某オークションで、105mm径、焦点距離不明の凸レンズを100円で落札した。単レンズみたいなので実用性はないと思われたが、実験程度には使えるだろうと思って購入した。 レンズが到着してチェックすると、表面に目だつ傷があるが、焦点距離が1200mm程度だったので、とりあえず仮組みしてどんな見え方になるか実験してみることにした。 |
鏡筒の部品には、PVCか紙の筒を使うつもりで近所のDIYショップで探したら、使えそうなエンビパイプを見つけた。 100mm径のジョイントと100mm径1000mm長のパイプ、そして100mm->50mm径の異径ジョイントの3つである。
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望遠鏡をまともに製作しようとすると一番大変そうなのが接眼部をどうするかだが、今回使用した100mm->50mmの異径ジョイントはビクセンのNSTアダプター43の外径と一致するため、簡単に取り付けができた。 同様なジョイントは75mm->50mmもあり、75mm径レンズを使用する際にも使えそうである。
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●合焦機構
対物レンズの焦点距が1200mm程度であるが、エンビパイプは1000mmの定寸のため、そんままでは200mm程度の延長が必要となる。 合焦にはボーグのヘリコイドSを使用する予定だったが150mm程度延長する良い方法が見つからないため、NSTの中にクローズアップレンズNo.2を入れてみた。 レデューサとして機能するため100mm未満の延長で合焦するようになったばかりか、単レンズのために発生していた激しい色収差が若干改善されることが判った。 双眼鏡のレンズやレデューサ等で試行錯誤してみると、M42 P0.75ネジが付いたジャンクのレデューサが色収差の改善には一番効果があった。(右写真) 使用パーツは、NST43+レデューサ+M42->M36.4アダプタ(ボーグ)+ヘリコイドS+PL40で倍率は20倍程度となり、昼間の景色では色収差はあまり目立たなかった。
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対物レンズの取り付けには、100mm径のジョイントをそのまま使用した。対物レンズ径は105mm程度でジョイントの内径115mmで大きすぎるため、硬質の黒スポンジ(振動吸収用?)を3箇所に使用し、3点支持でレンズを仮固定した。 その後、100mm径パイプを接続することで、レンズを押さえることでレンズセルを構成した。 低倍率での使用が前提なので、昼間の景色ではこのような簡単なレンズ取り付けでも像への影響はあまり判らなかった。 ただし、レデューサの効果が大きいのと鏡筒が長いことから、ケラレがひどくて視野の中央部しかまともに見えない。また、木星を見てみたら、色がつく以外に若干尾を引いており、光軸がずれているようだった。
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●全容
まだ塗装もしていない状態だが、仮組みしたら予想以上に大きい望遠鏡になってしまった。 口径も焦点距離もETXとあまり変わらないが、長くて扱いにくいため以下の方法で鏡筒の長さを縮めるたことを検討している。 焦点距離が500mmで50mm径くらいのアクロマートレンズを、対物レンズから700mm程度の位置に置くことで合成焦点距離を600mm程度にする。 その結果、全長も800mm程度に短縮されるので、低倍率専用望遠鏡として使用できそうであれば、内部の塗装等をして再組み立てして、経緯台または赤道儀へ載せる予定である。 |