東京散歩
2008年07月22日(火)
不忍池(しのばずのいけ)
 上野恩賜公園と言えば『上野動物園』や『西郷隆盛像』が有名ですが、上野恩賜公園に
は天然の池『不忍池』があります。
 もともとこの辺り一帯は東京湾の入り江で、その後海岸線の後退とともに取り残されて
池になったようです。15世紀頃には、すでに不忍池と言われていたそうで、名前の由来
は周囲に笹が多く茂っていたことから篠輪津(しのわづ)からという説とか、上野台地と
本郷台地の間を忍ヶ丘(しのぶがおか)と呼んでいた地名からきた説とか、ここで男女が
忍んで逢っていたからという説などいろいろありますが定かではありません。
 池は蓮で覆われる蓮池、ボートが漕げるボート池、鵜が棲息している鵜の池の3つに分
かれています。また、中央部分には1625年(寛永2年)に天海僧正が比叡山延暦寺に
ならい、東叡山寛永寺を創建。不忍池を琵琶湖に見立て、弁才天を祀る弁天島(中之島)
を作り、弁天堂を建立しました。春の桜越しに見る弁天堂や、夏の蓮の花越しに見る弁天
堂は非常に画になりおススメです。もちらん、石橋を渡って徒歩で弁天堂へ行くこともで
きます。
≪ 周辺地図 ≫
 弁天島にはなぜだかユニークな石碑が多
く、東京眼鏡懇話会の『めがね之碑』や東
京ふぐ料理連盟の『ふぐ供養碑(岸信介筆)
』、全国カレンダー出版協同組合連合会の
『暦塚(中曽根康弘筆)』、そして、『ス
ッポン感謝之碑』などがあります。
 なぜ、不忍池にこれだけの不思議な碑が
あるかは不明ですが、探してみるのも東京
散歩の楽しみではないでしょうか?