第六弾

第1図は角換わり腰掛銀の終盤戦。先手がアズーリ、後手がPさん。序盤から先手がおされていて早い終局になると思われたがアズーリが得意の(?)粘りに粘り現在126手目。今△1五桂と後手から王手をしたところ。アズーリのそこで指した手が実質的に敗着である。なぜか▲3六玉と逃げたのだ。お気づきだと思うがかなり危険な逃げ方である。
ここでは▲1五同香で先手勝ちであった。以下、△同歩▲1四桂と進めていく。ここで△1二玉には▲1三歩△同桂▲2一角△同玉▲3三桂不成△同金▲2二飛まで詰み。また、▲1四桂に△同香でも▲3三角成がある。△同桂なら▲1三銀から、△同金なら▲3一角から詰みである。
ここで、本譜に戻る。本譜の▲3六玉△4八金のときに後手玉は▲3三角成からの詰みである。以下△同金は▲3一角から、△同桂は▲同桂成△同玉▲2五桂からどうやっても詰む。しかしアズーリはこの詰みどころか先手が詰めろになっていることさえ見逃して▲8八角・・・。最悪の手である(笑)。以下△3五金から並べ詰み・・・。
この将棋は自分の指す戦法の中では恐らく最も勝率のいい角換わり腰掛銀だっただけになんとか勝ちたかったが、そう簡単にはいかないものだ。
野球で例えるなら8回までは押されていたが9回になんとか同点に追いつき、さらに延長戦でノーアウト満塁のチャンスをトリプルプレーで逃し、その裏に4連続四死球の押し出しでサヨナラ負けを喫したといったところだろうか。

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