ある朝,少年は目覚めた。そして、ベッドから目覚めたその足で,窓を開けた。
部屋の中に流れ込んでくる暑い空気を、肌に感じながら少年はつぶやいた。
「はぁ,もう夏なんだな。」 
次に,少年は部屋の天井を仰ぎ見た。「そういえば,去年の今ごろか,あいつが来たのは」
天井の色が違う部分を見ながら,七梨太助は,思い出すように言った。
 
 −二刀の剣を持つ天使:THE Angel Has Twin Swords−
 
プロローグ
 
その朝は,いつもと変わらない初夏の日曜日の朝だった。
 
珍しく起きてこない太助を,起こそうとシャオリンが太助の部屋に入っていった。
ベッドで寝ている太助のそばによると,
「太助様,起きてください。もう,9時ですよ。」と,彼女は太助の体を揺すりながら言った。
その声に反応したのか太助は目覚めた。そして,ベッドの横に居る彼女に向かって
「ああ,おはよう。シャオ」と、まだ眠そうな声で言った。
「おはようございます,太助様。もうご朝飯,出来てますから,早く降りてきてくださいね。」
と,言って彼女がドアに向かった。「あぁ,わかったよ。シャ」 その時だった。
 
  巨大な爆裂音と共に、屋根と天井を突き破り何かが,太助の部屋に落ちてきた。
 
「おおおおおおぉぉぉぉぉ!!!」と,驚きのあまり絶叫する太助。
そのうち、舞い立った煙が止み,落ちてきた物の正体が明らかとなった。
 
「こ、これは,人なのか?」落ちてきた物はどこをどう見ても人なのだ。
髪の毛の黒い17歳ぐらいの日系人風の青年だった。
黒いマントのような布にはなぜか4つの穴が開いており背中が見えていた。
「ウーン、とりあえずシャオ,長沙で手当てをしてくれ」と,少し悩んだ様子の太助が,言った
 
 
 
いつもと変わらないはずの朝は,この騒ぎによって妨げられた.
 
そして、この出会いは一人の少年と,一人の精霊の運命を変えていくのだった。
 
 
 
 
 
あとがき
 
 どうも、この作品を読んでいただきありがとうございました。
夏休み中に仕上げるはずが,パソコンの故障で、遅れてしまいました。
「二刀天使」は,学校の合間を使って書くので,次のが遅くなってしまうかも…。
 
 まぁ、8、9話ぐらい書くつもりなので気長にお待ちください。

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