■ ペンタックスKX、その後 ■ 2002/12/28(土) 20:00
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ペンタックスKX ペンタックスKXは良いカメラである。発売当時はあまり良さを感じなかったが、多少はカメラの事も分かる今になって、中級機にしては良いカメラと思うようになった。ピントの合わせ易さ、露出メーターの見易さ、これがこのカメラの良さと思う。それに、重めのボディと横走りシャッターのため1/30秒も手持ちで使えるというメリットもある。(高速シャッターを備えた最新型のカメラの場合、手持ちの1/30秒は難しいから。) 古いカメラだからファインダーがやや暗いが、それでもペンタックスSPFなどよりは明るく、MEよりやや暗いという程度であった。だからF4級のズームレンズを使っても、特に使いにくいという事はなかった。 MEのファインダー ファインダーの明るさと言えば、今手元にあるペンタックスMEは後期型と思うが、これのファインダーはかなり明るい。現行機種のMZ−5Nと同じぐらいの明るさだろう。しかしMEのスクリーンは、見れば多少のザラザラ感がある。それでも、ピントの山がつかみやすいスクリーンである。このザラザラ感を気にしなければ、MEのスクリーンは明るく、しかもピント合わせしやすいスクリーンだ。 最新カメラのファインダー 現行のMZ−5Nなどは(MZ−3も同じと思うが)、F2やF1.4の明るいレンズの場合にかえってピントの山がつかみにくい。明るくザラザラ感もなく見やすいが、マニュアルでのピント合わせがしづらい。これは最新AFカメラに共通する欠点である。 マット面でのピントの合わせにくさは、AFカメラだけでなく最近のカメラに共通する欠点である。ニコンnewFM2などもそうだ。カメラ本によれば、これは暗いF4級のズームレンズに対応する為のスクリーン性能とのことだ。 ペンタックスKXのファインダーはその点、マット面でのピント合わせが大変やりやすい。SMCペンタックス50mmF1.4と組み合わせると、某カメラの45点測距を上回る、全面測距というものだと思う。ピントの合わせやすさは明るいレンズの場合だけでなく、F4級の暗いレンズの場合も有効である。 しかし暗いレンズの場合はやはりファインダーが暗くなるのであまり良くない。そういう点でやはりKXに暗いレンズを組み合わせるのは不適切なようである。 ペンタックスKXが壊れた 実は3年前に中古で買ったKXを壊してしまった。全く使えないわけではないが、かすかに片ボケが発生するのである。おそらくマウント部が歪んだものと思われる。通常の撮影ではほとんど問題ないが、50mmレンズでF2.8にして無限遠を写すと右側がやや甘くなるという程度である。またの至近距離(0.5mぐらい)の平面物体を撮った場合も、わずかに片ボケを感じるという程度である。 そういう撮り方はあまりしないから、実用上あまり問題ないのだが、しかしまれにでもそういう撮り方をする場合もあるので、この際ボツにすることにした。 マウント部が歪んだ原因は、日帰り山歩きでカメラをザックに入れていて、そのザックを背負ったまま後方にころんだからと思われる。記憶ははっきりしないが、そういう事があったのだろう。急な山道の下りで尻餅をついたとき、全体重がザックにかかったものだろう。カメラ自体はカッパやセーターに包まれているので、見てすぐわかるような変形はないが、大きめのズームレンズをつけていた所為もあり、マウント部に過大な力が加わった事が想像できる。何しろ全体重だから。 後日そのズームレンズを使って写した写真を見たとき、片ボケはすぐ分かった。しばらくは片ボケの原因はレンズの歪みにあり、ボディは問題ないと思っていた。と言うのは別のレンズを使った場合は、片ボケはほとんど分からない程度だったからである。 しかし、実はボディにも歪みがあったわけだ。程度はわずかだったから、気付くのに時間がかかったのである。F4以上に絞って使えばほとんど分からない程度だが、しかし狂ったボディを使いつづけるのも気が進まない。50mmF1.4レンズをつけて、ファインダーの右側で合わせたピントと左側で合わせたピントが不一致、という事もあまり愉快でないから。 またKXを買った 今年の6月にまたペンタックスKXを買った。2台目だからかなり程度の良いものをと思って、しばらくの間探して、ようやく買った。しかも相場より幾分か高いものだった。 しかし、これが前のKXよりファインダーが暗かった。店ではちょっと気が付かなかったが、後日F4級のズームレンズを付けてみて分かった。 それで、9月にシャッターの調製も併せて修理に出すことにした。いつもの修理屋さんだ。ファインダーの暗いのは直らないだろうとの事だった。が、接眼レンズが「バルサムはがれ」状態にあったので、接眼レンズをボツにしたKXのものと取り替えてもらう事にした。しかし、それでもファインダーの暗さは直らなかった。残念だが仕方が無い。 原因はプリズムにあるか、スクリーンやコンデンサーレンズにあるか、...しかし分からない。いつもの修理屋さんはやってくれそうもなかった。部品交換しても直るかどうか予測がつかないからだろう。 このKXのファインダーは、前のボツにしたKXより半絞りぐらい暗いように見える。わずかと言えばわずかなのだが、しかし、MEと比較すれば1絞りは確実に暗い。するともうF4級のレンズを付ける気がしなくなる。全く使えなくはなく、臨時に一枚撮るぐらいなら構わないが、それを付けっ放しで使う気にはならない。 それで、F2.8までのレンズ専用として使うことにした。F2.8だとやや暗いかなと感じるが、F2以上の明るさがあれば全く問題は無いから。しかも、この場合のピントの合わせ易さは、申し分ないからである。 なかなか理想のKXは手に入らないが、1975年製の古いカメラだからやむを得ない。 KXの代わりにMEを使ってみる 実は以前から、自分としてはほとんど使わなかったペンタックスMEを持っているのだが、試しにこれを使ってみることにした。マニュアル露出という自分の撮影スタイルに合わないから、MEはほとんど使わなかったのだが、ファインダーの明るさにひかれて、また使ってみた。 MEは自動露出専用のカメラで、マニュアル露出はできず、しかもAEロックも出来ないので、自分としてはかなり使いにくいが、がまんして何度か使ってみた。 まあまあ使えるようになった。使いこなすには、露出補正するしかないが、そのコツも分かって来た。±1/2EVも±2/3EVの補正も出来ることが分かった。カメラの表記はそういうEV方式ではないので、やや面食らうが慣れればOKだ。 しかし、露出表示が1EV単位にしか出ないので、シビアな露出の場合はやはり自信が持てない。1EV以内の誤差でなら適正にできるが、0.5EV以内となると無理なようだ。 普通のシーンならば、メーター指示に対してこの程度の補正が適正と、だいたいは分かるが、普通でないシーンだと、ちょっと自信が持てない。普通でないシーンとは、暗い背景に被写体がスポットライトをあびている場合とか、遠くの山を写したいがスカイラインの低い箇所の明るい空の影響を排除できない場合などである。特に前者のケースが難しい。 やむなくペンタックスMZ−5Nを買った それで、程度の良い中古のMXか、または新品のMZ−5を買ってみようという気になった。暗いレンズは使わないという方針も考えられるが、そうも行かない。あまり中古ボディばかりでは何だから(と言っても中古ボディを買ったのはKX2台だけだが)、MZ−5Nを買った。一応おニューである。 まだあまり使っていないので、フィルム2本使った時点での印象について書く。第一印象としては軽いこと、次はシャッターショックが大変小さい事、反面、動作がゆっくりしているのでレリーズ時のタイムラグが大きい。ファインダーは以前から何度かカメラ屋で見ていたから、だいたい分かっていた。今流のカメラのファインダーという所だろう。 カメラ屋で見ると言ってもせいぜい5分ぐらいだから、具体的なところはなかなかわからないものだ。買ってみて初めて分かった事として、マット面でのピントの山もある程度は分かるが、やはりMEなどのスクリーンより分かりにくい。 またファインダーでのピントが一様でなく隅部をみると少しボケて見える。アイポイントをずらせばはっきり見えるから、接眼レンズの問題だろう。これは自分の視力(近視で老眼)のせいかもしれないが、MEやKXではこんな事はない。(ニコンFMはこの傾向があった。)次は当然の事かもしれないが、AF指標の箇所ではピントの山は見づらい。 以上がMZ−5Nの印象だが、マニュアルカメラとして使おうとするから、やや減点が目立つ。しかし、これはAFカメラで、上記は本来的な使い方でないから、やむを得ないだろう。シャッター切った時など、反応がゆっくりしている事を気にしなければ、AFカメラとしては使いやすいと思う。反応がゆっくりしているのは、シャッターショックが大変に小さい事と、背反する関係にあるのだろうから、これも一つの考え方と思う。標準レンズの場合は、手持ちの1/30秒もかなり使えるので、これはメリットと言える。(使い方の分かりやすいカメラだが、それでもISO感度マニュアル設定の部分など、取扱説明書を読まなければ分からない部分もあった。) 再びKXについて やはりと言っては何だが、自分にとって最新カメラは、使ってあまり楽しくないカメラである。手巻き機能が無い事や、持って重さを感じない事、操作のメリハリ感が無い事のせいであろう。操作のメリハリ感とは、シャッターボタンを押した感触の事である。最新カメラについて詳しい方ではないが、今風カメラのシャッターボタンは電気の押しボタンのようであって感触は良くない。 古いマニュアルカメラの良さは、手動巻き上げとシャッターレリーズの感触、それに適度な重さ、この3点にあると、はっきり認識した。 現在使えるKXは、経年劣化のせいか、本来のKXより半絞りぐらいファインダーの暗いカメラであるが、それでもやはり自分としての主力カメラと思う。明るいレンズを使った場合は、もっとも使いやすいカメラだ。どこが使い易いかと言えば、先に書いた通り、F2以上の明るいレンズと組み合わせた時、全面フォーカスが可能になるという点だ。自分としては、構図というかフレーミングを決めて、その状態でピントを決めるのが最上、という考え方だからである。 露出については、フレーミングの前に、TTLで測って決めておく。つまり、そのフレーミング状態での露出値をそのまま使うとは限らない。露出についてこれ以上書けば、撮影技術論になるので、これ以上ここでは書かない。 MEを使うコツもある程度分かったので、暗いレンズを使う場合など、これから、もう少し使って行こうかなという気になった。被写体の明暗差が極端でなければ、露出補正でもかなり自信が持てるようになったから。 本当いうと自分の作風は逆光など明暗差が極端な場合が多いので、そういう時は使いづらいが、露出が難しくない場合はかなり適正露出で撮れたから、気楽にスナップする場合などは使える。平均的には半分のコマ数ぐらい露出補正するが。 ではMZ−5Nはどうするか、まあ何とか使うだろう。カメラマニアではないから、もうこれ以上ボディを買う事はないと思う。 (補足)あとニコンF2だけはほしいところだが、かなり先の事(1-2年後か)と思う。 |