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海外特別篇 #29 カフェ・フローリアン (Caffe Florian)


海外特別篇の第29回、ヴェネツィア編の最後を飾るのは、これもまたサン・マルコ広場に面するカフェ、フローリアンです。
 
カフェ・フローリアンは1720年創業の老舗。ヴェネツィアの中心部、サン・マルコ広場を取り囲む「コ」の字型の建物の南側、新政庁の入る建物の1階にあります。お店の外見は、写真に見られるように、色合いも地味で、壁もくすんだ色でかつ剥離もあり、少し寂びれた趣きです。

しかし、窓から見える店内は豪華で、客の数も多く、にぎやかな様子。ウィンドーに飾ってある菓子なども美味しそうで、「お店に入ってはいけない(=地雷かもしれない)」という警戒心はまったく抱きませんでした。
 
店内は、非常に素晴らしいです。とくに壁と天井は隙の無い美しさです。壁に描かれた絵画はヴェネツィア派というものではなく、印象派にも通ずるところがあるような筆遣いかつタッチ、色合いだったので、個人的には非常に心安らぐものでした。

くすんだ色の大理石のテーブル(足まで大理石でした)と椅子はそれほど印象的なものではありませんでしたが、全体としては、高級なんだけど、ゴージャスではなく洗練されていて割と落ち着ける、という感じだったでしょうか。小ぶりの喫茶室が幾つかある、という造りなのですが、どの喫茶室の中にも日本人客が多かったという別の要因で、個人的には、少々落ち着きませんでしたが。
 
メニューの中にオリジナルの紅茶があったので、これならトワイニングのティーバッグが出てくるということもないだろう、と一安心。ダージリンを試してみようかとも思ったのですが、イタリアのフレーバードティーを試すのも悪くないと思い立ち、Te' Rosa Venezianaというローズのフレーバードティー(7.5ユーロ)を選択してみました。お茶は左の写真のような銀のティーポットとティーバッグで出てきました。
 
待つこと数分。お茶は、茶葉的な質は中の上というところ。お茶としての旨味は僅か(それでもゼロやマイナスではありませんでした)ながら、着香されている香りは中々のもの。やさしい薔薇の香りで、好感のもてるものでした。

ポットの中にずっとティーバッグを浸けていてもそれほど味が劣化しない、渋みが出て来ないのは硬水の良いところですね。
 
ケーキは、お店の名前を冠していたFlorian Caffe Torta(11ユーロ)を注文。肝心のコーヒークリームが少し甘めで締まりが足りないとは思いましたが、結構な美味しさ。

ややねっとりする豹柄のスポンジで、コーヒークリーム、ビターなキャラメルソースのトルテを巻いてあります。当然、これも11ユーロという値段の価値があるケーキではないと思いますが、美味しくはありました。5ユーロ程度なら文句なく許せるのですが……。
 
席料は取られませんでしたが、お茶(7.5ユーロ)、ケーキ(11ユーロ)で計18.5ユーロ。向かいにあるカフェ・クアードリ(→#27)と同じく、内装・雰囲気・味・サービス、どれをとっても如何にも高級な欧州のサロンといった感じで、そういうカフェがお好みの方には良いのではないかと思います。

日本人が多くてちょっとイヤだったという状況的な面を除けば、個人的には、内装、雰囲気、サービスの点では、カフェ・クアードリよりもこのカフェ・フローリアンの方が気に入りました(ケーキは自分が食べた物に限ればクアードリの方が若干良かったかな)。お茶も許容できる物ではあったので、もし今回ヴェネツィア編で紹介したどれか一軒、ということなら自分はこのフローリアンをお勧めします。
 
 
お店データ
所在地 Piazza San Marco 56-59
電話 +39 041 52 05 641
営業時間 10:00〜24:00
定休日 不明
アクセス サン・マルコ広場の南側の新政庁の建物の1階。サン・マルコ寺院を背にして立つと前方左側。
ウェブサイト http://www.caffeflorian.com/
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Last Update: 2006/03/21


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