★「合縁奇縁」
日常生活を暮らしていてまず思われるでしょうが、人と人との繋がりはみな縁だという意味合いです。
この言葉は、巡り会いの不思議さを表したものですね。使い方としては…
“あたしが住んでる商店街には変わった人が住んでますけど、会えば知らず知らずのうちに仲良くなります。
これも合縁奇縁というものでしょうね。”
というところでしょうか。
★「愛想尽かし」
あんまり好んで使いたくは無い言葉ですね。そんなことばっかり起こってたらそれこそ気疲れがたまるというか、
苦労が耐えないというか…。とと、失礼いたしました。今まで抱いていた、人に対する好意や信頼といった気持ちを
失ってしまうことを言いますね。そして、そんな気持ちを態度や言葉に表すこともいいます。
特に、えーと、歌舞伎や…えっと、浄瑠璃(じょうるり)…難しい漢字ね…。
そ、そう、それらで、愛する人のために身を引いたりする時なんかに、
わざと相手の悪口を並べ立てたりする場面とか、それらの台詞そのものをいうそうです。
さて、実際に使うとすれば…
“如月さんの愛想尽かしなんて真に受けちゃだめですよ”
というところでしょうか。え?分かりにくいって?うーん…難しいですね…。
★「相槌を打つ」
たとえば人と話をしたりする時なんかに“うんうん”と頷いたりしますよね?それを言います。
また、その相手に同感であるという意味もあります。えーと、鍛冶(刃物を鍛えたりする技術ですね)
において、互いに打ち合わせる槌のことを「相槌」といいまして、そこから転じた言葉です。
たとえば使い方は…
“話を聞く時にきちんと相槌をうってくれるあの人はいい印象だね”
なんてところでしょうかね。
★「阿吽の呼吸」
これは、二人以上が一緒に何かをするときに、お互いの気持ちや調子がぴったり合う、という事ですね。
「阿吽」というのは、吐く息と吸う息の意味です。使い方としては…
“一つの飴細工を二人がかりで作り上げるには、阿吽の呼吸が必要です。”
というところでしょうかね。え、いやほら、あたしの家って駄菓子屋さんだし…。…駄目ですか?
★「あえか」
あまり聞いたことがないかもしれませんね。弱々しくていかにも儚げに見えるさまをいいます。
幼い可愛らしさの中に弱々しところがある女性のことをいう場合が多いみたいです。
使い方は…
“彼女のようなあえかな方には、私は初めてお会いしました。”
というところですかね(少なくともあたしの知り合いには居ないかな…)
★「あえて」
これは、しなくてもいい事をわざわざする、ということです。更に、この言葉の下に打ち消しの言葉、
“〜ない”などを伴う場合は、“特に”とか“まったく”という意味になります。使い方としては…
“あえて誘いにのってみる”
“あえてあたしがするべき事ではない”
というところでしょうかね。
★「敢え無い」
これは、期待が外れて張り合いがないとか、予想していたよりはるかに儚くてもろいとかいったことを指します。
後に沈没とか撃沈とかいうのをつけてよく使われてたりしますね。ちなみに「敢え無くなる」っていうのは、
死ぬことを婉曲的に表現しているんだそうです。さて、使い方としては…
“商店街一の力持ちと言われていたあの人が、敢え無く一回戦で敗れてしまったのです…。”
というところでしょうかね。
★「青息吐息」
これは、困難な状況から抜け出すいい策が見つかんなくて困り、弱っている様をいいます。
“青息”っていうのは苦しくて困ってる時に出るため息で、
“吐息”が更についてるのは、語調を整えるためだそうです。
たしかに7文字で調子はいいと思いますけどね。そして使い方としては…
“出された問題が難しくて、青色吐息です。”
なんてのでいいんじゃないかと。よほどの時じゃないと使わなさそうですけどね。
★「青田買い」
先物買いをすることですね。特に、翌年卒業見込みの学生を企業が採用を決めることに使うのが多いみたいです。
早々と…既に職業が決まってるようなあたしには、馴染み深くて浅いような…。おほん、更に、えーと…
稲がまだ青いうちに収穫高を予想して買い上げる、なんて意味からこう言われるんです。さて使い方は…
“今年もやはり企業の青田買いが始まりました”
というところですね。そのまんま過ぎると思っても流してください、はい。
★「飽かぬ別れ」
別れたくないのに別れてしまうという不本意な別れですね。名残が惜しかったりとか、愛する人同士の別れをいいます。
ここで“飽かぬ”っていうのが“飽かぬ仲”というのを表していまして、嫌にならない仲、親密な間柄を指しています。
直接的じゃないように見えて、直な言葉ですよね…。えっと、使い方は…
“周囲の圧力により、あの二人は飽かぬ別れをさせられた”
なんてところでしょうか。悲しいですよね、こういう事になってしまうのは…。
★「赤の他人」
これは明らかに無関係な間柄のことを言います。“赤の”っていうのは強調する語で、
明るい、明らかなことという意味を表します。さて使い方は…
“赤の他人であるあなたにとやかく言われる筋合いはない”
というところですね。完全に無関係というところまでを差してそうですね。
★「あからさま」
これは、明白だとか隠さずにすべてをありのままに言うとか、そんなさまのことです。
人に面と向かってそういう態度が取れるのは、なかなかできないことでしょうねえ。
ちなみに古くは、急な様子とか一時的なさまを表すときにも用いられたそうです。
使い方は…
“あなたのその言動はあからさまに彼の悪口を言っている”
でしょうか。うーんそういやあたしもたまにそういうことやっちゃう時があるよなぁ。気をつけないと。
★「秋風が立つ」
相手が嫌いになってきただとかまずい関係になってきたってことをたとえて言うものです。
特に、男女間の愛情が冷めた場合に言うみたいですね。涼しくなってるってことで言うのかと思いきや、
本当は秋と飽きをかけたものだそうです。使い方は…
“あの二人に秋風が立つなんて、一体何があったんでしょう?”
というところですかね。あたしの身近な存在で言うならば、あくまでもたとえですけど、
きさ…って、そんなこと言うほどの間柄でもなかったっけ…。やっぱり熱いものがないと…(ぶつぶつ)
★「灰汁が抜ける」
これは人の性質とか見た目…容姿ですね。そういうものから癖、嫌味がなくなってさっぱりするとかいう意味です。
野菜を煮ると灰汁が出たりしますよね?そういう渋味が抜けることから言います。さて使い方は…
“時が経つにつれあのおじさんも灰汁が抜け、いい対応をするようになった”
なんてもんでしょうかね。いえ、このたとえに深い意味はありませんよ、ええ。
★「悪態をつく」
これはですねえ、面と向かって悪口を言ったり相手を罵ったり…憎まれるようなことを言うってことですね。
字からして良い行動ではないですねえ。さて使い方は…
“頼みを断ったら悪態をつき始めるなんて最低です”
ってなところで。え、私情は入ってませんよ?当たり前のことですよね?ね?
★「挙句」
物事の終わり、いきついた結果のことを言います。連歌ってわかりますか?五七五の歌です。
その発句に対して最後の七七の句を挙句ということから、この言葉は転じたそうですね。
“挙句に”と副詞的に使ったりしますね。また、“挙句の果て”ってのは挙句を強調した言い方です。
そしてまた、“揚句”とも書くそうです。さて使い方は…
“色々と詮索した挙句、結局証拠は見つけられなかった”
というところでしょうか。それにしてもこのコーナーが終わった挙句の果てって、どうなるんでしょうかね…。
★「明け暮れ」
あからさまにそのまま、夜明けと夕暮れ。つまりは朝夕のことなんです。
転じまして、日々、毎日を差します。そしてまた副詞的に、明けても暮れても、いつも、
という意味で用いるんですよ。さて使い方は…
“副業の探偵家業に明け暮れ、本業の駄菓子屋はもうさっぱりです”
…というところで…って、なんであたし、こんな内輪なたとえ出してるんだろ…。
★「挙げて」
これは一つ一つ取り上げる、っていう意味です。そしてこれは、
多くのものを残らずすべて、という場合に用いるそうです。さて使い方は…
“総力を挙げて捜査の限りを尽くした”
というところでしょうかね。雰囲気的に違う、手を挙げて、と混同しやすいかもしれないですね。
★「阿漕」
これは図々しいとかしつこいとか貪欲だとか…そのような“さま”を差します。悪い意味でよく用いられますね。
ちなみにこの言葉は、昔漁夫の平治という人が、病気のお母さんのために
禁漁区だった阿漕ヶ浦(三重県津市)で密漁を繰り返していたという伝説から転じたものだそうです。
能楽の曲名にもなっているそうですよ。病気のお母さんのためとはいえ、
やっぱり悪いことはいけないんでしょうね…。さて使い方は…
“彼は阿漕な商売を重ねているそうだ”
というところで。それにしても、語源を聞くとあまりおおっぴらに使いたくなくなっちゃうかも…?
★「朝顔の露」
これはそのまま朝顔についた露っていうことです。はかないもの、または束の間の出来事などを
たとえていう言葉ですね。朝顔についた露はあっというまになくなっちゃいますから…。
さて使い方としては…
“まるで朝顔の露のように、はかない恋でしたね…”
というところで。…どうしてこういう使い方しか思いつかないんだろ…はあ…。
★「朝餉(あさげ)」
これは朝の食事のことをいいます。け(食)とは食べ物の意味なんです。
で、昼の食事は“昼餉”、夜の食事は“夕餉”といいます。
たしか同名の商品があったと思うのですぐわかるかもしれませんね。さて使い方としては…
“あたしの家では、朝餉はいつもきちんととっています”
こんな感じですかね。一日の始まりにおける活力として、これは大事ですよ。
★「朝な夕な」
これは、朝に夕に、いつも、常に、という意味で、副詞的に使う言葉です。
朝にも夕にも○○するっていう風に。というわけで使い方は…
“朝な夕なに両親の手紙を読んでいる”
というところで。いえ、あたしはそうですから。
だって、いつ何かが奪いにくるかわからなくて…あ、私事ですけどね。
★「朝日の昇る勢い」
これは、朝に太陽が昇るように勢いがあって、盛んなさまをいいます。
“旭日昇天の勢い”(きょくじつしょうてんのいきおい)とも言うんですよ。さて使い方は…
“あの人の商売は朝日の昇る勢いで繁盛した”
という具合でしょうか。なんとなく状況が想像つくでしょうね。
★「浅ましい」
これは、心とか性質に品性がなくていやしい、姿や形が見苦しいさま、をいいます。
また、事柄の意外さに驚いてあきれる様を表す時にも用いるんですが、
この場合はいい事にも悪い事にも使いますね。というわけで使い方は…
“自分の都合で人を平気で裏切るなんて、そこまで浅ましい人とは思ってもみませんでした”
と、こんな感じですかね。“浅い”という漢字が絡んでいる点で、たしかにあまりよくはないでしょうね。
★「味を占める」
これは、一度いい思いをしたり利益を得たりすると…
たとえば買った飴に宝珠が入っていたとか…(そんなことは絶対ありませんけど)
それが忘れられなくて期待をする、ということですね。使い方は…
“賭け事って、味を占めるとやめられなくなります”
というものがやはり一般的ではないかと。気をつけましょうね、ほんと…
★「東屋」
これは東国風のひなびた家っていう意味で、屋根が四方向に傾斜した寄せ棟造り…でいいのかな、これは。
あ、おほん。えーと、そういうことです!今では、公園とか庭園で、休憩用に造られた…ああ、なるほど。
えー、まあそういう屋根と柱だけの小さな建物をいうことが多いそうです。たしかに公園とかで見かけますよね。
石で作られてたり木で作られてたりした、ちょっと座って日除け〜なんて場所を。
「四阿」「阿舎」とも書くそうです。え、使い方ですか?…それはお任せします。
★「徒心」
これは移ろいやすく変わりやすい心のことで、ひらたくいえば浮気心ですかね。
また「徒し心」ともいうそうです。さて使い方は…
“決してあたし以外に徒心をもたない、と誓える人じゃないと結婚しません”
とまあこんなところで。え?あ、あたしの理想とかそういうのとはまた違…いや、違わな…終わりです!
★「徒波」
これは意味も無く無駄に立ち騒ぐ波って意味です。歌語として用いられるのが主だそうですね。
そしてそして、徒波が立つことを恋の噂に例えて言うこともあるんですって。というわけで使い方は…
“まさかあの彼と徒波を立てられるなんて思ってもみなかった…”
というところで。そう、何気ない行動でこういうものは立…って、なんか嫌かもしれないですけどね。
★「辺りを払う」
これは、堂々としていて周囲のものを寄せ付けないほど威圧感がある、って意味です。
こういうのを聞くと、あたしは財閥のどうとかって人を思い出しますが…。さて、使い方は…
“この商店街で堂々と辺りを払うさまを見せるのは卯月さんくらいであろう”
…というところで。分かりにくいですか?うーんでも、こういうのってもしかしたらイメージに準ずるものですし…。
★「当て所ない」
これはですねえ、目当てだとか心当たりがなくて、なんとなく不安で落ち着かない〜!って気持ちを表わします。
目をつける場所、または物のことを「当て所(あてど)」と言うからなんですね。で、使い方は…
“あの人達は当て所ない旅に出たきり、いまだ帰ってきていない”
なんてところでしょうか。それにしても…当て所ないわけでもないんだけどなんだかなって感じで…ぶつぶつ…。
★「跡を取る」
これはずばり跡取りのことです。家業とかを引き継ぐときに用いるわけですね。というわけで使い方は…
“突然のことだったが、あたしは両親の店の跡を取ると決心した”
で、十分。ええ、十分なはずなんです!(強調)
★「あなかしこ」
これはですねえ、ああ恐れ多い、っていうことです。下に禁止の語を伴って、決してとかくれぐれも
とかいう意味でも使うそうです。更に感動詞の“あな”をとって、女性の手紙の末尾にも使われます。
“かしこ”ってね。
★「彼方任せ」
これは、他人に頼ってすべての事柄をその人の判断に任せるってことですね。
また、他力本願っていう意味から、阿弥陀如来にすべてをゆだねる浄土真宗の教え…へぇ〜、そうだったんだ…。
えっと、そういうこともいうそうです、はい。で、使い方は…
“彼方任せの事件請負いなんてできればやめて欲しいんですけど…”
というわけで。…いいじゃないですか、私事でも。
★「危ない橋を渡る」
これは危険なことがあるとわかっていながら物事を行う、ということですね。特に!
違法行為だとかとにかく危険すれすれのものに対して言うそうです。
あたしは絶対やりたくないなあ…。えっと、使い方は…
“名誉のために危ない橋を渡るなんて、あたしには信じられない”
…というところで。大事に至らないのが平和なんですよ…。
★「虻蜂取らず」
これは、欲張りすぎるとかえって何も得られない。たとえばアブとハチと両方とろうとしても、
結局両方とも逃がしてしまう、ということですね。使い方は…
“明日の数学と国語の試験に備えて両方を同時に勉強するなんて虻蜂取らずですよ”
というところですかね。あたしも探偵業と駄菓子屋なんてのはいつかは諦めるべきかしら…。
★「脂が乗る」
これは仕事や勉強に熱が入ったり調子がつく事をいいます。何故こういうかというと、
旬の魚は脂が乗って味がよくなることから、ですね。さて使い方は…
“そろそろ私も仕事に脂が乗り始める年頃になってきた”
ということでしょうか。こういうのはあたしは…いつになるのかな…。
★「油を売る」
これは仕事の途中で怠けたり無駄話をして時間を費やすことをいいます。その昔…えっと、江戸時代ですかね。
髪の油を売る商人が女性客と長話をしながら商売をしていたことからいうそうです。さて使い方は…
“おしゃべりに夢中になって油を売ってばかりいないで、少しは真面目に働きなさい”
というところでしょうか。商店街の人達にとっては馴染み深そうな言葉ですねえ…。
★「油を絞られる」
これはですねえ…もうこりごりだー!って思うほどに叱られたり詰問されたり…
音を上げるまでこらしめられたりするってことです。ナタネは絞れば絞るほど油が取れることから言うそうですね。
やだなあ、こういう目に遭うの…。あ、えっと、では使い方は…
“勝手にお金を持ち出したのがばれて、彼女はこってり油を絞られた”
ということで。
★「甘い汁を吸う」
これは、大した苦労もしないで利益を得たり、自分の地位なんかを利用して利益をえたりすることを言います。
要は楽して儲けろみたいな事でしょうかね。これを実際に多用する人は好まれません、
とあたしは思います。さて使い方は…
“彼は町会長という立場を利用して、役員から甘い汁をすっている”
というところでしょうか。まさかうちの界隈にはないでしょうね…。
★「天降り」
この言葉の本来の意味は、神が天上界から人間界に降りてくることです。けれども現在は…
退職した高級官僚さんが、民間企業の高いポストにつくことなんかを言います。
いい意味に使われてることはほとんどないですね…。使い方はもう決まりきってるので、出すのやめときます。
★「数多」
数が非常に多い、程度が甚だしいっていう意味です。これは、非常にとか大変になんて場合に用いられますね。
さて使い方は…
“数多の修羅場をくぐりぬけ、私は今ここに立っている”
なんて感じで。…なんか使い方悪いかもしれないですね、これ…。
★「天つ乙女」
これは天に住む乙女、つまり天女のことです。天つっていうのは、天に格助詞“つ”をつけたもので、
「天の」っていう意味ですね。たとえば使い方として、
“天つ乙女の舞姿”
っていう風に、天女のように美しく舞う姿を形容することもあるそうです。
けど…実際に天女に会った人っているのかしら…?
★「あまつさえ」
その上更に、あろうことか、なんて意味で用います。“あまりさえ”って言葉が転じたものなんですって。
色んな出来事が重なった時にやはり使われるみたいですね。というわけで使い方は…
“転んでどぶに落ち、あまつさえ財布までなくしてしまった”
というところで。…なんか嫌な使い方ですみません。
★「網を張る」
これはTVドラマとかでもよくありますね。犯人とか狙った人物なんかを捕らえるために、
準備して待ち伏せることを言います。魚や鳥を捕まえる時に、網を張って待ち構えますよね。
そこからいう言葉です。さて使い方は…。
“あたしの行くところすべてに網を張られていたなんて思いもよらなかった”
なんてところで…ええ、そういうもんですよ…。
★「嵐の前の静けさ」
これはですねえ……………………………わーっ!!!…という風に、大事件とか変事とかが起こる前の、
不気味なくらいの一時的な静けさ、ですね。おほん、えーと、使い方は…
“今日はいつものあの人が訪ねてこなくて嵐の静けさだと思っていたら…案の定次の日に大事を抱えてやってきた”
というところで…あははは…………………………。はあ…。
★「あらずもがな」
これは、あってほしくない、無いほうがいい、っていう願いをいいます。
“もがな”っていうのが願望を表しておりまして“無くもがな”と同じように使いますね。さて使い方は…
“今日の仕事の成果は、あらずもがなの結果となってしまった”
なんてとこですかねえ。…まぁ、あたしとしては仕事がどうたらより平和が一番ですけど。
★「あらぬ」
あってはならない、見当違い、思いもよらない、なんてことを指します。
“あらぬ様”ってのはこれまでとは違った様子のことで、“あらぬ世”ってのは別世界つまりは死後の世界、
だそうです。まあ要はとんでもないって雰囲気が伝わればいいです。さて使い方は…
“彼女からあらぬ疑いをかけられ、私はとんでもない目に遭ってしまった”
なんてところで。たしか滑車付きだったっけ…あ、いえ、こっちのことです。
★「ありあり」
これは、ある状態がはっきりと外に現れている様、ある事柄とか情景が
あたかも目の前にあるように感じられる心の状態を言います。
一つの言葉を繰り返している言葉であるだけに、強調性がありますね。さて使い方は…
“世話になった人たちの顔が、ありありと目に浮かぶ”
なんてところで。
★「在りし世」
過ぎ去った昔、または生前のことを言います。特に、昔はよかったな〜なんて思いを込める時に使うようです。
在りし昔とも言います。さて使い方は…
“指導力の強かったあの方が在りし世はこの町も暮らしやすかったのに…”
なんてとこですかね。
★「有りのすさび」
これはですねえ、生きていることに慣れすぎて、それをな〜んとも思わなくなることです。
あるに任せるとか、怠惰な生活を送るとか…とにかくあんまりいい言葉じゃありませんね。さて使い方は…
“いつまでも人は生きられないのですから、有りのすさびに生きてはいけません”
というところでしょうか。生きることに限らないですけど、慣れすぎてそれを当たり前に思いすぎて、
扱いがぞんざいになったりするのもあまり好ましくないでしょうね。
★「有る限り」
あるものはすべて!全部!全員!・・・なんて力入れる必要もないですが、よく聞く言葉かと思います。
これは転じて、生きている間中ずっとって意味にも使われるんですよ。さて使い方として…
“この町に事件が有る限り、あたしは奔走し続ける”
ってな具合で…。…有る限り…うーん…。
★「有るか無きか」
これはただ有るのか無いのかってことじゃなくて、有るといえばそうとも言えるけど、
ほとんど無いに等しい状態です。今にも死にそうな様とか、儚くいかにも弱々しい様も言います。
言葉単独で聞くとあまりすんなりとは納得できないかもしれませんね。さて使い方は…
“それはまるで、かげろうみたいな有るか無きかのはかない命”
なんてところでしょうか。ところで、あたしはあまり目にしたこと無いですね…。
★「鮑の片思い」
これは、磯の鮑の片思い、なんて言ったりもしますね。
そのままずばり、相手に通じない思い…片思いのことです。
そもそも何故鮑かというと、あわびは巻貝なのに二枚貝の片側の殻だけに見えるからだそうです。
さて使い方は…
“私の恋は…とっても切ない鮑の片思いなのです”
というところでしょうか。あたしはまだ…あ、いえ、なんでもないです。
★「泡を食う」
あまりにも突然のことに驚き慌てふためくって事です。“あわわわわわ…”なんて表現が
なされたりするのもこの言葉の影響かもしれませんね。さて使い方は…
いきなり怖そうな男性に呼び止められて、その女の子は泡を食って逃げ出した
なんてところですね。いや〜驚くってことはほんとよくありますよね。
★「暗礁に乗り上げる」
予期せぬ障害があって、現在進めている物事の進行が止まる、ってことですね。
船が暗礁(海面下に隠れて見えない岩…の類かな)に乗り上げて身動きが取れなくなることから
きたようです。さて使い方は…
“計画では目的地への旅行が上手くいくはずだったのに、思わぬ人物の登場で暗礁に乗り上げてしまった”
というところで…ん〜、まあ色々あるんですよ。解説がそういう事になることも時にありますね…。
★「案に違う」
考えていた事柄が当たらないってことです。予想だとか思案だとかしていた事が的中しなかった時に使います。
その逆として、予想したとおりであった時は…まあそれは後で。さて使い方は…
“品物が売れるにしたがって、案に違う結果となってきました”
というところでしょうか。…で、予想通りだった時はなんていうかというと、“案の定”って言います。
なんとなくわかってたんじゃないでしょうか。
★「言うも愚か」
こんなの言うのもばかげてる、っていう事で、取り立てていうほどでもなく当然であるものです。
“言えば更なり”なんていったりもするみたいですね。さて使い方は…
“何度も会議に出席しているから打ち合わせのことは言うも愚かだと思っていたのに、どうしてちゃんと覚えてないのだろう”
とかってもんですかね。ただ、こういうのって勝手に愚かだと片方さんが決めても困ると思いますが。
★「家を成す」
家をつくる、家庭を築く、一家を構える…と、そういう意味です。他にも、家名をあげたりお金持ちになったり…
言葉からしておおよそこんな感じなんだな〜、ってのが分かれば十分だと思いますけどね。さて使い方は…
“努力家のあの人は一代で家を成した”
というところで。
★「いかが」
どのような状態なのか、どういう様子なのか、なんていう相手の意向を尋ねることです。
これはどうですか?と相手に勧めたり、これはどうかと思うなあ、と疑問なんかを表すときにも使います。
というわけで使い方は色々あるんですが、一つだけ…
“美味しいお菓子が手に入ったんですが、お一ついかがですか”
という感じですかね。
★「生かさず殺さず」
あたしは好きじゃないのですが…この言葉は、やっと生きていける程度のむごい状態にして苦しめるってことです。
生かしも殺しもしない中途半端な…うー、そういうのはやっぱり嫌!…えっと、使い方は…
“………”
と思ったけどやめておきます。…なんて、こういうのも生かさず殺さず状態かも…?
★「如何様」
よく聞く言葉ではないでしょうか。いかにもそれらしい…ということでして、偽物とかいんちきなことを指します。
恐らく、きっと、なんとしてもとかいう決意とか、確かに、なるほどとか、相手の言葉に同意する時にも使います。
まあやはり一般的によく聞く使い方は…
“このゲームは如何様です”
なんてところですかね。カタカナで表記されてるのをよく見ますね。
★「いかにして」
これは、どのようにて…っていう意味ですね。物事の原因とか、それを打開する方法とかを
探し求める時に使います。また、なんとかしてっていう願望にも使われます。というわけで使い方は…
“いかにして現状を乗り切るか、思案のしどころです”
ってな具合でしょうか。毎回ここの解説も、いかにしてしようかとか考えてます。
★「いかばかり」
これは、どれほど?とか、どれくらい?とかいうふうに、物事の数や程度を推し量る時に使います。
または、どんなに、とかさぞかしといった風に、物事の程度が甚だしい様にも用います。
というわけで使い方は…
“この品物に対していかばかりお支払いすればよろしいですか?”
なんてものでしょうかね。
★「如何物食い」
人が食べないようなものを好んで食べることを言います。人が嫌がるような人物と付き合ったり、
…よく“変わった趣味”なんていわれていることを持つ人ですかね。
あんまり使いたくないですけど使い方は…
“大して綺麗でもなく、増してや心根も良くないあの人を好きだなんて、彼も相当の如何物食いだ”
というところでしょうか。もっとも、人の価値観なんてそれぞれですけど…。
★「いかんせん」
どうしようもない…とか、残念ながら…とかっていう意味でして、その物事をどうするべきか
方法が見つからない場合に用います。どうしようもない場合に追い込まれてその状態を嘆く場合にも
使われますね。さて使い方は…
“計画上ではばっちりだったのだけど、いかんせん時間が足りなかったみたいです”
なんて具合に。しょっちゅうあたしは使ってる気がしますけど…。
★「いかんとも」
これは、どのようであるかっていう意味でして、下に打ち消しの言葉を伴って、
物事を進行させる方法に困ってどうしようもなくなっている状態を表します。
結構耳にしてると思いますが、使い方は…
“考えに行き詰まり、いかんともしがたい状況になってきました”
なんてところで。色々こういう場面はあると思いますよ。色々とね…。
★「行き当たりばったり」
これは様々な場面で用いられていますが…
方針や計画を立てたりしないで、その時の成り行きで事を過ごすってことです。
改めて言葉をよくみてみますと、行って当たってばったり、なーんて。
…おほん、それでは使い方は…
“行き当たりばったりでは仕事はうまくいきませんね”
というところでしょうか。思えばこういう解説ものも…。
★「息が合う」
何かを一緒にする双方…お互いの気持ちがよく通じ、調子がよくあうってことです。
呼吸が合う、とも言いますね。息がぴったりだとかも使ったりしますし…
こういう場面は自分自身で体験すると気持ちいいんですよね。さて使い方は…
“あの二人はばっちり息の合ったコンビだな”
という感じで。…そういや、もう一人くらい欲しいな。この解説の手伝いとして…。
★「息が掛かる」
有力な人の庇護…弱い人の支援とかって意味ですね。その庇護を受けたり、
支配されるような立場におかれることを言います。
あんまりいい意味では使われない気がしますね。用心用心、みたいな。
さて、使い方は…
“彼は某社の社長の息が掛かった社員だから気をつけて”
なんて感じで。うーん、支配なんて嫌だなあ…。。
★「息が通う」
これは、生きている、瀕死の状態ながら息があるってな意味です。
また、気力がみなぎっているということもいいます。息遣いそのものを想像すれば、
近いイメージが浮かび上がってくるのではないでしょうか。さて使い方は…
“彼の息が通った傑作には、誰もが見とれてしまう”
なんて感じでしょうかね。ちなみにあたしの場合は…飴?
★「行き掛けの駄賃」
あることをするついでに別のことをする、だとか、ついでに他の事をして利益を得る、
とまあそういうことですね。ついでに何かできるってのは時間の節約にもなっていいです、はい。
さて使い方は…
“その店は通り道だから、いつも行き掛けの駄賃に寄ってるんだよ”
…なんてところで。…うーん、やっぱり解説の方式変えたほうがいいかなあ…。
★「生き胆を抜く」
これはひどく驚かせることをいいます。動物の肝を生きたまま抜くことからきてるんですね。
考えてもみてください。生きてるまま抜く様を!生きたまま内臓を…うー、やめやめ、気分悪くなってきた。
さ、さて、使い方は…
“入居一日目にして脱走なんて…生き胆を抜くようなことをする人ですねえ…”
…なんてところで。…ヘンですか?
★「生きとし生けるもの」
この世に生を受けているすべてのもの…地上のすべての生物…それらを指します。
なんだかんだでよく聞く言葉ですよね、これは。特に強調する時に使われるそうです。
さて使い方は…
“神の前では、生きとし生けるものはすべて平等なのです”
…こんなものでしょうかね。
★「息を凝らす」
これはですねえ…息を殺して…じっと…隠れている様子を言います…。
または、緊張して…待っていることも言いますね…。
緊迫感あるっていうか、映画のワンシーンですと、見つかったらまずい!なんて場面とか…。
さて、使い方は…
“一触即発の危うい状況を、息を凝らして見守っていた”
…なんてところで…。
★「息を吹き返す」
これはずばり生き返ることを言います。または、一度だめになったものが再び勢力を盛り返すとか
いう時に使いますね。復活、再生…なんて単語が合ってるのではないでしょうか。さて使い方は…
“一度はどん底まで落ちてしまった彼女だったが、周囲の励ましにやっと息を吹き返した”
…こんなとこですかね。なかなか厳しいものですよ、ええ。
★「いけ図々しい」
これはもう、腹が立ってすっごく嫌になるくらい厚かましいいことを言います。
“いけ”ってのは接頭語で、下につく言葉の強調を行います。さて使い方は…
“他人の家に勝手にあがりこんでくるなんて、まったくいけ図々しい人ですね…”
…というとこですかね。いけず、ってのと関係はないんでしょうかね…?
★「委細構わず」
これはですねえ、他の事なんかに一切構わず!どんな事情だろうと!
やる事をやり通す!ってことですね。それに向かって一直線、なんてイメージがありますが、
どうでしょうか。さて使い方は…
“なんとしても得たい代物ですので、委細構わず取引を進めてください”
なんてところで。こういう状況ってよほどのものなんでしょうね。
★「異彩を放つ」
うわ、なんか思い当たる人たくさんね…。あ…おほん、失礼いたしました。
えーとこの言葉は、周りとは異なっている人物を言います。
または、物や人が優れているとか際立って見えるさまを言います。
周囲とは違った色を出しているっていうことからきてるんですよ。さて使い方は…
“思えば彼女は、以前から異彩を放っていた商売人でした”
というところで。…うーん、やっぱり思い当たる人が多すぎる…。
★「いささか」
少し、ちょっと、っていう気持ちのことです。
または、程度が軽かったり数が少なかったりした時にも使います。
下に打ち消しの言葉をつけると、少しもとか全然とかって意味になりますけど、
そういう場合は“いささかも”と書く場合が多いみたいですね。さて使い方は…。
“それはいささか難物ですねえ…”
“私はいささかもあなたを疑ったりしてませんよ”
というところで。いささか退屈になってきました…。
★「意地が汚い」
これはですねえ、物事に執着する気持ちが強く、貪欲なさまを言います。特にお金とか物とか…に対して使いますね。
とにかく良い印象がありません。こんな言葉を使われないように皆さん気をつけましょう。
人間なので多少は仕方ないかもしれませんが…それでも過ぎたるのはよくないです。
さて使い方は…
“食い意地が汚い彼とは、どうも一緒に食事をする気になれない”
というところで。こういうのって意志次第なんですよねえ。
★「石にかじり付いても」
実際に現場を目にすればさぞ驚くことでしょうが…これは、
目的を達成するまでは…!どのような苦労をしようとも耐え抜こう!という固い意志を表す言葉です。
石にかじりついて歯が痛くなっても、という意味なんですね。
さて使い方は…
“立派な板前になるまでは、石にかじり付いてでも頑張ります。”
なんてところで。思えば、こういう意志を示す人ってどのくらいいるのでしょうね。
★「石に花が咲く」
実際にありえないことのたとえ、だそうです。
しかし!本当にありえないと言い切れるのでしょうか!
ただ単に、今まで見たことが無いからそんな事を言っているのではないでしょうか!
…なんて妙なところ力説してないで素直にいきますかね。さて使い方は…
“あの年で博士号をとったなんて、石に花が咲くようです”
ってな具合ですね。…この使い方だとやっぱり本当にありえなくないんだけどな…実例があるのかしら…。
★「意地を通す」
周囲を省みず、自分の主張などを無理にでも通そうとするってことです。
思いついたらとことんまで、何が何でも、是が非でも!…とかって言葉が頭に付くと
更に意味が強まるんでしょうね…。さて使い方は…
“いつも意地を通そうとするあの人は、誰もが好きになれないでいる。”
という感じで。協調性を特に重視する人はあまり行ってはならないことですね。
★「居住まいを正す」
ここでの居住まいってのは、座った姿勢のことです。よいしょ、っと。こうやって…
きちんと座り直して改まった態度を取る、ってことですね。ふう………………………
……………………………なんて、いつまでもこうしてても仕方ありませんね。
えっと、使い方は…
“尊敬する方の前では、私は必ず居住まいを正して話を聞くことにしている”
でいいのかな…。さあて、そろそろ立ち…い、いや、もうちょっと座ってるとしましょうか。
決して足がしびれてるとかそういうことじゃありませんからね!
★「痛し痒し」
これはですねえ、痒い…でもかくと痛い…ってことでして、あちらを立てればこちらが立たず。
一方を立てると他方に障害が起きてどちらにも決められない状態という意味です。
また、どっちに決めても自分に都合が悪くなるって時にも使いますね。使い方は…
“あの品を彼女に買ってあげなければ後が怖いけど、買ったら買ったで金欠になってしまう私にとって痛し痒しだ”
というところですかねえ…。うーん、それにしても嫌な状況ね…。
★「いたずら」
当然あるはずの効果が無い、役に立たない、無駄になる、またすることが無くて暇な状態のことをいいます。
いたずらになる、っていうのは無駄になる事から転じた、死ぬことの婉曲的な表現だそうです。
さて使い方は…
“本腰入れて勉強しないと、時間がいたずらに過ぎていくばかりです”
というところでね。こんな解説もいたずらに過ぎていかないで欲しいものではありますが…。
★「いたずら半分」
これはですねえ、半ば道楽でっていう意味で、要は遊ぶような気持ちで物事を行う場合に用います。
投げやりとかいいかげんとか、似たような感じの言葉はたくさんありますが…
こういうのは実際にやってこそ感覚がつかめるものです。…ま、いいや。使い方はですねえ…
“いたずら半分に作ったお菓子が思いのほか好評だった”
なんて具合に。大抵はいいことよりは悪いことの方が多いと思いますけど。
★「板に付く」
仕事や地位にすっかり馴染むとか、服装や態度なんかがぴったりと合っているってことです。
さてここで、“板”っていうのは何かと申しますと、舞台のことなんです。
役者が経験を積んで舞台に合い、ぎこちなさがなくなるってことからきてるんですね。さて使い方は…
“彼女の探偵ぶりもすっかり板に付いてきたよね”
…ってなと、こ、ろ…って、自分でなんてたとえを出してんだー!。
★「至れり尽くせり」
表現される対象が特に女性に多いですよね。
相手に対する配慮が細かいところまで存分に行き渡り、申し分のない様をいいます。
なかなかこういう人は貴重な存在なんですよね…あたしはとてもとても…。さて使い方は…
“あんな至れり尽くせりの奥さんをもらって、彼はさぞ幸せでしょう”
というところで。うーん、あたしの知り合いだとたとえば…誰なのかなあ…。
★「一か八か」
結果の予測はつかないけれども、運を天に任せ、思い切ってやってみようってことです。
なんで一と八なのかっていうと…えーっと…………あ、その前に使い方いきましょうかね。
“一か八か、彼にかけてみよう”
というところで。…すいません、八とかって意味はご自分で調べてください…。
★「一から十まで」
これはですねえ、とにかく最初から最後まですべてにわたっているさまです。
何から何まで全部!ってことですね。数の勘定の仕方にまつわるものだとは思いますけどね。
どういう経緯で生まれたんでしょうね…。さて、使い方は、
“彼女は花のことなら、一から十まで知っている”
なんて具合でしょうか。専門家ってイメージが強いですね。
★「一言居士」
これは…何事にも何か一言を言わないと済まないというような人を言います。
小言が多い人とか、頑固な人、なんて意味合いを含んでます。
こういう人居ますよね。言わなきゃいいことまで言って…
そこまでどうして言いたがるのかあたしには分かりませんけど。さて使い方は…
“あの人は一言居士でうるさい人だから何も言わない方がいいですよ”
なんて具合でしょうか。本当に、理由も無しに余計に言われたくはないですよね…。
★「一期一会」
一生に一度の出会いを大切にするべきである、っていういましめです。
これは、茶の湯の心得の一つだそうで、茶会では常に一生に一度の出会いだと思って、
主客共に心を尽くす、という教えからいうそうですね。なるほどなるほど…。
…あ、感心してないで例えはですね…
“人の出会いは一期一会というから、誠心誠意を込めてお付き合いしましょう”
というところですかね。本当に出会いというものは大切に…。
★「一事が万事」
これはですねえ、一つの行為や事柄から、他のすべてが推し量られるってことです。
人の好ましくない行動を取り上げる際に多く使われますね。いつもあいつはあんなだからどうせ、
なんて感じで。さて使い方は…
“忘れ物をよくする彼女は一事が万事だから、大切な物は預けられない”
なんてところですかね。気持ちは分からなくもないと思いませんか。
★「一日の長」
これは、経験とか技術、知識が少しだけ優れているさまを言います。一日年上であるっていう意味なんですよ。
一日違うだけでも絶対違うはずですからね。特にその人が経験した時間が…。さて使い方は…
“苦情を訴えるお客さんの対応は、一日の長である彼女に任せておけばいいですよ”
というところで。実際には、一日の違いではあんまり人を見られないんですけどね…。
★「一難去ってまた一難」
嫌なことに結構耳にしたことがあるんじゃないかと思います。要は次々と災難に襲われるってことで…
こんなことがしょっちゅうあろうものなら、かなり精神的に参ってしまうことでしょうね。さて使い方は…
“急いでる時におしゃべりな人に捕まって、やっと逃げ出せたかと思ったら一難去ってまた一難。今度は世話焼きなおじさんに捕まった”
なんてところで。…分かりにくいですかね?このたとえ。
★「一ニを争う」
一番、二番、こういった順列の区別をつけがたいほどに、人や物などの優劣の差がないことをいいます。
よく人をほめたり噂したりする時によく使われているのではないでしょうか。強調したりとか。さて使い方は…
“彼女の成績は優秀で、校内で一ニを争うほどである”
…ってとこですかねえ。いくらでも使いどころはあると思いますが。
★「一枚看板」
これは歌舞伎の劇場前に掲げる看板のことです。えーと、外題と主な役者の絵姿を描いたことから、
一座の中心となる役者のことをいいます。ここから転じて、中心となる人物や、一つだけ自慢できる特技、
あと目玉商品なんかを言う場合にも使われますね。なんとなく想像つくとは思いますが。さて使い方は…
“彼女はチームの一枚看板というだけあって、さすが弁論に長けている”
…で、いいかな。いいよね?ね?。
★「一命を懸ける」
これは文字の示すとおり、命がけで物事にあたるってことです。そう、自分の命を顧みずに尽くす…。
なかなかこういう事ができる人ってのは居ませんよね。それを生業としている方くらいじゃないと。さて使い方は…
“一命を懸けて、あなたを生涯お護りいたします”
…なんてところで。さっきの生業ですが…要人のボディガードとか、かな?
★「一目置く」
これは、相手が自分よりも優れているという事を認めて一歩へりくだるってことです。
要は敬意をはらうってことなんですけどね。語源としましては、
囲碁において弱い方が先に石を一つ(一目)置いたから、という事です。さて使い方は…
“あのお姉さんは皆から一目置かれるほどの存在だ”
というところで。なかなか相手を認めるってのは難しいんですけどね。
認めることができてこそプロではないでしょうか。あたしも頑張らないと。