「ようめいの王子様♪」

みなさん、こんにちわーっ!楊明です。
あしたはなんの日か知ってます?そう七夕・・・。織姫と彦星が会える日なんですよねっ。
・・・・ところで私の王子様って一体どんな人なんでしょう?
前はそんなの全然気にしてなかったんですけれど・・・・私の理想の人はー・・・
かっこよくて私になんでも教えてほしがるそんな・・・・
「何をしているのだ?楊明殿。」
・・・びくっ!なんだぁ、キリュウさんかあ、びっくりさせないでよ。
「あ、そうだっ♪ねえね、キリュウさん。キリュウさんって好きな人いますう?」
「え!?あ、その・・・」
やっぱりもじもじしちゃったか、そりゃあそう簡単に言えないけどさ・・・
「い、いるぞ。主殿にシャオ殿にルーアン殿・・・。」
「いや、もういいですよ。私ちょっと外に行って来ますからーっ」


そして外に・・・
「はあ・・。どうしよう・・。」
「ん?何か困ってるようですね。
・・・どうしましたかっ・・・なんて聞かないでもわかるんですよね。
さしずめこのお饅頭を買いたいのに買えないってとこですね?
・・・それに自分で食べないんでしょう。」

にっこりと笑って俺に話しかけてきたのは金髪の髪で眼鏡をかけている。
笑顔を絶やさないで俺好みだっ・・・ってそれどころじゃなかった。
「どうしてそんなことわかったんだ?」
「なんでって・・・・私は教えるのが役目ですから。」
・・・不思議な子だなあ。ますます俺好みだ。
これでこのおかしを買ってくれるって言ったらちょっと惚れちゃうかも・・・。
「そういえば私もちょっとお饅頭食べたいなあ。・・そうだ!!私も買いましょう♪
・・・ちょっといやだけどあなたの分も買いましょう。」
「い・・いや・・俺じゃなくてじいちゃんにっ・・・」
「だから3人分買おうって言ってるんですよ、ふふふ。」
・・と笑ってお饅頭を買ってくれたその子。なんか・・・良い子だなあ。
「あ、あのさあ・・・・悪いから俺の分も・・。」
「・・・いいえ。遠慮はだめなんですよ。残さず食べましょうね。」
そしてまた笑った。・・・・なんかその時少しどきっとした。
「き、君の名前は?」
「私は楊明ですよ。滝元漁さん。」
「な、なんで分かるんだ!」
「だって私は・・・・おっと秘密です。では・・・」
「待ってくれ。」
俺はその子の手をつかむ。
「・・・なんですか?」
「そのさあ、明日空いてる?・・・よければ遊園地なんて行きたいなあ、なんて・・・。」
「遊園地ですか?うーん、どうしよう・・・明日は七夕だし・・・。ま、いっか。
いいですよ」
「いいのか!?じゃあ派手な服で来てくれ!!では!!」
そう言ってさっていったんだ。



「ただいま帰りました!!はーあ、おなかすいたあー」
「ずいぶん遅かったわね。・・・どこ行ってたの?」
「秘密です。・・・なんて嘘です。えっと・・・。」


「デートに誘われたあ!?」
「デートなんてたいそーなものじゃないですってば。」
「何いってんの!!で、その素性は?」
ルーアンさんは興味津々で私に聞いてくる。・・・まいったなあ。
「た、たしかにかっこよかったですけど・・・・。別に私の・・・。」
「みんなー!!ちょっと聞いてー!!大ニュースよ!!」
「・・・来たれ落石!!」
ずがんといっぱつした。・・・・これくらいしなきゃ聞いてくれないんだもん。
そして後ろをふりむいたとき・・・。やっぱしか。
「がんばれよ、楊明。」
「・・・・でえとってなんですか?まあ、とにかくがんばってくださいねっ。」
「やるじゃない、楊明も。」
「まったくだ。」
「あたしも手伝ってやるからな!ぷぷぷ・・・。」
・・・みんななんかかってですね。私は別にでえとするわけじゃありませんってば。
「その人とはただそれっきりで多分終わりですよ。
私つきあう気、さらさらありませんから!」
ふいっと後ろをむくと、リビングに行った。
後ろからなんかひそひそ声で言ってた人が数人いたけど・・・・


翌朝。
「ふあーあ。もう朝かあ・・・。
そういえば今日遊園地に行くんだったわね。したくしないと・・・」
少し急いで黒い服をとりだし・・・あっ!!そうだ派手な服を着ないといけないんだあ。
・・といっても私そんな服もってないしなあ。シャオリンさんにでもかりましょう。



「え?楊明さんに似合う派手な服?」
「はい、かしてくださりますか?」
「待ってましたわ楊明さん!!」
そして私の手をぐいぐいひっぱる。・・・さては那奈さんのしわざね、でも・・・。
今回は素直にしたがいましょう。
「さて・・とこんなのどうですか?」
ふわふわなドレス。
「いいえ」
「こんなのは?」
チャイナ
「いいえ」
そして15分がたちました・・・・。
「こんなのは・・?」
シャオリンさんが取り出したのは8巻の表紙のシャオリンさんみたいな綺麗な服・・・♪
私はこーゆうのを待っていたんですよぉ!!
「はいっ、それがいいです。」


「ではっ、いってきまーーーす!」
そして元気に町へ飛び出していったのです。
・・だって統天書には朝早くから来るってかいてあったんだもん。
それに待ち合わせ場所も言ってないなんて、私が物知りだと分かっているからでしょうか。
・・結構わかってるじゃないですか。


俺はどきどきしながら待つ。そう、花もたくさん用意して・・・。
「滝元さーん。」
そういって走ってきたのは楊明さんだった。
「楊明さ・・・」
俺は少し固まった。楊明さんの姿があまりにも綺麗だったからだ。
金のようにまぶしい髪、(眼鏡ははずしている)
手と首ついている楊明さんの髪のように光っている星のうでわ。
そして織姫のような悩ましいかっこう、
ああ、楊明さん・・・(滝元ビジョン)
俺がうっとりしていると楊明さんが厳しい表情でこっちを見た。
「いつまで固まってるんですか?早く行きましょう。」
「あ・・・はい。」
そしてすたすたと歩き始めた。
そしてしばらく沈黙が・・・。
「あの・・・」
「滝元さん、私おいしい店しってるんですよお。」
俺が言う前に楊明さんが嬉しそうに言ってきた。おいしい店・・・!?
あ、そっか朝ご飯もまだなんだよな。
「ここを少し曲がったところにあるはずです。いきましょう。」
そしてたっと走り始めた。俺もあわてて走りだす。


「・・・ぜえぜえ」
あれだけ走っただけなのにもうダウンか?結構体力ないんだな、ますます可愛い・・。
「さあ・・・入りましょう」
ぜえぜえ言いながらも名に入る二人。
その店の名前は・・・『おいしい店』・・・普通だ。
「ここは10時までに来るとおいしい物が食べられるって評判なんです。
でも私ここ来たことないからなあ。」
くすっと笑ってお水をのむ。
「来たことないのに詳しいんですね・・。」
そしてくいっとお水をのむ。あれ・・これお水じゃない!!レモンジュースだ!!
「・・不思議な水でしょう。これジュースじゃないんですよ。」
えっ?ジュースじゃない・・・?
俺が首をかしげているとウエイターがやってきた。
「ご注文は・・なんだ?いえ・・何ですか?」
すごく変な様子で。
「・・・ウエイターさん、新入りですか?」
「・・あ、ええ。まあ。」
にっこりと笑いあう二人。
「そうですね、じゃあ・・・私はこのサラダをいただきます。」
「少ないですね。」
「これは朝ご飯ですからね。朝はしっとりした物が私はお好きなんですよ。
それにここはサラダでも量は多めですしね。」
へええ、初めてなのに詳しいんだなあ・・・。じゃあ俺はなににしようかなー。
俺は結構ボリューム感があるような・・・。
「ステーキでお願いします。」
「サラダとステーキですね。かしこまりましたっと。」
そしてウエイターさんは去ってしまった。
「・・あの」
「はい?」
「いや・・何でもないです」
そしてしばらく考えるていると楊明さんはある本をとりだした。
そしてどんどんめくってあるページで手を止めた。
「そうですか、私は知教空天っていう空の精霊なんです。」
なんと俺が言いたかったことに答えたのだった。
そ、空の精霊・・・?なんじゃそら・・・。
「わからないのも無理ありません。まあ、こういって・・・。」
楊明さんが目を輝かしたとたんにウエイターの人がこっちを見ていた。
「来たれ真空!!」
そういうとウエイターさんが苦しんでいた。なにもそこまですること・・・?
「いいかげんにしましょうね?那奈さん。」
「・・・・ちっ。ばれたか。」
・・・えっ?
「行ったときから気になってきたけどまさか本当についてきたとはね。
・・・もうっさっさと帰って・・・。」
「いいよ、別に。」
そして・・・すたすたと店をでで行った。なんかあっさりしてたなあ。
「まったく・・・・。でももしかしてルーアンさんのコンパクトかなんかで見るんじゃ・・・
帰ったらこらしめてあげなきゃ!」
怒った風に椅子にこしかける楊明さん。
「サラダです。」
ウエイターさんがやってきた。うわわあ、本当に量が多めでおいしそうだあ、
とじゅるっとしていたら・・
「ステーキは少し時間がかかりますけど・・・よろしいですか?」
「・・・え?あ、はいっ。」
へえ、時間がかかるんだあ・・・・・・。ま、いっか。



そして5分後
ステーキは持ってきた・・・けど・・・・
「あつっ!!」
「滝元さん、気をつけた方がいいですよ、そのステーキはあつあつですから。」
「は、はい。気をつけます・・。あのなんで僕のことを滝元さんって言うんですか?
漁さんで良いのに・・。」
「まあ、私は家庭以外とお友達以外なら全員名字で呼ぶのがいいのです。」
「・・・そうですか。」
気を取り直して食べる・・・・んー、おいしい!!
がつがつと食べていると楊明さんが目を輝かしてこっちを見た。
・・・なんだっ?ちょっと照れるなあ・・・。
「滝元さんって食べ物を大事にするんですねぇ・・・ルーアンさんほどではないけど・・・・。」
・・えっ?そうゆうことっ?


そして遊園地へ!
「さて、まずどれに乗りますか?」
「そうですねー・・・まずはジェットコースターに限りますよねっ。」
元気よく言う楊明さん。そうか。よーし・・・
「さっ、私達の順番がまわってきましたよ。」
「は、はい・・・。」
おそるおそる席に座る俺。はーあー・・・・ちょっと怖いかも。
「あら、怖いのですか?男の方なのに情けないですね。」
・・・・がくっちょっときついことをいうんだなあ。でもなんか負けん気がでできたぞ!!
「いいえ。全然!!・・でも楊明さんは怖くないんですか?」
「当たり前ですよ。」
へえ、怖くないんだあ・・。でもなにが当たり前なんだろう?
「では、発射いたしまーす。」
うっ!!どきどきするなあ・・・。
ごごごごごごご
あがっている・・・・はあ・・・もうすぐ・・・・
「ぬおおおおおおおおおお!!!!!!」
ついに来たぁ!!ちらっと横を見ると楊明さんがきつそうにしていた。
「大丈夫ですか・・・ようめいさ・・・・」
がぶっ
「ぎゃああああ!!」
・・・俺は舌をかんだ。
「・・・まったく、ジェットコースターに乗ってるときは黙るんですよ。
何しろあんなに速いんですから」
呆れたように楊明さんが言う。すいません・・・
ぺこっと謝っていたら・・・。
「お昼まであと2時間ですね。・・・どうします?どこ行きますか?」
「えーと、あそこ!」
俺が指さしたのは鏡の国。これ小さい頃はまになったんだよなあ♪
「へーえ、鏡の国ですか・・・・。」
立ち止まってる楊明さんの手を俺が・・・
としているときにすいっとぬけて鏡の国へむかう。
「ちょっと待ってー!!」


そして鏡の国。
・・・ふむ、楽しみですね。鏡の国っていうんだから鏡がいっぱいあるんですよね。
それにぶつからないようにいくっと・・・
「さあ、行きましょうか。」
そして入る。やっぱり鏡がいっぱいですねえ・・・。
「なんかぶつかりそう・・・。」
私が歩きながら呟くと鏡にぶつかってしまった。
・・・いててて、あれ?滝元さんは・・・?
「早くー楊明さんー。」
・・・・さすがに自分が選んだだけあるわね。
・・・でも女性をおいていくなんてなんて男性なんでしょう!
「わかりましたっ。行きますっ」
・・・ごんっ
いたた・・・・。


「あーおもしろかった。次どこ行きます?」
・・おもしろかったですって!?人の気も知らないで・・・。
「私は全然おもしろくなかったです。・・・・あ、あのコーヒーカップ行きましょう」
そしてたたたっと走っていった。ふふ、滝元さんを遊んじゃえ!!
「ちょっと待ってくださいよ!」
そしてそんな風景でコーヒーカップで。
「あの、無茶苦茶速く回るコーヒーカップありますか?
この男性がどうしても乗りたいって言うんですけどお・・・。」
「ちょっと楊明さん!?」
慌てる滝元さん。ごめんなさいね、さっき私を遊んでいたから遊んであげますっ♪
「それならしかたありませんね。どうぞ、これが日本一速いコーヒーカップですっ。」
そして青い顔をした滝元さんを私は乗せる。・・実はこのこと知っていたんですよねえ、私。
「では発射いたしまーす。」
「ちょ、ちょっと待ってくださいー、くわっ!!」
そして超高速で回る。
「あんなにはしゃいじゃって♪なんて可愛いのでしょう!」
そしてしばらくすると滝元さんが降りてきた。
「どうですか?最高でしたでしょう♪」
「ちょっと楊明さ・・・」
「さーて、お弁当を食べましょうっ。」
滝元さんは少し悲鳴をあげる。



「ほら、滝元さんおいしいでしょう?」
にっこりと笑う楊明さん。俺はぷいっとする。
「あーん・・・っていらないのですか?じゃあもらいますね」
そしてぱくっと食べる。
「きゃあ、おいしい♪お〜いしい、おいしすぎるう〜」
嫌みなのかなあ・・・
「ちょっと楊明さん・・・」
すると頬を赤くしておいしそうにお弁当を食べている楊明さんの姿が目に入った。
(滝元のときめき)
「あの・・・いただいて良いですか?」
楊明さんは頷く。・・・どれどれよ−し・・・。ぱくっ
「げ・・・激辛!!」
「引っかかりましたね、滝元さん。それは亞凛さんの作った物ですよ、それははずれ。
さあ、あたりはみつとけられるかな〜?」
くすくすと笑って普通のお弁当を食べる楊明さん。くう〜やられたあ・・・・。



そして夕方−
「さあ、観覧車ですよ♪」
そう、夕方といえば観覧車。それにここから見える観覧車はすごいいながめらしい。
「ふうー、どれどれ・・。」
一応乗ったことないので乗る。楊明さんはにこにこしながら入る。
「楽しみですねえ・・・。ここってもしかしてデートスポットにいいかもね、
主様にいっときましょう」
・・・主様?もしかしてその人・・・恋人!?
きっとそうだ、それで今度二人っきりでデートに行くつもりなんだあ・・・っ
そんなことを思っていると動き出した。
「のんびりですねえ・・。なんかちょっといらだちを感じますね」
・・確かに。
「わあ、綺麗・・。」
「・・・君の方が数万倍も綺麗さ・・。」
すると楊明さんの目は急にきっとにらめつけて俺の目の前に立った。
「あなたねっ、私はキザな人が嫌いなんですよお!得にそーゆうことを言う人はね!
もうちょっち宮内さんぐらいに口説き方を練習しなさい!
だいだいあたしはっ・・・」
そして観覧車を降りるまでずっと説教された。
「私もう帰りますね、さようならっ。」
ふいっとそっぽをむいてかつかつと歩き始めた。
「待ってくれ!」
俺が叫ぶと楊明さんはくるっとこちらをむき、にこっと笑い−
「今日は楽しいデートでした。またどこが気が向いたら誘ってくださいね。」
・・・と帰っていった。


「ただいま帰りましたー・・。」
「楊明っ、どうだった!?」
「どうだったって別に・・・。」
「またまたぁ、なんかあるんだろ?」
「ないですって。・・少なくとも那奈さんが思ってることは。」
少しにこりとほほえんで私は・・・
「織姫と彦星か・・・。もしかしたら今ケンカとかしていたりして・・・」



♪あとがき
あーーーーーーーーーーーー
空理さん、お誕生日おめでとうございます♪この小説気に入ってくださいましたか?
楊明しゃまは織姫で滝元君が彦星なんだと思うんだけどなあ・・・・
来年は亞凛と楊明を使っても・・・いいですか?


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