スケッチ・雪を待つ山野
2007年10月13日 晴れ 

多摩川や荒川を河口から歩きながらスケッチして源流をめざす旅はいい思い出をたくさん残すことができた。 また山行の途中で時折描くスケッチもうまく描けたかどうかは別に してとても楽しいものである。

世の中にはスケッチバスと称する日帰りの小旅行が計画されており何度か参加したことがあるが一箇所描いて帰ってくるので物足りなく感じていた。

スケッチしながら地方を気ままにまわるようなことも面白いとおもっていた。 高校の同級会が山形で開かれるとの案内をもらったのでその前後数日をあてて試してみることにした。

関越自動車道を北へ向かい清水トンネルをぬけると魚野川沿いにスキー場が見えてくるがどこも若い時代の思い出のつまった 場所である。

八海山の見えるSAに立ち寄ってスケッチしてみた。 あと10日もすれば雪が訪れるであろう雪を待つ八海山の山肌は陽光を受けて光っていた。

山間をぬけて越後川口SAで蛇行する信濃川を描いてみたがうまく描けない。新潟を過ぎて中条TCで高速を下り飯豊温泉に向かった。

10月14日 晴れ

飯豊温泉は以前イワナ釣りで訪れたことのある山間の温泉である。風呂場で一緒になった泊まり客は近くで ひら茸がたくさん採れたと話してくれた。いつか機会があればこの季節に訪れてみたいものである。 樽口峠は飯豊連山が眺められる峠である。前に訪れたときは残雪で光っていたが今回は好天の中で雪の無い飯豊連山を描くことができた。描き終えて白川ダムまでたどる林道はすでに紅葉が始まっていた。

再会を楽しみにしていた中学時代の担任が先週亡くなってしまったので旧友数名と落ち合い先生宅で焼香してから夕方まで思い出話をしながら過ごす。夜は高校の同級会が赤湯温泉の旅館で行われ21名が参加しておおいに旧交を深めることができた。

10月15日 曇り時折り雨

再建された母校を皆で訪ねて見学してから、白布峠を越えて会津西街道へと向かう。途中遠くに光る桧原湖見えたので一枚描く。 裏磐梯では昼食に蕎麦とコーヒーを頼んだら店のおかみが混んでいて遅くなったのでコーヒー代はいいと言う、急ぐ旅でないのにラッキー。会津西街道は山間を通る信号のほとんどない気持ちのいい道である。途中の山王峠は以前は曲がりくねった通りにくい道であったが今は峠であることすら感じることが無くなっていた。 川治温泉のあたりで暗くなってきたので混浴の露天風呂に入って休憩とした。

日光を通る頃は雨も降ってきて、いろは坂・中禅寺湖は濃い霧の中であった。 翌日は光徳牧場を描こうとおもい湯滝の駐車場で寝ることにした。夜半に雨が強くなってきて木々を伝って車の屋根の雨音がうるさいので場所を換えようと金精トンネルをぬけ 群馬県側に出ると雨は降っていなかった。

10月15日 曇り

朝起きて再度金精トンネルをぬけて日光側にでてみたが栃木県側は小雨と濃霧なので光徳牧場はあきらめて丸沼湖畔にいってみる。丸沼湖畔は色づいた木々と湖の色を一枚描いてみた。白根山の 噴火でできたのか沼の中の立ち木が面白かった。描いていると足元が冷えてきて震えがくる。 寒くて我慢ができないので描くのを止める。国道を少し下ると薬師の湯があり足湯に浸かったらすっきりした気分になった。 その後は吹き割りの滝などを見学してから関越道を帰路についた。

今回は宿以外で寝るのは一夜だけであったが雪のくる前の雰囲気を満喫することができた。


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