「硬水は紅茶には向かない。軟水が向いている」
紅茶サイトをいろいろ回ったことのある人なら、この文言に出会っていない
人は恐らくいないでしょう。でも、これって本当なのでしょうか?
「え? 違うの?」
――そう思われた方。
イギリスで紅茶が日常的に飲まれていること(最近はコーヒーも増えているようですが)、そしてイギリスの水は一般に硬水であることは、ご存知ですよね。紅茶には
向かない硬水が一般的なイギリスで、なぜ紅茶が広く一般に飲まれてるか、
お考えになったことがありますでしょうか?
くどくどやりだすと長くなるので、さっそく私見を披露すれば、RINは、硬水が
一般的なイギリスで紅茶が広く飲まれているのは、「手間がかからず、
便利で、そこそこ美味しい」からではないかと思うのです。
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RINがイギリスに行った時に、カフェやB&Bで出された紅茶は、確か全てBOP
タイプのティーバッグでした。しかも、投入される茶葉(=バッグ)の量も多めで
したし、その茶葉を引き上げることもまずありませんでした。
でも、それで結構美味しいんですよね。
少々時間が経っても、さほど味も変わりません。
これは、硬水がもともとミネラルを多く含むために、紅茶の成分が必要以上に
溶け出さず、渋くならないためです。
要するに、茶葉の量を気にしなくていい、時間も気にしなくていい、少々濃く
なっても渋くはならないから湯を差して薄めればいい、ということで、硬水で
お茶を淹れる場合、難しいことが殆どないんですね。
まして、イギリスでは紅茶にミルクを入れる習慣がひろく有ります。少々味が
狂っても、構わないんですね。より長い時間浸出を続けても、問題が少ない
わけです。ごく簡単に、そこそこ美味しいものが楽しめるからこそ、今でも
イギリスでは紅茶が広く日常的に飲まれてるんだと思います。
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「じゃあ、軟水よりも硬水の方が、紅茶に向いているのか?」
こう思われた方もいるでしょうか。いえ、そうは言えません。
「硬水と軟水の、どちらかがより適している」ということではないのです。
「どちらも適しているけど、その性質が全く違う」こう考えたほうがよろし
いかと思います。
渋みも出やすいですが旨みも出やすいので、
軟水は「“手間をかければ”おいしい紅茶が淹れられる」性質。
茶葉の量を、蒸らし時間、お湯の量・温度……、全てに手をかけてやれば、
やはり軟水の方が旨みはよく抽出できるように思います。
もちろん、茶葉の種類による向き・不向きはありますが。
まとめると、
「手間をかけても美味しい紅茶が飲みたい方」には軟水が、
「ある程度、味は妥協しても、ラクな方がいいという方」には硬水が
より適している、といえると思います(もちろん、これに好みの問題が加わります)。
あくまで紅茶一般という話であれば、「硬水か軟水のどちらがよいかは、
紅茶を淹れることに、その人がどれだけの手間をかけることができるか」
で決まる、ということです(特定の種類・加工法の茶葉ではどちらか一方がいい場合もある
と思います)。
図で書くと、下図のような感じでしょうか。
(概念図です。実証したわけではありませんので、あしからず)
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縦軸は紅茶の客観的な「おいしさ」を、横軸はお茶を淹れることにかける
絶対的な「手間」を、それぞれ表しています。
(手間は、慣れると主観的には手間と感じなくなりますから……)
(日本では硬水を入手することがそもそも手間ではないか、という疑問はさしおくとして)
手間をそれほどかけるつもりが無いのであれば、「硬水で淹れた方が
美味しい紅茶」となる可能性も低くはないわけですね。
同時に、「おいしい紅茶の淹れ方」に「軟水(=水道水)を使え」と書いてある
のも決して間違いではない、ということです。ただ、それだけの手間をかける
必要があるということですね。
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で、なにが言いたいのかと言うと、確かに軟水で、手間をかけてきっちりと
淹れた紅茶は美味しいです。でもそれは、紅茶に興味を持ち始めた方が
「手間をかけ、失敗するリスクを侵してまで望む美味しさ」かどうかは
分からない、ということです。
RINにとって、おいしい紅茶の淹れ方とは、「最小の“手間”で最大の“おいしさ”」
を得られるような淹れ方だと思っています。
(この場合の“手間”と“おいしさ”は、主観的なものです)
その意味においては、茶葉を量る、時間を測る、茶葉を抜く、などの作業を
主観的に“手間”と思われる方にとっては、硬水で適当に淹れるほうが、
「おいしい紅茶の淹れ方」となるわけです。
そんなわけで、もう少し硬水も見直されてもいいのではないかと思うわけです。
とくに初心者でミルクティー好きの方。硬水は、ティーバッグ(でなくてもいいですが)
の中身の茶葉さえいいものを使えば、ポットに放りこんでお湯入れたら後は
放っておいてOK。手間は少なくて、失敗もしにくいです。
簡単に淹れられて失敗しにくい硬水で、紅茶と紅茶を淹れることが好きに
なってからでも、軟水で、いわゆる「おいしい淹れ方」に挑戦するのは決し
て遅くないと思いますです。
RINは、もっと自由に、もっと気楽に、もっと美味しくお茶を楽しんでくれる人が
増えると嬉しいです。
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