おはなし「Kanon」(びっくり)


それは俺が名雪の家にやってきた翌日の事だった。
自分が送っていた荷物が届き、それを部屋に運ぶのを名雪に手伝ってもらおうとしたのだが・・・。
名雪「これ重いよ〜。」
祐一「気合だ!」
名雪「無理だよ〜。」
祐一「・・・しょうがない、俺が運ぶから。名雪は整理する役な。」
名雪「うんっ。」
笑顔で頷く。まるで何かに解放されたようなすがすがしい目をしている。
そんなに荷物が重かったのか?たしかに詰め過ぎた気もしないでも無いが・・・。
考えていても仕方が無い。ともかく俺が運ばなければ進まないわけだし。
祐一「さあて、それじゃあ・・・」
グキッ
祐一「うっ!!!」
一つのダンボールに手をかけてそれを持ち上げ様とした途端、
強烈な痛みが、俺の腰におそいかかった。
名雪「どうしたの、祐一。」
祐一「あ、が・・・。」
名雪「もしかして腰を?」
祐一「あ、ああ・・・。」
名雪「わ、ぎっくり。」
祐一「・・・・・・。」
びっくりとぎっくりとをかけたのかどうかは知らないが、
その言葉に、俺が更にびしっと固まったのは紛れも無い事実であった・・・。

<おしまい>



“もういい”と思った方はこちら
爆笑なさった方はこちら













































(爆笑)
名雪「やったよ祐一!爆笑だよ!!」
祐一「・・・・・・。」
祐一は目で何かを訴えている!
名雪「どうしたの祐一、涙なんか流して。あ、泣くほど嬉しかったんだ!」
祐一「・・・・・・・。」
祐一は“違う”、と言いたいらしい。
名雪「早速おかあさんに言ってこなくっちゃ。今日は御馳走だねっ。」
祐一「・・・・・・。」
御馳走という言葉に少し顔がほころびそうになった祐一だが、
やはり必死に訴えかけている。
名雪「わーい。今日はいちご尽くしだ〜。」
祐一「・・・・・・!!」
祐一の顔色が変わった。一層必死な顔になる。
名雪「おかあさ〜ん、さっき祐一がね〜。」
祐一「!!!%&!=?#$!?!」
とたとたと駈けて行く名雪の後ろ姿を見ながら、祐一はやはり必死に訴える。
腰が痛くて動けないから、秋子さんを呼んできてくれと言いたかったのだろう。
声が出なかったのは『“わ、ぎっくり”ショック』の影響だ(謎)

<今度こそおしまい>


あとがき:これは、GPさんとのメール内で組みたて上がった話でして、
まあ公開してみようかという状況になったわけですな。
メインは当然“わ、ぎっくり”です。これのためだけの話です(爆)
公開としては二つ目ですが、別に二作目というわけでもなく・・・
って、別にいっか、そんな事は。ちなみに、中身は元とほとんど変えてません。
2000・11・5