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#21 Gateau de Bois(ガトー・ド・ボア)


カフェ・メモランダム、第21回目は奈良・西大寺にあるパティスリー、ガトー・ド・ボア。1991年の製菓ワールドカップ*(la Coupe du Monde de la Patisserie)でグランプリを取った日本チームのメンバー3名のうちのひとり、林雅彦氏のパティスリーです。ケーキ好きの方には、そのグランプリを受賞したケーキ「アンブロワジー」とともに、かなり有名なお店のようです。

今回は、奈良方面に昼からの用事があったので、1時間半ほど早く出て、このお店に寄ってみることにしました。
 
※注 「la Coupe du Monde de la Patisserie」には「製菓ワールドカップ」のほかにも、いろいろな訳語があてられているようです。どれが正しいのかはRINには分からないです。
 
お店は近鉄の西大寺駅より2〜3分ほど歩いた、西大寺の門前にあります。外見は普通の街のケーキ屋さんという感じで、あまり高級感・特異な雰囲気というものは感じません。ごくごく入りやすい雰囲気です。

お店の外には、灰皿を置いたテラス席が数席ありました。
 
少し時間に余裕があったので、西大寺の四王堂を覗いて、四天王像などをゆるりと見た後、店内へ。先客がちょうど店を出た所のようで、店内にお客はいませんでした。

お茶をしたいことをスタッフの女性に告げると、まずショーケースでケーキを選ぶように言われました。このお店には、先述の「アンブロワジー」ともう一つ、1997年のドイツ製菓ワールドカップで「味覚審査1位 特別賞」を受賞した「ラ ギャラクシー」という、もう一枚の看板とも言えるケーキがあります。双方ともショコラ系のケーキで系統が重なるので、下調べをしている最中、webでこの2つのケーキの写真を見てから、どちらのケーキをにしようかと迷っていたのですが、ショーケース内にある様々なケーキはどれも煌びやかで、一層迷うことに(笑)。

「まあ、余裕があれば追加すればいいか」と思って、結局、「アンブロワジー」(600円)を選んで奥のカフェスペースに入りました。紅茶は、ダージリン(600円)を選択。
 
内装は、落ち着いた、モダンなもの。RIN的にはかなり好きなタイプのものです。隣が公園だったようで、窓から緑を見ることができるのもナイス。でも、スタッフの方々の会話の声が少し大きかったのが残念なところ(主に業務会話だったとは思いますが)。

奥の壁面には、1991年の製菓ワールドカップ(la Coupe du Monde de la Patisserie)のポスターや、ケーキの部分拡大写真などが飾られています。こういう写真の飾り方もちょっとRIN好みだったので気に入りました。
 
さて、まず紅茶ですが、ハリオール(→製造元)で出てきた時点で、既に味に期待するのは諦めたのですが、まあ、結果としては、まずくて飲めないことはない、という所でした。しっかりと蒸らされた状態で出てきたあたりは良いのですが、やはりハリオールでは雑味が出るのは避けられないようで、美味しく無かったです。やはりどんどんバランスが悪くなっていきますしね。注文したのがダージリンだったということでまだマシだったのですが、セイロン等を頼んでいたらと思うとぞっとします。

この「ガトー・ド・ボア」では、ダージリン以外にも幾つかの茶葉が選べます(6種類程度だったと記憶。どれもホット/アイスの選択可。バリエーションも数種ありました)。茶葉は基本的にはマリアージュのものを使っているようです(袋が幾つか並んでいるのを見ました)。ポットに関しては、ハリオールが幾つか並んでいたのは見ましたが、普通のポットはRINの見る限りでは見えなかったので、恐らくブロークンタイプの茶葉を頼んでも、ハリオールでサーブされるもの(=ストレートで飲んでも美味しくない)と思っておかれる方がよろしいでしょう。
 
続いて「アンブロワジー」。見た目的には、前回(→#20)の「アプソリュ」に似ていますが、味の一体感、風味を構成する各要素の質は、こちらの方が好みでした。ええと、細かいケーキの説明はお店のサイトを見ていただくとして、感想だけを。

ちょうど、ザッハトルテの中のアンズのマーマレードのように(→海外編#08)、濃厚なお味のとろけるチョコレートムースと、その中に配されたイチゴの酸味が、とても巧くコントラストを作り出しているように感じました。イチゴの種のざらざらとした感触が残っているのは若干どうかとも思いましたが、非常に高度な味の完成度です。上手い形容は付け難いのですが、とにかく衝撃的な旨さでした。
   
「アンブロワジー」が余りにも美味しかったので、抑えきれず「ラ ギャラクシー」(600円)を追加。

こちらは、見た目としてはアンブロワジーに劣らず綺麗なのですが、完成度というか味の一体感は、若干、「アンブロワジー」に劣るという印象を受けました。スポンジに染み込ませてあるアールグレーの紅茶が仄かに薫るなど、全体としては決して悪くないと思いましたが、アンブロワジーを食べた後では、全く衝撃をうけませんでした。同系列、という不幸はあるかも知れませんけど。
 
結論としては、記号化して簡潔に表現すれば、「アンブロワジー」★×7、「ラ ギャラクシー」○、お茶△、サービス○、雰囲気○+、価格△、といったところでしょうか。あ、焼菓子も数種購入しましたが、どれも美味しかったです。

「アンブロワジー」はRINにとっては、本当に衝撃的な美味しさでした。これだけ美味しいケーキを出しておられるのに、紅茶がこの程度の味では勿体無いです。全ての人がケーキに紅茶を合わせるという訳ではないので、紅茶の味を責めるのは適切ではないかも知れませんが、一応、パティスリーという表記に並んで「サロン・ド・テ」という表記もありましたし、サイトにも「美味しい紅茶が自慢です」と書いておられましたので、そこそこの期待をして行っていただけに、もう少しケーキの味に見合う水準のものを出していただきたかったですね。

ケーキが美味しくて紅茶がダメ、というお店に入る度に思うのですが、どんなに素晴らしい、美味しいケーキを出しても、添える飲み物がダメなら、そのケーキを美味しいという気持ちも半減します。ケーキにかける手間の恐らく数分の一の手間で、紅茶は十分にそのケーキに見合う水準のものが淹れられると個人的には思うだけに(もちろん、手間以前の問題として、上質の茶葉を使うという前提条件が満たされていればのことですが)、残念でなりません。

とはいえ、ケーキ屋さんとしては、相当に素晴らしいお店だと思います。また近くに行くことがあれば、是非立ち寄りたいと思います。「アンブロワジー」は、本当にオススメ。
 
お店データ
所在地 〒631-0824
 奈良市西大寺南町1-19-101
電話 フリーダイアル 0120-48-4588 
通常 0742-48-4545
FAX 0742-49-0048
営業時間 9:00〜19:00 
定休日 年中無休
アクセス 近鉄西大寺駅より、西大寺方面へ徒歩2〜3分。西大寺の門前。
ウェブサイト http://www.gateau-de-bois.com/
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Last Update: 2003/09/07


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