に手伝ってもらわんばかりに顔を向ける。
白鳥「………o o」
彼はそれに見向きもしなかった。出来なかったというのが正解であるが、沙夜子はずーんと落ち込んだのだった。
珠実「梢ちゃんってほんと可愛いですね〜。世界一可愛いです〜」
梢「そ、そんなことないよ…」
珠実「謙遜しなくてもいいですよ〜。ね?白鳥さん〜」
白鳥「え!あ、う、うん…(な、なんで僕にふるのかな…)」
朝美「おはよう〜」
さっちゃん「ああ、おはよう」
みっちゃん「ちょっとクロスケさん!この私を差し置いて庶民に先に挨拶だなんて、まったく何を考えて…」
ごすっ、と鈍い音がした。分厚い雑誌の角が、みっちゃんをヒットしていた。
みっちゃん「うぐぐ…ちょっとあなた!私はかよわいんですから何度もごすごすやらないでくれますかしら!?」
さっちゃん「………」
すっ、っと懐から書物を取り出す。今回は電話帳である。
みっちゃん「って、言ってる傍から…ああああ!!」
珠実「そういえば灰原さんは〜、いつからジョニーを仲間にしたんですか〜?」
ジョニー「何言ってやがる、俺様が本体でこいつは…」
珠実「いいからとっとと答えろです〜(ささっとジョニーを奪う)」
灰原「!!!(ジョニーを取られておろおろおろ)」
前回までのあらすじ(嘘)魚子にジョニーを奪われ、灰原大ピンチ!
魚子「わんわんわんわんわ〜ん!」
珠実「さあ灰原さん、白状するです〜」
灰原「(何がなんだか分からずおろおろおろおろ)」
ピアスくん「ここは鳴滝家…そう!可愛い女の子やおねーさんが集っている場所だ!」
白鳥「いや、鳴滝家じゃなくて鳴滝荘…」
ピアスくん「一度のお絵かき会だけじゃ物足りないー!」
白鳥「あの、聞いてる?」
そんなこんなで、白鳥の部屋へクラスメートの人達はやってきた。
白鳥「まったく皆懲りないんだから…」
ピアスくん「懲りるってなんだ白鳥!あ・え・て!ここで課題をやるんだからな!」
白鳥「いや、だからやっぱ懲りてないって…」
白鳥「そういえば灰原さんの職業ってなんですか?」
ズバーン!と衝撃的な後ずさりを見せる灰原。しばらくの静止の後、観念した様にジョニーを向けた。
ジョニー「分かった、そうまで知りたいか。オレの正体を…」
白鳥「違います」
前回までのあらすじ:…前回を見てください。
白鳥「ごまかさないでくださいよ…。でもまあ、喋りたくないならいいですけど」
ジョニー「そうか、なら仕方ないな。華麗なる姿で俺がバーンと!…やっぱり知りたくないか?」
白鳥「…遠慮します」
早紀「ふっ、参ったな。このあたしが退かざるをえないなんてな」
言いながら早紀は白鳥の背後に、すすっと隠れた。
白鳥「大丈夫だって、早紀ちゃん。あそこに飛んでるのはたった一匹だし」
早紀「一匹でも蝶は蝶なんだよ!…ぴえ〜〜〜〜〜!こっちに来るなー!」
白鳥「珠実ちゃん、前々から気になってたんだけど…」
珠実「なんですか〜?」
白鳥「どうして糸目が多いのかな?珠実ちゃんって」
珠実「…もーう、一行でオチがつけられないような質問を投げてくるじゃないです〜〜」
…というわけで質問の続き
白鳥「ご、ごめん。えっと、それじゃあ理由教えてくれる?」
珠実「ふう、甘いですねえ、青いですねえ。そんなんじゃあ教えられないです〜〜」
白鳥「………(って、結局一行でオチついてるんじゃ)」
棗「………」
沙夜子「………」
棗「…………」
沙夜子「…………」
棗「……………」
沙夜子「……………」
棗「………………」
沙夜子「………………」
棗「…………………」
沙夜子「…………………」
棗「……………………」
沙夜子「……………………」
棗「……………………………」
沙夜子「……………………………はあ、やっぱりダメだったわ」
棗「(あ………………………………………)」
しっぱい!
桃乃「さぁーて今日は何をしようかしらね〜」
珠実「桃さん、これをどうぞです〜」
桃乃「あー?何この写真…!!ってぇ、こんな姿いつの間に撮ったー!!」
珠実「というわけで〜、今日は私に一日付き合うです〜」
桃乃「白鳥くーん。あおーん!」
白鳥「び、びっくりしたあ。…あのぅ、何やってるんですか?」
珠実「飼い犬です〜」
桃乃「あおーん!!」
珠実「おらおら〜、きりきり歩くです〜」
桃乃「あおーん!!」
白鳥「…行っちゃった。相変わらずひどいなあ…ん?…こ、これは…!!」
部屋に残された一枚の写真により、飼い犬ごっこの参加者がまた増えたそうな。
ピアスくん「しっかし白鳥、お前の住んでるとこには綺麗なおねーさんいっぱいでいいよなぁ」
白鳥「いや、別にそれでいいってわけでも…」
ピアスくん「何を言う!将来を考えれば絶対にああいう所に住むべきなんだ!!」
白鳥「しょ、将来?」
ピアスくん「しっかし白鳥(以下略)だよなあ…一人例外がいたけど」
白鳥「あのねぇ…それ聞いたら朝美ちゃん怒るよ?」
ピアスくん「待てよ…あのおねーさんの娘ってことは将来は…。…よし!その手でいこう!!」
白鳥「どういう手?」
ピアスくん「しっかし白(以下略)よなあ。というわけで俺もそこに住む!」
白鳥「いいっ!?いきなりそんな無茶な…」
ピアスくん「…なんてな。俺には…俺には…ふっ、参ったよ白鳥。俺は参ったのさ」
白鳥「いや、全然わけがわかんないんだけど…」
メガネさん「冬、年末の大事といえば…イベントー!イベントに行くのよー!!」
ソバカスさん「そ、そう…。で、夏は?」
メガネさん「夏は…イベントー!イベントに行くのよー!!」
ソバカスさん「………」