『鈴問水天・亞凛参る!』


第6話「学校にいこう!前編」

午前5時30分。
「あ・る・じ・ぃ♪あさだよー!」
「う、う〜ん・・・なんだよ、アリン。疲れてるんだ、寝かしてくれよ・・。」
「だめ!任務だよ!に・ん・む!」
亞凛が太助の腕をぐいぐいひっぱる。やはり、亞凛の力にはまける・・・・
「・・わかったよ。なにをすればいいんだ。」
「やっーと、その気になったかぁ。じつはね、那奈姉からきいたんだけど・・・
がっこう・・っていうのがあるんだってね。どーゆーとこなの?」
「が、が、が・・・学校?!そーだったぁ!したくしないとぉ!」
太助は、ばたばたした。
「大丈夫だよ。まだ5時半だからね。」
太助は、はぁ・・と溜息をついた。
「主・・・つかれてるんだ?だったら、ねてていーよ。ヨウメイ姉におしえてもらうから。」
(今頃気づくなよ・・)

「ありがと、でも大丈夫だから・・・」
「いいんだねっ。」
亞凛はにかっとした。
(嫌な予感・・・)
「じゃ☆おしえてもらうよ。学校っていうのは、どーいうとこでなにするの?」
太助はたじたじと、汗をながした。
「ちょっとまったぁ!」
「ヨウメイ・・・いいところにきてくれたぁ・・・・あのさっ」
「わかっています。主様・・。全部ね。アリンさん。私がおしえてあげますけど。
学校っていうのは、勉強するとこです。それを教えるのが先生。教わるのが生徒。
休み時間には、休んだり、遊んだりするときです。お昼休みにお弁当をたべるのですよ。
職員室って言う部屋があってそこは、先生が、会議したりするところなのです。
保健室は、怪我や病気をなおしてくれたれするところです。
理科室っていうのは、不思議な物がたくさんあるんで、私とてもすきなんです。
体育館は、とても広い場所で、体育をします。外の方がおおいですけどね。
音楽室は、楽器などがたくさんあります。
あっ、そうそう授業の科目は、数学、国語、英語、体育、などなどです。
いいたいことがあるなら、手をあげることですね。わかりましたか?」
二人は口をぽかーんとあけた。
「うん。わかった・・・・。ね、主がいくなら、亞凛も、いっていいかな?」
「何っ!?どうしよう・・・」
「決まりだな」
「那奈姉!ちょっ・・・」
やはり押し通すアバウトタイプ・那奈さんのスピードは誰にも止められない。
「さっ、アリン。学校っていうのは、制服に着がえるものなんだ。さっ、こっちへ。」
「はーい。」
勝手に行動する二人。太助は、またもや口をぽかーんとあけた。
「主様、大丈夫ですよ。もし、アリンさんが、なにかとんでもないことをたら、
私たちがとめますから。」
「ああ。さんきゅ・・・」
太助は、ますますへこむ。
「みなさーんっごはんですよーーーー♪」
「ごはんだってさ。いこ、ヨウメイ・・。」



「へえ、アリンさんも学校にいくんですか。」
「うん。たのしそーだからねっ。」
「でも、この外見じゃあ・・・下の学年になるかもね。」
「ふっ、大丈夫だあたしが、太助の学年にするよーに、したから。」
那奈の目が光る。
「そうなのか・・あっこんな時間だいこーぜ。」
「いってらっしゃいー♪」
(あやしい・・・)


そして学校。
「わーー♪すごい建物だねっ♪」
亞凛がはしゃいでいる。
「そーですよねぇ。私も最初そーおもいました。」
にこにこしゃべるシャオとアリン。
「じゃあ、私・・いきますね。」
ヨウメイが手をふって、1年3組にいった。
「ばいばーい。ヨウメイねぇーーーーっ」
「・・さて、あんたは転校生として、学校にでるのよ。
あたしが「転校生を紹介します。」っていったから、ででくるのよ。いいわねっ?」
亞凛はうなずいた。でも、よくわからないという顔だ。
「じゃ、あたしたち職員室いってくるから。じゃーねーたー様♪」
「じゃーねー。主ぃ♪」
「あ、ああ・・・」
「さっ、太助様いきましょ。」
シャオとキリュウが、笑顔でいった。



そして教室。
「あっ、太助くーん。」
「乎一郎。あれ、たかしは・・」
「何か窓みてるぅ。」
太助たちは、窓の方をみると、たかしがなにやらぶつぶついっている
「おはようごさいます、たかしさん。」
「あっ、シャオちゃん!!おはよう。君から、声をかけてくれるなんて俺はかんげきだぁ〜〜〜」
やはり、シャオには、めろめろだ。
すると、ルーアンが入ってきた。
「みなさん、今日は、転校生を紹介します。はいってきて。」
すると後ろから、なにやら、きゃーっやうわーっなど、の声がした。
それは、亞凛が、後ろから、ぐんぐん爆転をしながらきた。
「やっほぉ♪私は亞凛。よろしくね♪」
その落ち着いた声に、みんなはただあんぐりと口をあける。
そして一番目に、しゃべったのは・・・
「天使様!」
たかしであった。
「天使様アリンという名前だったのですか・・」
しばらくぼーーーっとししていた亞凛だったが・・・
「あっ、たかし兄かぁ・・・あっ、乎一郎兄もぉっ」
そしてなんだなんだとしていたクラスが・・・
「あっ、アリンじゃねーか。」
翔子がよっという感じで言った。
「あっ、翔子姉ぇ♪」
亞凛は、翔子のつくえにかけよった。
「こらこら、静かに!えーと、亞凛は、不良おじょーちゃんのとなりよ。」


そして授業
「えっと、今日は七梨太助の英雄伝説の所だったわね♪野村くん、よんでくれるぅ?」
「はいっ。えーと、七梨太助は、ついに、王様になり、国々に食料をあたえたのだった・・」
すると、何やら手があがった。
「亞凛・・・今はあげるところじゃないわよ・・」
「七梨太助って、主ぃのことでしょ?何で主がでるの?」
その言葉に太助はぶっ!!と、した。
「主ぃって・・・」
「これが授業というものなのよ。わかった?」
「うん。」
それでも、亞凛は何回か手をあげていた。
そして授業はおわる・・・


第7話「学校にいこう!後編」

そして昼休み。亞凛は、我慢を耐えきれず、太助のつくえにむかった。
「主ぃっにん・・・」
言い終わる前に、亞凛は、ぐいっと服をつかまえられた。
「あんたね〜なんであんなに、手ぇあげんの?
おかげで、七梨太助伝説が半分までしかできなかったじゃないの」
ルーアンであった。亞凛は、じたばたとした。
「はなしてよっ。アリンは、主に任務を・・・」
じたばたとする亞凛に、ルーアンは少し困った。
「いたたた・・・蹴らないでよ陽天心しょ・・」
だが、黒天筒を、まわしてるうちに亞凛は逃げた。
そして、主の手をひっぱり、逃げていった。
そしていいなぁ・・・と思っている男子。
「太助様・・・・」



「ここまで、つけば安心だよっ主★」
「はぁ・・って全然安心じゃないだろーがっここは・・・」
と、亞凛の肩に、ポンッと手がのっかった。
「お嬢さん、パンをかいにきたのですか?どうぞ無料でさしあげますよ・・」
ふぁさ、と髪をなでる売りっこ、出雲。太助はでたーーっと、口をあんぐりしている。
「あ、言い忘れていました。私は宮内出雲、と申します。」
またふぁさ、と髪をなでる出雲にたいして亞凛は全然聞いていない。
「ねー、主ぃ、おなかすいたでしょ?パンたべよーよ。んで屋上でぱってぃーしよ☆」
「パッティーじゃなくて、パーティーだろ。そんなことするひま、ねーだろ」
「そうとも言う。いいじゃん♪みんな、呼ぶからさ。」
マイペースに、ぐいぐいとひっぱる亞凛。そして通りかかった少女が・・・
「ああっ七梨先輩!!っと・・・誰!?」
花織である。
「さ、早くいこーよ」
それも無視して、太助の腕をぐいぐいとひっぱる亞凛。
どうやら頭の中は、パーティーのことでいっぱいなのである。
「ちょっとぉ・・・あなたーーーっ!!えいっ」
花織は、ぴょいっと亞凛の頭に落ちてきた。だが、それも気づかず、ひょいっとよける亞凛。
「きゃあ!!」
「あ・・・愛原・・・」





「てへへー、ごめんごめん。」
べろをだて、頭をかいている亞凛。
「ごめんじゃすみません!恋する乙女に傷をつけたつみはおもいんですからねっ!!」
「変するはげお?」
その言葉にどでっと転びそうになった太助。
「恋する乙女です!!どーやったら、変するはげおになるんですか!?」
「じゃあ、いうけど、亞凛は、鈴筒水天亞凛、七梨太助は、亞凛の主なの♪」
「あたしは愛原花織。恋する乙女13歳です♪」
「じゃあわかってくれたか・・さっきのは、けっしてデートにさそわれてたじゃないってこと。」
そこで急にキッとなる花織。
「確かに・・・でも、中には、ルーアン先生みたいな精霊もいるんですから!!
・・・・亞凛先輩・・・。私は、あなたをライバルとします。」
太助は、またはぁ・・と溜息をついた。亞凛は、にこにことしている。
「それじゃ、失礼します。じゃあねっ七梨先輩っ。」
花織は、手をふりながら、言った。




「さ、主ぃ、任務だけどぉ♪」
「ごめん、アリン。俺試練があるから。」
「えっちょっとまってよ・・・さっき約束したのにっ」
「その前にキリュウたちが言ってたんだよ。しかたないだろ。」
「だめっ亞凛だって役目があるんだからっちゃんとやるの!!」
「いけないっていってるだろ!!」
太助は大声でどなり、教室をでで言った。
「主ぃ・・・・」




 


第8話「試練と任務」

放課後
「太助様ぁー。」
「あ、シャオ。ごめん、今日一緒に帰れないんだ。試練があるから。」
「そうですか・・・」

「たー様ぁ。」
「あ、ごめん。ルーアン今日一緒に帰れないんだ。試練があるから。」
「そう・・・」

そして運動場にいって・・・
「よしっ、こい!!」
「うむ。って・・・ヨウメイ殿・・・なんでちゃっかり・・」
キリュウが乗ってる短天扇に、ヨウメイが乗っていた。
「いいじゃないですかー♪この前みたいに仲よく主様に試練を与えましょう。」
「まったく・・いくぞ万象大乱!!」
「来れ地割れ!!」
万象大乱で石を大きくし、それをいっぱい降らせる・・・。
「・・・・」
亞凛がだまってみていた。
「はーあ。」
「どうした?アリン。」
「なんだか試練と任務って似ているから、任務の時間がなくなっちゃうよー。」
少し落ち込む亞凛に、翔子をすこしうーむと悩んだ。そして急ににやっと笑った。
「いいこと考えたぞ・・いいか、アリン。耳゜かせっ。」
ごにょごにょ
「よくわかんないけど、わかった!じゃあ明日までおとなしくしとくよ。」
少しご機嫌なのか、鼻歌を歌いながらしていた。
「しめしめ・・・明日が楽しみだぜー」
「主殿、そろそろ終わりだ。」
キリュウが短天扇から、降りてきた。
「ああ・・・つかれたー。」
急に倒れる太助。すると・・・
「万象大乱」
「ぎょっ・・・ええええ!!?」
なんと、でっかくなった銃天書が上から落ちてきた。
「油断もスキもないぞっ主殿」
「さて、とどめは・・・・って、この技は明日までとっておきましょう。
それじゃあ主様、キリュウさん帰りましょう♪」
明るく言う楊明。
「ああ。万象大乱!よし・・主殿、動けるか?」
「あ・・・・ああ。じゃなくてぇ!!あんなの卑怯だろ!!」
「・・・試練だ、耐えられよ。」
太助はがくっとなった。
「主様はつかれてらっしゃいますねー。歩ける状態じゃないし・・・どうします?」
うーんと頭をかかえる二人。
「待て、それも試練のうちにはいるのかも、しれん。」
「それはちょっと・・・短天扇に乗せてあげればいいじゃないですか。」
「そうか・・・でも落ちてしまうかもしれないぞ。それこそやっかいだ。」
太助がふらふらしながらも立ち上がった。
「い、いいよ・・・二人とも。お、俺・・・・あとで帰るから・・・」
太助はそういいながら倒れた。




「ん・・・この匂い・・・料理の・・・おいしそうだ・・な。」
はっと目をさめるとベットでねていた。
「あっ、太助様っ。おきたのですか・・・おはようございます♪」
笑顔のシャオに太助はほっとしていた。
「あれ・・・そー言えば何で俺・・・」
「キリュウさんと、ヨウメイさんが太助様をはこんでくださいました。
でも無傷だったので良かったですわ♪」
(あの・・二人がはこんでくれたのか・・・お礼・・いわないとな。)
太助はよろよろと二人の部屋に行った。
「太助様・・・待ってください、疲れているんですから、今日はゆっくり休んでいててください。
キリュウさんと、ヨウメイさんのお礼は、私から言っておきますから。」
にこっと笑うシャオ。だが太助は、少し戸惑った。

「・・・そだよな。よし、今日は寝るよ。」
「はい。」
「・・・ったく太助のやつーシャオのゆーことなら、何でも聞くんだなー」
はぁ・・・と溜息をつく那奈。
「まあ、いいムードだから、悪くはねーけどよ。
それより、らぶらぶ計画第二弾をしないとなー。よし、行くぞー」


そして夜。
「ルーアン♪」
「あら、おねー様。あたしに用なんてめずらしいですわね。どーかしましたぁん?」
太助のことか、と思い、目をはあとにしている。
「ああ。それがさっルーアンって主を幸せにするんだろぉ?」
にやにやと笑う那奈。
「まあそーですけど・・・」
「それじゃあさ今度の日曜日さー・・・」
ごにょ゛にょごにょ
「わかった?」
「ふーん・・・ずいぶんといいじゃないですか。さっすがおねーさまね♪」
「ああ。じゃあヨウメイにも教えてやってなー。じゃあなー。」
「分かりましたわー♪」
そして夕ご飯。
「主殿は・・・」
「太助様ならベットで寝ています。夕ご飯は跡で食べるそうですわ。」
「そうか・・」
ふうっと椅子にすわるキリュウ。
「なんだか、私も眠たくなってきまいました・・・」
楊明もぐったりとして椅子につく。どうやらつかれているらしい。
「でもご飯は絶対食べ・・ます。さてと、いただきます・・。」
早くすませたいのかいそいそと食事を始める楊明。
「そうですか・・みなさん、つかれていましたのですね。」
シャオは、少し落ちこんだ顔をしていた。
「・・・・・」
亞凛は、まわりをきょろきょろしている。
「何してんだ・・・?」
それも聞かず、だまりながら、きょろきょろしている。
いつもにぎやかで楊明に注意されるのが一番多い亞凛が・・。
「あの・・亞凛さん・・。どうかしましたか?」
それも聞かず、きょろきょろしている。
「ちょっと亞凛!!」
ルーアンがどなってもあいかわらずきょろきょろしている。
「・・・来れ、真空」
だか亞凛は、けほっ、と席を5回しただけで、またきょろきょろしている。
「アリンさん!」
「亞凛!」
「アリン殿!」
「亞凛さん!」
そして4精霊がいっせいに怒鳴った。そして亞凛はだまって下をむいた。
そして笑顔で・・・。
「よかったぁ、みんな大声だせるほど、元気だったんだねっ。
いや〜さっきから暗かったから、明るくしよーと思ってね〜」
その悪気ないような顔を見て、呆れ顔になっている面々。
そして亞凛は、料理を落ち着いて食べ始めた。
那奈は、ふわぁとしている。
「あのさあ、楊明。」
ルーアンが急にしゃべりだしても、落ち着いて聞く楊明。
「ん、なんでしょうか?」
「実はねぇ・・・むぎゅっ」
言おうとしたところで那奈が口を押さえる。
「こらルーアン!!!別に言ってもいいけど、太助がいるか調べてからしゃべれ!」
大迫力の那奈にルーアンはこくこくっと頷く。ほかの者はぽかーんと口を開けていた。
「びっくりしたあ・・・こほん。たー様はいないわねー。よし、あのね・・楊明・・・」
ごにょごにょ。
「へー、そーいうことですか・・・。まっ、いーですけどお。どこかのだれかが、
許してくれるかどうか・・」
ちらっとキリュウの方を見る楊明。
「なんのことですか?知りたいですぅ!!」
「隠し事をだめだな。」
「そうだよ、ずるいよぉっ。」
「実はな・・・」
そしてそれを聞いて、大賛成という顔をした3人。
「よし。じゃあ・・4月10日に実行するぞ。」
おーっと手をあげた5人。
その声で太助が目を覚ました。
「あ、おはよう主ぃ。」
ぴょいっと太助の目の前に行く亞凛。
「あ、うん・・・。」
ぐぅーーーーと腹がなった太助。
「太助様、夕食の準備できてますよ。」
少しくすっと笑ったシャオ。
「ありがとう、いただきます。」





第9話「任務・・・爆発!!」

朝。
「おはよう、主ぃ。」
当たり前の亞凛の目覚まし時計に太助は、当たり前の返事をしようとした。
「ああ、おはよ・・・」
「手から吹き出る水たちよ・・我に道を導たまえ・・・水雨美!!」
亞凛の手から水が吹き出た。
「・・・っと風子力!!」
子人がでできた。
「よし。完了☆さてさて・・・」
いきなり自分の能力を使う亞凛。それに太助は口をあんぐりしている。
亞凛は、壁に手を向けた。その壁には、水の穴ができている。
「さっ、いこう主ぃ。」
「なっ・・・なんでこんなことが・・・」
「うーん・・・そういえば亞凛の能力しらなかったね。
じゃあこの洗面器のみずに亞凛の手をのせると・・・」
水はまっぷたつに切れた。
「これだけじゃないんだけどね・・・まっ、とにかくこの壁に入って。」
太助はぽかん・・・と口を開けながらも、しぶしぶ壁に入っていた。
そこは、水の空間だった。
「さ、主ぃどこに行きたい?」
「えーっと、川・・。」
太助はつい口をすべったのか、あちゃーっと言う顔をしていた。
「オーケー!じゃ、いくよ!」
光が太助をつつんだ。ジェットコースターの落ちるような感じだった。
太助は、気がつくと、川にいた。
「ん・・・どわっ!?」
すごい目の前に亞凛がいたので、太助は転んだ。
「えっとね〜川での任務てわね〜」
少しきょろきょろしたり紙を見たりしていた。
「あっ。そーだ。この任務は主のあきらない力をためす任務だよ♪じゃ主の大切な物はなに?」
「そ・・れは・・シャオ・・」
亞凛きにやにやしている。
「そっかあ。やっぱりね。翔子姉の言うとおりだったよ。じゃ、ちょっとまっててねー。」
太助はあやしい・・と思つていた。
「きゃあっ」
ジャボン!!
「ん?」
川に落ちていた少女・・・それはシャオリンだった。
「シャオ!?まっててくれ、いま助けに・・」
太助は川にとびこんだ。そしてシャオの方向に行った。
「太助様・・・」
シャオは泣き笑顔で太助に抱きついた。太助はどきっとした。
「太助・・様ぁ・・・」
「う・うん。俺はいるよ・・。さっ、帰ろう。」
「はいっ。」
「水雨美!!」
太助は吹っ飛ばされた。
「うわあーーー・・・・」
「太助様!!アリンさん・・どうして・・」
亞凛は、最初怖い顔をしていたが、だんだん笑みをうかべている。
「翔子姉がいってたんだ。『亞凛の任務を手伝うよ。』って・・・翔子姉ってほんとに良い子だよね。
それに・・忘れちゃいけないよ。任務を与えることが・・・亞凛の意味なんだから。」
そう言うと亞凛は、太助の方に走っていった。なんたがその顔が・・・はかなかった。
「いててぇ・・もーアリンのやつ・・・俺はともかくシャオにまで・・・」
「主ぃ。次の任務だけど・・。」
「アリン。お前な。わざとするのはやめてくれないか?シャオを川に落としたり・・・・
ふざけるのなら任務なんてやってられない!試練だけで・・・・・・迷惑なんだよっ。」
太助は家に帰ろうとした。
「・・・主、いっつもそんなこと、言ってるよね。試練、試練って・・・
それでどれだけ精霊にさびしい想いさせてるのか分かってるのかな?
でも、ま、主ぃのあきらめが悪いとことか、からかいがいかあるところとかそーいうのって
ほんとーに精霊にかこまれやすいんだよね。だから・・・好かれるんだよ、主ぃ♪・・
あ、任務の件だけどー、主がやめたくても亞凛はやめないもん。」
太助はあきれるような顔をしている。
「あのなぁ〜っ・・・・まあ、確かにお前のゆーとおりだな。
はぁ、ま、しかたないか・・・それより学校行く時間じゃねぇか。任務は後だ!」
そう言って太助は走っていった。
「まってよ。主ぃ♪ここどこか知ってるの?」
「はっ・・・そういえば、ここは・・。」
太助は止まった。
「分からないんだぁ。当たり前だけどね。ここ最も狭い川だよ。
でも遠くに行った方が任務って感じするでしょ」
「あのな・・・・戻してくれよ。」
「オーケー♪じゃあ、いくよ。手から吹き出る水たちよ・・我に道を導たまえ・・・水雨美!!
っでどこいくのー」
「そうだなあ・・・学校!!」
そしてまた光の渦に飲み込まれた。
「あっ、七梨先輩ー♪・・・また亞凛先輩と一緒だー・・。」
そこに居たのは花織だった。
「でも楊ちゃんは・・・いつもなら、来るはずなのに・・」
「あっ、変するはげおさんだー♪やっほー。」
「恋する乙女!!」
花織が怒鳴ったので教室全体にひびいた。
「どうしたの?花織。」
「あっ・・・七梨先輩。だからはしゃいでたのねー。・・あれ?転校生。」
花織仲良し四人組の二人ゆかりん、熱美。
「鈴問水天亞凛。よろしくねっ!さあ、主ぃ。二年の教室にいくよ。」
「わわっ・・・押すなよ。」
さらりと行ってしまう太助と亞凛にきょとんと口を開ける3人。


「おっはよー♪」
元気に挨拶する亞凛と、引っ張られる太助。
「おはよう、アリンちゃん。今日も元気だね。」
「天使様。今日は早いですねー。」
「おはよっ、乎一朗にぃ、たかしにぃ。」
そしてがらがらっと一人の少女が入ってきた。シャオだ。
「はぁはぁ・・・太助様、朝ご飯も食べないで・・・。
ルーアンのコンパクトで学校にいるのがわかって・・。」
シャオが太助の服をつかみ、そこに倒れこんだ。
「あの後、危険の目にあってなかったのか心配で、心配で・・・。」
太助を守れなかったのが、相当つらいのか泣き出してしまった。
たかしはくやしそうな顔をしていたが、入る所がなくて、しゅんでいる。
「アリンっ」
翔子が亞凛の所に行った。
「あっ、翔子姉っ。ばっちりだったよ。」
にかっと笑う亞凛によくやった!!と力を入れる翔子。



第10話「幸せ家族計画!おめでとう太助!」

「・・・さて、問題のらぶらぶ計画にうつる・・。
だが、問題は明日にやり、みんなが、さわぎをしないか・・だ。」
那奈が腕を組んで言った。
「そーゆうのは、おっぱらえばいいじゃないですか。容赦なく・・ね。」
「怖いこと言うなあ、楊明・・。ま、たしかにそうだけど・・
ピョンピョンちゃんたちとかまですんの?」
「花織ちゃんたちは、またちがう方法でやります。それに違う人たちがやればいいじゃないですか。」
楊明はさっとたつと銃天書を開き始めた。
 「じゃあ遠藤君はあたしに任せてよ。ふふふっ・・・」
 笑みを浮かべるルーアン。
 「よしよし、明日が、楽しみだ♪」



       翌日
 「主ーーーーーっ♪朝だぞぉーーーっお・き・ろーーーっ!!!!!!」
 「わわわっ!!なんだっ!?なんだっ!?」
 「よしよし、健康係の亞凛は朝を起こす役なんだよね〜んで、次は準備体操!」
 ぱあっと顔が明るくなる亞凛に太助は呆れ顔。
 「ちょっと待てよ。今日は鍛えるよーなことないだろ。」
「・・水雨美!!」
ふわっと太助はうきあがる。
「今日は暴力はつかわないのかー・・。らしくないな・・」
亞凛はだまって下をむき、ぶつぶつとつぶやいてる。
「・・・風子力・・・」
水の子人たちが、太助の制服と、かばんをとりにいき、太助に着かせた。
「おお、さんきゅ・・・・???」
にこっと笑う亞凛。
「・・じゃあ、さっそくいこっ。はやくしないと遅れちゃうよぉ」
さしぶりのウインクをした。太助は訳も分からず走る。
「どーなってんだよ・・・」



「じゃあちょっと保健室にいってくるから・・・。さきにいっといて!」
「あ、ああ・・・・」
なんで保健室にいくんだ、という疑問をのこしつつ、太助は教室に向かった。
「主様・・・」
「よ、ようめい?俺たちより早くきてたんだ・・。」
「主様、何か今願いはないですか?よければ叶えてあげますけど。」
「え・・・・願い・・・?シャオを守護月天の宿命から、ときはなす方法を教えてほしい・・・」
楊明は待っていたかのように、ふっと笑うと、にっこりと顔を上げた。
「わかりました。じゃあ屋上仁木てください。」



「つきましたね。では・・・まず、主様の『努力』が必要ですね・・。
主様は、試練をこえれば守護月天の宿命からときはなすことができると思っているのでしょう?
だったら、それを続けることがいいと思います。頑張ってくださいね♪
・・・こほん。では、次は『気持ち』です。あきらめない気持ち・・そーゆうのがいるんですよ。
でもこの二つを実行してもシャオリンさんを救えるかは、わかりませんけど、
あきらめないで進んで欲しいですね。」
太助は少し驚いた。まさか楊明がこんなことをいうとは・・
「うーん、正式な方法ですが、これは主様の必要ないと思うんですよねぇ。知りたいですか?」
「いや、いいよ・・・もうすぐ、チャイムがなることだし。」
そういうと太助はにこっと笑いながら、教室にいった。
「ふふっ。主様、気をつけた方がいいですよ・・・まだこれから、なんですからね・・」



授業
「じゃあ授業を始めるわよ♪今日は教科書の14ページをひらいてねっ。」
その発言にぽかーんとする皆。そこで乎一朗がさっと手をあげだ。
「あの・・・七梨太助伝説は・・っ」
「遠藤くん、無駄口はいらないのよ。」
厳しく言うルーアンにしょんぼりと座る乎一朗。
「じゃ授業の続きね。これから言うことノートにうつすのよ。じゃ・・・まずは・・・」
「あっ、やべぇ・・・。」
太助はノートを忘れてしまったのである。そしてルーアンの所にいくと、
「あの・・ちょっとノートを忘れました・・・」
そしてキッとルーアンは、太助をにらめつけ・・・
「七梨くん。ノートを忘れちゃいけないわね。廊下にたっときなさい。」
その変わり様に教室は静まりかえった。
シャオ、キリュウ、アリンも何も言わなくて涼しい顔をしていた。



休み時間
「絶対おかしいぞ!!!」
太助は大声を出した。
「たしかに・・なあ。」
たかしがはぁはぁと小声でいった。
「あたしも何か楽しくなかった。」
翔子がふくれっ面をして言った。
「まあ、いいじゃね・・」
たかしが太助の肩をぽんぽんとたたくと、
「太助様を・・傷つけましたね・・・許しません!!来々天陰!!」
たかしは吹っ飛んだ。
「シャ・・シャオ!?」
「・・今日は、太助様に近づくことは許しませ・・」
言葉は急にとぎれ、シャオはうつむいた。
「・・・・・・・。主殿。試練の時間だ。外に出られよ・・・。」
「あ、ああ。」
キリュウと太助がいってしまうと、シャオは、ぱっと顔を上げ、
「たかしさん、みなさん、ごめんなさい・・・驚かしちゃって・・・
たかしさんは、大丈夫ですわ。本気でたたいてませんし。」
「あっ、ほんとだ・・・なんともない・・・。」
その声を聞くと、皆はふぅと溜息をついた。
「そうだよね。シャオちゃんがそんなことするわけないよね・・。」
「・・・・。シャオ、どうしてこんなことをした?」
「・・実は・・・。」



「さあ、主殿、試練を始めるぞ・・。では・・・万象大乱!大乱!大乱!大乱!
大乱!たいらーーーーん!!」
鉄棒が雲を上回るおおきさになった。
「・・よし。では一歩前に進むんだ。」
「あ・・ああ。」
うろたえながらも素直に言うことを聞く太助。すると・・・
「な、な、な、これは・・・天鶏!?」
足下には、星神の天鶏がいた。
「あちちっ!!やけどした・・・」
足を押さえる太助に・・・雷がふってきた。
「うわわっ」
なんとか紙一重でよける太助。
「あぶなかったぁー」
すると、もたれていた大きくしていた鉄棒がとたんに起きあがり、太助を襲ってきた。
「ひええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
すると、ひゅんっと水の空間が出た。
「主ぃ・・・亞凛がルールを説明するからね☆」
マイペースに説明しはじめる亞凛。
「精霊と戦うのが今日の試練であり任務だよ。
死ぬ場合はないから、安心してね・・手加減をしてるから。
では、最初は一番目にあったシャオ姉っ。」
しゅんっと消えると森に来ていた。
「太助様・・・」
シャオがよたよたと歩いてくる。その服は制服でもなく、始めてあったときの服であった。
「シャオ・・・。」
太助はしばらくぼーっとしていたが、さっきいってた亞凛の言葉を思い出し、すくっと立ち上がった。
「た、太助様っ。私たち・・・ほんとにたたかわなけきゃいけないんですよね・・・?」
「・・俺だって戦いたいわけじゃない・・。でも試練だったら、しかたないだろ!」
太助は明るく言った。
「そ、そうですよね♪で、では・・始めますっ。来々北斗七星!!」
いきなり最強の攻撃用星神をだされて、驚く太助。だか、驚いたのは太助だけではなかった。
「・・・!?」
北斗七星もだった。まさかシャオが主を攻撃するとは・・・
「ごめんなさい・・太助様・・・。私、ほんとはこーいうことしちゃだめだってことは・・・
わかっています・・。でも、これが太助様のためだって思えば・・・私・・・」
少し落ち込んだ用な顔だったシャオだったが、さっき太助が言ってた言葉を思いだし、
すっと立ち上がった。そして北斗七星もびしっと気合いを入れた。

「し、しかし・・・・どうやって対抗すれば・・・・。」
その時那奈がしゅったと降りてきた。
「困ったときの  那奈さん!!   さて、太助。
お前はなー・・・この棒をつかうんだ。いいな。」
そういうと、どっかに消えた。
「なんだったんだ、いったい・・・てぇっそんなこといってるひまじゃなかった
・・・よし、こい!!」
だっと立ち上がると、くるくると太助は回り始めた。
「きゃあ!!!ほ、北斗七星、逃げて!!」
言われなくても北斗七星はひょいと逃げた。そして武曲が、今度はくるくると回り始めた。
「うわっ・・・あぶねー・・・・。」
何とかよけた太助。ふぅと溜息をつくとたんに・・
「いてぇーーーっ!!!」
その声にびくっとするシャオ。なんと、録存の槍が太助のシリにささったのだ。
「たっ・・・・・・!!ごめんなさい、太助様・・・!もどって、北斗七星!!」
北斗七星は支天輪の中に入っていった。シャオはふぅ・・・と溜息をついた。
「太助様。私は主様を守るだけに存在されているのに・・・それをも守っていない。 傷つけさせてるだけ・・・でもこれは試練だから、キリュウさんの役目だから・・
でもキリュウさんの役目があるんなら、私の役目もあるはず。
太助様、もう一度答えてください。私と戦いたいですか?」
真剣な瞳にぎくっとする太助。
「ふっ・・・」
太助は優しく笑い、シャオの方に近づく。
「たしかに・・・そうだよな。ごめん、シャオ・・・。俺も・・シャオと戦いたくない。」
「太助様が謝るなんてことないんです・・・。私・・が全部悪いんですから・・・。」
太助は訳の分からない顔をしている。
「あっ、次はルーアンさんですよねっ!」
ぱあっ、とでできた所は物がいっぱいある所だった。
「たー様っ。いくわよーーーっ陽天心召来!!」
いきなりくまのぬいぐるみに命を吹き込む。
「くまのぬいぐるみだったら、俺だって・・・えええええい!!」
くまのぬいぐるみはぐちゃぐちゃになった。
「ふふふ・・・さっすが、あたしの主様・・・。でもね・・これならどうかしらん?
陽天心召来!」
太助のもっていた棒に命を吹き込んだ。
「いてっ、いててっ、いてーーーっ。」
棒にひっぱたかれる太助。
「うう・・過激だなあ・・。」
だか、途中でその棒をやめた。
「るーあん・・?」
「そんなに幸せそうじゃない所みてたら、いやになってきちゃったのよ。
だからこの方法はやめるわ。ただし・・陽天心召来!」
今度はすごい数のぬいぐるみが出た。
「これを全部たおせたら、よしとするわ。」
はあはあと呆れ顔になる太助。そして突っ走った。
「とりゃーーーっ」
楽勝に勝ち進んでいく太助。だったが・・
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーー
ーーーーーーーーーっ」
たかしみたいにくまのぬいぐるみに吹っ飛ばされた太助。ぬいぐるみでもいたかった。
「いてて・・・・」
傷みながらも棒を振り回す太助。
ついに全部倒した太助。
「ご苦労様。たー様。次はあのキリュウちゃんよ〜♪」
ぎくっとなる太助。
「あ〜おなか空いたー・・・はやくかえってねよ。」
よたよたと消えていった。
「主殿・・・・おきられよ。」
太助はよろっと起きあがった。
「キリュウ・・・・・ちょっと待ってくれないか・・今しんどくてたまらないんだ。」
と言ってもそう簡単に待つキリュウじゃないか、というとほほの笑みをうかべながら。
「わかった。少し休憩タイムにしよう。」
「え!?」
驚いた顔でキリュウを見る太助。



15分。
「では、始めるぞ。万象大乱!」
包丁を大きくするキリュウ。だか太助はなんとかよけた。
「ふーー・・・・。あぶない、あぶない。よし、いくぞおおっ」
キリュウに立ち向かう太助。そしてキリュウは・・
「まだまだだな。万象大乱」
すいっとよけると、石を大きくし、太助にぶつけた。
「ぎゃあああっ。」
(さ・・さすがキリュウ・・・・シャオやルーアンとはちがうなあ・・・・)
すると、キリュウは太助のよこに座り、優しく笑みをうかべた。
「主殿。試練は役に立ってるか?」
「んー・・・・役に立ってる。」
するとキリュウはほっとした。
「では、それだけを聞きに来た。では・・・万象大乱」
すっと太助の所からはなれていった。そして石を小さくした。
「大乱」
こんぼうを大きくした。
「主殿。ようしゃはせぬぞ。たぁーっ」
なんと、キリュウはこんぼうを振り回した。
太助は驚きながらもよけ、太助も振り回した。
「くっ・・・・。万象大乱・・・っ」
よけるのに精一杯な太助とキリュウ。そして・・
「私の勝ちだ、主殿。」
ぱんぱんと服のよごれをとり、キリュウは座った。
「ちょっと待ってくれ、きりゅうー・・・・」
「主様。」
「ん!?よう・・・めい!?」
目の前にいたのは、楊明だった。
「そうです。さて・・・シャオリンさんと、ルーアンさんには勝ちましたけど、
キリュウさんには残念ながら、負けてしまいましたね。
でもこの試練は負けても勝っても次に行きます。だってそんなのふつうの人間には不利ですから。」
「・・・はいっ。それより早く勝負しないとな。授業が始まっちゃうし。」
「そう急ぐことないですよ。時間はとめてあるんですし。」
「マジ!?一体誰が・・」
「はあ。なんか那奈さんが言ってましたから。」
「・・・・楊明。俺の質問に答えてくれ。」
「はっ、はい。なんなりと♪」
目を輝かせている。
「この試練って那奈がかかっわってるよな?」
「はい。そうですけど・・。」
「なんでだ。」
「・・・・手伝ってくれるらしいです。那奈さん、暇らしいそうですから。
「ほんとにそうかぁ?試練だけじゃなくて、なんかほかのにもかかわってる気がするな・・・」
「たしかに。私たちは今日なんか水くさいこと・・・厳しいこととかしています。
でも、今日は何の日かは知らないんですか?主様。」
「別に。」
「・・・そうですか。主様、可哀想な人です・・。」
そういうと、銃天書を開いた。
「来たれ・・・突風!」
「くっ・・・・やっかいだな・・・。」
うめきながらもなんとか前にすすんでいく太助。楊明はそれを止めない。
「私は今日はこの技しかつかいません。」
ぱたりと銃天書を閉じる楊明。
「な・・なめるな・・・ふざけんな・・よ。俺が風なんかにまけるわけないだろっ!!」
太助は切れた。自信過剰になってるみたいだ。
「風と戦うのがいやですか・・・では、来たれ、雷!」
棒を砕いた。だか太助は戦うのをやめない。
「私も負けるわけにはいきません。キリュウさんに勝てて、私に負けるなんてくやしすぎですから。
来たれ、嵐!!」
ついに力つきたのかかくっと太助は地面に倒れつく。そして
「くらえ、すなぼこりーーーっ」
「けほけほっ・・・何するんですか、主様。」
「い・・いか。楊明・・・。引きあけ・・・だ。いいな。」
「なっ・・・・・わかりましたよ。今日は見を引きます。・・・・誕生日・・・ですからっ。」
「なんだって・・・」
「いえいえ、何でもありませんよ。では・・主様。」




今度は亞凛。
「ふー・・亞凛か。どんなのかな・・・・。」
太助はよろっと地面に倒れると、ふぅと溜息をついた。
「主ー・・・。」
顔をのぞきこんだのは亞凛だった。
「さ、試練始めよー・・・・」
力なく言った亞凛。どうやらつかれているようだ。
「どうした、亞凛。」
「いや・・何でもないよ、え・・へへ。じゃあ・・始めよ。」
よろよろと太助の方にむかっていく亞凛。そして・・
「水・・雨・・美」
「うわわっ。かまいたちみたいだな・・・」
「主ぃ、ちょっと亞凛・・・あの・・ね・・。」
「・・・わっ。」
亞凛が太助の方によろっと倒れ込んだ。
「どうしたんだよ・・。あっ、亞凛、すごい怪我してる・・?」


「猛毒のヘビにかまれたぁ!?」
「うん・・気分転換に世界一周してたら、ヘビにかぶっと・・・」
「こ・・・これって明日になったら死ぬんじゃ・・・」
亞凛はこくっと頷いた。
「そんなの、ただことじゃないだろ!!はやくシャオの星神に治してもらわないと・・・」
「・・・いいんだよ。どうせ、これも意味のないことになるんだから・・。」
「何いってるんだよ?・・とにかく、治さないといけないだろっ。」
太助は亞凛の手を引っ張った。
「だ、大丈夫だよ。」
「太助様っ。大丈夫ですか?あ・・亞凛さん・・・今治しますからね!!」
長沙をだして治療を始めるシャオ。
「よしっ、これで大丈夫ですわ。亞凛さん!」
にっこりと笑うシャオ。
「うん、ありがとう。」
「それじゃあ、亞凛。戦いを・・・できればしたくないんだけどさ。」
「えっ・・・。」
「ほら・・さ。治ったって言っても、毒蛇にかまれたんだから、少し傷むだろ?
だからさ・・」
「いいよっ。主の頼みなら。」
にこっと笑う亞凛。




放課後
「はあ・・・今日は長い一日だったなあ・・・。」
溜息をつく太助。元気あるのかないのか・・・。

「ただいまー。」
パンっ。パンパンっ。
「へ・・・」
「「「「「「おめでとう!!!」」」」」」
それを精霊たちと那奈だった。
「おめでとうって・・・・?」
「びっくりしましたか?太助様。」
「出血大サービスよん♪」
「今日は4月10日だぞ。」
「特別の日なんですよ。」
「主ぃの誕生日・・・♪」
「た、た、た、誕生日ー!?」


「はーぴばすてぃとーゆー、はぴばすてわ、とーよー。」
「亞凛、歌詞まちがえすぎ・・・ま、いいか。フーーー。」
そしてみんながぱちぱちした。太助は少し照れた。
「今日からお前も15才だ。りっぱになったな・・」
目をぐしっ、と押さえる那奈。オーバーな気もするが・・・
「はは・・・ありがとう。」
・・・・・とにかく、おめでとう太助!!




♪あとがき
どもっ。麻衣でーす。さてさて、返事が遅くなってしまいました。らぶらぶ計画
・・なんてそんなんじゃなかったですね〜。まあ、これもひとつの愛・・・?
戻る