まもって守護月天二次小説26

降りた理由



ピンポ〜ン

「太助様〜宅配便が来ましたよ。」
「え゛…また親父から?」
凄く嫌そうに言う、これ以上住人が増えてしまっては寝床がないと言うのが現状だから。
「たー様のお父様からじゃ無いみたいよ。」
「一体誰から?」
「あて先が書いてませんね。」
「開ければ分かるかもよ。」
「あて先が書いてなかったら届かないと思うんですけど。」
「ルーアン…もうちょっと慎重に行動してくれよ……」
「あら……」
「何が入ってたんだ、ルーアン?」
「……龍天剣ですよね…」
龍太の持ち物が宛先が書かれていない小包で届いた事に皆不信感を抱いている。
「コレって、龍太のじゃなかったか?」
「そのはずよね、まぁ直接聞けば分かるんじゃないの、たー様抜刀しちゃいなさいよ。」
「そうだな…いつもだったら躊躇うけど、今回は言ってられないかもしれないしな。」
そう言いながら龍天剣を抜刀する。
「はじめまして……私は龍と申す、以後……」
「どうかしたのか?」
「……今度の主は太助か………」
半ば呆れた声を出して龍が言う。
「で、何で宅配便で家に送られてきたの?」
「そうか…そうゆう事か……
 龍太が主を降りた、そして龍天剣に戻って何処かに送ってもらうように頼んだ、
 それがココだって事だ。」
「何で、龍太が主を降りたんだ?」
「まさか……」
「そのまさかだ、龍太は清い心を失っていた。」
「えっ、龍太が……じゃぁ、何で……」
「何で今まで主を降りなかったか…か?」
「あぁ…」
「俺が無理をして龍太に宿ってた、龍太は1年以上前から主を降りると言っていた。」
「1年以上前から?」
「あぁ、龍太は気が付いていた、自分の心が清く無くなっている事を、
 ただ、俺は信じたかった…龍太が清い心を取戻す事を……
 初めて俺の存在を認めてくれた主を……信じたかった………」
「初めて、存在を認めてくれた?」


俺は何をしているのか……
暗い部屋で、一人の時を過している。
俺は、恐かった、このまま自分の心が闇に染まってしまったら…
けど、龍は信じてくれた、俺に、清い心がある事を、
だから苦しかった、信じてくれるロンがいたから……
主を降りる事を伝えた、1年以上前に、
龍は降りる事を許さなかった、
やっと、主を降りられた、
けど、心が痛む、何故だ……
龍が敵に回るから?
仕方ない事だ……そう、仕方のないことなんだ………


「初めて、存在を認めてくれた?」
太助がもう一回同じ事を呟く…… 「そう、俺の存在を、初めて受け入れてくれた……」
龍は目を閉じ何かを思い出している。
「話そう…俺が何故肉体を無くしたか……過去に何があったかを……」



tatsuの後書き

相変らず、シリアスかギャグか分からない展開
その内バトルシーンもあるし(一番書きたい)
次回は傷〜龍の過去・龍太の過去〜
の予定
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