Local Anesthetics

局所に投与して、意識消失をおこさずに、可逆的に無痛を生じる薬物である。

1、局所麻酔法

1)表面麻酔(surface anesthesia)
2)浸潤麻酔(infiltration anesthesia)
3)伝達麻酔(conduction anesthesia)
  a)神経ブロック(nerve block)
  b)脊髄麻酔(spinal anesthesia)
  c)硬膜外麻酔(epidural anesthesia)

2、局所麻酔薬

薬物

特徴

作用時間

cocaine

臨床では用いられない。エステル型

中間

procaine

下記。エステル型

短い

lidocaine

安全性が高く種々の局所麻酔に利用されている。
作用発現が速く、麻酔も強い。アミド型

中間

bupivacaine
ropivacaine
levobupivacaine

アミド型。levobupivacainebupivacaineのS(-)異性体で、血管内誤投与による心・中枢毒性が少なく、硬膜外腔に投与する。

最も長い

tetracaine

発現は遅く、持続する。エステル型

長い

 アミド型は、エステル型に比べて薬物アレルギーは少ない。
 エステル型は、血中のcholinesteraseにより分解される。
 アミド型は、肝臓で分解され、半減期が長い。

1)procaine

  
1905年にcocaineを基本にして合成された。
作用発現は遅く、作用時間は短い。心臓に対する直接作用があり、
心筋の興奮性と刺激伝導系の抑制。epinephrineと併用すると血管の
収縮がおこり、procaineの吸収が遅れ作用時間も長くなり中毒も少なくなる。


2)lidocaine


作用発現が速く、強く、作用時間も長い。ClassIbの抗不整脈薬である。
Na+ channelを阻害する。


3、局所麻酔薬の作用機序

Naチャネルは、α、β1、β2から構成されている。チャネル機能はαサブユニットにある。
Na-channelのαサブユニットは、4つの同じドメイン(・〜・)からなり、各ドメインは
6ヶのセグメント(1〜6)から構成されている。脱分極刺激により、第4セグメント(S4)の
+チャージが、細胞膜の脱分極による電位差を感知し、チャネルが開き(Open)、Naイオンが
流入し、続いてKイオンが流出する。イオンの選択性は、第5(S5)と第6(S6)セグメント間
にあるSS2セグメントと呼ばれる部分が担っている。ドメインIIIとIVの間の細胞内ループ
(inactivation gate)により不活性化(Inactivated)がおこる。procaineは、第6セグメント
(S6)に結合し、チャネルが再活性化を阻害する(No more activated)ことにより、神経の
興奮伝導を抑制する(膜安定化作用)。静止電位には影響を与えない。
多くの局所麻酔薬は、3級アミンでpKaが7.5〜9.0にある。pH7付近ではイオン型と非イオン型の
両方が存在する。非イオン型のみが神経線維膜を通過し、細胞内でイオン型となり作用する。
無髄神経が最初に遮断される。また、細い線維が感受性が高い



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(2009/3/3)