≪ね≫でし!


「根が無くても花は咲く」でし
最近、離珠がことわざ解説を手伝ってほしいって頼んでも、
ちぃーっとも相手にしてくれないでし!
離珠にことわざ解説で関わるとひどい目に遭うなんて・・・
まったく、どこから離珠の悪い噂が出てきてるんでしか!
『全然事実が無い場合でも、盛んに評判の立つ場合がある』という事でし。
「いや、そりゃあおめー、普段の行動ってやつだろ。」
何を言うでしか虎賁しゃん!
まぁ、それとは反対に、シャオしゃまはどこにいっても評判がすごくよかったでし。
「ほうほう。だろうなぁ、月天様だもんな。なんて評判だった?」
まず、とっても可愛い、とか。優しい、とか。料理がすごく上手い、とか。
「ふんふん、たしかにな。」
何でも率先してやれる生徒会長向きだとか、シャオしゃま派に絶対入るとか、太助しゃまの座を手に入れる、とか。
「それ、なんか違くねーか?」


「葱は人影でも嫌う」でし
『ネギは日かげに植えると育ちがよくない』という事でし。
離珠とキリュウしゃんの、ネギを見習ってみようのコーナー!
「うむ!というわけで主殿、今日は一切影に入ってはならないぞ。
ただし、誰に頼っても結構だ。」
「無茶苦茶だなあ・・・。」
ああっ!そうこうしているうちに雲が!太陽が隠れてしまうでし!
「主殿!急いでひなたを目指すんだ!」
「ちょ、ちょっと、無茶言うなって!
・・・そうだ、キリュウ、短天扇で空に連れて行ってくれ!」
おおっ、早速実行でしね。離珠も付いていくでし!
「うむ、それでは。」
びゅーん
あっという間に雲を避けて上空へ飛んだでし。
なるほど、ここなら日陰になる事もないでしね。
「ああっ、飛行機が!キリュウ、逃げるんだ!」
「わ、わかった!」
びゅーん!
短天扇が飛ぶ飛ぶ。
あちこち飛び廻って、なんとかその日は日陰に入らずに済んだでし。
「ふう、疲れたよなあ。」
そうでしねえ。
「一番疲れたのは私なのだが・・・。」


「猫が顔を洗うと雨」でし
『猫しゃんが手で顔を洗うと雨が降る』という事でし。
「昔からこういう事言われているけど、実際は天気との関係はそれほど深いものじゃなくてね、
ネコがよく顔をこするのは触毛についた汚れを取り去るためなんだよ。で・・・」
はーい。今回はここでおしまいでしよー。乎一郎しゃんごくろうしゃまでしー。
「ちょっと待ってよ!」


「猫かぶり」でし
こんなのルーアンしゃんしか居ないでし。
「しっつれいねえ、なんであたししか居ないのよ。」
証拠を見せるでし。太助しゃま〜。
というわけで、太助しゃまの登場でし。
「一体なんなんだよ、急に呼び出したりして。」
「あっ、たー様。もう、離珠ったら酷いのよ〜。
あたしってそんなに猫かぶってる様に見えるの?」
「ルーアン・・・。だからひっつくなー!」
やっぱり抱きついたでし。ま、この辺で良いでしね。
『おとなしそうに見せかけてその本性を隠す』という事でし。
「・・・離珠、言っとくけどルーアンは違うと思うぞ。」
ええっ?しょんなしょんなあ、太助しゃま酷いでし。
「さっすが、やっぱりたー様はやさしいのねえ。」
「だってルーアンの場合、絶対にばればれだしな。とても隠してる風じゃないし。」
あ、なるほど。それもそうでしね・・・。
「ちょっとたー様・・・。」
「俺が思うに、出雲の事だな。あれこそ、って気がする。」
出雲しゃんでしか?そんな風には見えないんでしが・・・。
「なっるほど。あのおに―さんこそまさに、って感じね。さっすがたー様だわ。」
「やっぱりルーアンもそう思うか。特にシャオの前とかじゃあな・・・。」
えうー、言われてみればそんな気も・・・。でもでも・・・。
「良かったじゃない、離珠。たー様がすっごく分かりやすいもの出してくれたんだから。」
「という事だ。宮内出雲、こいつこそ女の子の前で猫をかぶっている、と。」
・・・分かったでし。そういう事にしておくでし。


「猫が肥えれば鰹節が痩せる」でし
バン!
と、勢いよく扉を開け、ルーアンしゃんは仁王立ち。
ちなみにどこの扉かというと、キリュウしゃんのお部屋の扉でし。
「なんだルーアン殿」
「謎はすべて解けたわ!」
「謎?」
「そうよ。キリュウ、あんた試練だとかの際に猫を大きくしてるわよね?」
「まぁ、たまには。」
「そこでよ!猫を大きくしてると、対象的に鰹節を小さくしてるでしょ!」
「何故私がそんなことを・・・。」
「そして猫に言うのよ。“この鰹節を大きくしてもらいたくば試練を行うのだ”ってね。
いわばお・ど・し。まったく、キリュウったらとんでもないわ〜。」
「なんだと!?ルーアン殿、それは言いがかりというものだ!」
「まったく、猫にとっちゃあ体が大きくなっていいかもしれないけど、
その代償に好物をちっちゃくされちゃあたまらないわよねぇ。」
「なっ・・・だから違う!私はそんなことはしていない!」
『片方によいと片方に悪い』という事でし。
・・・って、猫しゃんは大きくなってよいんでしか?
「あーすっきりしたわ。さあてと、あたしはあたしで景気づけにお菓子でも食べよーっと。」
「待てルーアン殿!言いたい事だけ言ってそれはあんまりではないか!?」
今のこんな状況って、ルーアンしゃんにとってはよくて、キリュウしゃんによくない、と。
こっちの方がしっくりくるってもんでし。


「猫が出たがる時には地震が起こる」でし
『猫しゃんが出たがる時には地震が起こる』という事でし。
「・・・そのまんまだな。」
虎賁しゃん、離珠は大変なんでしよ?
「そーか、そらよかったな。まぁとりあえずここで終わっとけ。」
な、なんででしか!
「実際に猫を出させて地震起こしたりってのさせよーってんじゃねーだろーな、うん?」
ちょちょちょ、顔をしょんなに近づけないでくだしゃいでし!


「猫にかつおぶし」でし
なんなんでしかねえ、これは・・・。
シャオしゃま〜、シャオしゃまの好物ってなんでしか?
「突然どうしたの、離珠?それより、机の上のお饅頭、勝手に食べちゃだめですよ。」
お饅頭?はっ、目の前にあるじゃないでしか!うう〜、食べたいでし〜。
「それはこれから来る翔子さんたちをもてなすために買ってきたのよ。
だからちゃんと見張っておいてね。」
み、見張りでしか?うう〜、しょんなしょんな〜。
しばらくの間、言われたとおり見張ってたんでしが・・・、
(た、食べたいでし〜、もう我慢でき・・・)
「おい、離珠。」
(こ、虎賁しゃん・・・。)
「おまえなあ、見張り番が食べちまってどうすんだよ。まったくしょうがないやつだなあ・・・。」
(うう、面目ないでし。)
『好物が近くにあって気が許せない状態』という事でし。
虎賁しゃんにばっちり見張られて、お饅頭は無事翔子しゃん達に食べられたでし。
こ、今度こそ離珠がばっちり見張り番をするでしよ。


「猫に胡桃預ける」でし
「要するにこれはあれよ、ごみチビにTボーンステーキを与える、ってことよ。」
ルーアンしゃん、てぃーぼーんってなんでしか?
「ほら、分からないでしょ?」
むぅ、たしかに分からないでし・・・。
『折角与えても値打ちがわからぬことのたとえ』という事でし。
今回はおとなしく身をひくでし。
「あら、随分謙虚ね。いつもなら“離珠はそんなにおちぶれてないでしー”となんとかやって、
必死につまようじ投げつけて抵抗するのに。」
ルーアンしゃん、離珠はしょんなことしたことないでし。
今回は横文字が混じりまくってるのでやめた方がいいと思っただけでし。
「なるほどね。」
ルーアンしゃんが間違えてると離珠も煽りをくらってしまうでしからね。
「ふんふん・・・ってぇ! どういう意味よ!!」


「猫に小判」でし
「これぞ、離珠に小判、ってことだな。」
いきなりなんでしか虎賁しゃん。
「離珠が小判もらっても使えないだろ?そういうことだよ。」
むっ、でもしょれは虎賁しゃんも同じことでしっ。
『貴い物でも、持っている人がそれに何の関心ももたないようなものだとさっぱり役に立たない』という事でし。
「おいらは関心あるぞ。少なくとも月天様に報告だな。」
しょれは離珠も同じでしっ!
「なんだなんだ。随分景気がいい話をしてるな。けど考えちゃいけないぞ、いけないんだぞ。
わかってるな、離珠、虎賁。・・・はぁ、お約束ってつらいよなぁ。」
・・・突然やってきて行ってしまったでし、太助しゃま。
「坊主・・・なんか思いつめてるみたいだったなぁ。一体どうしたんだ?」


「猫にまたたび」でし
これはでしねえ・・・
「離珠にお饅頭、だな。」
な、何を唐突に言うでしか虎賁しゃんは!
「いらないのか?ほれ、お饅頭があそこにあるぞ。」
ふえ?
虎賁しゃんが指差した先を見ると、そこにはたしかにお饅頭しゃんが山積みに!
しかも、あれは出雲しゃんのおかあしゃん特製の薄皮饅頭でし!!
「あれ全部離珠のもんだぞ。」
ふえ?
言われてよーく見てみると、“離珠専用”という札がぶら下がっていたでし!
傍ではルーアンしゃんが指をくわえてそれを見ていたでし。ほ、本当でし!!
「いらないんならルーアンのもんになるけど・・・」
な、何を言うでしか!!あれは全部離珠のものでし!!!
慌てて駈けて行き、離珠はお饅頭にかぶりついたでし。
ちゅわ〜ん、やっぱり最高に美味しいでしー!!!
『大好物を手にした人の様子』という事でし。
しっかしなんで唐突にこんなものが・・・もしかして!?
「そう。離珠、これは全部夢だ。」
しょ、しょんなー!!!!
次の瞬間、離珠は布団にかぶりついていたでし。
「あら、おはよう離珠。布団を食べようとするなんて、おなかがすいたの?」
シャオしゃま・・・。やっぱりあれは夢だったんでしね。
話が上手すぎるとは思ったんでしが、がく・・・でし・・・。


「猫にもなれば虎にもなる」でし
“ルーアン〜、ご飯だぞ〜”
“わ〜いわ〜い♪”
“米と梅干しだけだけど”
“うがあああ!!!!”
ってことでしね。
『相手次第で、おとなしくもなれば荒々しくもなる』という事でし。
「こぉんのごみチビ−!!!あんたなんつう例えだしてんのー!!!」
み、見つかったでし!
しかし、こんなこともあろうかと隠しお饅頭を用意!!
ちょこん
「・・・こんなちっこいので誰が誤魔化されるもんですかー!!!」
わ、わわわわわわわーでしー!!!


「猫の居るのは屋根の上烏の要るのは木の上」でし
『ものにはそれに適した場所がある』という事でし。
「つまりだ!太助の部屋に冷蔵庫を置いても仕方が無い!という事なんだな、これが。」
「人んちの事なんかわざわざ言うなよ・・・。」
たかししゃんのもっともな意見でしが、太助しゃまは少し不満そうでし。
乎一郎しゃんは何かないでしか?
「そうだなあ・・・眼鏡についてなんかどうかな?」
「なるほど!俺の熱ーい魂を前にすれば燃え尽きてしまうんだな!」
「どんな眼鏡だよそれ・・・。
例えば床にほっぽっておくと踏みつけられて割れてしまうとかでいいだろ。」
「太助君のその例えもあんまり・・・まあいいけどね。」
ちなみに離珠は、星神だから支天輪の中なんでし〜。
「そういうもんなの?」
「じゃあ俺も七梨太助だから七梨家に、と。」
「僕も遠藤乎一郎だから、遠藤家に、と。」
・・・・・・。


「猫の魚辞退」でし
『本心を隠してうわべを飾って辞退する』という事でし。
「わかったわ。これは離珠の饅頭辞退ね。」
しゃ、シャオしゃま!?
「あ、軒轅もそうかもしれないわね。二人とも出雲さんのお母様が作る和菓子大好きですものね。」
ううう〜、シャオしゃまぁ〜。あからさまにしょうゆうことは言わないでほしいでし〜。
「あらそう?でも、虎賁が絶対このたとえがぴったりだって言うもんだから・・・。」
虎賁しゃんんんー!!
「違ったかしら?」
ち、違わないでしが、でも、でもっっっ!!


「猫の首に鈴」でし
その昔。鶴ヶ丘たうんというところを、魔女ルーアンというものが我が物顔で支配していたんでし。
気まぐれにふらりと、陽天心ほうきにのって街に繰り出しては、街行く人から飯をタカっていたんでし。
「まったく野村先輩は、食事に誘っておきながら財布を忘れるなんて最悪ですよ。」
「いやぁわりぃわりぃ花織ちゃん。この埋め合わせはカラオケでするからさ。」
「カラオケったって財布忘れてるじゃないですか!」
やいのやいのと仲良く歩くたかししゃんと花織しゃん。が、そこに・・・!
「お〜っほっほっほ!」
高らかないやみぃな笑い声が!颯爽とほうきにのって、かの人物登場でし。
「わわっ! る、ルーアンおばさん!」
「だぁれがおばさんですってぇ!? ふん、さあてあんた達。早速で悪いけどあたしに寿司10人前おごりなさい。
あ、二人ずつだから合わせて20人前ね。」
「な、なんであたしがそんな事!」
「そうだよ!俺もおごらねーからな!」
「あーら、そんな事言っていいのかしら?」
不敵に笑うと、ルーアンしゃんは黒い筒・・・力の源黒天筒を取り出したでし。
ちなみにこの黒天筒、3分経つとたいまーが作動して赤く光って、
ルーアンしゃんが故郷に帰らなければならないことを告げるんでし。
「そんな設定ないわよ! おほん。この黒天筒で、あんた達の服を好き勝手に操ってやるわ。
街の人達の前で恥さらしな踊り・・・。ああ、すっぱだかになれば自由になれるけどね。」
「じょ、冗談じゃありません!」
「じゃあおごりなさい。寿司40人前。」
「なんでさっきより増えてるんですかぁ!」
「仕方ない花織ちゃん、ここは従おうぜ。」
「ったく・・・ってぇ!野村先輩財布持ってないんじゃなかったですか!?」
「ああ、そういえば・・・。」
「なんですってぇ?じゃあしょうがない。小娘、あんたが全部払うのね。」
「きぃーっ!なんですかそれぇ!!」
と、毎日毎日こんな調子で、街は恐怖のどんぞこに叩き落されていたんでし。
しかし、これにずっとおびえる町民じゃないでし。いざ、と立ち上がった人物がいたんでし。
「というわけでだ、ルーアンの首に鈴でもつけてりゃ、やってきた時に音がなってわかるだろう。」
「って、はしょり過ぎですよ那奈さん・・・。」
「なんだと?じゃあ宮内がその役やれ。けってーい。」
「ちょ、ちょっと待ってください!横暴ですよそれは!」
・・・とまあそんなわけで、
『成功の見込みのない危険な企てに先鞭をつける』という事でし。
「どういうわけですか離珠さん・・・。」
「要するにだ、宮内が期待されてるってことだ。お前がルーアンに鈴をつければ万事解決。
さあ行ってこい。大丈夫だ、いつもの甘いお菓子を土産にもってけばいい。」
「この間もそんな状態で、今のは前菜ね、とか言って牛一頭分のステーキをおごらされたんですよ!?」
「甘いのが前菜か・・・やるなルーアン。」
「感心してる場合じゃありませんよ!」
・・・収拾がつかなくなってきたのでこの辺で区切るでし。
いやぁ、大変でしねぇ、世の中って。


「猫の尻尾」でし
『なくてもかまわぬ物のたとえ』という事でし。
離珠とキリュウしゃんの!太助しゃまのなくてもかまわないものを見つけるコーナー!
「うむ。というわけで主殿、なくてもかまわないものを出してもらおう。」
ほら、とキリュウしゃんは片手を差し出したでし。
「なんだその唐突なのは・・・。なくても構わないものねぇ・・・じゃあそこの落ちてるゴミで。」
ゴミでしか?
「・・・・・・。」
ぺしっ
「いてっ!なにすんだよキリュウ!」
いきなりキリュウしゃんは、手にしていた短天扇で太助しゃまの頭を叩いたでし。
「主殿、そのようなものではない。私達が求めているのは、主殿が必要とし、それでも無くても構わないものだ。」
うんうん、そうでしそうでし。
「めちゃくちゃ矛盾してるぞそれ・・・。それこそ、そんなもんあるわけないだろ。」
「なぜ。」
「なぜ、って・・・。あのなあキリュウ。俺が必要としてるってことはだな、
それだけで無くて構わないものじゃないってことだろ?」
「なぜ。」
「・・・怒るぞ?」
「しかしだな、離珠殿が強制するのだ。これを得なければキリュウしゃんは生涯試練禁止でしー、と。」
ちょ、ちょちょちょっとキリュウしゃん!?
「はあ・・・。とにかく無いもんは無いの。おとなしく自分の部屋に帰った帰った。」
「・・・わかった。こうなったら私も女だ。主殿の操を・・・」
「どぉこがどぅなってそんな発想になるんだー!いいからとっとと帰れ!!」
ぴしゃぴしゃぴしゃーん!
と、太助しゃまの激しい雷が落ちて、この場は幕を閉じてしまったでし。
とぼとぼとキリュウしゃんの部屋へ戻っていると、ぽそりとキリュウしゃんがつぶやいたでし。
「なぁ離珠殿、今回は何が悪かったのだろうな。」
・・・何故キリュウしゃんがそういう事を尋ねてくるでしか?


「猫の手も借りたい」でし
今日はしゃっしゃかしゃっしゃか大掃除でし。
なぜかはよくわかんないでしが、太助しゃまが言うには、
とにかくお家をぴっかぴかにしなければならないんでし。
しかも今日の午前中に!らしいでし。
太助しゃま、シャオしゃま、ルーアンしゃん、キリュウしゃん、那奈しゃん。
そして普段は出てこないような星神たちも総出でやってるんでし。
なんと、南極寿星しゃんもいるでしよ。これはすごいことでし。
とにかく、『非常に忙しい』という事でし。
なんとかお掃除を終えることが出来たんでしが、特に何も起こらなかったでし。
太助しゃま〜、一体なんのために掃除したんでしかあ〜?


「猫の前の鼠」でし
ここは一発天陰しゃんの出番でしね。しょして、挑戦しゅるのは!
「俺?」
しょう、たかししゃんでし〜。
いやぁ、こんな危険なこと、たかししゃんくらいしかやる人いないんでしよ。
「いやいや!俺も危険なことやりたいわけじゃないから!」
もう、遠慮なんてしなくていいんでしよ。
「遠慮じゃないっ!だいたい、俺は天陰に追いかけられてひどいめに遭ったのを経験済みだっ!」
だったらなおしゃら、経験豊富なたかししゃんに挑戦してほしいでし。
「経験豊富でもねー!」
しょれでは天陰しゃん。是非たかししゃんを追い詰めてくだしゃい。
こくり
びゅんっ
「げげげっ!?」
どかーん!
「あーれー!」
ひゅいーん・・・と、たかししゃんは天陰しゃんに吹っ飛ばされてお空の星になりかけたでし。
『逃げることもできなければ向かっていくこともできない』という事でし。
って、これだと意味が違うんでしが・・・。
ふるふるふる
え?たかししゃんは逃げることも立ち向かうこともしなかったからこれでいいんだって?
天陰しゃん、しょれは一瞬だったと思うんでしが・・・まぁいいでし。めでたくこれで解説終了でしっ。
「ち、ちっとめでたくない〜・・・。」


「猫の目の様」でし
『周りの明るさによって猫の目の瞳は、丸くなったり細長くなったり色々変わる。
激しく変化する様子』という事でし。
激しく変化するといえばこの人でし!
「・・・俺?」
そうでし、たかししゃん!!ささっ、一発ドーンと変化してくだしゃい。
「そんな無茶な・・・。」
ああっ、あそこに太助しゃまとシャオしゃまが!!
「な、なにいいい!!?」
と思ったら別の人だったでし。
「なーんだぁ・・・。」
では、これにてお終いでし〜。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。わけわかんないままに終わるのは嫌だ。
一発アピールをさせてくれ。」
さ、さらばでし〜。
「待ってくれってば離珠ちゃん!!」


「猫馬鹿坊主」でし
主賓の席の隣に座る者は、ネコかばかか坊主だけだということで、
『席に着く時は、自分の地位や身分を考えてあまり上座に座るものではない』という事でし。
ここは早速七梨家のリビングで考えてみるでしー。
「いや、こんなところで考えられてもなぁ・・・。」
頼りない返事をしゅるのは太助しゃま。どうも乗り気じゃないでしねぇ。
もっとしっかりしてほしいもんでし。
「そもそもこのリビングの上座ってどこだよ。」
太助しゃまはこの家のぬしなんでしからしっかり考えてくだしゃい。
「えっ?俺ってぬしだったの?」
もう、何を言うでしか。主人公という立場があってどうして主じゃないんでしか。
「いや、主人公とぬしって違うから・・・。
そうだなぁ、今一番立場的に上そーなのは・・・やっぱ那奈姉だろ。」
那奈しゃんでしか?
「そ。だから、那奈姉がまず普段どこに座ってるかで、その隣に・・・いいや、めんどくさい。」
は?
「料亭の会食とかじゃあるまいし。いいよ、気にしなくて。うちは自由奔放でいこうぜ。」
ちょ、ちょっと太助しゃま、投げ出しちゃだめでしー!


「猫は長者の生れ変り」でし
『猫がいつも眠ってばかりいることをいったもの』という事でし。
実際に寝てばっかりな人は居ないので、近いひとで代理を立てるでし。
いつも目を瞑っている八穀しゃんでしー!
・・・ふるふる
え?これは寝てるのじゃないって?
いやいやいや、だから離珠は、目を瞑っているひとを代理にしたんでしってば。
・・・こくり
納得してくれて何よりでし。
え?しょれで何をしゅるかって?・・・しょうでしねぇ、八穀しゃんは長者ということにして。
ふるふる
たとえでしよ、たとえ。で、長者らしく何かやってほしいんでし。しょれでおしまいでし。
・・・・・・。
はっし
へ?
ちょ、ちょっと八穀しゃん!?離珠は食材じゃないでしよ!?
お箸で持ち上げるなんてまねはやめてくだしゃいっ。
すたすたすた
って、どこへもっていくつもりでしか!
すたすたすた
しゃ、シャオしゃまに調理してもらう!?な、なんてことをいうでしかー!
離珠が一体何をしたっていうんでしかー!
こくこくこく
長者は普通のひとがやりしょうにないことをしゅるって?
まぁたしかに離珠を食材になんてまねは・・・ってだから、しゅとっぷでしってばー!


「猫は三年飼っても三日で恩を忘れる」でし
『犬は三日飼えば三年恩を忘れないというが、猫は犬とは反対に、
主人の恩を感じない動物だ』という事でし。
「そういえばキリュウ、あんたたー様と初めて会った時に猫を大きくしてたわよねえ?」
「そうだな。」
「あれにはこの意味が含まれていたのね。」
「どういうことだ?」
「つまり!あんたは猫を飼っていた!けれども
“どうせ三日で恩を忘れるんだ。それならば試練に役に立ってもらってどこかへ行ってもらおう”
そういう思いがあった!だから試練に利用したのよ!!」
「ひ、人聞きの悪いことを言うなルーアン殿!!
第一私は猫など飼っていない!あの時は短天扇から出てきたばっかりだったのだから!」
「あ、そうかあ。なあんだ、ルーアンの推理損じゃないの。
お詫びになんかご馳走しなさいよ。」
「・・・どうしてそんな結論になるんだ。」
大丈夫でしよキリュウしゃん!ここでご馳走しておけば、多分後で恩返ししてくれるでし!
「そうそう、あたしは猫派だからね。
ご馳走してもらったことなんて明日になったら忘れてるから。」
「それは猫よりひどいぞ・・・。ともかく、私はご馳走などしないからな!」


「猫は小そうても鼠捕る」でし
『小さくても慣れている仕事は立派に出来る』という事でし。
離珠と翔子しゃんの、小さくなって仕事をやってみようコーナー!
「というわけでキリュウ!自分が小さくなって七梨に試練を与えてみてくれ。」
「・・・それに意味はあるのか?」
もう、キリュウしゃんってば。試練でしよ、し・れ・ん。
「自分が相手の立場に成ってみる事で、新たな試練のアイデアが出てくるはずだよ。」
「そういうものなのか・・・。まあいい、早速明日やってみる事にしよう。」
その前にキリュウしゃん!
「一度実験的に自分を小さくしてみてくれよ。」
「分かった・・・万象大乱。」
しゅいーんとちっちゃくなるキリュウしゃん。
あっという間に離珠と同じ大きさでし!
「へええ、ちっちゃいキリュウってなかなか可愛いもんんだなあ。」
「・・・・・・。」
手の平にひょいっとすくった翔子しゃんがこんな事を!キリュウしゃん赤面してるでし。
ちょっと、どうして離珠には言わないんでしか!
「えいっ。」
ぴんっ
「うわ!」
な、なんと、いきなり翔子しゃんがキリュウしゃんを指ではじいたでし!
手の平からすっ飛ばされるキリュウしゃん・・・だったでしが・・・。
「万象大乱!」
とっさに呪文を唱えてもとの大きさに。そして見事着地でし!
「何をするんだ翔子殿!」
「いやあ、ちっちゃくてもちゃんとつとまるか試したんだけど・・・大丈夫みたいだな。
さすがキリュウ!!」
笑顔で拍手する翔子しゃんに、キリュウしゃんは照れ照れ。
誤魔化されたっぽいでしが・・・。


「猫は虎の心を知らず」でし
ここは一発、南極寿星しゃんにお願いしゅるでし。
「うむ。で、ワシは何をすればよいのじゃ?」
離珠は小物でしから、南極寿星しゃんの考えてることは分からないでし。
「うむ?」
つまり!太助しゃまとシャオしゃまとを引き離しょうとした南極寿星しゃんなんてー!でしね。
『つまらぬ者には大人物の考えていることがわからない』という事でし。
「それがやりたかったのだな・・・。」
まったくもって、南極寿星しゃんは理解不能でし。
「ええいっ!こんなしょーもないダシじゃなくもっと違う表現をせぬか!」
しょーもなくないでしっ!


「猫は禿げても猫」でし
いい言葉でしよね、南極寿星しゃん。
「何故ワシに話をふる?」
禿げても南極寿星しゃんは南極寿星しゃんでしからね!」
「一体どういう意味じゃ離珠ー!」
『どんな事にもあまりとっぴな変化はありえない』という事でし。
「そのとーりだな、離珠。」
虎賁しゃんっ。
「虎賁!なにがそのとーりだと言うのじゃ?」
「どんなにはげちゃびんになっても南極寿星のじーさんはじーさんだ。」
「言うにことかいてはげちゃびんとはなんじゃー!」 はげちゃびんって・・・急須のことでしか?
「いや、違うって離珠。」
「くおらー!おぬしらワシをバカにするのも大概にせんかー!!」


「猫糞」でし
「きええええーい!」
と、大声を叫びながらたかししゃんが翔子しゃんの家でちょっぷ、ちょっぷ、ちょっぷ!
ぱりん
「あ、やべっ。」
ちょっぷの一つが、高しょうなつぼにあたって、壷は割れてしまったんでし。
なんということ!これは本当に高しょうでし、
たかししゃんのお小遣い100ねんぶん集めても無理しょうなくらい高しょうでし。
「こうなったら仕方ない、ここをこうやって・・・と。」
「おい野村。」
「うおっ、山野辺!?」
割れた部分をすんでのところでごはんつぶでひっつけて、
危うく、たかししゃんは悪事がばれるとこだったでし。
「さっきから何やってんだ。うるさいやつだな。」
「なぁに、ちょっと熱き魂ボンバーの練習をしてただけさ。」
「(大丈夫かこいつの頭)・・・ほどほどにしろよ。あと、家の中で騒ぐな。」
「いいじゃんか、いつも太助んちで騒いでるだろ?」
「七梨の家とあたしんちを一緒にすんな!」
何食わぬ顔で会話して、見事翔子しゃんをだましたでし!
『悪事を隠してすましていることのたとえ』という事でし。
「ふう、危ない危ない。」
たかししゃん、これからどうしゅるんでしか?
「離珠ちゃん、羽林軍・・・いや、ルーアン先生を呼んできてくれ。」
おおっ、と思った離珠でしが、おやっ、と首をかしげたでし。
たかししゃん、羽林軍しゃんたちなら直しぇるかもしれないんでしよ?
建築とはたしかに違うでしが・・・。
「いいんだよ。ルーアン先生に陽天心で暴れてもらって、そのどさくさに壷を割ってもらう。
そうすれば、俺が割ったことじゃなくなるって寸法だ。」
・・・たかししゃん、しょれはしゃしゅがに嫌われると思うでし。
しかも今回の言葉とはほどとおいたとえになってしまったでしね・・・。


「猫ばばをきめこむ」でし
それは学校の帰り道の事でし。
太助しゃまとたかししゃんと乎一郎しゃんが話をしながら歩いていたんでしが・・・
「ん?ぬおおおお!!!」
「た、たかし?」
「たかしくん?」
なんと!突然たかししゃんがダッシュし始めたんでし!
そしてある場所でごんごろごんごろ転がって・・・
“でやっ!”と奇声を発しながら起きあがったんでし。
慌ててそこへ駆け寄る太助しゃまに乎一郎しゃん。
「ど、どうしたんだよ、たかし。」
「何かみつけたの?」
「何にも。ただ俺の熱い血潮が騒いだのさ。」
「「・・・・・・。」」
呆れてる二人だったでしが、離珠は見たでし!
たかししゃんがポケットに10円玉をしまいこむところを!
『落ちていた物を拾った時などに、それを自分のものにして知らん顔をする』という事でし。
「ふっ、ひっかかったな、離珠ちゃん。これは瓶ビールの王冠さ!」
な、なんでしと!?がくー、でし・・・。
「二人ともいつの間に解説なんてやってたんだ。」
「しかもそれに付き合わされた僕達って一体・・・。」


「猫を追うより皿を引け」でし
『根源を正しくすることが大切だ』という事でし。
これは要するに、ルーアンしゃんのがつがつ食いで食糧難になるのなら、
最初っから食料をなくしてしまえって考えでしね。
「それは食糧難以上の問題だぞ・・・。」
はうっ!いたいところをつくでしね、太助しゃま。
「いたいっつーかなんつーか・・・。じゃあ一つ、離珠がそういう痛い目をみない方法を教えようか。」
ほへ?
「このことわざ解説をしなければ、こういう痛い目をみなくてすむよ。」
あ、なるほどでしー。
「はははは。」
ってぇ!そんなのやったら本末転倒ってやつでし!
「やっぱり・・・。」


「ねじれた薪もまっすぐな焔を立てる」でし
『まちがった原因や手段から正当な結果が生ずる』という事でし。
また、目的のためには手段を選ばないこともいうそうでし。
「どういう由来なのか気になるとこだけど・・・身近なたとえをちゃっちゃと出してみるか。」
身近なたとえなんているんでしか?
「たとえばだな、キリュウだ。」
キリュウしゃんでしか?
「そ。試練という目的のためには手段を選ばない!」
な、なるほど・・・と頷いていいんでしかねぇ?
「ついでに言うと、その試練もなんか体力的なものが大半だけどさ、
実際それをやりまくってる七梨の心を、シャオに向けるべきだと気付かせたりとかさ。」
ふ、ふむ、ふむ・・・?
「何納得のいかない顔してんだよ。
いいんだよ、どうせ離珠だって、間違ったたとえだして、正しい意味を納得させてるだろ?」
あーあーなるほど。これで合点がいったでし。
「そうだろそうだろ。あっはははは。」
あははは・・・ってぇ!離珠は間違ったたとえを出してるわけではないでし!


「鼠が居なくなると火事になる」でし
『いかに鼠が賢くても火事のような人為的なものを予知することは無いだろう』という事でし。
・・・どういうことでしか?
「いや、おいらに言われても・・・。
これは要するに、こんな言葉はあるけれども、実際はそんなことねーよ、って話だろ。」
ああ、なるほどなるほど。・・・どういうことでしか?
「だからおいらに言われてもしょうがねーっての。」


「鼠壁を忘る壁鼠を忘れず」でし
『人を困らせた方はそのことを忘れても苦しめられた方はいつまでも覚えている』という事でし。
「これは、恨みつらみはいくら時が経っても忘れない、ってやつでもありますね。」
しょうでしね、出雲しゃん。
・・・出雲しゃんはしょういうことはあるでしか?
ふぁさぁ
「ご冗談を。爽やかな好青年たるもの、細かいことをいつまでも覚えてるのはみっともないだけですよ。
もちろん、困らせた側への制裁なくしては世の中は不公平になってしまいますが、
小さいことならば、笑って水に流してしまうというのも、ある程度必要なのです。
そう決して、購買部で売り物のパンを食い尽くされたとか、
祭りの最中に暴れられてめちゃくちゃにされたとか、気にしてはいけないのです。」
・・・出雲しゃんもしっかり覚えているみたいでしが。
「なんですか?離珠さん。」
な、なんでもないでしっ。


「鼠取らずが駆け歩く」でし
「これは言わずもがな・・・」
「うおおおーっ!お、俺の右手が敗北するとわああああー!」
「・・・野村のことだな。」
ここは2年1組の教室でし。遠目でちらりとたかししゃんを見る翔子しゃん。
たしかに騒がしいのはしょうなんでしが・・・。
ネズミをとらないネコは、走り歩くだけでさっぱり働きがないでしが、それと同じで、
『無能の者は役にも立たぬのに騒ぎが大きい』という事でし。
翔子しゃん翔子しゃん。
「ん?どした、離珠。」
たかししゃんは、何の役に立たないっていうんでしか?
「全部。」
・・・しょ、しょうでしか。
「あー、でも防弾ガラスとか割るのに役に立つかもな。音波とかでさ。」
・・・翔子しゃん、しょれはしゅでに役に立つとか立たないとかって問題じゃないでし。
ところで、たかししゃんはしゃっき何を騒いでいたんでしかね?
「知りたくもないなぁ。どーせ、じゃんけんをしたら右手が負けたとか・・・」
ちらりと見やると、またもたかししゃんの大きい声が聞こえてきたでし。
「いよぉーし太助、今度は左手で勝負だ!黄金の右手は破れたが、このプラチナの左手は・・・!」
「たかし、お前さっき左手がシルバーだとか言ってなかったか?」
「俺の手は常に進化するのだ。まずはブロンズ、シルバー、ゴールド、そしてプラチナ・・・!」
「マジかよ。」
「まだまだあるぞ、ダイヤとか真珠にもなったりする!」
「宝石だろ、それ。ますますわけがわからん・・・。」
・・・・・・。
「な、じゃんけんだっただろ。」
しょうでしね・・・。ふぅ、太助しゃまも大変でしね・・・。


「ねずみとらぬ猫」でし
『何の役にも立たぬものの例え』という事でし。
「例えば、伝心ができないごみチビの事ね。」
な、何てこと言うでしか!離珠はそれでも役に立つでし!
「伝心が能力である星神のくせに何言ってんだか。」
くうう・・・それを言うなら、陽天心を使えないルーアンしゃんもそうでし!
「ふーんだ。あたしにはコンパクトがあるも〜ん。」
り、離珠だってお絵描きが出来るんでし〜!
「子供の喧嘩かよ・・・。」
「あっ、たー様!ねえねえ、ルーアンは何にも無くたってお役に立てるわよねーえ?」
離珠だって〜!
「だああ!二人とも引っ付くな〜!!
何にも役に立たないなんてことは無いから・・・だから離れろってー!!」


「鼠取る猫は爪かくす」でし
『すぐれた働きのある者は、日ごろやたらにそれを人に示さない』という事でし。
しょれはたとえば天陰しゃんでしね!
ふるふるふる
もう、謙遜しなくっていいでしよ。シャオしゃまがいざって時に頼りにして呼んでるじゃないでしか!
・・・こくり
ルーアンしゃんも、天陰しゃんのことやばいって恐れてるし、天陰しゃんはしゅごいんでし!
てれてれ
ただ、裏を返しぇば、しょれだけの時にしかよばれないってことで、要しゅるに出番は少なく・・・
かつかつ、ぽきぽきっ
ってぇ!じょ、冗談でしよ!平和な世の中だから天陰しゃんが無理して出てくる必要はないんでしよっ!
だっ・・・!
・・・はうー!助けてでしー!!


「鼠も虎の如し」でし
ここはいっぱつ、虎賁しゃんの出番でしね。
「離珠、おめーひねりもなんもねーじゃねーか。」
どうしてでしか?この言葉の意味が・・・
『鼠のような弱いものでも命がけで飛び出す時のような勢いは虎のようにすさまじい』という事でし。
だからでしか?
「ああそーだ。」
ふっふっふ、甘いでし虎賁しゃん。あまあまのあんまみーやでし。
虎賁しゃんが一体どうやって飛び出すとお思いでしか!
「って、飛び出すとっからやんのか。
てっきり、おいらが鼠みたいに小さいが虎のような姿してっからそれで済ますと思ってたんだけど・・・。」
しゃあしゃあ、出番でし!
「えっらそーねぇ。まぁ折角頼ってきたんだから協力してあげるわ。この陽天心大砲でね。」
ででん!とそこに出たのは、見てのとおり陽天心大砲でし。
「おい離珠、まさかお前・・・」
しょうでし!虎賁しゃんをこの陽天心大砲で打ち出しぇば!
「くっだらないけどより真実に近づくかしらね。ほらほら、さっさと入りなさいよ。」
「んが・・・お、おいらはぜってーやらねー!やってたまるかってんだー!」
ああっ、虎賁しゃんが逃げてしまうでし!ルーアンしゃん、何が何でも捕まえてふっとばしゅでし!
「へーへー。って、なんかもう救いようがない状態に来てる気がするんだけど・・・。」


「寝た牛に芥がくる」でし
例えば牛しゃんが寝そべっている所にゴミを運んで行って、
それをいきなりかけたら牛しゃんはごみだらけになってしまうでし。
しかもなにがなんやらわからないでし。
『なんの関係も無く、なんにも知らない他人に罪をすっかり着せる』という事でし。
「ぼ、僕の事かな・・・。」
何をいきなりやってきてるでしか乎一郎しゃん。
「だって・・・。」
もう、乎一郎しゃんってば人に罪をなすりつけるんでしか?
「い、いや、そうじゃなくて・・・。」
だめでしよ、そんな事をしちゃあ。
「だから、僕はその・・・。」


「寝た間は仏」でし
『生きていてこの世の苦悩から逃れられる境地は眠っている間である。
眠りこそは疲れた人々にとっては最大の救いである。
悪人もきっと眠っている間だけは無心であろう』という事でし。
「すなわち!キリュウが朝寝起きが悪いのはそういうわけなんだな!」
「那奈殿、一体どういうわけだ・・・。」
「日頃試練やってて辛いんだろ?だから眠りで癒してるんだ。」
「そうかもしれないな・・・。」
「起きてる時は鬼のように厳しいが、眠っている時の顔はまるで違うからな!」
「その言い方はひっかかるものがあるが・・・まあよしとしよう。」
キリュウしゃんの寝起きが悪いのは夜更かしが過ぎるからと太助しゃまが言ってた気がするんでしが・・・。


「熱気にも冷えにも立たぬ」でし
『中途半端なこと。熱くもなければ寒くもなくどっちつかずのこと。』という事でし。
「いい言葉だ・・・。」
キリュウしゃんの思ってることはわかるでしが、これはそういう意味じゃないでしよ。
「そうだろうか?どっちつかずでも、真中が良いということもあるぞ。」
じゃあぬるーいラーメンとかはどう思うでしか?
「それは嫌だな・・・。」
だからそういうことなんでしよ。
「しかし、普段の気候はそういうのが望ましいと思う。
私は熱いのも寒いのも嫌いだ。」
確かにそうなんでしけどね・・・。
寒い時にあったかい物をもらおうとしたらそれはあったかくなくて・・・ってな物はどうでしか?
「ぐす・・・。離珠殿は意地悪だ。」
あのう、キリュウしゃん?


「寝ていて転んだためしは無い」でし
『なにもしなければしくじる事も無い』という事でし。
・・・というわけで、ただいま離珠は横になってるでし。
「なるほど、確かに寝ていたらころばね〜な。」
そうでしよ虎賁しゃん。だから離珠は実践してるんでし。
「ついでに、余計な例えを出そうとして無いから、解説を間違える事も無いと。」
そうでしそう・・・って、何を言うでしか!!
「当たってないか?」
・・・当たってるかも、でし。


「寝ていて餅」でし
「ちょっとちょっと、みんな聞いてよ。あたしの初夢話を!」
リビングでくつろいでる時に、ルーアンしゃんが唐突にそんな事を言ってきたんでし。
あまりにも嬉しそうな顔だったので、みなしゃん真剣に聞く事に。
「最初寝ていて夢だったんだけどね。」
夢の中でも寝ていたって事でしか。さすがルーアンしゃんでし。
「なんかぽふぽふ体に当たるわけなのよ。
何なのかしらと思って目を覚ましたらなんと!
大量の餅が部屋中に降ってたのよー!!
もう感激しまくっちゃって、お腹いっぱい食べちゃったわー!!」
しーん・・・
「あら?ねえねえ、いい夢だと思わないわけぇ?」
しんとして当たり前でし。こんなわけのわからない夢・・・。
『思いがけない良い運に巡り合う事のたとえ』という事でし。
「そういえば年末はシャオリンが福引きでいいもの当てたわよねえ。」
「ええそうですね。たしか、お餅一年分・・・。」
「多分それで夢に出ちゃったのかもね。あははは。」
「うふふふ。」
ルーアンしゃんとシャオしゃま、二人して笑ってるでしが、実は笑い事じゃないでし。
あの日以来、この家では毎食お餅がごはんに出てるんでしよね・・・。


「寝ていて餅喰や眼に粉が入る」でし
『楽をしたいのは誰も望むところだが、遊んでいて楽に暮らせるはずは無く、
必ず都合の悪い事があるものだ。横着すれば良い事は無い』という事でし。
離珠とキリュウしゃんの、寝ながら餅を食ってみようコーナー!
「うむ!というわけで主殿、この餅で早速やってもらおう。」
「はいはい、わかったよ・・・。」
キリュウしゃんから餅を手渡され、ごろんと横になる太助しゃま。
「そうそう、ちなみにこれは花織殿からの支給品だ。心して食べるように。」
「ぶっ!!・・・やっぱりこの試練はやめに・・・」
大丈夫でしよ。自信満々にもらったものでしから。
「中に納豆が入っているらしい。」
「な、納豆!?」
そうでし!世にも珍しい納豆餅でし!
「やったな主殿!」
「ふざけんなー!!」
・・・そして、怒り狂った太助しゃまにより試練は中止になったでし。
「やはり寝ながらは難しかったか・・・。」
「言っておくけど、それが原因で怒ったんじゃないぞ!?」


「寝て吐く唾は身にかかる」でし
『横着をすると自分が酷い目に遭う事の例え』という事でし。
さっそく誰かにやってもらうでし。という訳でルーアンしゃん!
「なんであたしが・・・。まあいいわ、やったげる。
じゃあ寝っころがってっと・・・。」
それでは頼むでし〜。
「ぷっ!」
びちゃっ
うわ!!り、離珠にかかったでし〜!!
「おーほほほほ、横着して人にやらせようとするからそういう目に遭うのよ!」
うっ、ううっ、参ったでしー・・・。


「根深屋の赤葉」でし
ネギを売る人が自分は干した葉を食べるということで、
『人のためにのみつくし、自分のことまでは手の届かないことのたとえ』という事でし。
「これはずばり月天様のことだ!」
「私の?」
虎賁しゃん、しょの心は?
「月天様はおいら達星神を使役して、仕えるご主人様を護る。しかし!肝心の月天様は護られてない!」
なるほどでしー。
「うーん、そんなことないけど?」
ほえ?
「月天様、そんなことはないって?」
「だって、皆私が困ってる時に助けてくれるじゃない。
主様だけじゃなくて、ちゃんと私を護ってくれているんですよ?」
ほへー、そうだったんでしねー。
「離珠、おめーはそんな反応してる場合か。月天様、ありがたい言葉ですけど・・・。」
「けど、なあに?」
「う・・・い、いやぁ、ははは、月天様さすがだ!一本とられたぜ、あっはっは!」
「まぁ、虎賁ったら大笑いして。そんなに面白かったの?」
「えーと、そ、そんなとこです!」
「うふふ、よかったわ。」
「はいっ!あははは!」
・・・と、大笑いをしている虎賁しゃんの心が離珠には伝わってきたでし。
“結果的には護ってることになるかもしれないけど、月天様を護ろうとして護ってるわけじゃなくて・・・”
とかなんとか。・・・離珠には難しすぎてよくわかんなかったでし。


「根掘り葉掘り」でし
今日はシャオしゃまと太助しゃまとお出かけしたんでし。
ただのお買い物だったんでしが、なかなか楽しかったでしよ。
ところが、家に帰った途端、ルーアンしゃんが血相変えて出迎えてきたんでし。
「ちょっと二人とも!一体どこ行ってたのよ!!」
「どこって、買い物だけど・・・。」
「買い物ぉー!?だったらなんで黙ってでてっちゃうのよー!!」
そう言えば出掛ける事も行き先も告げていなかったでし。
「ごめんなさい、ルーアンさん。言うのを忘れてました。」
「忘れてました!?わざと言わなかったんじゃないでしょうね!?」
「わざとって、なんでそんな事。」
そうでしそうでし。買い物くらい別に良いじゃないでしか。
「さもなければ二人で何やってたのよ!!本当に買い物だけなの!?」
「どういう事だよ、それ。」
「スーパームサシに行ってお饅頭とか買ってきただけですわ。」
「えっ、お饅頭!?・・・とと、そんなんでごまかされないわよ!!
さあ、白状しなさい。二人して何をやって来たの!?どこへ行ってきたの!?」
「だから、買い物をしにスーパームサシへ・・・。」
「他には!?未だどこか行った場所が有るんじゃないの!?
そんでもって二人でデートとか言って・・・きいー!!ゆるせーん!!」
ということで、怒り狂ったルーアンしゃんがとにかく事細かに聞いてきたんでし。
『何から何まで。執念深いしつこさ』という事でし。
で、ルーアンしゃんを落ちつかせるためにおやつを全部・・・。
えうー、離珠の分まで食べられてしまったでしよー!!


「寝耳に水」でし
今日は学校の購買に来ているでし。
相変わらず出雲しゃんは女の子にやさしいでしね―。ただでパンをあげるなんて。
「離珠さんも何か欲しいんじゃないんですか。1つ差し上げますよ。」
ちゅわ〜ん、さすが出雲しゃんでし―。
(離珠、これがいいでし!)
「ジャムパンですか。はい、どうぞ。」
(ありがとうでし。)
そしてジャムパンを受け取って、1口食べたその時!
「すみません離珠さん!それは賞味期限が切れてます!」
出雲しゃんが、突然そんな事をいってきたでし!
しょんなしょんなー。離珠、もう、1口食べてしまったでしよ―。
今にも泣き出ししょうな顔をすると、出雲しゃんが笑いながら言ってきたでし。
「冗談ですよ、冗談。離珠さんにそんなものを渡すはずが無いじゃないですか。」
むー、うそだったんでしね。だますなんてひどいでし。
それにしてもびっくりしたでし。離珠、死ぬかと思ったでしよ。
というわけで、『突然の事にびっくりする。』という事でし。
これからは、もう少し落ち着けるところでお食事するでし。


「寝耳へ水の果報」でし
「ルーアンの事よね、これ!!」
・・・まあそういう事でいいでしよ。
『思いもかけない幸運。突然の幸福』という事でし。
黒天筒を覗いたら幸せを授ける慶幸日天が!!
正真正銘、本当の思いもかけない突然の幸福でしね。
「さっすが分かってるじゃな〜い。
さて、それじゃあお祝いとしていずぴーの所へお菓子食べに行きましょ。」
な、なんでしと!?ルーアンしゃんがそんな事を言うなんて・・・珍しいでし!
「ふふっ、今日は機嫌がいいのよ。さあ早く、レッツゴー!」
ちゅわ〜ん。
という訳で二人で宮内神社へ向かい、美味しくお菓子を戴いたんでし。
とぉ〜っても美味しかったでしよお。ルーアンしゃんもご機嫌で、
「おーっほっほっほ。」
と笑っていたでし。もちろん離珠も気分がとっても良かったでし♪
「あのう、お二人とも・・・私の立場はどうなるんですか・・・。」
「いずぴーったら、細かい事を気にしちゃだめよん。」
そうでしそうでし。
「・・・・・・。」


「眠い煙い寒い」でし
『がまんできないもののたとえ』という事でし。
「直球だな、これ。なあキリュウ。」
「那奈殿、にやけながら何をしようとしている。」
「いやぁ、とりあえず、クーラーをガンガンにきかせた冷凍喫煙室に閉じこもって、
48時間耐久レースとかやったらどうかなーって。」
も、ものしゅごく参加したくないれーしゅでしね。
「私はやらないぞ。・・・そうだ、これは試練のひらめきだな?ならば主殿に・・・。」
「お、察しがいいな。けどな、キリュウ。いきなりやっちゃあだめだ。」
「なに?」
「そう、まずは様子をみるんだ。自ら体をはってやってこそ、試練の価値はあがるってもんだ。」
「な、なるほど・・・。」
「というわけで、早速キリュウが参加するんだ!いけっ!」
「心得た。・・・なんて、行くわけがないだろう!」
「ちっ、引っかかってやってくれると思ったのに・・・。」
というわけで、結局しょれはお流れになってしまったでし。
しょれにしても、冷凍喫煙室って一体なんなんでしか・・・。


「根も無い嘘から芽が生える」でし
『はじめはうそだったものが、だんだん本当になってしまう』という事でし。
「おっ、こりゃいい言葉じゃん。」
と、目を輝かしぇているのは翔子しゃんでし。
いつも嘘でシャオしゃまを誘導したり悪の道に招いたりしてるので要注意、でしね。
「こーら、誰が悪の組織勧誘してるって?いいかげんな解説してるとバチが当たるぞ。」
一体誰からのバチなんでしか・・・。
「さてと、とりあえずここは経験話でも語っておくか。」
おっ、しょういうのを待ってたんでし。
「この前授業中にな、シャオに“今日は避難訓練だから、七梨を見事一番にかっさらっておくんだぞ”
って吹き込んだんだ。もちろんシャオははいと言った。
けど、ちょっと考えてから、どうしてですか?って聞かれたんだ。
いやぁ、シャオも用心深くなったみたいで結構結構。」
・・・翔子しゃんが言ってることは既に避難訓練じゃない気がしゅるでし。
「でさ、あたしとしてはやっぱりこう言ったんだよ。“七梨が喜ぶ”って。
避難訓練一等賞に沸くやつだから、って。野村じゃないけどな。」
・・・避難訓練に一等賞とかあるんでしか?
「そして、その時はやってきた。けたたましく鳴り響く火災報知機のベル。
と、シャオは瞬時に七梨をかっさらった。軒轅を呼び出して!
いやぁ、あの素早さはさすが守護月天といったとこだなぁ。
けどその直後、丁度七梨が座っていた席に天井が降ってきたんだ。あ、もちろん部分的にな。
びっくりしてそこをみやると、キリュウがいたんだ。ぼそっと呟いた。主殿も素早くなったな、って。
それを見て七梨は喜んだのなんの。一歩間違えてたら天井の下敷きだもんな。
いやぁ、これが本当に・・・」
ってぇ! 翔子しゃん、しょれだとだんだんと本当にって意味じゃないでし!
「細かいなぁ。いいんだよ、こうやって解説してると、あたしが出したたとえが、
やがて段々と本当の意味としてとらえられて・・・」
しょんなのだめでしー!


「根も葉もない」でし
これは分かりやすーく、皆しゃん一人一人に聞いていってみるでしね。
とりあえず虎賁しゃん、素早く解説お願いするでし!!
「はいはい。ま、大船に乗った気で居てくれよ。」
嫌そうな割には随分とまあ・・・。
それでは一人目、シャオしゃまでし!!
「月天様って大きな岩を持ち上げられるんですか?」
「ええ!?そんな訳ないじゃ無いの・・・。」
という事でし!次は太助しゃまでし!!
「学校がえりにカツアゲとかしてるのか?」
「な、なんだってー!?俺がそんな事するかよ!!」
という事でし!次はルーアンしゃんでし!!
「最近食事は一皿で終わってるのか?」
「はあ?そんなわけないでしょー!」
という事でし!次はキリュウしゃんでし!!
「サウナに一時間入ってたんだって?」
「そんな事をしたら死んでしまうではないか・・・。」
という事でし!次は那奈しゃんでし!!
「密かにぼうずとルーアンをくっつけようとしてる?」
「おい、そんな訳無いだろ・・・。」
という事でし!次は翔子しゃんでし!!
「月天様たちを使って世界制服を企んでいる?」
「ちょっと待て!!あたしがそんな事するか!!」
という事でし!次はたかししゃんでし!!
「実はものすごく女らしい?」
「ちがーう!!俺はそんなんじゃない〜!!」
という事でし!次は乎一郎しゃんでし!!
「ものすごく力が強くって、素手で岩をも割れる?」
「僕がそんな事出来る訳ないじゃない・・・。」
という事でし!次は花織しゃんでし!!
「本当は男らしい!?」
「そんなわけないでしょ!!もう、失礼しちゃうなあ!!」
という事でし!次は出雲しゃんでし!!
「今見せているのは実は仮面で、素顔はものすごく不細工?」
「何てこと言うんですか!!いくらなんでもそれはあんまりです!!」
という事でし!最後に虎賁しゃんでし!!
「なになに・・・南極の氷を一気に食べられるんでしか?だと?
そんなもんおいらが出来るわけねーだろうが!!!」
という事でし!!皆しゃん、お疲れ様でした〜。
『まるで根拠がない』という事でし。
「随分手が込んでる割には、なんとなく使い方間違ってねーか?」
そうでしか?離珠は結構いい例と思うでしよ。
「まあよく見ればそうかもな。訳わかんねー質問ばっかりだったけど。」
おかげで説明するのが大変だったでしよ・・・。
「おい、説明したのは全部おいらだろーが。」


「寝る子は育つ」でし
『よく眠る子供は健康で、元気に大きく育つものだ』という事でし。
「キリュウは朝よく眠ってるよな。」
なるほど、キリュウしゃんでしね!
「那奈殿に離珠殿、私は子供ではないのだが・・・」
「けどさあ、ほんとよく寝てるじゃないか。
あたし達の起床時間なんか軽く過ぎるくらいに。よく寝ている証拠だ。」
キリュウしゃん、きっと大きく育つでしよ。
「だから私は子供では・・・」
「そういえば万象大乱ですぐに大きくなれるな。やったじゃんかキリュウ!」
さすがでし!
「・・・・・・。」


「寝る子を起こす」でし
『折角無事でいるのに、いらぬおせっかいをしてごたごたをおこさせる』という事でし。
今回は普通に寝ている人を起こしゅことにしゅるでし。
「誰を起こすんだ?」
よくぞ聞いてくれたでし、那奈しゃん。ずばりキリュウしゃんでし!
「・・・パス。」
ああっ、い、いきなり諦めちゃだめでしー!
「なんで寝る子を起こすようなことするんだよ。」
ちょ、だから、しょれを実践しゅるんでしってば!
「キリュウって寝起きがすんげー悪いんだろ?起きて最初に見た奴を敵と判断して、
それこそ試練を100発ぶつけるっていう話じゃないか。あたしはごめんだ。」
しょ、しょんなのはデマでしー!
「とにかく、やるんなら他の誰かに頼みな。じゃあな。」
ま、待つでしってばー!


「寝る程楽はない」でし
『この世の中では寝るくらい楽な事はない』という事でし。
早速寝るでし。お休みでし〜・・・。
ZZZ・・・。
・・・ほんと楽でしねえ。
「あれ?離珠、寝てるのか。折角出雲がお土産持ってきてくれたけど・・・。
起こしちゃ可哀相だな。」
「でも太助様、これは生物だから早く召し上がってくださいって出雲さんが・・・。」
「そうよお。この暑さですもの。すぐに傷んじゃうわ〜。」
「冷蔵庫に入れると変質するって宮内は言ってたしな・・・。」
「仕方ないな。離珠殿には済まないが私達で食べてしまうとしよう。」
・・・なんて事があったのにちぃっとも離珠は気付かなかったでし!!
う〜、少し寝てる間に傷んじゃう物でもなかったんじゃないでしかぁ!?


「寝る間が極楽」でし
「だからあたしが常日頃言ってるでしょ。日曜は昼食が朝食なのよー!って。
そう、睡眠は食事よりかけがえのないものなのよ!」
・・・というルーアンしゃんの主張でし。
『寝ている間ほど安楽な時は無い』という事でし。
たしかに、誰でも寝ている時は大抵幸せしょうでしよね。
「ふふん、そこよ。」
何がでしか?
「慶幸日天たるあたしが睡眠を主張するのはそこにあるって言ってるの!」
なるほど、離珠納得したでし。よかったよかった、でし。じゃあこれでおしまいでしね。
「・・・ほんとに納得してる?」


「根を断って葉を枯らす」でし
「一つ物騒なたとえを出してみましょうか。」
「おっ、さすが宮内。ロリコン神主の名は伊達じゃないな。」
「那奈さん、私はそんな名を持った覚えはありません!・・・さて、太助君とシャオさんに関することです。」
「太助とシャオの?」
「ええ。仮に二人のうちどちらかが、実はこの世に存在していなかった、としましょう。」
「存在していなかったって・・・どういう意味だ。」
「たとえば、太助君の場合、生まれてこなかった、とか。
シャオさんの場合、骨董品屋で支天輪が眠り続けていた、とか。」
「ふむふむ、それで?」
「そうなっていれば・・・多分私達は知り合うことも縁でつながることもなかったでしょう。」
「そういう事か。“私達”ってのは、太助やシャオをとりまく人たち、ってことだよな?」
「ええ。」
「ふうむ、たしかに・・・。このあたしも納得しちゃうなぁ・・・。」
「はい、納得できると思います。」
「で?今回のことわざとどういうつながりがあるんだ?」
「まぁですから仮にですね、誰かが殺し屋を雇って、どちらかの命を奪えば・・・
いや、どちらかでは薄いでしょうね。双方の命を奪えば・・・我々は終わりかもしれません。」
「終わり・・・終わりぃ!?」
「ええ。色んなものがね。」
「・・・宮内、それはちょっと納得いかないぞ。」
「しかしですね、これは・・・」
だあああー!二人とも会話が長しゅぎでしー!
『ごたごたの根源をもとから除く』という事でし。
というわけで、離珠がごたごた解説の根本を元から断ったでし。ちゃんちゃん。
「あ、あたしは宮内の話を聞いていただけだぞ!?ごたごたの元は宮内じゃないか!」
「いえいえ那奈さん。聞いていただけで話は長引きます。
だからごたごたに加担していたのには間違いありません。」
「何をお前はそんな偉そうにしてんだー!」


「年年歳歳人同じからず」でし
ここはシャオしゃまにお願いするでし。どうぞでし。
「私は守護月天。長い年月を経て何人もの心の清い御主人様にお仕えしてきました。
ただ、御主人様は人間。そして私は精霊。精霊は人と違って歳をとりません。
だから、ずっと同じ姿で私は居ても、御主人様たちはどんどん変わっていくのです・・・。」
と、これは人の世のはかなさを言った言葉なんでし。
『自然は変わらないが、世の中の移り変わりは激しい』という事でし。
「庭に咲いている御花、そして星達。
毎年同じ姿を見せてくれるものの、人間はそうはいかないものね。」
そういう事でしね、シャオしゃま。


「年劫の兎」でし
『長い年月を生き抜いて悪賢くなった兎ということで、
ちょっとやそっとではいかぬ者のたとえ』という事でし。
「長い年月といえばルーアン先生ですね。」
「ちょっと小娘、事実だけど聞き捨てなら無い言い方ね?」
「ええ。ルーアン先生はもうお年を召したおばさんですから。」
「いーまなんつったー!!」
「さすが耳が遠くなってますね。もう一度言いましょうか、お・ば・あ・さ・ん?」
「“あ”が多いわよっ!もーう勘弁ならないわ、陽天心召来ー!!」」
「きゃーっ!やっぱり年を取るとキレやすくなるんですねー!」
「まだいうかこのー!!」
どたどたどた・・・
行ってしまったでし。
一連の行動を見るに、悪賢くなってちょっとやしょっとでいかぬとはとても思えないでしが・・・。
「と、そういう解説をしてる離珠ちゃんも結構年生きてるよね?」
ふえっ?これはこれはたかししゃん。今度はちゃんといいたとえを出してくだしゃいでし。
「俺?」
手もみ手もみ、でし。
「・・・なんつーか、そういうとことか、ちょっとやそっとじゃいかなそうだなー、とか。」
ふえ?


「念者の不念」でし
「しまった!うっかり七梨と那奈ねぇをラブラブにしちまったー!」
と、翔子しゃんがある日叫んでしまうように、
『慎重に考える人でもうっかりする場合がある』という事でし。
「おいコラ。何でたらめを解説の材料にしようとしてんだ?あん?」
しょ、翔子しゃん、顔が恐いでし・・・。
「何に対して怒ってると思ってるんだ!あたしがそんなうっかりをどうやってするんだ!
しかも!しかもしかも!禁断の姉弟愛だぞー!!」
・・・というところで、この辺でおしまいでし。
「勝手に終わるな!」
い、いやぁ、慎重な離珠でもたまにはうっかりと・・・。
「普段っから慎重じゃない!!」


「念には念を入れよ」でし
注意の王者といえばこのひとでし!
「分かったわ離珠。さあ太助様、守護月天の腕の見せ所ですわ。」
「いや、あの、いきなり何をしようとしてるの?」
「この七梨家の守りに万全を期すのです。」
「えええーっ!?そんなことしなくていいって。」
太助しゃま、シャオしゃまに任せておけば絶対安心でしよ。
「いや、シャオを止めてくれよ。」
「まずは玄関。正面から進入する敵を常に車騎が見張っていますわ。」
「ああああ、そんなまた回覧のおばさんを吹き飛ばすような・・・。」
「その前に門番として、軍南門を配置。かつ裏門の警護に天陰を置きました。」
「でええ!?め、目立ち過ぎ!しかも裏門って・・・。」
「仮に進入されたとしても、雷電と天鶏が天井からすぐに飛び掛る寸法ですわ。」
「うわ、すっごく家が壊れそうな予感・・・。」
「また、要所要所に北斗七星をそれぞれ置きましたわ。これで細かな敵も大丈夫!」
「おいおい・・・。」
「もちろん。ちゃあんと塁壁陣が家全体を覆って、なおかつ天高が常に周囲を警戒。これでばっちりですわ。」
「うわああ!もうやめてくれええ!」
『よく注意する上にもなお注意せよ』という事でし。
「太助様、これでも足りないくらいなんですよ。そう、下からの侵入がありえます。そこで・・・。」
「もういいって!」


「念の過ぐるは不念」でし
『あまりに気を使いすぎると、かえって落ち度ができたり欠点のあるものにかえってなったりする』という事でし。
「前回のシャオリンの鉄壁防御のアラを探してみようコーナー!!」
ルーアンしゃんルーアンしゃん、前回ってなんでしか。
「はぁ?手前の言葉ってそういう話でしょ?」
ことわざはいつ何があるかわからないんでし。手前の言葉もいつ入れ替わるかわからないでし。
しょんな状態で前回とか言ってしまうのは浅はかでし。
「むきー!あんたいちいち細かいのよ!とにかく、シャオリンの鉄壁防御のアラをね・・・あら?」
むむ、あらあらうるしゃいでし。シャオしゃまは守護月天でかんぺきなんでしっ。
「裏口右方向って、なんか空いてるわよね。」
あり?なるほど、塁壁陣しゃんの隙間でしっ!
「ふふん、やっぱりね。シャオリンの念の入れようにはまだまだ隙が・・・」
ずばあっ!
「おわあっ!?あ、危ないじゃないのよ!」
梗河しゃんでしっ。梗河しゃんがこっちのまもりなんでしね?
こっくり
しゃしゅがシャオしゃまでし。ぬかりなしでしねぇ。
「つーか、隙があると見せかけて実は罠だったということね。やるわね・・・。」
ルーアンしゃんも大きく納得して、めでたしめでたし、でし。
「ところでごみチビ、解説はもういいの?」
はうっ!?


「念力岩をも透す」でし
『どんなことでも一心こめてやればやってできないことはないという事のたとえ』という事でし。
離珠とキリュウしゃんの!一心こめてあることをやってもらうコーナー!
「うむ。さあて主殿、何がやりたい?」
「・・・寝たい。」
おおっと!早速太助しゃま、寝に入ったでし!
「うむ、さすがだ主殿。一心こめればちゃんとできるではないか。これでシャオ殿も安心だな。」
「・・・・・・。」
早速シャオしゃまに報告でし〜。
「そうだな離珠殿。主殿はこんなにも立派になったと、是非伝えてくれ。」
「ちょおーっと待ったー!・・・悪かった、俺が悪かった。今の無し、な?」
ぷう、折角伝えようと思ったのに。
「では主殿、本当は何がしたい?」
「そうだなぁ・・・よし、軍南門と相撲をとってみるよ!」
大胆発言でし!けど、太助しゃまと軍南門しゃんじゃあ大きさにハンデ発生でし。
「心配いらない。私の万象大乱で大きくなれば問題ない。」
「よーし、それでオッケーだな!うっし!」
早速シャオしゃまに伝えるでしー。
「では主殿、庭に出られよ。いや、学校まで移動する方がいいか。準備にかかろう。」
「・・・思うに、やっぱり一心こめてどうこうって問題じゃない気がするんだけど・・・。」


戻るでし。