カメラ批評記事の読み方
カメラ雑誌のカメラ診断や批評記事は私もよく読みます。いろいろ人の話を聞いてみると、カメ
ラ雑誌を読むような人は、そこに書かれていることをかなり気にしているようです。
カメラ診断記事についてですが、雑誌社側が測定した結果データはほぼ信用できるとして、
そのデータの読み方について述べたいと思います。
ボディ診断データには各種ありますが、(一眼レフの場合は)どのカメラも高性能で大差ないと
思います。カタログに書かれている通りかどうかが問題になる程度でしょう。
次に、レンズ診断データには解像度数値表、コントラスト減少率、球面収差グラフ、非点収差グ
ラフ、歪曲収差グラフなどがあります。またカメラ批評記事には筆者のコメントがあります。
以前は私なども解像度数値表には気になったものですが、極端に悪い数値でない限りあまり
写りの良し悪しには影響がないようです。最近では雑誌側でもそのような事を言っています。特
に画面周辺部での解像度が悪いからといって、そのレンズが写りの悪いレンズとは言えないよう
です。(昔の記事にはその点で誤りがありました。)
平面チャート撮影結果の解像度数値が低い原因は、像面湾曲にある場合が多いようですが、
(注:像面湾曲は非点収差グラフから判断します)、実写の場合は立体物を写すので、内向きの
像面湾曲はあってもかまわないのです。その場合は周辺部では被写体よりやや手前にピントが
合っているわけですから、近景撮影の場合は周辺部でもどこかにピントが合うため、写真として
はシャープに見えます。また人物撮影や近距離物体の撮影の場合などは、画面の周辺部はピ
ント範囲外でボケているのが普通ですから、この場合も問題ありません。(これらの事は最近の
カメラ雑誌にも書かれています。)
最近、私が一番気にするのは歪曲収差グラフです。これは動かしようのない事実でしょう。
次にカメラ批評記事によく書かれているボケの評価ですが、これは難しく、これについては記
事の文章よりも作例をよく見るほうが良いようです。文章で書かれた評価は筆者の主観や先入
観による場合が多く、文章では評価が良くても、作例ではひどい写り方をしている場合もまれに
あります。つまり評価の良いレンズでも、どんな条件でもボケが美しいとは限らないようで、逆に
言えば、評価の悪いレンズでも条件によっては美しくボケる場合もあるようです。
また、最近は円形絞りが良いと言われているようですが、ボケの良し悪しの要因は絞り形状よ
りも、レンズ自体の性能による方が大きいのではないでしょうか。従って、円形絞りだからボケが
美しいとか、円形絞りでないからボケが汚いとは言えないでしょう。
ある雑誌では評価が悪くても、別の雑誌では評価が良い場合もあり、また時代と共に評価が変
わる場合もあります。あまり雑誌や他人の評価ばかり気にするのはバカバカしいことです。
カメラ批評記事を読む場合は、自分のレンズが良いと評価されている記事だけを読めばよい
のです。そのレンズを最終的に評価するのは使用者自身であるとも言えます。
やはり田中長徳氏が言うように、「どんなレンズでもそこそこには良く写る」、という事でしょう。
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