≪そ≫でし!
「滄海の一粟」でし
『太陽に浮かぶ一つの粟。大宇宙に比べると、人間はいかにもはかない存在である』という事でし。
校庭にぽつんと居る離珠、というので済むんでしが、それでは芸が無さ過ぎるでし!
というわけで、キリュウしゃんと乎一郎しゃんに手伝ってもらうでし。
「離珠殿、私は試練をせねばならんのだが・・・。」
「僕早く家に帰らないと・・・。」
何二人で反発してるでしか!!
つべこべ言わずにとっととやるでしよ!!
「やれやれ・・・はい、キリュウちゃん。」
「うむ・・・万象大乱!」
乎一郎しゃんが眼鏡を外して地面に置き、それにキリュウしゃんが万象大乱。
ゆっくりと大きくなるそれに離珠は素早く飛び乗ったでし!
やがて、、校庭ぎりぎりの所で眼鏡の巨大化がぴたっと止まったでし。
どうでしかー!?
「・・・確かにインパクトあるね。大きなレンズの中央のぽつんと居る離珠ちゃん。」
「それはそうだ。わざわざこんな事をしたのだから、それなりに効果が出るのは当たり前だ。」
えっへんでし。
「しかし、この一瞬の為に・・・。」
「キリュウちゃん、それを考えたらだめだよ。」
「創業は易く守成は難し」でし
試練を与えているキリュウしゃんが、何やら難しい顔をして悩んでいたでし。
キリュウしゃん、どうしたんでしか?
「・・・ん?おや、離珠殿か。何か用なのか?」
そういえば紙に書かないといけないでしね。んしょっと。
「・・・なぜ私が悩んでいるか?実は主殿に与えている試練のことなのだ。」
ほえ、試練でしか。ひょっとして与える試練の内容がつきたんでしか?
「・・・いや、そういう事ではない。このまま試練を超えて、
主殿はシャオ殿を、守護月天の宿命から解き放つことが出来るか・・・いや、出来たとしよう。」
ふむふむ。離珠も早くそうなってくれることを願うでし。
「・・・問題はその後だ。宿命から解き放ち、その後がそれこそ大変な試練となるだろう。」
ええっ!?それは一体どういうことでしか!?
「・・・幸せを作ることと、それを維持することは別物であり、
維持することが格段に難しい、という事だろう。私にはそれしか言えぬがな。」
うむむ、そういうもんなんでしか。これは大変でしね・・・。
『業を始めるのはやさしいが、それを守って盛り立てていくのは難しい』という事でし。
こうなったら、ルーアンしゃんにもキリュウしゃんにも、ずっとずっとそばに居てもらうしかないでしね。
太助しゃまとシャオしゃまのためにも。離珠達星神も頑張るでしよ!
「宋襄の仁」でし
たかししゃん、ここは一つ頼んだでし!
「よっしゃ!例えば出雲が石につまずいてこける。
その時に、俺がすっと手を差し伸べてやる。これだな。」
・・・なんでしか、それは。良くわかんないでし。
「俺が手を差し伸べるまでも無く、出雲ファンクラブの連中が集まってくる。
それに、あいつなら堂々と払いのけるだろう。
ましてや、ライバルにそんな事をやってちゃあダメだ!!」
そういうもんでしかねえ・・・。
「待てよ、困ってる出雲を助けるとシャオちゃんに対する好感度がアップするかも。」
たかししゃん、今までそういうことをしてきたでしか?
「これからしようかな・・・。でもなあ・・・。」
うう、変な所で終わってしまったでし。失敗でしねえ・・・。
『つまらない同情や憐れみ、的外れな思いやり』という事でし。
この言葉は、宗の襄公って人が敵に情けをかけてしまって、宗の国が敗れてしまった事から来たんでしよ。
「双璧」でし
『二つの美しい玉。兄弟の優秀さを例える言葉』という事でし。
けれど、兄弟なんて居ないでしねえ。姉弟なら居るでしが・・・。
「なんだよ離珠、じいっと見て。」
「その怪訝そうな目つきはなんだ?」
優秀・・・という感じはちょっと・・・。別の兄弟を待つべきでしかね。
「・・・聞こえたぞ、離珠。シャオが何て言ってるか教えてくれた。」
はう!?シャオしゃま、いつの間に!!
「離珠、駄目じゃないですか。太助様と那奈さんはすごく立派な姉弟でしょ。」
そ、そうでしね。ごめんでし、太助しゃま、那奈しゃん。
「まあ待て、離珠が素直に思えないのはよく分かる。
太助の所為だな。大体おまえがいつまでもうじうじしてるから・・・。」
「な!?那奈姉だって好き勝手に世界中飛び回りやがって。
弟の事なんてこれっぽっちも考えてなかったじゃないか!」
「う、たしかに以前はそうだったけど・・・。でも今は違うぞ!
おまえとシャオの仲を応援すべく、翔子と一緒にだな・・・。」
「もうちょっと他にやる事があるだろうが!!大体那奈姉は・・・。」
離珠とシャオしゃまの事も忘れて喧嘩を始めてしまったでし。
まあ、これも美しい姉弟愛でしね。お互いを大切に想い合ってるでし。
「仲が良い、という事で十分ですよ、離珠。」
そうでしね、シャオしゃま。太助しゃまと那奈しゃんは優秀な姉弟でし!
「總領の十五は貧乏の世盛り」でし
『長男が一人前に成る前は暮らしの一番苦しい時期だ』という事でし。
「つー訳で今うちは苦しいんだよな。」
そうでしね、那奈しゃん。
「じゃあそういう事で。」
でしね。
「二人ともなんでそんなアッサリ・・・。
状況見ろよ!苦しくないって!!」
「なーに言ってるんだ太助。」
そうでし。反論は受けつけないでし。
「ちょっと待てよ!」
「総領の甚六」でし
とりあえず兄弟が必要でし。というわけで、太助しゃまと那奈しゃん、どうぞでし!
「んなこといわれても・・・。」
「離珠、最初に言っておくぞ。そのことわざは間違ってる。」
何を言うでしか。そんなはずないでし!
「だってさあ、俺より那奈姉の方が劣ってるなんて事は無いぜ。」
「まあまあ太助。ここは一つ、離珠の顔を立ててやろうじゃないか。」
「どうやって・・・。」
「つまりだ、あたしは弟のおまえの事も考えずに世界中をあちこち飛びまわっていた。
しかし、お前はそんな状況にも関わらず色々と・・・。」
「別にそれって関係ないと思うんだけど。」
「なに!?姉のあたしに逆らうとはいい度胸してるな・・・。」
「な、那奈姉!?タンマタンマ!!」
・・・良く分からないうちに争いが起きてしまったでし。
うむう、しょうがないでしねえ、今回は意味だけでし。
『長男や長女は後から生まれた子供に比べると劣りがちである』という事でし。
まあ確かに劣っているなんて見えないでしね。
(離珠の呟き:それにしても双璧のすぐ傍にあるなんてとんでもないでし・・・。)
「葬礼九つ酒七つ」でし
『葬式は十二時ごろに営み宴会は午後四時頃から始めるというのが普通のしきたりである』という事でし。
「擬似的に誰かの葬式でもやってみるか。」
「たかしくん、演技悪いよ・・・。」
「乎一郎、やってくれるか?」
「僕はやらない。」
「じゃあ太助はどうだ?」
「俺もやらない。」
「仕方ない、山野辺だな。」
「あたしもやらない!」
「わがままだな・・・。というわけで離珠ちゃん、解説は諦めようぜ。」
もとより紹介だけで終わるつもりだったんでしが・・・。
実際に葬式をやろうと考える事自体凄いでし。
「葬禮すんで医者話」でし
たとえば、ある人の葬儀が終わった後に、
長沙しゃんが治療しておけば・・・なんて言っても仕方のない事でしね。
『手後れで間に合わない事。言ってもかえらぬ愚痴』という事でし。
くいくい
ん?なんでしか、長沙しゃん。
・・・え?実は死んだ人も生き返らせることができる?
しょんなことあるはずがないでし。
とか思ってると、いきなり死んだ振りの八穀しゃんが登場!
そして長沙しゃんが薬を塗り塗り塗り・・・。
すっく
なんと八穀しゃんが復活!おおーっ、長沙しゃんの言う事は本当だったんでしねー!!
・・・って二人とも。遊んでる場合じゃないんでしが・・・。
「そっと申せばぎゃっと申す」でし
「実はね、たかしくん・・・」
「なにーっ!?ルーアン先生ゲット計画スペシャルバージョンをあみだしたー!!?」
というわけで『小さな声で話しかければ、とてつもない大声で返事をすることで、
気が付かないふりをして、あてつけがましいことをする』という事でし。
「離珠、それははしょりすぎ。」
いいじゃないでしか翔子しゃん。翔子しゃんも一緒に聞いてたでしよね?
「たしかに聞いてたけど、あの後もっと色々あったみたいだし。」
細かいことを気にしていては立派な解説者になれないでし。
「そうか!略す事でだんだんと解説がずさんだと悟られないようにするんだな!」
違うでしっ!
「そして時にきちんと語れば、“普段あれなのにやる時はやるんだなあ”と
皆に感心されるってことに繋がるな!!やるなあ。」
だから違うでしっ!
「袖から手を出すのも嫌い」でし
『ひどいけちんぼうのたとえ』という事でし。
出す事はどんな事でも嫌だと言うんでしね。
「で、これは誰に実践してもらうんだ?」
それはしないでし。でも・・・虎賁しゃん、やってくれるでしか?
「やるわけねーだろ。」
がくっ
むう、そんなこと言うのならわざわざ言ってこないでくだしゃい!
「誰だってやらねーと思うぞ。第一飯も食えなくなる。」
・・・それもそうでしね。って、なんか凄く現実的じゃないでしか?
「正論だとおいらは思うぞ。」
むう・・・。
「袖すりあうも他生の縁」でし
なんかものすごく解説したがっている人が居るのでその人に任せるでし。
というわけで・・・花織しゃん、どうぞでし。
「はーい!!なんと言っても、これは七梨先輩とあたしの事よね!!
雨が降っている日に、傘がなくて困っているあたしの為に、自分が濡れるのも構わずに傘を貸してくれた・・・。」
そうでし。もう、太助しゃまがそういう事をしたのが始まりで・・・
「これを運命の出逢いじゃなくてなんだというの!?きゃーん、七梨せんぱ〜い!!」
あのぉ〜、花織しゃん?
「ああ、なんだかこんなとこに居られないって気がしてきたわ。
七梨先輩、今花織が先輩の元へ行きますからね〜!!」
ああっ、ちょっと花織しゃん!!
・・・訳がわからないまま行ってしまったでし。
とまあそういう事で、『ちょっとした関わり合いも、全て生まれる前からの巡り合わせ』という事でし。
確かに人の出逢いは不思議なものでし。
ちなみに太助しゃまとシャオしゃまの出逢いは、一つの小包・・・という事でしね。
「袖引煙草に押付茶」でし
例えばでしね・・・このあいだのことでし。
「ごちそうさまでした。いやあ、美味しかったですよ。ほんとすいませんねえ。」
「いえいえ。喜んで戴けて良かったですわ。」
この日は出雲しゃんが来ていたんでし。
ちょっとした用事だけだったみたいでしが、夕御飯を一緒に食べたんでし。
太助しゃまはなんだかムスッとして恐かったでし。
「さて、ではそろそろおいとまを・・・。」
「まて宮内。」
「なんですか那奈さん。」
「ちょっと話したい事があってな・・・あたしが作ったカステラでも食べながらどうだ?」
那奈しゃんってばいつのまにこんなもの作ってたんでしかねえ?
「食後のデザートというわけですか・・・よろしいのですか?」
「もちろん。さあ食った食った。」
すぐさまにシャオしゃまの手によって人数分が用意され、皆しゃんで戴いたでし。
「・・・なんだか不思議な味が。」
「ふっ。これぞ不思議カステラだ。た〜んと食えよ〜。」
ばしばしと背中を叩く那奈しゃんによって、出雲しゃんはむせながらそれを食していたでし。
結構大きくておなかいっぱいになったでし。
「ふう、ごちそうさま。それでは私はそろそろ・・・。」
「あ、待ってよいずピー。まだいいじゃないのお。
ついでにあたしがつくったお饅頭も試していってよ。」
「い、いえ、私はもう・・・。」
「客のくせに遠慮なんかしないでよん。さ、座って座って。」
強引に座り直させられた出雲しゃんの目の前に、ルーアンしゃんお手製のお饅頭が。
「あの、ルーアンさん。私はもうおなかいっぱいで・・・」
「食べてくんなきゃ陽天心使っちゃうわよん。」
こ、これは明らかにおどしでし!!
しぶしぶながら出雲しゃんはそれを平らげたでし。
肝心の味は、なかなかの様だったでし。(一応皆しゃんも食べたでしからね)
「はっ!もうこんな時間。済みませんが私はもう帰ります。」
「出雲さん、お茶をどうぞ。」
シャオしゃまがお茶をすっと差し出したでし。
ところが出雲しゃんはぶんぶんと手を振って遠慮したでし。
「もうさすがにいいです。充分戴きましたし。」
「ですが・・・。」
「いいんだシャオ殿。宮内殿は私の入れたお茶など・・・。」
シャオしゃまの後ろでいじいじしてるキリュウしゃんが。
なるほど、そういう事でしか。けれども、自分で入れたのなら自分が出せばいいのに。
「わ、分かりました。戴きます。」
急いでるのか、出雲しゃんは慌ててテーブルに座ってごくごくと・・・。
「・・・なんだか甘くありませんか?」
「キリュウさん特製の砂糖茶ですわ。」
“ぶーっ!!”
危うく吹き出しそうになった出雲しゃん。
・・・そんなこんなで、たくさんのもてなしを受けたんでし。
良かったでしねえ、出雲しゃん。
「よくありません!帰ろうとしてる時に何度も何度も・・・。
おかげで次の日の用事に遅れてしまったのです!」
というわけで『ありがためいわく』という事でし。
「備えあればうれいなし」でし
日曜日。いつも通りに皆しゃんが・・・。
「シャオちゃーん!!」
「七梨せんぱ〜い!」
「ルーアンせんせ〜い!」
「どうも、こんにちは。これ母が作った薄皮饅頭です。」
「なんか面白そうだったから。」
と、たかししゃん、花織しゃん、乎一郎しゃん、出雲しゃん、翔子しゃん、でし。
「お前ら・・・なんで休日になるたびに来るんだ?」
「御心配なく、太助様。こんな時の為に御料理は沢山作ってありますわ。」
さっすがシャオしゃま!しかも食後のデザートも用意しているみたいでし!
「それは単にルーアンが沢山食うからってだけなんじゃ・・・。」
「そうよー!!あたしの取り分が減っちゃうわ〜!!」
「ルーアン殿、以前ひとりじめしておなかを壊した事を忘れたのか。
まあそんな事もあろうかと私が薬をちゃんと持っているがな。」
「それに宮内の御土産もある!いざとなったら瓠瓜が居るしな。な、瓠瓜。」
「ぐえ・・・。」
・・・と、とにかく!!
『普段からいざという時の為に準備をしておけば、何が起こっても心配しないですむ。
前もって用意しておけば大丈夫』という事でし。
皆しゃんがわいわい騒いでる中、太助しゃまがこそっとやって来たでし。
「なんでそういう例えになるんだ?」
むう、いいじゃないでしか!!そんな事より太助しゃまもしっかり頑張ってくだしゃい!
「・・・何を?」
色々でしよっ♪
「其の国に入れば其の俗に従う」でし
さてさて、今回は少し高度な例えを用いる事にするでし。
「高度・・・って?」
太助しゃま、シャオしゃまがこの時代に初めてきた時の事を思い出してくだしゃい。
「え?うーん・・・警備が手薄だとかいって車騎を呼んでたな・・・。
更には俺が入ってる時の風呂にまで入ってきたような・・・。」
そうでし!この時代ではそこまでする必要が無いと分かったでし!
昔と違って今という時代に適した守り方をしないといけないでし!
「そーよお!なんたってシャオリンはテレビを分解するようなぽけぽけ娘ですもんね〜!」
「る、ルーアン・・・。そういやあルーアンは普通に感心していたなあ。」
「その通りよ!おーっほっほっほ。」
ぐっ・・・妙な邪魔が入ったでし・・・。でもこれで解説はOKでしね。
『新しい土地に行ったら其の土地の習慣に従うのが良い』という事でし。
「・・・よく考えたら高度って言うより強引の部類に入るんじゃあ。」
「そういえばそうよねえ。」
な・・・こんな所でなにを言い出すでしかー!!
「其の子を知らざればその友を見よ」でし
『人は友達の影響を受けるものだから、
どんな子であるかを知るには付き合っている友人を見れば分かる』という事でし。
「・・・うそばっか。」
那奈しゃん!あからさまになんて事言うでしか!!
「じゃあ聞くけど、太助の友達を見れば太助が分かるか?」
・・・わかんないでし。
「そらみろ。やっぱり嘘なんだよ。」
そんな事ないでし!太助しゃまの場合は特別なんでし!
「そっか、太助が変なだけなんだな。」
そうでし。
「おい、二人してなに人の事を勝手に・・・。」
「おっ、太助居たのか。」
はう!離珠のさっきのは失言だったでしから、その・・・。
「そんなことより、俺が変わってるんじゃなくて、
俺の知り合いに変な奴が多いって事じゃないのかー!?」
「うーん、そうかもしれないなあ。」
そういう事にしておこうでし。
「なんかそれ納得いかないぞ・・・。」
「その地にあらざればこれを樹うれども生せず」でし
突撃インタビューでし!
今回はたかししゃんに得意なものを聞いてみたでし。
「おれの得意なもの?それは熱き魂だぜ!」
・・・良くわかんないでし。それで、もっと詳しく聞いてみたでし。
「つまりだなあ、シャオちゅわわわわ〜ん!!ということだ!!」
シャオしゃまに関係のあることなんでしか?
う〜ん、もう少し詳しく教えて欲しいでし。
「おれの前には、太助だろうが出雲だろうが勝てないってことさ!
ああ、おれの熱き魂よ、シャオちゃんに届けー!!」
・・・ご苦労しゃんでした。
『人にはそれぞれ得意なものがあって、その得意なものを生かせば良い』という事でし。
まあ、たかししゃんらしくしているのが一番という事でしかね。
熱くないたかししゃんはたかししゃんじゃない!という事でし。
「その手は桑名の焼き蛤」でし
「ルーアン先生、今僕の家に来ると、ご馳走食べ放題ですよ!」
「ふっ。遠藤君、あたしはそんな見え見えの嘘には引っかからないわよ!」
『上手い事を言っても騙され無い、その手はくわない』という事でし。
焼きハマグリは東海道桑名の名物だという事でし。
「本当なのに・・・。」
「というか、もしこれが嘘だったとしたら、
そんなバレバレなのを遠藤が言うはず無いと思うぜ。」
しょ、翔子しゃんまで一緒に言うとは!
「ふんっ、あたしは騙されないわよ。」
すすすすすす・・・
ルーアンしゃん!口でそんな事言いながらからだが付いて行ってるでし!
「それにつけても金の欲しさよ」でし
ある日の事でし。購買部へたかししゃんがやってきたでし。
「おや野村君、何かご用ですか?」
「出雲、お前金は欲しくないのか?」
「はあ?どうしたんですか突然。」
「金さえあれば色んな事が出来る、そう思わないか!?」
「そりゃまあ大抵はそうですが・・・。だからそれがどうかしたんですか?」
「女子にパンをただで配ってるよな。それは売上にひびく。つまりお前の給料にひびくだろ!?
だから今後はそれをやめろ!!」
「それが言いたかったんですか・・・。」
え、えーと『金さえあれば上手くいくのだが、おしい事にはそれがない』という事でし。
「わかりました、野村君。」
「分かったか。」
「今後は男子生徒には倍の値段で売ることにしましょう。」
「だああ!!そうじゃねーだろー!!!」
なんともはや大胆な案ではあったんでしが、これは出雲しゃんの冗談だったみたいでし。
ちなみにこれはどんな上の句に続けてもうまく付くので有名な下の句だそうでし。
「それじゃあここで一句読んでみようか。
“購買部 出雲の所為で 駄目駄目だ それにつけても 金の欲しさよ”」
「最悪ですねえ、野村君。上と下が全然関係ないじゃないですか。
ま、0点は可哀想なので差し上げませんが。」
「うるせーよ!!」
ちゃんちゃん、でし。
「沿わぬうちが花」でし
『結婚してみればお互いに欠点が目について、
恋をしていた時の様に楽しい事ばかりではない』という事でし。
「太助の奴も、シャオと結婚したらそうなるのかなあ・・・。」
そうはならない事を願うでし。
「よくよく考えてみれば、今のうちに欠点を出しまくっておけば?」
それはどうかと思うでし。
「しかし今の状態じゃあ、お互いを知らなさ過ぎるとも思うんだ。
同じ家で暮らしておきながら!!」
言われてみればまったくその通りでし。
「あれ?那奈姉に離珠、二人で何やってんだ?」
「離珠、あんまり迷惑をかけちゃいけませんよ?」
言ってるそばからこんなでしねえ・・・。
「あたしらはお前達二人について悩んでるっていうのに・・・。」
「「???」」
「損と元値で蔵を建て」でし
『商人はいつも、口癖のように出血奉仕だとか元値を切ったとか言ってるのに、
財産がどんどん増えていく』という事でし。
まったくその通りでしね、乎一郎しゃん!
「あのう、なんで僕にふるわけ?」
なんか、一番そういうので騙されてそうでしから。
「ちょっとまってよ、なんで僕が・・・。」
「そうですよ離珠さん。遠藤君は関係が無いと思います。」
ちゅわ、出雲しゃん。
「そう言えば出雲さんは購買部の売り子をしてるけど・・・。」
「それ以前に私は神主ですから(ふぁさぁ)」
えと・・・おしまいでし!
戻るでし。