はい。「あとがき」まで読んでいただきありがとうございます。

今回で3回目となる娘。小説を書いてみました。
「はじめに」にも書いたように、今回はMBSで放送されたラジオドラマ「清水の舞台から」のプレストーリーとなっています。
まぁなんでこんな設定で書いたかと言うと、やはり基本的にはもっと参画したかったって意識があるわけです。件のラジオドラマにね。
もっとも、原作という事でクレジットされてるし、話の流れもちゃんと僕が書いたシノプシスを追ってもらってるわけだけど、でも大部分は全部向こうのプロの方にやってもらってるわけです。だから自分の作品っていう意識が実はあまり強くない。
だけど、やっぱそういう意識を持ちたいわけです。それが「じゃぁ勝手に関係ある話でも書いてみようかな」ってことになったのです。
なのでまぁ自己満足のためっていうのが一番正確な動機って言えるんだと思います。そんなもの読ませてすいませんって感じなのですが。

このプロットを考え付いたのは、実際に清水寺に行った時でした。
2004年6月8日の日記に書いてるのですが、修学旅行の女の子達が恋占いの石にチャレンジしてるシーンを見てて、これを娘。の誰かにやらせたらって妄想しはじめたのがきっかけです。で、それをラジオドラマと関連付けて、恋占いの石に挑戦している最中にラジオドラマの中の世界に転移しちゃうって設定にしてみようと。そうすれば、無理なく娘。話とラジオドラマをリンクさせれるなって。
なので、あの日清水寺に行ってなかったら、地主神社まで足をのばしてなかったら、この小説はなかったでしょう。そういう「きっかけ」って面白いなぁって思いが、小説の後半の辻ちゃんの台詞、「きっかけなんてみんなたまたまの偶然」に繋がってもいます。

あとラジオドラマとリンクさせるって意味では、主役としてはを高橋にするか辻にするかって選択になったんですけれども、基本的には泣かせる系の演出をところどころやりたかったので主役は辻にしてみました。
というのは、「ナマタマゴ」だったり「ブレーメン」だったりでの辻の泣かせる演技が強烈に頭に残っていて、あのイメージを再現したかったってのがあるのです。泣かせる演技って点では、僕は辻の才能は突出してると思ってるんだけど、でもそれはめったに見れない。ならば自分で書いちゃえっていう。

なお、今回の小説を書く上では、少し今までと違う文体にしてみたつもりです。説明とか状況描写をできるだけ省いて、軽く読み流せるようにっていう意識で書いてみました。それはラジオドラマの方が、唐突につかっていう幽霊がでてくるなどテンポ重視な脚本になっていたので、その流れを踏襲しようと思ったからです。
このあたりは、前作の「M」とは印象が結構違うかなぁとも思います。あれはテンポよりも説明とか状況描写に力入れて書いたので。
まぁ自分的にはこのあたりの書き方はケースバイケースっていうか、今回くらい設定がライトだとできるだけ文章もテンポよくした方がいいだろうから今回くらいでいいし、「M」だと設定が重いのであれくらい説明が多くてもよかったのかなとは思ってるのですが。

しかしまぁこういうの、ぶっちゃけ書いてて楽しいのですよ。なので、またすぐに次を書くと思います。プロット案は一杯あるし。
とりあえず3作リアル物を書いてみたので、次はアンリアル物を書いてみようと思います。リアル物は、娘。という立場がもつ設定に頼れるけど、アンリアル物はそこに頼れないので書くのが大変だとは思うのですが、まぁ試しにと。
多分、れいなと猫が主役のプロットかな。あとラストプレゼントへのオマージュ的なプロット案もあるんだけど、連続してオマージュってのもあれかなぁ。ま、いずれにせよ、今冬中を目標くらいに。

あとがきはこんなところで。
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自己満足とはいえ、やっぱりそういうのは耳にしたいものですから。
そいでは。



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