まもって守護月天二次小説27

傷〜龍の過去・龍太の過去〜



「そう、俺の存在を、初めて受け入れてくれた……」

今から数千年前俺は仲間を失い一人になった、
失ったと言うのは違うかもしれない、
それぞれが、それぞれの道を歩み出したと言った方が正しい。
ある者は、主を不幸から守ったり、ある者は、主に幸福を、
またある者は、試練を、知識を、与える為に……
それぞれの、能力を生かして、
俺は…戦う事を選んだ、
いや、戦う事しか出来なかった、
向かって来る者には、直接戦って、
主を守るしか無かった。
その結果、俺は肉体と媒体を失った…
新たな媒体はすぐ見つかったが肉体だけはそう簡単に見つからなかった
苦悩の末出てきた答えが、主の身体を借りる、
それは、主を戦いに巻き込んで負傷させる危険があった、
いや、負傷は大したものじゃない、術ですぐに治せるから、
問題は死だ、死んでしまった者を生き返らす事は不可能だから……
だが、今まで主になった者は俺を受け入れはしなかった。
やがて、戦は無くなり、平和な時代が来た、
幾度と無く新しい主は見つかるのものの、俺を受け入れてくれる主はいなかった……
軽い人間不信に陥り俺の存在は必要無いと思っていたとき……
俺の存在を受け入れてくれた者が現れた、
それが龍太だった。
俺の存在を初めて受け入れてくれた存在、
だから信じていたかった。

「そんな過去が……」
「だから…だから俺は信じられないんだ……龍太が清らかな心を失ってしまった事を………」
「大丈夫、龍が信じていれば……」


夢を見た…昔の夢だった……それを引き金に次々と嫌な事が思い出されてくる……
昔から虐められていたっけ……そう言えば、幼稚園の頃、初めて虐められたっけ…
その頃祖父から龍天剣を譲りうけたっけ
最初は何が何だか分からなかった……
それから、小学校に入学して、更に酷くなって、
けど、幼稚園の頃はそれが虐めだと気が付かなかった。
何時からだろう、之は虐めだと、思い始めたのは、
確か、小四だったけか、それまでは暴力が中心だった虐めが、
精神的な心に来る虐めを受け始めたのは、
それまでは、只のじゃれ合いだと思ってた…
その時…龍が初めて俺に話しかけてきたのは
最初は戸惑った、どうして良いか分からずに…
だが俺は龍を受け入れた…肉体が無い存在だったが
俺の良き相談相手になってくれたから
小六の時、初めて授業を抜け出した、
とは言っても、学校内をさ迷っていただけ、
体育の授業中に抜け出して、次の音楽の授業をサボった、
たった二時間授業を抜け出しただけの小さな逃避、
誰も、気が付かなかった、
きっと、気が付いたのは音楽の授業の最初での出席確認だろう、
寂しかった、誰も俺が居ない事に気が付かない状況を、
中学に入学して友達も増えた、
ようだったが、上辺だけの親切、
漆の用に外に塗られただけの友達、
俺はその時嬉しかった、
裏切られ、見捨てられ…もう友達と呼べる者は殆ど居ない、
最後とも言って良い友達、
タナ…本当に、最後の友達と呼べる、
大切な人達…
七梨太助…野村たかし…遠藤呼一郎…宮内出雲…山野辺翔子…シャオリン…ルーアン…キリュウ…
皆……今度会う時は……敵だが………本気で戦ってくれるだろうか……
「龍ちゃん…どうかしたの?」
「……風螺の存在忘れてた………風螺…君の主を降りる…風天鞭に戻ってくれ…」
「龍ちゃん………」
「君も分かっているだろう…俺の清い心は失われていたんだ…
君を呼び出せたのは…龍が俺に宿っていたからなんだよ……」
「今…戻れって言われても……また暗い……」
「そう、寂しそうな顔をするな……新しい主候補はある…そいつの元に送るよ。」
「本当……ですか…?」
「本当さ…もう一人精霊を従えてた少年が…大丈夫…泣かなくて良いよ。」
そう言って龍太は風螺に…長く激しい……
「……はっ!…んな事するか!!!危うくナレーションの思い通りに動く所だった。」
えっ!?何もやらないの…つまらないな…この後ベットに押し倒したりとかさぁ…やろうよ……
「全年齢の良い子達も見る二次小説で出来るか!!!」
じゃぁ…良い子が見ない所に投稿する場合は?
「やるか!!!…風螺早く風天鞭に戻ってくれ…
 ナレーションにはぐらかされて何するか分からない…」
「もうちょっとだったのにね…ナレちゃん(ナレーションの事らしい)
 それに、据え膳食わぬは男の恥じって言うじゃん。」
「お前は何か期待しとったんか!!?」
「期待はしてないけど…面白そうだったから……」
舌を少し出して微笑んでいる。
「五月蝿いぞ!作戦の決行は明後日なんじゃぞ!早く最終点検に入らんかい!」
「分かってるよ!会長…今行く。(やばいな…アレまだ完成してないよ、今夜中に作り終えないと)」
「えぇ〜行っちゃうの?」
「上目遣いで何か物欲しげに言うな!早く風天鞭に戻れ!太助の元に送ってやる!」
「はぁ〜い」
すぅ〜っと言う風に風螺が戻っていく。
「転送君1号で送ってやる…」
龍太が怒りを押さえながら呟く……

「転送君1号起動!目標七梨低2階太助の部屋!」
「了解!」
「目標セット完了…発射準備完了しました!」
「発射!」
どっごぉ〜ん
「さて、最終点検に入るか…」


七梨低…
どっごぉ〜ん
「なっ…何だ!」
「太助様!」
「主殿…今の爆発は?」
「何が起こったのか分からないんだけど……」
「たー様…瓦礫の中に何か埋ってるわよ。」
「これは…風天鞭…だよな……」
「風螺さんこの中で寂しい思いをしているんじゃ…」
「……分かった…呼び出そう……」
かちっ
「うわぁ〜ん龍ちゃんに捨てられたぁ〜」
「……思ったより元気そうだが…」
「元気なのか…キリュウ?」
「落ちこんではいない様ですけど…」
「ヤッパリ…龍太が主を降りたんだよな…」
「それ以外に理由なんて無いんじゃないの。」
「うわぁ〜ん…たーちゃん…龍ちゃんに捨てられちゃったぁ〜」
「おぉ〜お…太助も大胆だね…皆の前でいちゃつくなんて。」
「那奈姉…この状況でどうやったらいちゃついてる様に見えるんだよ…」
「違うのか?傷心のフーラを家に連れ込んで…」
「…壁が壊れてるのに連れ込んだって……」
「風螺さんいい加減に泣き真似は止めた方が。」
「ばれてたんだ…楊明ちゃんには…ゴメンね楊ちゃん呼び方間違えちゃった。」
「どっちでも良いですよ…」
「…また賑やかになったのには変わり無いか…(部屋どおするんだろう)」
「別に気にしなくて良いわよ私の部屋なんて…廊下にでも浮いてるから。」
「廊下に浮いてるって…」
「フーラさん良かったら私の部屋で一緒に寝ませんか?」
「えっ!?良いのシャオちゃん。」
「フーラさんさえ良ければ。」
「わぁ〜いシャオちゃんと一緒に寝るぅ〜」


「百合の香りが………」
キリュウの呟きを聞いた者はいなかった……
夜も遅いので皆各自の部屋に戻り就寝した。



tatsuの後書き

1年も執筆しないと腕落ちるね…
左手人差し指負傷によりキーボード片手で打ってます
何か後半関係無い事が…まっ良いか…
あぁ〜風螺の存在忘れてたよ…
前回出てなかったのがその証拠…
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