=宝玉の継承者=

「第九話 選択点」

裕「太助、それにみんなには話がある」
一同「え?」



裕がそう言ってから、すでに一時間はたっている。
だが、話は一向に始まらない。
「裕が準備がいる」っと言って、島を飛び出して、言ってからまだ帰ってない。
太助たちは、それぞれに与えられた部屋でも待っている。
部屋分けは、太助・翔子、シャオ・フェイ、たかし・花織、乎一郎・ルーアン、ルーアン・ヨウメイ、熱美・ゆかりん、那奈・キリュウだ。
なぜ、太助とシャオでなく、太助と翔子なのかというと、お互いに宝玉を持っているからである。
そのほかは、くじ引きによるものだ。
太助はおそらく、宝玉に関するものだと考えながら、待っている。
翔子の方は、まあ、いつもやっている作戦を考えている。 
スピカ「用意が整いましたよ。早く、来てください」
二人(空間転移でやればもっと早く準備が終わったんじゃないかな?)
二人は、大きな疑問を持つが、行っていた場所では無効化されるため、その手前で落ちることとなり、海に落下することになるため、裕は泳げないので、船で飛び出して行ったのである。



裕「さて、話だけど・・・・・・なにから説明しよう?」
ヨウメイ「いきなりですか」
裕「おまえは事情知ってるだろうが。統天書で調べてるはずだろうが」
ヨウメイ「そうですけど」
あきれるヨウメイをほっておいて、裕は話し出した。
裕「えっと、重要なのは、これから先、おまえたちの町で、あの怪物みたいな奴らが大勢出ることになるが、対抗する術の一つである、宝玉を受け入れて、継承者として聖戦に参戦するかどうかだが、まあ、宝玉の力と一緒に知っただろ?」
太助「ああ」
翔子「そういえば、そんな情報もあったな」
みんな「ええ!」
太助と翔子の声にみんなが驚きの声を上げる。
裕「それでだ、その宿命を受け入れるか、否か。こちらには、本来継承者に成るはずだった者がいるから、戦いに関しては気にすることはない」
たかし「なあ、それなら俺たちは来なくても・・・」
ヨウメイ「そうじゃないんですよ、野村さん」
ヨウメイがたかしが言葉を言い終える前に、それを遮る。
裕「あらら、そこまで調べたの?」
ヨウメイ「はい」
裕「じゃあ、こっちも言っておこう。二人のうち、どちらかが受け入れた時点で拒否権はなくなり、その人物の周囲のものが残りの宝玉の持ち主になる。そして、受け入れたとするならば、火はたかし、水は乎一郎、地が愛原で、風が那奈ねぇってかんじになる」
那奈「ちょっと待て、あたしはお前に姉呼ばわりされる筋合いはないぞ」
裕「それはこちらの理由で、このほうが呼びやすかったから」
どういう理由かは、言うまでもなく太助の影響である。
裕「それで、受け入れるか?」
裕は駄目押しのように聞く。
太助「自分の故郷に危険が迫っているのに、投げ出せるわけないだろ」
翔子「やっぱりか。まあ、面白そうだしいいかな」
裕「それじゃあ」
二人「受け入れる」
二人がそう応えると周りのものも立ち上がり、叫び出す。
たかし「よく言った、太助。それでこそ、漢だ」
翔子「あたしは女なんだけど」
乎一郎「心が清らかなだけあるよ」
花織「悪の手先から故郷を守る、なんてかっこいいんだろう」
那奈「太助ー!姉ちゃんはここまで成長したおまえが見れて嬉しいぞ!!」
太助「痛いって、那奈姉」
熱美「頑張りましょう。応援してますよ」
ゆかりん「私もです」
シャオ「それなら、私も頑張って太助様をお守りします」
ルーアン「戦いね、腕がなるわよ」
キリュウ「それならば、試練のレベルを上げ、回数も増やす必要があるな」
みんなが思い思いに喋る。
二人「あの〜」
ヨウメイまで裕と一緒になっておどおどしている。
そして二人は顔を見合わせると、頷き合い。
ヨウメイ「来たれ、雷光」
裕「弾けよ、閃光」
みんな「うわ」
フェイを除く全員が目を覆った。
フェイは何かすることに気付き、椅子の影に隠れていたのである。
裕「まだ話は終わってない」
ヨウメイ「そうですよ、人の話はちゃんと聞きましょう」
太助「わかったよ。それで、続きは?」
裕「これには、精霊は例外を除き、一切関与してはならないことになっている。つまり、ルーアンにキリュウ、ヨウメイ、そしてフェイは人間にならないと、精霊界に帰るか、精霊器に入るかしかない」
二人「ええ!」
ヨウメイはすでに調べていたし、フェイはヨウメイから知っていた。(←方法は・・・必要ないですね)
裕「それで、どうする?」
ちなみに、他の三人の精霊は事情を知っているらしく、「生徒会長にあいさつにいってきます」っと言って出かけていった。
ルーアン「人間になれるなんて、面白そうじゃない。やって頂戴」
キリュウ「そうだな、そう簡単にこの生活から離れられると思わないしな」
ヨウメイ「私はとっくに覚悟できてます」
フェイ「私もやって」
四人には、異論はなく人間になると言った。
フェイ「でも、あの子達は?」
裕「フェイはこの時代のシンに会ってるから、ランリンのことはわかってるだろ。あいつは、コウタと一緒にする。人間に戻してから、両親の元へ送る」
太助「両親って!?」
裕「それについては答えられない。あの双子の苗字も教えられない。おまえとシャオには特にな」
裕が意味深なこと言うと、フェイもうなずき、この時代のことが統天書に乗っているため、調べているヨウメイも納得する。
裕「チュンとメイファは人間になると思うぞ。特にメイファは」
シャオ「・・・・・・」
裕「ほかの精霊が来たら、またここにくればよし、人間になるのがいやなら、好きな場所に送ってやる。あ、あと人間としての記憶とこの世界での存在や、人間としての記憶のなかの感情や性格は、記憶を戻しても、一応は残るってわかってるよな。実例がいるし」
太助と翔子はシャオを見た。
するとつられて回りも振り向く。
するとシャオは少し恥ずかしそうにしてうつむいた。
いきなりとびついたことと、注目されたことからの恥ずかしさだろう。



蘭鈴(ランリン)は先に人間に戻って、弟の神太(コウタ)と一緒に両親の元に帰っていった。
なんだか、人間の蘭鈴も神太も驚いていたが、みんながそれを聞いても、裕はもちろん応えなかったし、ヨウメイもフェイも応えなかった。
裕「おまえたちにこいつらの人間のとしての記憶を定着させるのはあと回しでいくからな。それじゃあ、いくぞ。我、ここに願いの力を集め、下のものの本質を揺るがさん。願」
以前と同様それぞれが光に包まれる。
太助「みんな、どうだ?」
フェイ「・・・・・・ちゃん」
太助「ん?」
今まで見たことがないくらい、子供らしい顔をしているフェイ。
フェイ「おに〜ちゃ〜ん」
太助「うわっ」
裕「あちゃ〜」
そして、そのほかも。
キリュウ「シャオ姉様」
シャオ「へ?」
ルーアン「キリュウ、あんたっていっつもそうよね」
シャオ「ふええ!」
チュン「シャオちゃ〜ん」
メイファ「おね〜さま〜」
シャオ「ふえ〜〜〜!?」
あまり変わってないものもいるようだ。
ヨウメイ「なるほど、この状況は私たちが、精霊から人間になったあと、性格などが変わった人がいるから混乱していると」
ヨウメイはまったく変わっていない。
記憶の定着すら、必要なさそうである。
裕「このまま、発動するか我、ここに願いの力を集め、下のものの記憶に干渉せん。願」

するとまた光に包まれ。
フェイ「・・・・・・ごめん」
チュン「・・・苦しかった?」
メイファ「記憶が何であれ、私の思いは変わりません」
----------------------------------------------------------------------------------
あとがき
自分で書いていてなんですが、重いですね。
太助たちに故郷の命運が懸かっている。
いや、下手をすれば世界の命運が・・・って感じですからね。
次回からはクリスタの生徒会長登場で、戦いながらこの戦いのことを詳しく知るってかんじの予定を、すでに報告していたんですが、そんなことしたら生徒会長が全部解決する可能性があるのでやめました。
って言うか私の台詞多いですね。
まあ、ストーリー展開上しかたないですけど。
次回からは高校生編です。
おまけはそのプロフィールになっています。
もちろん、人間としてのプロフィールもあります。
ちなみに次回、まだ登場していない精霊もすでに人間として入っているものがいます。

それは見てのお楽しみですが・・・。
時期は夏休み。
戦いの中の休息に浸っているところに敵が現る。

おまけ

=プロフィール=

高校2年生

七梨 太助(しちり たすけ)

17歳
スポーツ万能少年
光の宝玉の継承者
チームリーダー

天霊 小?(てんれい しゃおりん)

17歳
料理の天才少女
星神使い
太助の補佐

山野辺 翔子(やまのべ しょうこ)

17歳
学年1の成績
闇の宝玉の継承者
作戦参謀

野村 たかし(のむら たかし)

16歳
ムードメーカー
火の宝玉の継承者
切り込み隊長

遠藤 乎一郎(えんどう こいちろう)

16歳
取りまとめ役
水の宝玉の継承者
防衛隊長

火哭 春(かこく ちゅん)

16歳
腕白少女
炎使い
たかしの補佐

高校1年生

愛原 花織(あいはら かおり)

15歳
乙女チック少女
地の宝玉の継承者
特殊工作員

天霊 紀柳(てんれい きりゅう)

15歳
双子のスポーツ少女
物理操作師
翔子の補佐

天霊 楊明(てんれい ようめい)

15歳
双子の文学少女
自然操作師
花織の補佐

水戒 妹花(すいかい めいふぁ)

16歳
トラブルメーカー
術師
那奈の補佐

熱美(あつみ)

15歳
楊明の世話係
情報収集係

ゆかりん

15歳
花織の世話係
情報整理係

教師

天霊 汝昂(てんれい るーあん)

26歳
世界史教師
物体使役術師
乎一郎の補佐

宮内 出雲(みやうち いずも)

23歳
古典教師
陰陽師
組織会計士

七梨 那奈(しちり なな)

23歳
地理教師
風の宝玉の継承者
世界情勢管理者

小学校3年生

七梨 飛(しちり ふぇい)

9歳
甘えん坊
読心術師
交渉者

親族

七梨 太郎助(しちり たろうすけ)

流浪の画家
いろいろな精霊器などのアイテムを送ってくる

七梨 さゆり(しちり さゆり)

別名『愛の天使サユーリ』
ボランティアをして世界を巡っている

協力者

アヤメ=バイオレット=ランサー

メルティ公国の王女

ダン=ブルーバード

アヤメの護衛

デン

封霊神

ライ

封霊神

アリス

魔法の世界の王女

如月 雛菊(きさらぎ ひなぎく)

如月家の捕り方

石川 剣(いしかわ つるぎ)

怪盗夢幻斎



最後の二人についてはつっこみなしで。
あと、シャオの一家についても。
ちなみに、熱美ちゃんとゆかりんについては年齢が誤まっていたら、苦情どしどし、送ってください。
ちなみに恋愛事情が大きく変わっています。
あと、話し方にも注目ですよ。


「第9.5話 仮装大賞」


ヨウメイ「いきなりこんなコーナーですか?」
うん。
ヨウメイ「そこでいい返事を普通は出しませんけど」
なんで?
ヨウメイ「もともとの性格で、会話するつもりですか?」
うん。そうだよ。
ヨウメイ「あの、調子が狂いそうで困ります」
なんで?ねえ、なんで?
ヨウメイ「やめてください」
裕「こっちの方がよかったか?」
ヨウメイ「はい。そのほうが会話しやすいですし」
裕「なんで・・・って聞くまでもないけど」
ヨウメイ「はい。そのキャラクターは男の子なのに、あの会話は女の子になってしまいますから」
なんで?YUは楽しいよ。
ヨウメイ「・・・・・・もういいですから説明を」
うん。えっとね・・・あのね・・・・・・あのね・・・・・・・・・そのね・・・・・・・・・・・・なんだっけ?
ヨウメイ「その性格は出さないでください」
裕「わかったよ。たしか、仮装大賞だったよな」
ヨウメイ「はい、そうですよ」
裕「説明の必要があるのだろうか?」
ヨウメイ「それならこんなスペース作らないでください!来たれ、隕石」
裕「ちょっと待ってくれよ!あわわわわ、そ、それじゃ、始まります」



☆第一回特別交流仮装大賞☆
キルト「えっと・・・なんだっけ?・・・・・・・・・あ、そうそう。第一回特別交流仮装大賞開催だよ!」
ステージの上で宣言しているのはキルト。
実家が神社なのが理由か知らないが、なぜか巫女服を着ている。
キルト「えっと、エントリーナンバー壱番!七梨フェイちゃんです!それじゃ、よろしくね」
思ってしまった
アラ・・・
裕「ちょっと待て!」
フェイ「なに?」
裕の叫び声によって中断されたフェイの出し物。
そしてフェイの服装は、以前着ていた、制服に、黒衣を纏い、大太刀を持っている。
そして、瞳はカラーコンタクト、髪は髪染めによって、紅蓮に染められている。
そう、これが示すのは、
裕「講義しておいて、何故シャナをやる?」
フェイ「やりやすかったから」
裕「それといきなりあれは場面的に違うと」
フェイ「じゃ、やり直す」


そして、やり直し。
フェイ「“紅世”真正の魔神“天壌の劫火”アラストールのフレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』シャナ」
裕「それもいきなりすぎる!はい、0点。それじゃ、またの機会に」
フェイ「・・・さっさと帰って髪染め落とそう」


キルト「それでは、エントリーナンバー弐番!野村たかしさん!どうぞ!」
鬼の・・・
裕「はい、0点。フェイの二の舞。はい、ボッシュート」
直後、黒い手袋をつけ、印をきっていたたかしが落下。
水の音が聞こえたが、誰も気にしない。


キルト「エントリーナンバー参番!シャオお姉ちゃん!」
いきなり呼び方が変わった。
だがこの少女は那奈よりアバウトであるため、誰も気にしない。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
シャオは何も喋らない。
黒いドレスを着て、ビデオカメラを回しているだけだ。
裕「えっと、なにも喋らないから0点。帰ってくれる」
・・・
裕「カメラはやめて」
・・・・・・
裕「止める気はないの?」
シャオ「はい」
裕「はい、ボッシュート」
ちなみに仮装はトモヨ・ダイドウジだそうです。
CCではなく、ツバサのピッフルワールドの。


キルト「エントリーナンバー四番!キリュウねえ!」
この子のテンションはまったく変わらず。
そしてキリュウの服装は、古代中国のような服である。
そして髪は上に結ってある。
そして手に持っているのは、三味線のような楽器。
キリュウ「お饅頭もって来ました。いかがですか?」
・・・・・・
裕「彩雲国物語じゃねえか!」
キリュウ「な、喋り方も真似してるんですよ!どこに問題があるんですか!」
裕「講義まで真似せんでええし!予想どうりだからだよ!」
キリュウ「なぜだ?」
裕「古代中国+声+あまり体を気にしなくていい服装(恥ずかしくないもの)+現在放送中だもん」
フェイ「私も同意」
キリュウ「あなたは心が読めるから関係ないであろう」
キルト「って言うか、いつの間にステージに?」
裕「しかも、階段ないのにどこから上がってきた」
シャオ「それに、帰ったんじゃなかったの?」
たかし「それにもまして、どこから持ってきたの、そのBIGハリセン!?」
乎一郎「たかしくんとシャオちゃんこそ、どうやってあの穴から上がってきたの?」
連続突っ込み。
一部は別の人が対象であったが・・・。
フェイ「そんなこといいじゃない」
二人「同じく」


キルト「えっと、エントリーナンバー五番!アヤメねえ!」
・・・
その姿は、黒い服と帽子をかぶって本を持っているだけという状態。
アヤメ「それでは、授業を始めましょう」
ヨウメイ「あ、私ですか?」
アヤメ「はい。黒は女性を美しくするといいますから」
・・・・・・現在進行形で真似しております。
裕「この場にいる人なので、ボッシュート」
一国の王女を暗い穴に落とす。
あの子にそれをやるのは、世界でただ1人だろう。


キルト「結果発表!一位キリュウねえ、おめでとう」
夢「みんな最後まで付き合ってくれてありがとう!それでは賞状授与式だよ」
・・・・・・・・・
ヨウメイ「なんで夢さん喋ってるんですか!?」
夢「お兄の能力で、一時のみの五感の起動」
・・・・・・・・・・・・
キリュウ「早く始めてはくれないか?恥ずかしいのだが」



---------------------------------------------------------------------------------
あとがき?
はい、YUです。
最初のトークコーナーはどうでしたか?
まあ、それは置いていきまして、これから更新が当分ないと思います。
理由は部活動の大会期間に入るからです。
それに、あるものをある日までに、仕上げるつもりだからです。
・・・っていうか、その日までに仕上げないと次のタイミングが一年後なんですよね。

それでは!


戻る