ナイトワールドサイクル

根幹は、「有史以前から続く光と闇の対決」というホラー作品。
光と闇、善と悪。
よくある作品といいたいところですが、かなりの大作だと思います。
ザ・キープでは光の代表「グレーケン」と闇の代表「ラサロム」の対決を。
以降の2〜5作目までは、「ラサロム」と人間の対決。
最終の6作目では、「ラサロム」と「グレーケン」「人間」の全面対決。

ただのホラー小説と違い、闇側の力の源は「人間の負の感情」、つまり恐怖・絶望・憎悪・妬みなど。
それに対抗する為に、愛情・希望・慈愛の精神を強く持つ者たちが立ち向かうというお話。

ザ・キープ(上下)
舞台は、1941年、ドイツ軍に占領されたルーマニアのトランシルヴァニア地方の中世の城塞。
封印から解き放たれた魔人ラサロムと、太古より彼に対抗してきた超人グレーケンの対決を描く。

吸血鬼伝説とうまく融合させたベストセラークラスの作品であったが、何故か日本での訳書はすぐに絶版に。
数年前に何故かまた再版された作品である。
マンハッタンの戦慄
198X年のニューヨークはマンハッタン。
魔物のラコシを操り復習を企てるインドの怪人と、始末屋ジャックとの闘い。

ジャンルとしてはオカルトハードボイルドとでも云いましょうか。
前作とこの作品でF・ポール・ウィルスンはベストセラー作家の仲間入りを果たした。
触手【タッチ】(上・下)
ベトナムに古来よりつたわる癒しの力「ダ・タイ・ヴァオ」。
この癒しの力を宿してしまった医師アランバルマーの数奇な体験を描いた作品。

作者が実は開業医も営んでいるので、こういう医学ホラー的作品が出来上がったと思う。
この作品までは物語の繋がりが無い為に、ナイトワールドサイクルの意味合いがよく分かりにくい。
リボーン
禁断の科学実験に乗じて、この世への転生をなし遂げようとするラサロム。
悪魔を崇拝するものと、悪魔を力でうち破ろうとする過激な集団との闘いを描いた作品。

ここにきてやっとラサロム再登場といった感。
グレーケンも登場するものの、これといった動きは無い。
また、作品の時間的な順序は「ザ・キープ」と「マンハッタンの戦慄」の間になる作品。
闇の報復(上・下)
遂に、この世に転生したラサロム。
彼が最初に行ったのは、彼の転生を妨げようとし、また脅威ともなりうるビル・ライアン神父への復讐だった。

最終対決を前にした前哨戦的な作品。
ナイトワールド(上・下)
ニューヨークが舞台。
今までの作品に出てきた人物が一堂に会して、ラサロムと最終対決を描いた作品。

息もつかせない展開がかなり面白い。
いっそのこと、開業医との兼業をやめて作家業に専念してもらいたくなりました(笑)