「そーいや、今日って4月1日(エイプリルフール)だな。」
少年…今回の話の主人公『黒沢龍郎』が呟いた、
「誰かに嘘でも吐いて見るか……」
龍郎は電話を取り出し掛け始める、
電話の先は『河原美紗』説明はlink先を見てもらえると助かる。
「あ~もしもし、龍郎だけど……」
『あっ、龍チャン!何、何?』
「あぁ……エイプリルフールの噂があってな、そーゆーの好きそうだから教えてやろうと。」
『何々!?』
声が弾んでいる、やはり噂話等の興味は女の子の方が好きらしい。
「その日吐いた嘘を一日嘘だとバレズに通せれば、それは本当の事になるらしい。」
『それ本当!』
「確証は無いけど、俺も噂として聞いたダケだから。」
『試してみよ!』
プツ…ツーツーツー………
「切りやがった、これ自体嘘なんだけどな。
春休みか、学校行かないってのも暇だな、散歩でもするか。」
龍郎はそう呟くと薄手の上着を羽織り玄関を出た、
「五月蝿いな……」
春休みで暇をしている小学生が騒いでいる位しか予想していなかった龍郎が呟く。
季節は春なのだ、そして満開の桜、小学生の喧騒ではなく、
大人の喧騒まで聞こえてくるのだ、大人達は花見に付き物の酒を飲んで機嫌が良い、
さらに歯止めも利かない、はっきり言って迷惑だ。
(あそこに行けば静かだろう。)
憂鬱そうな顔をしながら『あそこ』へと足を運ぶ、
場所はスポーツセンター近くにある陸上競技場外の公衆トイレ裏、
ロッククライミングの練習用に石が付いている、
そして、満開の桜が一本周りに邪魔なものが無く綺麗に見える。
(そーいや、ココでロッククライミングの練習してる人見た事無いな。)
地面には草がはえており丁度良いクッションになっていた、
(気温も丁度良いしちょっと横になるかな。)
龍郎は呟きながら横になる、
何時間位眠っていたのだろう腹に衝撃を受け飛び上がった、
「何しやがる!」
「何十回叫んでも起きないあんたが悪い!」
「んぅ…良く見りゃ優希じゃないか。」
「良く見なくても私は優希よ!」
龍郎に優希と呼ばれた少女は『黒埼優希』これもlink先を読んで貰いたい。
その後ろにも、龍郎に冷たい視線を投げかける女性がいた。
「それと藤田先輩まで、どうしたんですか?」
後ろで冷たい視線を投げ掛けているのは『藤田奈子』と言うらしい
「お前、河原美紗と寝たって本当か?」
(先輩は急に何を言い出すんだ?)
「美紗ちゃんと寝たって本当なの!」
「あの……話の展開が見えないんですけど………」
「聞いてる事に答えなさい!」
(優希の奴は何怒ってるんだ?まぁ、今日はエイプリルフールだし適当に答えちゃって良いか)
「あぁ、寝た。」
「ロリコン……」
「ボソっと何かを呟かないで下さい!」
「ロリコン!」
「大きな声でも言わないで下さい!」
「注文の多い奴だ、何か文句でもあるのか。」
「大有りです、それに俺はロリコンじゃありません!」
「じゃぁ河原美紗と寝たのは、遊びだな?」
「あ……遊びって龍郎は遊びで一緒に寝るんだ!」
何か勘違いをしているようだ……
「おぉ~い、優希とも寝たことがあるだろうに!」
「何!お前は二人も同時に手を出したのか!」
「はぁ?先輩何を言ってるんですか?」
「そうか、龍郎は女なら誰とでも寝るのか、これ以上私に近づくなよ!」
「あのねぇ!優希と最後に寝たのは小3の時ですよ。」
奈子はとんでもない勘違いをしながら話を進めている。
「そ……そんな小さいときから……じゃぁ、河原美紗と寝たのは?」
「えぇ~と……前回遅刻した時だから、3月20日かな、
あの時は、俺が二度ねした時に布団に潜り込んで来て一緒に寝てやがんの。」
「ちょっと待て、私が寝たと言っているのは、不順異性交遊の事だぞ。」
「はぁ?俺は誰ともそうゆう関係になった事はありませんよ。」
「つまり、お前が言ってる寝たと言うのは添い寝みたいなものか?」
「そうですけど、誤解のようなものが解けたなら俺は帰りますよ。」
「あぁ、じゃぁな。」
龍郎が帰った後に呆然と立ち尽くす優希と奈子の姿があった。

龍郎が家に着くと『安相聡』と『提洋太』が家の前に立っていた。
「提先輩に聡じゃないか、何してんだ?」
「お前、美紗ちゃんと寝たんだって?」
「ちゃんと着ける者は着けたか?」
「いぇ……」
「そうか、なら何かあったら俺に言え、学校じゃ禁止されてるけど、カンパ位してやるからな!」
凄い剣幕で言い終わると走るように逃げて行った、目に涙を浮かべながら。
「今日はエイプリルフールだって言うのに、あんな嘘に騙される奴がいるんだな。」
ブツブツと呟いている、傍から見れば『怪しい』としか思えない。
「まぁ、2~3日すれば忘れてんだろ……」
こんな気楽な考えは通用しなかった、
4月8日、始業式終了後龍郎は教師陣に呼び出された、
内容は不順異性交遊の事だ、
本人は忘れていたが、エイプリルフールに美紗が吐いた嘘の事だ、
美紗の通う中学校(龍郎の母校)と龍郎が在学中の高校で騒がれていた、
本当に起こった事実みたいな物言いで
教師陣はエイプリルフールに吐いた嘘と言う事で納得してくれたが、
生徒内に散らばった噂を処理するのは面倒だった、
(まぁ、75日もすれば消えてるだろう……)
特に気に掛ける事も普段の生活をしていく龍郎であった。



後書き

何かギリギリの線ですかね?もしかするとアウトかも……
これは…次回書こうとしてる小説の設定を使わせて頂きました、
キャラが掴めない人は設定を見てください
あぁ…2人出し忘れた(テヘ
戻る