まもって守護月天!+ 〜エデンの戦士たち〜

第4巻 人龍戦争


 

 

 

ALL(EDEN`S MEMBER

「1000年前ってまた古い話だね…」

「そんな昔の話が何かと関係するの?」

「そうだよ。」

「まぁ、アシュトンとルーアンが疑問がるのは確かだ。」

2人の質問に三神が答えた。

「!?三神…?」

「もしかして、公嵐に変わってるのか?」

「そうだ太助…レオンとか言うがきの話だけでは分からんだろうからな。」

「が、がきって言うな!」

「では、お前たちに人龍戦争というのを教える。」

「――遥かなる昔、人間界とは違うもうひとつの異世界、邪龍ティアマットを崇拝する龍族が存在した。

 その中でも狂信的な崇拝者たちが、人間の過ちをティアマットにより粛清させようとした集団――邪哭八龍が起こした動乱のことを、

 人間たち科学者は『人龍戦争』と、言っている。」

「これが、人龍戦争だ。」

「そ、そんなこと僕だって知っている!」

自分の役を取られたことに腹を立てるレオン。

「少しは黙って聞けないのか?話はここからだ。」

「――その、邪哭八龍達を倒すべく、13人の戦士たちが立ち上がった。

 その戦士たちと、邪哭八龍との戦いは熾烈を極めた。そして、戦士たちは邪哭八龍を封印することに成功した。

 邪哭八龍を封印した戦士たちのことを人々は『エデンの戦士』と呼んでいる。」

「だがなんでエデンの戦士なんだ?」

「いい質問だキーファ。なぜ、エデンの戦士と呼んでいるかというと、邪哭八龍と抵抗するため、

 その当時の政府の軍事統帥―ジェミナス・マックスウェルが中心となり構成された組織『エデン』の名称から来ている。」

「詳しいな。でも、人の過ちっていうのはいったい何なんだ?」

「そうだな…クロード、お前は『アダムとイヴ』の話を知っているか?」

「確か、アダムとイヴが神に食べるなといわれていた知恵の果実を食べてエデンを追放される話だったかな。」

「そう、それが人の過ちだ。」

公嵐の話にマリベルが不服そうな顔で質問してきた。

「でも、何でそんなに古い事を邪哭八龍は未だに恨んでいるのよ?」

「邪哭八龍の先祖である、人間とともに誕生したドラグナーは神…ティアマットにとても服従的だった。それで、今でも自分たちの神が

 けなされたとして人間を恨んでいる。」

「そんなのただのやつあたりじゃないか!」

太助が公嵐に向かって叫んだ。

「だが、おきてしまったことはもう仕方がない。再び封印するか、倒すかしないとな。」

「倒すって、シャオちゃんの力と公嵐さんを得た三神でさえ苦戦した奴をあと7体もいるんだよ!そんなの無理だよ!」

「ああ。このままではな。だが、やらなければ俺達が死ぬ。アシュトンお前は何もせず死んでもいいのか?」

「それは…」

「俺達は、エデンの戦士たちの末裔だ。そして、今ここに10人そろっている。これは何かの偶然だと思うか?」

「偶然って…」

「ふ、俺達は、再びこの地球を救うために集められたのと考えるのが適切だ。そして太助、お前の持っているヴァトラスの剣で残りの3人を探せ!」

「探すって?」

「その剣は、俺達の仲間と共鳴し合う物質で作られている。それを使えば探すことも容易だ。」

「あと、シャオリン、ルーアン、キリュウ…今まで黙っていたが、お前達は1000年前に太助やクロード達の先祖とともに邪哭八龍と戦った

 エデンの戦士だ。お前達は、このような再びくるであろう争いのために対抗手段を身につけるために精霊となったのだ。」

「そうだったのですか?公嵐様。」

「済まないな。今まで隠していて…」

「ふっ。それも公嵐殿が私達のためにやったことなのだろ?」

「ああ、そうだ。」

「でも、もう隠し事はなしにしてもらいたいわ。」

「これからはそうするとしよう。」

「――ああ!まったく!!公嵐、変わるなら変わるっていえよ!」

「(ああ。すまんな。)」

「まぁいいけどよ。」

「あ、あのさぁ…三神、いきなり変わって怒るのやめてくれ。はっきりいって不気味だ。」

「あ?ああ、すまねぇな太助。」

「で、これからどうするんだ?まぁ、邪哭八龍を倒すしかねぇと思うが…」

「話はまとまったのか?」

「はい、ラクール王。」

「そういえば、王様っていたんだな。」

「キーファ声聞こえるよ!」

「!あ、ああ。」

「おぬし達には少ししか協力することができないが、人類のために戦うのだからな。少しぐらいは協力せんとな。

 レオンよ。彼らに飛行艇―サイナードを貸してやれ。」

「分かりました。」

「私にはこんなことしかできんが、どうかがんばってくれ。」

「ああ、できる限りやってみる。」

「そうだね。ここまできたらやるしかない。」

「俺もがんばってみるよ。」

「太助様は必ず守って見せます――そして、皆さんも。」

「世界を救ったらあたし達は英雄ね。」

「じゃぁ、仲間を探しにいこうぜ!」

「オー!!」

 

 

第4巻エデンの戦士後書き

今回はとっても短いです。しかもほとんどが公嵐の話だけです。

次回、ついに楊明が登場します!(空理空論さんありがとー!!)

まるべくしゃべり方が変わらないよう努力しようと思いますが、少し変わってしまうかもしれません。

次回にこうご期待あれ!


次回予告

エデンの戦士たちは新たな仲間を見つけるべく反応のあった日本へと向かう。

そして、11人目のエデンの戦士と出会うこととなる。

「!?北東の方から何か聞こえる!」

「ところで、このまま行くと日本につくんじゃねぇのか?」

「しかし主殿、ヨウメイ殿を日本においてきてよかったのか?」

「(ほう…ヨウメイもいるのか…しかし太助も大変だな。)」

「いまテレビ見ていたんだけど、新東京国際空港にサイナードっていう飛行機が到着したんだって!」

「私がエデンの戦士ですか?」

「大変だ!!邪哭八龍が姿をあらわした!」

「ふっ。影龍め人間にやられるとは情けない…俺が変わって消してやるよ…エデンの戦士め…あのときの恨み何倍にもして返してやるよ。」

次回まもって守護月天!プラス〜エデンの戦士たち〜 第5巻 11人目のエデンの戦士楊明登場!。

 

ひとは、誰かになれる――


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