ところかわって花織の家。
「ああ・・・なんかつまんない・・・・。誰か遊びに来てくれないかなあ。
そうだ!ちょっと学校に行ってみよう!今日ゆかりんがなんか行くって言ってたし。
行って来まーす!!」
だだっと元気に走っていく花織。
そう、ゆかりんが学校のプールで遊んでいるらしいのだ。
「あっそうだ!ついでに熱美ちゃんと楊ちゃんもさそおっと♪」
「えっ、プール!?」
「そ、プール♪こんなに暑いんだし。どう?何なら七梨先輩とかもさそって・・・♪」
「もしかしてそれが目的で来た?」
花織はちょっとぎくっとする。
「でもプールかあ・・・・。うん、行ってみよう。あ、亞凛さん。
亞凛さんもどうですか?それと頼みがあるんですけど・・・。」
「え?」
「おーいゆかりんっ。」
「あっ、花織!!それに熱美ちゃんと楊ちゃんと亞凛さんまで。どうしたの?」
「どうせならみんなで来た方がいいと思って・・・・あれ?楊ちゃん?」
ぞはに楊明と亞凛がいない。3人はあわててさがす。
その本人は更衣室で着がえていた。
「さて、いいですよ。」
「空の精を鈴問水天の名により明せよ!」
すると楊明の持っていた浮き輪が透明になる。
「よーし、これでよしっ!」
「楊ちゃん!」
その声にびくっとする楊明。
「どうしたのよ?急にいなくなっちゃって・・・・。」
「なんでもないよ。それより早く着がえましょ。」
少しあわてた感じだったが、花織達は着がえる。
実はなぜ浮き輪を透明にしたかと言うと楊明の背はプールに届かないのである。
「おーい。着がえたぁ?」
「はっ早いですね・・・亞凛さん。」
「だってねー・・・。」
それは亞凛の水着を見れば分かるもの。
「できました・・・。」
そして皆がいできあがったもの。
「って亞凛先輩!」
亞凛の水着は下はやぶれたスボンで上はあつうの水着でおへそがででる水着なのである。
ボードなんかもある。(もちろんサングラスもかけている)
「さすがスポーツ少女・・・。」
と感心している二人であった。
「で楊ちゃんは・・・。」
楊明にしては少し派手な水着であった。オレンジの水着なのだ。もちろん眼鏡ははずしている。
「くぅーっ二人とも可愛いなあっ。あたしももっとおしゃれしてけばよかったあ・・・。
なんせ今日はひまわりの水着なんだもんー。」
花織が涙声で言う。
「花織・・・。それより楊ちゃん、浮き輪は?」
「今日は透明浮き輪なのよ。たまにきすいすい〜っとおよぎたいってね。」
へええ〜っと二人は言う。
「さーて、ボードで泳ぐぞ〜っ!!」
「ちょっと亞凛先輩。そんなに広くないですよ・・・。」
「だったら大きくしたらいいじゃんか、ね。楊明姉。」
ちらっと楊明を見てウインクをする。(おいおい)
「えっ、でも・・・。」
「透明にしてあげたお礼だよ、ね?」
「・・わかりましたよ。まったくあなたはマイペースで無茶苦茶ですねえ・・。」
呆れながら統天書を開く楊明。
「空の精が地の精の力を借りよ・・万象大乱!」
するとプールが学校のはばまで大きくなる。
「さあ!どんどんあそぼー!!」
ひょいっとボードで泳ぐ亞凛を見ながら溜息をついたりしている楊明達。
「さて・・と。私もおよごっかな。・・あれ・・・・?そういえばこのプールって・・・。」
「どうしたのー?早くおよごーよ。」
「あっはい。」
たったった・・・。
ぴんぽーーーん
「は、はあい・・・。」
夏ばて気味のキリュウは遅れながらドアに出る。
「・・あれ?亞凛は?」
「しょ、翔子殿・・・。亞凛殿に用があるなんて・・・珍しいな、どうしたんだ?」
よろよろになりながらも翔子に話す。
「ちょっとな。・・・・あがらせてもらうぞ。」
「ああ・・・・。」
そしてキリュウの部屋に行った翔子。
「で?どこいったんだよ?亞凛は?」
「楊明殿と一緒に学校のプールにいったぞ。・・・・また私の力を借りて。」
「ふーん・・・・。え、プールに!?」
翔子が驚いた風にキリュウを見る。
「あ、ああ。・・・そうだか、どうしたんだ?」
「あのプールはのろわれているんだよ!
午前11時になると手があたし達をひきずりこむんだぜ!」
翔子のいったことに少し驚いたキリュウ。
「それは大変だ!急いで行かねば!」
「ああ!」
そしてプールでは・・・・・。
もう午前11時がまわらんとしていた。
「はあはあ。楽しいねー、ゆかりん。」
「本当。このプールなんか呪われてるって言ってたけどさ。どこがなんだろー?」
ぽーんとボールをはじきかえすゆかりん。
「あれれ?でもなんか人が少なくなってるよ。もしかして・・・・。」
ざばっ。
「きゃあっ!!」
みんな(亞凛と楊明意外意外)が叫ぶ。プールから手が出てきたのだ。
「た・・・・大変!!亞凛さんっ。」
「うん!!」
「来たれ氷河・・・。」
「なげ!」
楊明が氷河を呼び出して亞凛がそれをなげる。
ガッ!!!!!
大きな音がして手がプールに戻る。・・が花織たちはもうプールの中にひきずりこまれてしまった。
「・・とにかくプールの中に入ってみよう!!」
「そうですね。どっちにしろこの状況をほっとくわけにもいかないし。」
そういってプールの中に入った。
そのころ翔子とキリュウは・・・
「・・はあはあ。」
すでに学校についていた。
「げぇっ!!もう誰もいないじゃんかよ。」
「うむ。・・・・このプール何か怪しいぞ・・・。一回中にはいってみよう。」
「・・だけどなあ。」
「うだうだ言わずに行くぞっ!」
「ちょ・・ちょっとまて!」
嬉しそうにプールに入るキリュウ。
プールは冷たくてきもちいから早く入ってみたかったのだろう。
花織は・・・。
「・・んもうっ!!どこなのよ、ここはー!!」
ヒステリーをおこしていたのだった。たしかに起こすのもわからないことはない。
「・・でもどうして息ができるのかな?それにプールの中ってこんなに広かったんだ・・・・。
なんてちがうよねっ。」
ぶつぶつ言っていると・・・
がっ!!
「きゃあ!!」
転ぶ花織。
「だっ・・・誰!?あなたは?」
そう、花織の前にたっていてたのは
黒くて長い髪をしていて少し変わったかっこうをしていて弓矢を持っていた女性だった。
「・・・私は戦助光天李撲(せんすけほうてんリプー)・・・。」
「え・・・?ということはシャオ先輩たちと同じ精霊・・・・?」
リプーは黙って頷く。しばし花織は悩んでいる顔をしている。
「・・私と勝負する。よろしか?」
「・・わかりました。その代わりあたしがかったらあたしの精霊になってくれますよね?」
「・・それ戦いの掟ならば私従う。」
その反応に少し呆れたような顔をした花織だったが、こくっと頷く。
「では、そちらからどうぞ・・。」
「はっはい。」
(まいったなあ。相手は精霊なのにいっ!!で、でもやるしかないわよね・・・。)
「・・といってもどうすれば・・・そうだっ!!
あのおー、ちょっとハンデとかしてくれます?」
期待してそうな顔だったがリプーは顔を横にふる。
「ハンデだめ。それ戦いと違う。」
「なんでですかあっ!?人間と精霊じゃあ人間が勝つに決まっているでしょう?」
「だめって言ったらだめ!・・そうだな、そなたが知り合いの精霊の力をかりるのなら良いぞ。」
「ええっ!?そんなこと・・出きるのですか?」
「ああ。では・・・どの精にする?」
「え〜っと空の精!」
「空の精・・・。楊明君か・・。よし、空の精の力をこの娘に与えよ」
ぴかあーっと花織の体が光り姿形が楊明そっくりになる。
「ではあらためて・・・」
「よ〜し行くぞお!来たれ台風!!」
おかまいもなしに自然現象を与え始める花織。
楊明になってるということで頭もすっきりしていて自然現象を操れることになっているんだ。
「もいっちょ!来たれ炎!」
炎の台風になった。
「よ〜し、これで良し!あとはっ・・・。」
そういうとリプーが矢をかまえてこちらをにらめつけていた。
「・・・・・。」
だか無言でこちらを見つめなにやらぶつぶつ言っている。
「・・・・主人の恨みは我の恨み。地の果てまで追いかける・・。
その怒りは光天の心にあり、我の心にある・・・太杢懺心!!」
そう唱えたとたん矢を放つ。すごい勢いで・・・。
「きゃあ!!」
花織は地面に倒れ込む。
「・・・・これでおしまいか?」
「ま・・まだです。来たれ地震!」
ぐらっぐらっ
「ほう・・・。だか本当の楊明君ならもっと違う手を考えただろうな・・。」
「い・・・いちいちうるさいですね!!私には私のやり方が・・・。」
と、言おうとすると矢がはねかえってきた。
「きゃっ!!な、なんで?」
「さっきのをそなたはよけたのだ。この矢は当たらないかぎりどこまでも行く・・・・。」
「なんですってえ?くぅっ・・・・どうすれば・・・
そうだ、この矢を破壊すれば・・・来たれ雷!!」
矢に雷を放つ。だが・・・・
ぱしゅっ!
矢がとびちって中から光の玉が花織をおそう。
「きゃあっ・・・・」
ついに気絶する。
「死んだか・・・・。やはり楊明君と普通の人間とでは能力をえても・・・。」
立ち去ろうとしたとき、花織の手がリプーの手をつかみ・・・。
「む・・・?」
「まっ・・・待ってください・・・・・。
あ、あたし・・・負けられないんです・・・。だから・・・・・。」
よろよろになりながらも必死に立つ花織。
「・・・・やめよう。」
「・・・・え?」
「こんなハンデのある勝負なんて私はきらいだしな・・・。
しかたない、そなたの精霊になろう。」
「ほ、本当ですか!?やったあー!!」
「・・・あまり飛び跳ねては傷に響くぞ。・・・とにかく傷のてあてを。ヒーリング!」
花織の傷をいやし、一息ついたところで・・・・
「・・・御主人君、そなたの名前は?」
「あたしは、愛原花織ですぅ♪」
「そうか・・・。よろしくな、花織君様・・・。」
「うんっ!・・・・はっ!いっけなーい!ゆかりんたちのこと忘れてたー!!」
「ゆかりん?」
「とにかく急ぎましょう!!」
つづく
「いたた・・・・う〜ん重い・・。」
「楊明殿!!私はそんなに重くないぞ!?」
「き・・・キリュウさん?」
キリュウと楊明は目覚めた。
「まったく・・やっと目覚めたか。」
楊明は黙って統天書をぺらぺらとめくり、あるページで止めた。
「・・・・ええと。つまり・・・ええっ!?」
「何を一人で騒いでおられる。説明さられよ。」
「・・・あ、すいません。実は・・・」
「すべての精霊の力を操る・・・!?」
「ええ。それに花織ちゃんは戦助光天李撲さんにあってるようですね。」
「リプー殿と!?ああ、よかった。私はあの方とは気があうからな。」
少し嬉しそうに言うキリュウ。
「キリュウさんと気があうんですか・・・じゃあ無愛想なんでしょうね。」
とぼそっと言ってたがもちろんキリュウの耳にとどいた。
「・・・リプー殿はそんなに無愛想ではないぞ。少なくとも私よりは。」
「やけに素直ですねえ。見直しました。」
「そ・・そうか?えっと・・・」
照れ始めるキリュウ。楊明はくすっと笑った。
「・・・・そうだ。今度リプー殿に遊んでみてはどうだ?きっとおもしろいぞ。」
「ええ?どーゆーことですか、それ。」
「それはリプー殿は全然挑発とかに惑わせない、怒りをおさえられる者なのだ。」
「へえ・・・誰かとは大違いですね。」
「そうだな。」
「何かまわりがやけに静かですね。どうしてでしょうか?」
きょろきょろと周りを見る楊明。
すると後ろから人影が見えた。
「誰だっ!!」
と短天扇と統天書をかまえて戦うモードに入る
「ちょっと待ってよ、あたしだって。」
「・・翔子殿?」
「ちょっと待ってくださいよ!なんで山野辺さんがここに!?」
「ここへ行く途中に会ったのだ。」
それで楊明は納得すると紙が落ちてあることにきずく。
「なんですか、これ・・・えぇーと『山野辺翔子に強い試練を与えよ』ですって。」
「・・はあ?あたしに?」
「うむ、良いことだな・・・では・・」
やる気満々のキリュウに翔子をあたふたとする。
「ちょ、ちょ、ちょっとまってよ。罠かもしれないだろう!?」
楊明は溜息をつくと統天書を読み始めた。
「罠ではないです。」
「ほら、私も翔子殿に試練など与えたくないか・・・試練だ、耐えられよ。」
びしっと言うキリュウに呆れ顔な翔子。
「わかったよ・・。あーあめんどくせー。」
背伸びをするとかまえる。
「でも『強い』ですからねぇー・・・」
「万象大乱!」
珊瑚などを大きくするキリュウ。翔子は驚きながらもよける。
「いってー・・後でおぼえてろよ!」
【後はないかもね・・・うふふふふ】
「!?・・・てめ・・・もしかしてあたしを殺すわけじゃないだろうな!」
「?」
【さあ・・ね・・・】
そしてガッと二人の服をつかむ翔子。その様子に驚いた二人だったが慌てて試練をする。
「来たれ空気圧!」
ぱんっと翔子の手がはなれて下にずずずっと下がる・・・・。
「来たれ真空!!」
げほげほっ・・・
「この野郎・・・」
「試練だ、よけられよ。万象大乱!」
「おわっ!」
「来たれ竜巻!」
「おわっ!」
「うーむ、さすがです、山野辺さん。」
「今回の試練は竜巻の中に入り・・・」
その言葉でずいっとキリュウと楊明の頭をがんっ!ときつくたたく。
【ううっ!】
「ふさげんな。あたしはそんな試練まっぴら・・・」
翔子が逃げ出そうとしたとき・・
「万象・・・大乱」
石でとうせんぼをした。
「試練の途中で逃げたすのは情けないぞ。」
「山野辺さん、試練をやらないと最も強い人ず私達をやっつけにやって来ますよ。」
「・・わかったよ。」
「では・・・来たれ突風!」
「万象大乱!」
「・・・・っ!!」
翔子はずいずいと歩いてくる。だか途中で後ろにさがったりした。
「う〜、このぉ!!」
「翔子殿、がんばれ。」
「・・・・」
なんとか二人の元に行けた翔子。
「七梨の試練がこんなに強い物なんてな・・・。」
はぁはぁとして呟いた。無理もない、翔子だってキリュウ達の元に行けるのがやっとなんだから。
「これはまだ序の口だぞ。翔子殿。」
「ちょっとまってくれ。この試練はどれくらいまで・・」
「山野辺さんが気絶するまで、です。」
「ええっ!?」
驚いた顔で楊明を見る二人。楊明はてへへ、と舌を出した。
「冗談ですよ。えっと・・【それは自分達で決める】らしいですね。」
「・・・そうだな、ゴールを決めとくか、あそこまで。」
「ええっ!?あんなに遠く!?」
キリュウは黙って頷く。翔子は溜息をついた・・。
「んー、どこかなあ?みんなは・・。」
亞凛だ。まだ誰ともあってないのできょろきょろしていた。
ずしゃ!!!
すごい炎の玉が亞凛の方にむけてむかってきた。亞凛はよけられずその場にくずりおちる。
・・・・がなんとか生きてるみたいだった。
「・・だ、誰だよ?」
「・・・こんにちは、鈴問水天亞凛さん。我は千破羽・・。」
「ちはう?変な名前ー・・・。」
亞凛は挑発したが千破羽は動揺しなかった。
「・・・・うちのあれを倒したそうだな。」
「・・・あれ・・・???あれって何だよお。」
「理解力がないようだな。万象大乱!」
すごく大きいものが亞凛の前にただすむ。
「これはキリュウ姉の能力・・・?なんでこんなことができるのっ!?」
千破羽は相変わらずくすくす笑っている。
「何がそんなに可笑しいんだよー!!!」
亞凛が怒鳴るとぴたりと千破羽の手が止まり・・・
「まだ気づいてないのか?私がまろんを・・・お前達を操ってたことをな・・・。」
「!!!」
「ふふ、驚いたか?まあそりゃあ驚くだろうな‥。
さてそなたの能力、使わせてもらうぞ。白感無!!白亜紀の空間!」
ぴかぁーと昔の空間になる。
「はくあき・・・?そうか、これは恐竜の時代の空間だなっ!!」
そう言うとどすんどすんと足音が聞こえた。
「うわわっ!!テラノサウルスだぁー!!でもこれくらい・・。えいっ!!」
キックをする。テラノサウルスは倒れ込んだ。
「ふっふっふー。これくらい精霊にかんしては朝飯ま・・。ぎゃっ!!」
今度はつかまえられた。
「水雨美!!」
ぴかぁーっと光ったかた思うと釜で恐竜を倒していた。
「ふう、まったく・・・ん?」
北の空から赤くなってるのが見える。
「なんだあれ・・・?」
ごごごごご・・・
「げえっ!?隕石!!」
それにあたふたと逃げる亞凛。だが・・・
ぐっ!!
「う゛っ!!」
火の玉が亞凛の足にぶつかり、倒れ込む。
「いったいなー。何すんだよっ、この野郎!!ってかまず回復・・・。
って回復の術なんて持ってない・・・。」
そんなことをいってる間に雨も出てきた。
そのころ家ではー・・・
「・・ぐかー・・・はっ、あたしとしたことが眠ってしまったわ!!
きゃあ〜たー様とシャオリンは・・なにー!!お買い物デートですってえ!!
いそいで行かなくちゃっ・・・・。」
外に出ようとしたとき・・・・。
がちゃ
「あら?ルーアンさん。」
「きゃあっ、びっくりしたぁっ!!」
驚いた表情のルーアンに二人はきょとんとした顔で見た。
「それよりキリュウと楊明と亞凛は?」
「・・・あら?そーいえばいないわねえ。」
「あっおかえりなさい。太助君、シャオリンちゃん。」
「あ、あんたー・・・。そーいえば何してたのよお?」
「あの、ついついいい天気だから、寝ちゃって・・・。」
その答えに呆れ顔になるルーアンだが自分が寝てたことも思い出して咳払いを一つした。
「それより無愛想娘と歩くなんでも辞典とはちゃめちゃ暴走バカはー?」
「・・・ルーアン先生もひどいあだなつけますねえ。たしかプールに行ってたらしいですけど。
友達の愛原さんと楊明ちゃんと亞凛ちゃんが言って、キリュウさんが翔子ちゃんの誘いで・・
っていうかなんか急いでたなあ。」
「じゃあもしかして昼食ただ食いしてくるかもな。」
「それはよかったですわ。ちょうどいっぱい買ったことですし・・・・。」
二人ともお気楽に行ってたがルーアンは少し考え込んでいた。
「あたし・・ちょっと噂を小耳にしたのよね。実は11時になるとあのプール、
人の手がでですいこまれるとか・・・。」
「何?」
「きゃあっ!!びっくりした〜・・・か、寡碎・・・。どうしてあんたそんな格好・・・。」
そう、寡碎の格好は、ミイラっぽかったのだ。
「・・いや、せっかく夏だし、肝試し大会でもやろうかと・・・。
それよりプールから手が出る、か・・・。使えるな。」
「なんてのんきなこと言ってるのよ!!キリュウ達がのみこまれたかもしれないのよ!」
「だからってあの3人がついてるんだろう?」
それに考え込むルーアン。
「まろんさん、何か心当たりとかないですか?
・・・そこにまろんさんを操ってる人がいるとか・・。」
「私は千破羽のいる場所を知らないです・・・・。」
その答えに はあ と溜息をつく太助達だったがシャオがぽんっと手をたたいた。
「ともかくそのプールに行ってみてはどうですか?
もしかしたら何か手かがりがあるかもしれませんわ。」
「それもそうだな・・・・。」
そして急いでプールにむかった。
「・・・やっぱりいないですね・・・・。」
「もしかしたら、本当に・・・・。」
これくっと唾を飲み込んでおそるおそるプールに向かう・・・・。
「たっ太助様!!これって楊明さんの浮き輪じゃ・・・?」
(透明はもう切れている)
「これは亞凛のボードだな・・・・。」
「やっぱり飲み込まれたんだわ。・・中に入るしかないけど・・・。」
「ちょっと待って!!」
急にまろんが叫ぶ。それにくるっとみんなが振り替える。
「あの・・・ちょっと占ってみていいですか?」
「占い?まあ、いいわ・・・。」
「太助様あ、占いって何ですか?」
「それは・・・え〜と・・・。」
ごたごた言ってる間に占いが始まる。
「学校にあるプールの運勢を調べたまえ!」
そしてぴかぁっとプールが光り、消えたかと思うとまろんがこっちをふりむいた。
「中に入るのはちょっとやめた方がいい。でもこの中で強力な者はむかった方がいい・・
が孤独になるのを恐れるな。・・・です。」
「ふうん、えーとあたしとシャオリンとカサイと・・・。」
「太助様は私のおそばで守らなければ・・・。」
「ちょっと待った!ラッキーアイテム、ラッキカラーは?」
「えっ・・・。」
まろんは目を丸くしてカサイを見る。だがちょっと咳払いして明るく答えた。
「ラッキアイテムははあと、ラッキカラーは赤です。」
「はあ・・・?
「太助様、はあとって何ですか?」
「シャオリン、こんなのよ。」
そういってルーアンがはあとの形の手にする。シャオはなるほど!という顔をしたが・・・。
「私が思うにはみなさんのはあとを使って倒せるのかなあ、と思うんだけど」
「そんなあほげた敵がいるわけ?」
「そんなの分からないですよー。うーん・・・・。」
「と、とにかく・・・必要な奴は行く、必要じゃない奴は残る!!」
といったが結局全員行くことになった。
そして行く前にルーアンのコンパクトを見る。
「ふーん・・・どれどれ・・まずはキリュウから。・・・無事そうね。
それに楊明もふりょーじょーちゃんもいるわね。」
ほっ・・・と肩をおろす皆。
「あの3人小娘は・・・。これまた無事そうね。・・・あら?この精霊・・・?」
「精霊!?」
そして太助がぐいっとコンパクトを見る。
「わー、やっぱり精霊だあ・・・。」
「まあっ!リプーさんですわ。こんなに元気そうでっ。」
「うーん・・・この子はちょっと苦手ねえ・・・。」
「りぷう?ああ、あいつか。」
そしてがわがわと言っていたらルーアンは亞凛にうつる。
「きゃあっ・・・!!」
「あ、亞凛・・・!!」
そう、亞凛は傷だらけで倒れているのだ。いや、死んでいるように見える。
「・・亞凛ちゃんはきっと千破羽と戦っているんだ。」
そして一斉にまろんの方を見る太助達。そしてまろんは少し戸惑った。
「ど、どうしたの・・・?」
「どうしたの?じゃないわよ!!あんた宿敵の名前しってんだったら言いなさいよ!!」
そう言ってルーアンがまろんの服をつかむ。
「だっ・・・だって楊明ちゃんが知ってたから・・・・。」
「・・そうなの?」
ぎゅっと服をつかむ腕が強くなる。してまろんはこくこくと頷く。
「じゃあ仕方ないわね。・・・さてと・・・日天に従う者は存し日天に逆らう者は亡ばん
意志なき者我の力を持って目覚めよ陽天心召来!!」
そしてプールが意志をもつ・・・。
「よおし、これで私の意志のままよんっ♪さーとて陽天心プール。
中にいる小娘3人組と歩く何でも辞典と、
めちゃめちゃ暴走バカと無愛想娘とふりょーじょーちゃんをひっぱりだしなさい。」
そして陽天心プールが頷く。
そしてしばらくするとでてきたのは・・・・。
「きゃあっ!!!びっくりしたあ・・・。あっ!!ルーアン先生っ!!」
「あー、びっくりした・・・。」
「・・・・うう、苦しい、けほけほ。」
「・・・?」
そこには3人組と李撲がいた。
「花織君様、何か戦いか?」
「ううん、違うよ、リプー。」
そして次に出てきたのは・・・・。
「・・ぷはぁっ。なんなんですかあ?」
「・・こ、これも試練〜・・・・。」
「しょ、翔子殿、しっかりさられよ。」
そしてそれは楊明、翔子、紀柳であった。
「あら・・?陽天心プール、亞凛は・・?」
ルーアンが尋ねると陽天心プールは首をかしげる。そこでルーアンも首をかしげる。
「仕方ないわね。ちょっとコンパクトで・・・。」
そして皆もコンパクトの方を見る。そしてでてきたのは・・・。
「ひ、ひどい・・・・!!!」
みんながみんなそーいう顔になった。
亞凛が血だらけになって倒れてる姿があった。
「これは・・・・もしかして・・死んでるんじゃないの?」
「そんなあ・・・・っ!!!」
肩を落とす者と涙を流す者がいた。
「でも、まだ死んだかどうかわかりません。一応行ってみるしかないですよ。」
その言葉に全員が頷く。
そして彼らは危険な戦いへと行くのだった・・・!!
つづく