FD には様々な規格があるが、ここでは一般に広く使われている 2HD ディスクを、IBM-PC/AT 互換機 (DOS/V) 形式でフォーマットした 1.44MB タイプを扱う。
FD はディスクの記録面をトラックやセクターといった単位に分割して管理する。
- トラック (track)
外周側から内周側向かって同心円状に80本に分割した単位をトラックと呼ぶ。
トラック番号は外周側から内周側に向かって 0 〜 79 が振られる。
- セクター (sector)
トラックを円周方向に 18 個の区画に細分化した単位をセクターと呼ぶ。
セクター番号は 1 〜 18 が振られる。
OS はこの他に、クラスターという単位も使う。 これら FD の主な諸元は次の通り。
1.44 MB タイプ FD の諸元 |
80 tracks / surface ( 1面当たり ) |
18 sectors / track ( 1トラック当たり ) |
512 bytes / sector ( 1セクター当たり ) |
1 sector / cluster ( 1クラスター当たり ) |
FD のセクターは次のように割り付けられる。
セクター番号 | セクター数 | 内容 |
0 | 1 | Boot Sector ( ブート セクター ) |
1 〜 9 | 9 | FAT |
10 〜 18 | 9 | FAT予備 |
19 〜 32 | 14 | Root Directory ( ルート ディレクトリ ) |
33 〜 2879 | 2847 | Data Area |
Boot Sector | : | ディスクの情報と OS をロードするプログラム (IPL) で構成される。 |
FAT ( File Allocation Table ) | : | ファイルの記録位置 (cluster) を管理する。 12bit 構成。 |
Root Directory | : | ファイル名やファイル属性を記録した Directory Entry (32bit 構成) を管理する。 |
OS がディスクの管理に用いる最小単位。 アロケーション ユニットともいう。
複数のセクターで 1 つのクラスターを構成し、通し番号 ( 2以降の番号 ) を付与して管理する。
1.44 MB タイプ FD の 1クラスタは 1セクタ構成である。