第2号
2004年7月発行
泉谷自治会
ミニバス導入推進委員会
 ミニバス訪問へ
(こまわりくん)
 笑顔走る丘創刊号
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進出に意義=京急、新規は無理=ふじ
4社の検討結果出るが・・・ ミニバス導入について各社からの回答がありました。それは、多くの問題点が提示され内容は厳しいものでした。最大理由は収支バランスがとれる見込みがなく「赤字を出してまで進出する事業ではない」というものです。ほかには道路の狭さ、住宅地内の交通規制などがあげられております。推進委員会としてはこの回答にあきらめることなく、粘り強い交渉を続けてゆく方針を固めています。
問題が山積、難色示す各社 でも、広範囲の路線を持つので、方法によっては可能性はゼロではないようです。 各社とも泉谷地区とその周辺を綿密に調べた結果、共通して道路環境の問題点をあげています。そのうちから主なものを取り上げてみます。
 @笹堀からの進入口(山宝苑前)に信号機が必要A磯子台ハイツ下の道路幅が狭いBステージ21への入り口手前、岡村中方面への下り坂が狭く曲がり角が鋭くバスが曲がれないC五叉路は交通量が多いのに信号機がないD広町の信号からの道と天神下交差点からの道が車両幅2mの制限がありバスは入れないE一時停止ラインが交差点直近に設定されているので後退させてほしいF公園周辺のほか、子供の自転車飛び出しがあり何らかの対策が必要。いずれも、行政に対して改良を求めるものですが、車両幅2mの制限が設定されたのにはこんな理由があります。30数年前、泉谷地区が開発される時に反対運動がありました。春の桜、夏の緑と野鳥の声、自然がいっぱいの山の開発に近隣の人々から反対の声があがったのです。
 「われわれが一番奥で車が通らないから住んだのに」という声が多く開発車両の交通にも阻止運動があったそうです。やむを得ず2mの車幅制限をして反対の火を収めた、という経緯があったようで、車幅制限解除には関係自治会の協力が必要です。
 いずれにせよ、ミニバス導入の活動は緒に着いたばかりです。これまでに実現している地区も長い時間を掛けてじっくりと取り組んでいます。われわれ泉谷自治会も実現へ向けて足並みをそろえて、焦らずに進んで行きましょう。 
  定期路線参入は出来ない

 各社の回答は先月11日から始まりました。最初は「ふじばす」でした。FAXで送られてきた内容は、期待に沿えないというものです。理由は定期バス路線への新規参入は営業所の新設、従業員の採用と教育、新車購入や運賃システム構築など、資本投下額が大きく採算をとることができないため、としています。
 また、他地区での新系統開拓により採算性を図ろうと試みたが、それも現状では無理、とのことです。

   先が見えない投資の効果

 同日は自治会館で神奈中バスとの交渉を持ちました。その交渉は4時間近くにも及びました。同社の説明は泉谷地区内を調べた結果から始まりました。 まず道路状況です。危険個所や道路幅の問題点など交通環境を、20枚に上る写真と地図により詳しい説明を受けました。
 また、収支問題では横浜営業所にはミニバスがなく新規購入になる。さらに、その車両に対する運転手の確保と車庫用地など投資が過大になるので1日の乗客数が2000人ないと採算がとれない。 泉谷地区は最大1日500人。 1台で1時間1本の運行でも苦しい、という結果でした。
 しかし、民間1社でやるのではなく市とのタイアップや交通困難地区解消のための政策設定など、方法論はあるはず、という見解も出しており完全に「ノー」という結論ではなかったようです。


  ハードルは高いが何とか

 16日には京急バスとの交渉を自治会館で行いました。同社の回答は「要望書を持ち帰って検討した結果、このままの条件では受け入れ難い。しかし、何とかやってみたい。
市関係者との交渉=磯子土木事務所で
達成率は50%としてもバスを走らせるのは有意義なこと」と、初めて明るい方向が示されました。 同社は現在、上大岡から汐見台循環を走らせていますが、自治会が要望した磯子〜広町の路線がありません。さらに、上大岡から笹堀経由広町と言う路線も持っていません。このため、既存のルートを利用する事が難しい。採算性を考えると現在の路線「汐見台循環」の変形も一案、という提示がありました。
 それでも道路環境の問題点が多く、今後自治会を中心に、改良の働きかけを市や公安委員会などにやってもらわないと、導入が難しい、という見解が示されました。
 同社はさらに、自治会内のバス停設置については地元が協議して決めてほしい、など細部にわたっての要望を自治会側に示した後「問題は山積しているがこれは一つのハードルと考え、市からの支援があれば思い切った投資をしてみたい」という発言をしました。

   
赤字覚悟の進出は出来ず

 今月に入ってすぐ市交通局との交渉がありました。運行ルートを3つ想定して所要時間、間隔、車両数を割り出し、泉谷地区の住民数から利用客数を想定する方法を用いて収支予想を示しました。 結論は周辺住民の利用を見込んでも 1日2000人という採算ベースの利用は見込めない。現在の経営状況から採算のとれない新路線への進出はできない、というものでした。





走るおしゃべりサロン 江ノ電 こまわりくん
全ルートには13町内会が関係します。それぞれの思惑や利害がからみ賛成、反対、無関心とさまざまな意思が示されました。しかし、とにかく江ノ電バスの運行にこぎつけることができました。
 開通から1年半、利用者は確実に増えています。現在は朝夕が1時間に2本、日中は1時間1本。住宅地のほぼ中央にある三井団地からの始発は磯子行きが午前6時16分、洋光台行きが6時46分。終バスは磯子駅、洋光台駅 とも午後9時6分発です。 住宅地なので、狭い坂道が続きます。見通しの悪い四つ角もあります。路上駐車している車が通行を妨げます。でもミニバスなので順調に走り、全行程で片道22分です。
 窓側に1列、最後部4人の座席。定員は37人。中央通路を挟んでもお互いが和やかに話せる距離です。この雰囲気が乗客同士を結び付けます。丘の上を走るおしゃべりサロン、それが「こまわりくん」でした。  
 「きのう、庭でイタチをみたの」「それって、タヌキじゃない?」「口はとがっていた?」「色が黒ければタヌキ。茶色ならイタチかな」
 こんな会話が飛び交う江ノ電「こまわりくん」の車内はまるで井戸端会議場のようです。
 磯子駅から屏風ヶ浦駅、環状2号の磯子工業高校入り口を経由して森、田中、栗木などの住宅地を巡り洋光台駅に至るこのミニバスは、平成14年12月に開通しました。
 それまでは10分程度の坂道を歩いて笹下釜利谷街道のバス停まで行き、JRあるいは京急の駅に着くしかありませんでした。家からバス停までは下り坂なので、そう苦にはなりません。ですが、買い物帰りなど大きな荷物を両手に上がる坂道は、決して楽ではありません。
 住民の年令が高くなるにつれ、公共交通機関の新設が望まれ、招致活動が始まりました。 

住民の交流の場でもあるこまわりくん
=区内栗木で
JR洋光台駅〜京急上大岡駅=平成13年3月、 JR磯子駅〜JR洋光台駅=平成14年12月運行開始  
平成16年6月23日取材
  運行経路図 19.7.21