Drugs acting on Immune System

 

1. Immunosuppressants
主に臓器移植後の免疫抑制に用いられる。
自己免疫(結合織)疾患にも有効である。
ステロイドは免疫抑制作用以外にも抗炎症作用、抗腫瘍作用などがある。


a.サイトカイン合成抑制薬

T細胞における、サイトカイン合成抑制薬の作用点とサイトカイン遺伝子発現抑制機序
リン酸化されたNFが、calcineurinにより脱リン酸化(活性化)され、核に移行し、核内のNF-ATn
(エンハンサー)と結合して、サイトカイン(IL-2、IL-3、IL-4、TNF-α、GM-CSF、IFN-γなど)
遺伝子の転写・発現を促進する。 Immunophilinには、tacrolimusが結合するFKBPと、ciclosporin
が結合するcyclophilinがあり、共に薬物存在下でcalcineurinを抑制する。
calcineurin:Ca-calmodulin依存性のserine/threonine phospahtase。
NF:nuclear factor of activated T cells(NF-ATc)、活性化T細胞核移行因子の細胞質成分。



薬物

作用機序など

ciclosporin
(cyclosporin A)

真菌の代謝物質から分離された環状ポリペプチドで、腎毒性がある。

tacrolimus

真菌の代謝物質から分離された環状マクロライド系抗生物質で、
免疫抑制作用はciclosporinの10〜100倍強い。

rapamycin

イムノフィリンに結合するが、カルシニューリンを抑制せず、
同様の作用を示す。



    tacrolimus


b.リンパ系抑制薬(細胞毒性薬)
抗腫瘍薬のうち、リンパ球系への作用が強いものが用いられる。
従って、特異性が低いため、副作用に注意が必要である。

薬物

作用機序など

cyclophosphamide

アルキル化薬で、DNAを架橋する

azathiopurine

生体内で6-MPに変化して作用

methotrexate

葉酸代謝拮抗薬、葉酸を必要とする核酸合成の阻害



c.ステロイド類(グルココルチコイド)
免疫抑制作用(リンパ球機能抑制)と抗炎症作用がある。
predonisolone、betamethasone、dexamethasoneなどがあり、
経口、点滴静注、筋注などで使用される。Antiinflammatory Drugs参照のこと。

 

2. Immunostimulants(免疫刺激薬)
免疫賦活薬ともいわれ、癌、感染症など免疫機能低下時に使用される。

分類

薬物

作用機序など

免疫グロブリン

  

体液性免疫の補充に使用。全般的と特異的(HB、破傷風)
に抗体価を上昇させたものがある。逆に、ヒトリンパ球に
対する抗体などで、免疫抑制をはかる場合もある。天然型
が望ましい。除去相半減期は20-25日。ペプシン処理した
ものはFC活性がなく、半減期9日。

サイトカイン類

 

一種の補充療法と考えられる。発熱、過敏症に注意。

 

インターフェロン:
IFN-α、IFN-β、
IFN-γ

抗ウイルス薬、抗腫瘍薬(腎癌、骨髄腫、黒色腫、など)
として使用される。

IL-2遺伝子組換体:
teceleukin、celmoleukin

血管肉腫に。

非特異的賦活薬

 

作用機序不明

  

ubenimex

抗生物質。成人急性非リンパ性白血病の寛解維持に。

細菌由来成分
ペニシリン処理溶連菌
製剤。

胃癌、肺癌、消化器癌に。

茸由来成分
PSK、lentinan、schizophyllanなど。

抗癌薬と併用



3. Antiallergic drugs
I型アレルギー(気管支喘息、鼻炎、皮膚炎など)に対する薬物。
Drugs for Asthmaの項参照のこと。

                                   (上崎善規)

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(2000/7/20)