サイパン釣行記


 今年8月。何気なく雑誌「ソルトワールド」を見ていた私に一つの記事が目に止まった。
「遠征番長」で知られる徳永洋一氏がサイパンでルアー船をされることになったという記事だった。
ライトジギングやGTをメインに様々なゲームフィッシングを展開しているとのこと。
徳永洋一氏といえば私がいつも乗船している秋山氏の船にも度々乗っている方なので興味ある記事に映った。

ほどなく私の職場が新規の機械搬入の為、12月半ばくらいから早めの正月休みに入ることになった。
家族と相談したところ、みんなでサイパンへ行くことに決定!
早速、徳永氏に連絡を取り、クリスマスは家族みんなでサイパンで過ごすこととなった。


 待ちに待ったクリスマス、はやる心を抑えサイパンへ。
新潟空港の出国荷物検査で徳永さんのお土産用に持ってきた「越乃寒梅」がテロ対策とかで持ち込み禁止に。
早くも暗雲が・・・

 23日夜サイパンマリアナリゾートへ到着。徳永さんより電話が入る。
風が強いが明日は何とか出船出来そうとのこと。
明日のクリスマスを前に子供たちと共にサンタさんからの素敵なプレゼントを期待して就寝した。




 翌朝、天気良さそうと思いきや、突然激しいスコールに見舞われ、「うーん、厳しい日になる予感。。。」

予感が的中してしゃくれど、しゃくれど全く当たりなし・・・(涙)
風&波とも高く立っているのもきつい状態。
「わんわんさん、サイパンは世界で有数の透明度の海、シャクリが遅いと釣れませんよ!」
徳永さんより背黒の早いワンピッチ&ツーピッチジャークを指導してもらう。

「凄い、さすがにプロフィシャーのしゃくりはす凄い。」脱帽です。
懇親の力を入れてしゃくること1時間ようやく当たりがきました。
ものすごい引き!大物だ!
 しかし、途中でふっと軽くなってしまう。
どうやらこちらの大サワラにルアーごと切られてしまった。「貴重な背黒が・・・・」(涙)
気を取り直して一時間ほどしゃくると先ほどとは違ったあたりが!
慎重にやりとりして、本命の磯マグロを捕獲。まずは一安心。(ホッ)

それにしても状況厳しい。同行したアシスタントのジャックさんのインチクにも時折あたるが
なんと!ハリの途中から折れるはインチクごとなくなるは・・・
どれほどの魚なんだ・・・「ジグはロストを考え多めに持ってきてください」のアドバイスに今ごろうなずけた。

その後背黒を二本ロストしてジギングは終了。私の1本とジャックさんのカツオ一本のみとなった。

気持ちを切り替えGTにチャレンジ。もちろん初めての私は道具を全部お借りして徳永さんのレクチャーを受けることに。
「距離がでないと、釣れません、最低60メートルは飛ばさないと釣れません。」
1キャスト、1キャスト「腕が振れてない」「たらしが長い」「左手がフリーです」厳しいアドバイスが飛ぶ!それもこれも、私に釣ってほしいからこそのアドバイス。
一時間くらいキャストの練習をしていざポイントへ。
朝から降り続けている私の腕はパンパン、朝からずっと波が高く不安定な船に足をぶつけながら体は疲れきっている。
何とか1本釣りたい一心だった。

午後6時を過ぎようかとしたとき、「これが最後の流しです」の一言が。
こん身の力を振り絞って投げた一投!
「距離は十分です」初めて徳永さんからお褒めをいただいた2しゃくり目
ズドーンとHITしてくるGTが見えた。


最後の一投でHITお世話になった徳永さんと。
ものすごい引き。事前のアドバイスどうり7発合わせを入れまくる。
「竿先見て!テンション張りっぱなしだよ!」「きつくても自分で寄せないと、取れないよ!」激が飛びまくった。
無我夢中で寄せてきてなんとかランディング。ドラマチックなエンディングを迎えた。

私より徳永さんの方が興奮しているように思えた。 最高でした。 終了間際の1HIT、1GET!

徳永さん、ジャックさんとガッチリ握手して3人笑顔での帰港となった。

ストレートにダメ出しをして私に貴重な本命2本を釣らせてくれた徳永さんには感謝したい。
ガイドして釣らせてなんぼの世界。

サイパンでの体験は最高のクリスマスプレゼントになった。

徳永さんのはからいで私の磯マグロとジャックさんが釣ったカツオはHOTLEのシェフに刺身&ムニエルにしてもらった。

普段赤身の釣った魚を食べる機会のない家族にも最高のクリスマスイブとなった。

アシスタントで同行したジャックさん