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  Leaf


#01 「硬水は紅茶には向かない」ってホント?(硬水と軟水_その1)



 「硬水は紅茶には向かない。軟水が向いている」

紅茶サイトをいろいろ回ったことのある人なら、この文言に出会っていない
人は恐らくいないでしょう。でも、これって本当なのでしょうか?

「え? 違うの?」

――そう思われた方。
イギリスで紅茶が日常的に飲まれていること(最近はコーヒーも増えているようですが)、そしてイギリスの水は一般に硬水であることは、ご存知ですよね。紅茶には
向かない硬水が一般的なイギリスで、なぜ紅茶が広く一般に飲まれてるか、
お考えになったことがありますでしょうか?

くどくどやりだすと長くなるので、さっそく私見を披露すれば、RINは、硬水が
一般的なイギリスで紅茶が広く飲まれているのは、「手間がかからず、
便利で、そこそこ美味しい」から
ではないかと思うのです。


RINがイギリスに行った時に、カフェやB&Bで出された紅茶は、確か全てBOP
タイプのティーバッグでした。しかも、投入される茶葉(=バッグ)の量も多めで
したし、その茶葉を引き上げることもまずありませんでした。

でも、それで結構美味しいんですよね。
少々時間が経っても、さほど味も変わりません。

これは、硬水がもともとミネラルを多く含むために、紅茶の成分が必要以上に
溶け出さず、渋くならないためです。

要するに、茶葉の量を気にしなくていい、時間も気にしなくていい、少々濃く
なっても渋くはならないから湯を差して薄めればいい、ということで、硬水で
お茶を淹れる場合、難しいことが殆どない
んですね。

まして、イギリスでは紅茶にミルクを入れる習慣がひろく有ります。少々味が
狂っても、構わないんですね。より長い時間浸出を続けても、問題が少ない
わけです。ごく簡単に、そこそこ美味しいものが楽しめるからこそ、今でも
イギリスでは紅茶が広く日常的に飲まれてるんだと思います。


「じゃあ、軟水よりも硬水の方が、紅茶に向いているのか?」
こう思われた方もいるでしょうか。いえ、そうは言えません。

「硬水と軟水の、どちらかがより適している」ということではないのです。

「どちらも適しているけど、その性質が全く違う」こう考えたほうがよろし
いかと思います。

渋みも出やすいですが旨みも出やすいので、
軟水は「“手間をかければ”おいしい紅茶が淹れられる」性質。

茶葉の量を、蒸らし時間、お湯の量・温度……、全てに手をかけてやれば、
やはり軟水の方が旨みはよく抽出できるように思います。
もちろん、茶葉の種類による向き・不向きはありますが。

まとめると、
「手間をかけても美味しい紅茶が飲みたい方」には軟水が、
「ある程度、味は妥協しても、ラクな方がいいという方」には硬水が
より適している、
といえると思います(もちろん、これに好みの問題が加わります)

あくまで紅茶一般という話であれば、「硬水か軟水のどちらがよいかは、
紅茶を淹れることに、その人がどれだけの手間をかけることができるか」

で決まる、ということです(特定の種類・加工法の茶葉ではどちらか一方がいい場合もある
と思います)


図で書くと、下図のような感じでしょうか。
(概念図です。実証したわけではありませんので、あしからず)
 

縦軸は紅茶の客観的な「おいしさ」を、横軸はお茶を淹れることにかける
絶対的な「手間」を、それぞれ表しています。
(手間は、慣れると主観的には手間と感じなくなりますから……)

(日本では硬水を入手することがそもそも手間ではないか、という疑問はさしおくとして)
手間をそれほどかけるつもりが無いのであれば、「硬水で淹れた方が
美味しい紅茶」となる可能性も低くはないわけですね。

同時に、「おいしい紅茶の淹れ方」に「軟水(=水道水)を使え」と書いてある
のも決して間違いではない、ということです。ただ、それだけの手間をかける
必要があるということですね。


で、なにが言いたいのかと言うと、確かに軟水で、手間をかけてきっちりと
淹れた紅茶は美味しいです。でもそれは、紅茶に興味を持ち始めた方が
「手間をかけ、失敗するリスクを侵してまで望む美味しさ」かどうかは
分からない
、ということです。

RINにとって、おいしい紅茶の淹れ方とは、「最小の“手間”で最大の“おいしさ”」
を得られるような淹れ方だと思っています。
(この場合の“手間”と“おいしさ”は、主観的なものです)

その意味においては、茶葉を量る、時間を測る、茶葉を抜く、などの作業を
主観的に“手間”と思われる方にとっては、硬水で適当に淹れるほうが、
「おいしい紅茶の淹れ方」となるわけです。

そんなわけで、もう少し硬水も見直されてもいいのではないかと思うわけです。

とくに初心者でミルクティー好きの方。硬水は、ティーバッグ(でなくてもいいですが)
の中身の茶葉さえいいものを使えば、ポットに放りこんでお湯入れたら後は
放っておいてOK。手間は少なくて、失敗もしにくいです。

簡単に淹れられて失敗しにくい硬水で、紅茶と紅茶を淹れることが好きに
なってからでも、軟水で、いわゆる「おいしい淹れ方」に挑戦するのは決し
て遅くないと思いますです。

RINは、もっと自由に、もっと気楽に、もっと美味しくお茶を楽しんでくれる人が
増えると嬉しいです。
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Last Update: 2002/03/15


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