月天小説 生まれ変わりたちの生きる時

プロローグ『これが私たちの日常』

「天〜、早く起きなさ〜い」
「う〜ん。おはよう、お姉ちゃん」
「早く早く。ご飯が冷めちゃう。」
「分かってるよ」
 私は月野ナナ(つきのなな)。現在中学2年生。
 このお寝坊さんは弟の月野天(つきのそら)。1つ年下の中学2年。
 私たちってすごいのよね。私がズボンはいて髪を短くした時は男の子に思われちゃうし、天だってこの前クラスメートであり、親友であり、幼馴染の翔(しょう)くんがふざけてスカートをはかせたら女の子に間違えられちゃうし。それに、なんだか友達の性格とかすぐに分かっちゃうし、なんだかもっと昔からの知り合いみたいなんだよね〜。
 もしかして、生まれ変わりとか?って思ったりもしちゃうんだけどね。
「あ、もう学校に行かなきゃ」
「へ、遅刻してもいいんじゃない?」
「だめよ。あんたを意地でも連れてくるようにって、陽子(ようこ)先生から言われているんだから」
「え〜」

 ここが私たちの通う学校、鶴ヶ丘中学。
 昔、伝説の生徒がいたらしいのよね。しかも私たちにそっくりな。
「じゃ、これお弁当ね」
「うん」
「しっかり勉強するのよ」
 私は天にお弁当を渡すと自分のクラスに向かいながら、いつもどおりの台詞を言った。


「おはよう。翔くんに魂(こん)くんに一(はじめ)くん」
「おはよー、ナナ」
「おはよう、我が愛しのナナちゃん」
「おはよう、ナナちゃん」
「魂くん」
「なに?」
 私は魂くんの方を向いて言いました。
「付き合う気はないからあきらめてって前にも言ったよね」
「ぐはあ」
「大げさだよ」
「私も同感」
 私たちの朝はいつもこのような風景がつづいています。


設定
月野 ナナ

14歳(中2)
太助の生まれ変わり
しっかり者のお姉さん
好きな言葉は『絆』

月野 天

13歳(中1)
シャオの生まれ変わり
ナナの弟
好きな言葉は『絆』

山辺 翔

14歳(中2)
翔子の生まれ変わり
ナナと天の親友で幼馴染み
好きな言葉は『友達』

天野 陽子

23歳(女性教師)
ルーアンの生まれ変わり
天のよき相談相手
好きな言葉は『幸せ』

天地 琉姫

11歳(小5)
キリュウの生まれ変わり
翔の従姉妹
好きな言葉は『頑張り』

炎 魂

14歳(中2)
たかしの生まれ変わり
ナナの男友達
好きな言葉は『熱き魂』

円堂 一

13歳(中2)
乎一郎の生まれ変わり
ナナの男友達その2
好きな言葉は『友達』

花園 織姫

13歳(中1)
花織の生まれ変わり
天に片想いのクラスメイト
好きな言葉は『恋』

宮内 出雲

20歳(大学生・神主)
出雲の生まれ変わりで子孫
霊力が高い
好きな言葉は『愛』

宮内 那奈

20歳(大学生・巫女)
那奈の生まれ変わりで子孫
出雲の従姉妹
好きな言葉は『真実』


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