『なゆきのこ』


ある日の朝。
俺がいつも通り名雪の部屋をノックすると、扉が開き名雪が姿をあらわした。
祐一「おおっ、なゆ…」
名雪「くー…」
祐一「…なんだ、寝てるのか」
名雪「きのこ……」
祐一「は?」
名雪「わたし、きのこ食べれるよ」
祐一「………」
名雪「トリュフがおっけーだもん」
祐一「なんのこっちゃ」
名雪「まつたけもおっけーだよ。日本のまつたけじゃないと駄目だよ」
祐一「えらくぜいたくだな、こいつ……」
ぽかっ
名雪「うく……あ、あれ?」
祐一「起きたか名雪」
名雪「わたし……寝てた?」
祐一「ああ」
名雪「なんだか頭がキノコっぽいよ」
祐一「は?」
名雪「今にも胞子が出てきそうだよ」
祐一「………」
重症だな、これは。
名雪「あ、でも…」
祐一「なんだ?」
名雪「トリュフか国産の松茸を食べれば治りそうな気がするよ」
祐一「こいつわ…」
名雪「そこで祐一、お願いがあるんだよ」
祐一「なんだ?」
名雪「わたし今日部活お休みなんだよ」
祐一「そうなのか」
名雪「だから一緒に帰ろう?」
祐一「それなら別に良いぞ」
名雪「良かった。それでその帰りにね…」
祐一「なんだ、まだ続きがあるのか?」
名雪「うん。帰りがけに上記の品をおごって欲しいんだよ」
祐一「…もう一度寝ろ」
名雪「うー、それはひどいよー」
祐一「二度寝は気持ち良いぞ?」
名雪「わかった…」
ぱたん
名雪の部屋のドアが閉じられた。
祐一「ったく、何がおごれだ…って、しまったー!」
名雪「うん。わたしの部屋のドアは閉まったよ」
祐一「ふざけたこというな!起きろ!!」
名雪「祐一が二度寝しろって言ったからわたし寝るよ」
祐一「あれは冗談だ!!起きろ!!」
名雪「全責任は祐一のものだからね、安心していいよ」
祐一「待て!起きろ!!」
名雪「おやすみなさい〜」
祐一「待てって言ってるだろうが!!」
がちゃ
名雪「だったら上記の品をおごってくれる?」
祐一「なんで俺がそんなことしなきゃならん」
名雪「………」
ぱたん
祐一「おいこら!!」

<オチなしお終い>


これは陸遜伯言さんとのメールのやりとりでふとできあがったものに、
ちょこっと足したものですが・・・
オチまでいくのが面倒だったのでこんなものとなりました。
つーかこれ、食物奮戦記のネタと何がどう違うんだ?(爆)
2001・9・25