7:放送後談(5/23)

 収録の翌週、スタッフが個人VTRを撮影するために我が家へと来た。事前の電話で「貧乏くさく取りたい」と言っていたのだが、その直前に部屋を大掃除してしまった私。案の定「佐々木さん、片づけたでしょ」と言われてしまった。ゴメンナサイ。で、早速散らかす。古新聞をばらまくだけでも全然違うねぇ。
 実は片づけていない仕事がまだあったので、最初はパソコンに向かいながらその様子を撮ってもらう。しかし、カメラを向けられながらって何かぴりっとしていていい。いつもよりはかどった。
 その後、どんな感じで「貧乏くさく」撮るかを決める。「布団の上に座りながらってどうです?」と言ったらあっさりと採用されてしまった。まあ普段もこんなことは多いのだが、結局布団のそばにテーブルを置いて、いつものパズル作成をした。無造作に本を広げ、わざわざスタッフが買ったフランスパンをむさぼる。うわ、貧乏くせぇ。
 ちなみにこの際、これだけはやらなければと一つお願いする。「この雑誌だけははっきり映るようにお願いします」と、今お仕事をさせていただいている雑誌を大きく扱ってもらうことに。
 布団の上のまま押入に寄りかかってトーク、パチンコ屋の撮影、貧乏くさい通帳など、さまざまな撮影をしてしめて3時間。コレはコレで、結構楽しかった。


 4月29日、とうとう自分の出たタイムショックが放送された。部屋で一人で見ていた。
 まず最初に、自分のアップが映って驚く。同時に自分の血色の悪さにも驚く。このころアトピーが再発していたこともあって、お世辞にも映りが良いとは言えないのが悲しい。
 放送全体はかなり重めの雰囲気。これほど重厚な作りはなかっただけに、収録現場にいたにもかかわらず驚いてしまう。ただ、さすがに重すぎたかも… 自分は許容範囲ギリギリだったが、人によっては息詰まって落ち着けないものだったかも知れない。
 そして6位の中村さんが終わった後、ベスト5の紹介の部分で一言ぽろっと言ってしまった。
「あ、カッコイイ」
 ダメだ俺。自分にそんなこと言っているのって。(でもこんな扱いされたこと無いからね)


 自分の出番。目が泳いでるなぁ。血色も悪いし・・・これで25歳って言えないよなぁ。
 個人紹介VTR。パチンコ屋の部分はカットされたが、ほぼ予想通りの映されよう。
 戻って自分の挑戦場面。「引きずり降ろす」発言で高橋さんが少しのけぞった。自然とそうなっていたのなら、あの発言はアタリだったか。
 解答の部分。緊張を散らすために堂々と答えていたつもりだったが、見るとなんだか落ち着きがない。二問目で間違えたときなんか露骨に「ヤバイ!」って顔しているし。しかもいっぱいいっぱいだった問題は正解チャイム後に頷いているし(クセなんだけど)。
 終了後。高橋さんが大きく息をついて胸をなで下ろした。これを見て「いい勝負はできたんだな、自分」と思った。ポジティブシンキングだが。


 収録前から「出るので見ろ」と方々に言っていたので、反響は結構あった(ほぼ全員が「惜しい」)。これは本当に嬉しかった。特に「後がない状態で9問続けて正解できたのは凄い」と言われたときは本当に嬉しかった。自分でも無理だと思っていたし、見せ場は作れたということだろう。
 ただ、間違えた問題の指摘は辛かった。割り算は何故か同情されたが、「安全の反対」「ビアンコとロッソ」は結構駄目出しされた。実質1秒しか時間がないと、そうスパっとは出ないんですよ・・・(ため息)


 さて、大変残念なことだが、6月で番組が終わってしまう模様。
 「出れて良かった」と思う反面、「思い出になる番組が終わるのは残念」とも思う。
 しかしいつまでも番組が続くなんてあり得ないことだし、どんな番組でも終わるときはこんなもの。寂しくはあるが、仕方がないことである。
 むしろ、貴重な機会を与えてくれた番組サイドの方々に心から感謝したい。


・・・次はアタックにでたいなぁ。


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