≪け≫でし!


「敬遠」でし
もとの意味は『尊敬はするけれども、なれなれしく近づかない』という事でし。
「つまり、私がシャオさんに対して取っている行動と・・・」
「嘘をつくな宮内出雲!ナンパ野郎のお前がそんなこと言えるかよ!」
「野村君、毎度毎度七梨家に押しかけてるあなたに言われたくないですね。」
「なにおー!?」
だああ、二人ともいいかげんにするでしー!
えーと・・・
けれども日本では『表面は尊敬しているように振舞うが、心の中では嫌って近づかない。
また、嫌な人や嫌なことを避ける』という事でし。
「なるほど、私の野村君に対するものですね。」
「おおっ!?俺だってお前に対するものはそんな感じだ!!」
だああ、二人ともほんといいかげんにするでしー!!
離珠に対してもとの意味の敬遠を行ってほしいでしー!!


「鶏口となるも牛後となるなかれ」でし
『大きな集団に従うよりは、小さくても独立して上に立つ人に成る方が良い』という事でし。
つまり、羽林軍しゃん達の中でこせこせ働くよりも、離珠みたいに独立するのがいいってことでし!!
「なんで羽林軍がそこで出てくるんだ。そういう解説は良くねーぞ。」
虎賁しゃんも独立してるでしね。という訳でオッケーでし。
「何がオッケーだよ。だいたい、おいら達は星神って事で月天様に仕えてるじゃねーか。
そこん所をよおく考えてだな・・・」
そうだったでし!!よおし、離珠は星神を纏める存在になるでし!!
「今それをやってるのが南極寿星のじーさんじゃねーか?」
うっ・・・。せ、世代交替を行うでし!!
「何を言ってんだ・・・。なあ離珠、落ち着いて考えろって。」
・・・それもそうでしね。離珠やっと分かったでし。
「そうだろそうだろ。無理に纏め役にならなくっても・・・」
じゃあシャオしゃま達精霊を纏めるって事で。
「待て、それは絶対分かってないー!!」
もう、虎賁しゃんがそんな事を言うと、ちっとも解説にならないじゃないでしか。
「だからそれはだなあ!!」
もういいでし。ここで終わりでし。
「おい!」


「傾国傾城」でし
「ふっ、これこそシャオさんの事でしょう。私はもう・・・。」
出雲しゃんは国王しゃまだったんでしか?
「いや、そうじゃなくて・・・。」
あ、神主しゃんだったでしね。なるほど、それで太助しゃまがしょっちゅう言ってるんでしか。
「だから・・・え、太助君が?何と言っているのですか?」
いつも神主の仕事をサボっていると。
「・・・・・・。」
なるほど。シャオしゃまに夢中になって御仕事を忘れてしまうわけなんでしね。
「ま、まあそういう事にしておきましょう。」
『国を滅亡させるほどの美女。その美しさに君主が迷って国政を忘れ、
ついには一国を滅ぼしてしまうほどの絶世の美女』という事でし。
「まあ!それは大変です!このままだと宮内神社がつぶれてしまいます!」
シャオしゃま・・・。
「あ、その、シャオさん、そういう訳では・・・。」
「出雲さん、私これから出雲さんに会う事を遠慮致しますね。
さあ離珠、御迷惑になるから早く帰らないと。」
あ、あのう、シャオしゃま?
「ちょ、ちょっと待ってくださいって!!」


「閨秀」でし
これはもう誰をさしおいても離珠の事でしね!!
『主に文学や書画に優れた才能を持つ女性』という事でし。
文学はともかくとして、書画に関して言えばもう言う事無しでし!
「・・・離珠、それ本気で言ってんのか?」
なんでしか虎賁しゃん、その目は!!誰もが認めてるに決まってるでし。
「おいらぐらいしかわかんないような絵を描く奴が優れた才能を持っているとは思えねーんだけど・・・。」
何てこと言うでしか!!虎賁しゃんじゃなくても、皆しゃん理解してるんでしよ!!
「それってこじつけだろ?おいらみたいにすぐにって訳じゃ無いだろうし・・・。
まあ他に適役がいないって事ならしょうがないけどさ・・・。」
むむむむ・・・そこまで言うなら今度大会を開くでし!!
離珠主催の、お絵描き合戦でし!!もちろん女性限定でしよ!!
「別にそこまでしなくても・・・。とりあえずもうおいらは認めてやるよ。」
いーや!離珠はやるでし!!それで見事優勝してみせるでし!!


「芸術は長く人生は短し」でし
『芸術品は作者が死んでからも長く世に残るが、芸術家の生命ははかなく短い』という事でし。
何が言いたいかというと、色んな技術の習得には時間がかかるけど、
自分達の生命は短いのだから怠けないで勉強せよという事でし。
これは励ましの言葉なんでし!
皆しゃん、何をするにも頑張ってくだしゃいね。


「蛍雪の功」でし
『苦しい環境にも負けず、一生懸命勉強して学問を身に付ける』という事でし。
「俺は一時そんな感じだった。」
太助しゃま、それは初耳でし。
「だってなあ、キリュウの試練で部屋が壊れた後なんか、ほんと居られたもんじゃなかったぜ。
俺の腕じゃあちゃんと直せないし・・・。」
それで、蛍の光や雪明りを使ったんでしか?
「いや、そこまではいってないけど。」
だったら不合格でし!まったく・・・。
「ひとつ言っておくけど、語源みたいな例えを探そうってのは止めておけって。」


「兄たりがたく弟たりがたく」でし
太助しゃまと那奈しゃんを例に出すんじゃないかって?
ちっちっち、甘いでしよ。今回登場するのは女御しゃんでし!!
というわけでシャオしゃま、よろしくお願いするでし。
「・・・離珠。」
なんでしか?
「いつも言ってる事だけど、用も無いのに呼んだりするのは良くないのよ。」
心配要らないでし。ばっちりと用事があるんでし!!
「そうなの?それじゃあ・・・来々、女御!!」
支天輪からぱあっと女御しゃんが登場!!
女御しゃんは二人一組。どちらかが、という事は無いんでしよ。
というわけで『二人の人、二つの物事が、いずれも立派で優劣がつけられない』という事でし。
「・・・離珠、それは何か違うと思うんだけど。」
まあまあ、シャオしゃま。ばっちりな例でしよ。
「女御はどう思う?」
女御しゃんまで首を傾げて怪訝そうな目つきで・・・。
なんてことでしか!!けれども離珠はこれで通すでし!!


「芸は身の仇」でし
『なまじ習い覚えた芸を持っているため身を誤る』という事でし。
「これは宮内が当てはまるな。」
「那奈さん、どういうことですか?たしかに私は神主ですが・・・。」
「神主を芸にするなって。」
「ふっ、ただの冗談ですよ(ふぁさぁ)」
「あたしが言ってるのはナンパ根性だ。」
「はあ!?」
「例えば急患を連れて宮内が病院に行く。
しかしだ、ナンパ魂が熱いお前は、会う看護婦すべてをナンパしてゆくに違いない。
そんなことしてる間に、宮内が連れて行った患者はお陀仏ってわけだ。」
「酷い言われようですね。私はそんな事は・・・」
「な、離珠。こればっちりなたとえだろ?」
「全然ばっちりじゃありません!!」
・・・・・・。


「芸は身を助く」でし
それはある掃除時間のときだったでし。
ほうきでごみを集めるたかししゃんと、ちりとりを構える太助しゃま。
ところがたかししゃんはぼーっとしていたのか、突然ほうきを振り上げたんでし!!
しかし太助しゃまはそれを素早くかわしたんでし。とてもカッコ良かったでしよ。
『習い覚えた芸が、生活に役立つ』という事でし。
つまり、普段から受けていた試練が役に立ったんでしね。
「離珠殿。」
おや、なんでしか?キリュウしゃん。
「試練は芸ではないのだが・・・。」
そんな文句は受け付けないでし。
「・・・・・・。」


「鶏鳴狗盗」でし
『犬の様にこそこそと盗みをしたり、鶏の物真似で人を騙したりするような、くだらない能力を持つ人。
また、どんなつまらない技術でも役に立つ事がある』という事でし。
解説しようと思ったんでしが、どうもいい例が無いでしねえ・・・。
「何を困ってるんだい離珠ちゃん!この俺に任せなって!」
・・・一応聞いてあげるでし。
「なんだよその消極的な態度は・・・。まあ見てなって。
必殺!!弁当一気食い!!!」
がつがつがつがつがつ!!
「ふう、どんなもんだ。」
す、凄いでし・・・って、これはルーアンしゃんの専売特許じゃないでしか!
「満足しない?じゃあ次は・・・」
「こらー!野村ー!!あんたあたしの分の弁当勝手に食べてんじゃないわよー!!」
「げ、ルーアン先生!?さ、さらばだ離珠ちゃん!!」
慌ててたかししゃんが逃げて行き、ルーアンしゃんはその後を追っかけていったでし。
いくらなんでもルーアンしゃんの弁当を食べるなんて、ダメダメでし。
それにしても一体解説をどうすれば・・・。
「離珠殿、五月蝿い存在がいなくなって昼がゆっくり出来るではないか。」
ん?ま、まあそれも一理あるでしねえ。
「つまりだ、野村殿の余計な行動は騒がしい存在を追い払う効能がある、
という事でそれを野村殿のつまらない技術という事にしようではないか。」
ご、強引の極みでし・・・。
「少なくとも離珠殿よりはましだと思うが?」
ちょっと!それは言いすぎでし!!・・・まあ納得しておく事にするでし。


「怪我の功名」でし
「七梨せんぱーい!今日は花織がお弁当作ってきました―!」
昼休みになったとたん、花織しゃんが教室にやってきたでし。
花織しゃんのお弁当でしか。でもそれは・・・。
「さあはやく、先輩食べてください。」
「いや、俺にはシャオの弁当があるから・・・。」
「ひっどーい、シャオ先輩のは食べてあたしのは食べられないって言うんですかぁ?」
「わ、わかったよ。それじゃあ一口だけ・・・。」
シャオしゃまはにこにこ笑って見てたんでしが、離珠ははらはらしてたでし。
なんと言っても花織しゃんのお弁当は・・・。
太助しゃまが食べようとしたまさにその時、
なんとたかししゃんが太助しゃまめがけて吹っ飛んできたでし!
当然花織しゃんのお弁当は床に散らばって、とても食べられる状態じゃなくなったでし。
「ああ―!!あたしのお弁当が・・・。野村先輩、何するんですか!!」
「ご、ごめん。後で俺が代わりになるようなもので埋め合わせするから。
それより早く逃げないと・・・!!」
そう言い残すとたかししゃんは教室を飛び出して行ったでし。
「こらー!!野村君待ちなさ―い!!」
どうやらルーアンしゃんに追いかけられてるみたいでしね。
「花織さん、気を落とさないで。また作れば良いじゃありませんか。
今日は私のお弁当で我慢してください。ね?」
「シャオ先輩・・・。すいません。」
というわけで、みんなで仲良くシャオしゃまのお弁当を食べたんでし。
『何気なくしたことが偶然にも良い結果をもたらす』という事でし。
結果的に花織しゃんのお弁当はだめになってしまったわけでしが、
太助しゃまが被害を受けなくて済んだでし。
ナイスでし、たかししゃん!!


「下戸と化物はない」でし
『この世に酒が嫌いで全然飲めないという者はいない。
酒の飲めない人もけいこ次第でのめるようになる』という事でし。
「その通りじゃ〜!なあ小僧の姉殿!!」
「那奈姉って呼んでくれよじーさん。あっははははは!」
「そうか?では呼ばせてもらうぞ。那奈姉〜!!!」
「おおー!そうだそうだー!!!」
元から酒が飲める二人に占領されてしまったでし。
太助しゃまあ、シャオしゃまあ。
「あらあら、離珠ちゃんったらどうしたの?」
「しゃしゃしゃ、シャオぉ、お、おれ、おれ、おれ・・・。」
・・・様子が変だと思ったらどうやら二人とも酒を飲んだみたいでし。
もはやこの家にはまともな人物は残っていないんでしか!?
「何を、ヒック、悩んで、ヒック、いる、ヒック、離珠殿。
私が、ヒック、ついて、ヒック、いる、ヒック、ぞ。」
「あたしも・・・ぐー・・・いるわよおーん、たー様〜・・・。」
えうー!やっぱりまともじゃないでしー!!
「でも飲めない奴も飲めるんだってわかっただろ?」
はっ、虎賁しゃん!?
「だからさ、それだけでも満足・・・」
虎賁しゃ〜ん!離珠は、離珠は離珠は離珠は〜〜〜!!!
「・・・お前もまともじゃないな。」


「げじげじに舐められると禿げる」でし
昔の人は頭の一部が丸く禿げるのはげじげじしゃんに舐められたからだと言ってたんでしが、これは間違いでし。
「ということは、げじげじさんは長い間無実の罪を負わされてきたのね。」
そうなんでしシャオしゃま。本当は・・・
「たしか平安時代の暦に下食(げじ)の日というものがあって、
この日に髪を洗うと鬼に頭を舐められて禿げるという迷信があったことを考えると・・・。
下食時をなまり誤ってゲジゲジと言うようになったものみたいね。」
・・・えうー、先に全部言っちゃうなんてひどいでしシャオしゃまー。
「あ、ご、ごめんなさいね、離珠。えーと、結局誤りではあるんだけど、
『げじげじに舐められると頭が禿げる』という事なのよね。」
シャオしゃま・・・意味まで言っちゃうなんてますますひどいでしー。
「あっ・・・。」


「下種(げす)の一寸」でし
早速、シャオしゃまの部屋で実験でし!
まず協力者としてシャオしゃま。審査員として那奈しゃんと翔子しゃんでし〜。
「お二人とも、よろしくお願いします。」
「まあシャオがそう言うんなら仕方ないけどさ。」
「そんじゃあ那奈ねぇ、あたしが一人ずつ呼んでくるから頼んだよ。」
リビングにて待つ皆しゃんを呼びにいく翔子しゃん。
しばらくしてから最初にやってきたのは・・・。
ガラッ
「お、来たな宮内。さ、入れ入れ。」
「どうぞ、出雲さん。」
「は、はあ・・・。」
ピシャッ
不思議そうな顔の出雲しゃんだったんでしが、見事きっちり閉めたでし!
「やるな宮内。神主という肩書きはダテじゃないな。」
「さすが出雲さんですわ。」
「は、はあ?」
疑問符だらけの出雲しゃん。とりあえず那奈しゃんに言われるまま座ったでし。
次にやってきたのは・・・。
ガラッ
「まあたかしさん、いらっしゃい。」
「ようこそ。」
「なんで出雲の後なんだか・・・。ともかくお邪魔しまーす。」
ピシャッ
おおっと、たかししゃんもばっちり閉めたでし!
とまあそんな調子で、乎一郎しゃん、太助しゃま、花織しゃん、ルーアンしゃん、
とやってきたんでしが、見事全員合格でし!!
「ねえシャオリン、一体これってなんの遊び?」
「ああー、ルーアン先生が隣に座ってくれて僕幸せ〜。」
「たくう、なんで七梨先輩の隣に、既にシャオ先輩と野村先輩が座ってんですか。」
「うああ!花織ちゃん押すなって!」
「宮内、そんな隅っこにいないでこっちに座れよ。」
「隅っこに座れと言ったのは那奈さんでしょうが!」
なんだかがやがやとうるさくなってきたでし。そんな時・・・。
ガラッ
「まあキリュウさん、いらっしゃい。」
「シャオ殿、これは一体?」
「キリュウ、いいから入れって。」
後押しをするようにキリュウしゃんを翔子しゃんが部屋に入れ、
そしてキリュウしゃんはふすまを・・・閉めなかったでし。
「キリュウさん!」
「あーあ、キリュウ・・・。」
「???」
シャオしゃまと那奈しゃんの声にも、キリュウしゃんは分からないといった顔だったでし。
以上!
『身分の卑しく教養の無い者は、戸を閉める時、閉め切らないで一寸ばかり残すという事で、
戸、障子を閉め残す程度を見れば人の品格が分かる』という事でし。
説明を受けた後、キリュウしゃんはとっても納得がいかない顔だったでし。
「私は翔子殿が後ろに居るから閉めなかったんだ!」
「まあまあ。今時、シャオの部屋に入って行って戸を閉めない奴なんてそういないだろ。
だからキリュウにその役を受けてもらったんだ。」
「では何故私が?」
「くじびき。」
「・・・・・・。」
ちゃんちゃん、でし。

「あのさあシャオ。」
「はい、なんでしょう太助様。」
「もうちょっと他にいい解決方法があったと思うんだけどさあ・・・。」


「外題学問」でし
これは皆しゃん色々覚えがあるんじゃないでしか?
“○○全集?ああ、知ってるよ。俺の熱き魂に知らないという文字は無い!”
とか言いながら、中身をまったく知らないなんて事が!
「・・・離珠ちゃん、俺を勝手に引っ張り出さないでくれ。」
びくうっ!た、たかししゃん・・・。
な、何を言うでしか、名前は出してないじゃないでしか。
「熱き魂なんて使ってる時点でバレるじゃないか!!」
・・・とにかく、
『色々な書物の題名だけは知っているが、その内容は良く知らない。えせ学問』という事でし。
要は知ったかぶりの一種でしね。
恥さらしに成るので、決してしないようにしようでし。
「ちょっと、そんな事より俺の立場は?俺は知ったかぶりなんて・・・」
以上でし。
「だから何で俺が〜!」


「下駄も阿弥陀も同じ木のきれ」でし
「例えば野村と七梨。
二人とも鶴ヶ丘中学校の二年一組、男子生徒だ。
そしてどっちもシャオが好き!けれど・・・。」
「山野辺さんは、将来シャオちゃんと結婚するのは太助君だって言いたいんだね。」
「そう!そういうことだ!!いやあ遠藤はいいアシスタントだよなあ。」
「無理に僕じゃなくても・・・。」
はーいそういうわけで、『はじめは同じでも、末には非常に違う』という事でし。
翔子しゃん、他にはそういうたとえってないでしか?
「そうだなあ・・・眼鏡をかけてる遠藤と理科の先生。
しかし将来は・・・」
「それだと方向性が全然違うと思うんだけど・・・。」
ツッコミないすでし、乎一郎しゃん。
「・・・ちぇ、やっぱ遠藤はよくないアシスタントだ。」
「いや、あの、そう言われても・・・。」


「げたをあずける」でし
さてさて、ここは誰かに解説を頼むのが一番なんでしが・・・離珠はそんな事はしないでし!
自力で見事解説して見せるでし!
「どうせ途中で投げ出すんじゃねーのか?」
虎賁しゃん!なんて事言うでしか!!
それにもし人に任せる時は、投げ出すとは言わないでし!!
『物事の処理のすべてを信じた人に任せる。また、ある事の解決や決定などを任せる』という事でし。
でしから投げ出すという言い方は変なんでし!
「へえ、そうかよ。じゃあ頑張りな。あ、とりあえず・・・
離珠が描いた絵の意味についての解説はおいらに任せる、なんて例えは却下だからな。」
・・・こ、これにてお終いでし!
「やっぱりそういう例えをするつもりだったのか・・・。
ま、いつもおいらが解説するのもなんだし。たまには離珠に頑張ってもらうか。」
なにを言うでしか!離珠はいっつも皆しゃんに絵でしっかり伝えてるでし!
「宮内出雲が前に言ってたぞ。部屋中に描かれてやっと伝わったって事を。」
う、うぐ、でし・・・。


「けちん坊の柿の種」でし
今日は珍しく花織しゃんのクラスへ遊びに行ったんでし。
何が珍しいかっていうと、翔子しゃんと一緒なんでし!
翔子しゃんが花織しゃんのクラスに行くなんて滅多に無い事でし。
「さて、愛原。以上を踏まえて次回の日曜日はおとなしくしてろよ。」
「な、何をいきなり何の前触れも無く!!」
「あれ?さっき言っただろ。かくかくしかじかって。」
「そんな事言ってません!そんなことよりもうすぐ休み時間終わりますよ?」
そうでし。休み時間は十分しかなかったんでし!
「そこでだ愛原。ノートの紙を一枚くれ。」
「ええええぇ〜〜〜〜〜??」
もんの凄くいやそうな顔して花織しゃんは答えたでし。
別にノートの一枚や二枚くらい・・・。
「ケチケチすんなって。大事な作戦の前段階なんだから。」
「なんなんですか、それ。今の山野辺先輩にはポケットティッシュ一枚たりともあげられません!」
「・・・・・・。」
こんな風に『ケチな人は用のない柿の種でも物惜しみをする』という事でし。
「・・・さて、帰るか。」
「あれ、山野辺先輩、ノートは?」
「目的が達成できたから別に要らない。愛原がケチって事で。」
「あたしが・・・ケチ?」
ちょっ、翔子しゃん、余計な事言っちゃダメでしよっ!
「なるほどねえ、それで不自然に離珠ちゃんがついてきてたわけなんだ。
訳のわからない事言ってあたしが言う事絶対聞かない状態にさせて、
それでケチ呼ばわり!?冗談じゃ無いです!!」
「じゃ、さいなら〜。」
ぴゅーっと逃げた翔子しゃんにより、なんとかその場はしのいだでし。
「まあたまにはこんなやり方もありだろ。」
もう少し他にいいのがあると思うんでしが・・・。


「毛の無い猿」でし
『サルには毛があるが、毛の無いだけが人間の形で、心は人間ではない』という事でし。
「うわ、なんだかひっでえ言葉だなあ。とりあえず俺は違うぜ。」
何もたかししゃんを例えにするというわけじゃなくて・・・知ってる人の例とかないでしか?
「つーかこんなもんの例え無理に出さなくても・・・。
こういう言葉があるって紹介で充分じゃないか。
第一心が人間ではないってどういうことだ。俺が魂を吹き込んでやる!!」
・・・そうでしね、紹介だけにとどめるでし。
「ちょっと待てよ離珠ちゃん、俺はまだ語りたい事が・・・」
だからそんな神様みたいな事は無理でし!!


「外面如菩薩内心如夜叉」でし
・・・なんだか難しいでしねえ。こういう時は人に聞くのが一番でし!
というわけでたかししゃん、教えてくだしゃいでし!
「なになに・・・。山野辺でいいんじゃないの。あ、一応俺が言っていたって事は内緒に、な?」
駄目でしよ、本人の了解をちゃんと取らないと。
というわけで、たかししゃんが“ああー”と手を伸ばすのにも気付かずに離珠は翔子しゃんの所へ。
「ん?なんだ離珠。またことわざの研究か?」
そうでしそうでし。実はかくかくしかじか・・・。
と、話し終えると翔子しゃんの顔になんだか十字のマークが。
「へえ〜、野村の奴そんな事言ってやがったんだ。ここは一つお礼をしなきゃな。」
にこにこ顔のままで翔子しゃんはがたっと立ちあがったでし。
いや、なんだか引きつっているみたいでしが・・・。
「あ、離珠、言っとくけど了解はしないからな。別の奴でやる事。
さあてと、野村は何処かな〜・・・。」
・・・翔子しゃんはこう言ったものの、明らかに適役でし。
笑顔のままたかししゃんをのしている姿は印象的だったでし・・・。
『外面は容ぼう柔和でまるで慈悲深い仏の様だが、
その心根は恐ろしい鬼の様に残酷な女性』という事でし。
まあ、残酷じゃあないでしが、そういう事で納得して・・・
「離珠!あれほど言ったのにあたしを使うなんてなあ・・・。
いい度胸してるよなあ。その度胸を誉める意味であたしがプレゼントしてやるよ。」
しょ、翔子しゃんが笑顔で近付いてきたでし・・・。
はううう!!こ、これ以上は実況不可能でしいい!!!
・・・後日、太助しゃまやシャオしゃまにきつくたしなめられてしまったでし。
「離珠、駄目でしょ、翔子さんにそんな事をしちゃあ。」
「いくらなんでも山野辺を例えに出すのは良い考えとは言えないな。
今度からはもっと考えて説明するようにしろよ。・・・って、悪いのはたかしか。」
そうでし!もとはと言えばたかししゃんなんかに聞いたのが間違いだったんでし!
今度からは女性の事は出雲しゃんに聞く事にするでしかねえ・・・。


「欅の発芽不揃いの時には晩霜あり」でし
「『ケヤキは春、ほかの植物より割合早く発芽するが、
このころは移動性高気圧と低気圧が交互に通り、それにつれて天気が変わる。
もし移動性高気圧がしばしば通るときには天気の変化が激しく
ケヤキの発芽が不揃いとなる。こんな時には晩霜のおそれもある』という事よ!」
懸命に頼まれたので、たまにはルーアンしゃんにゆずる事にしたでし。
教室で生徒の皆しゃんに語るなんてさすが先生やってるだけのことはあるでし。
「すっごいでしょー!さ、これで十分理科の授業になったわね。あとは自習よ〜ん!!」
がくっ、でし。
「ルーアン、お前って奴は・・・。」
太助しゃまの言う通りでしっ!ちゃんと授業をしてくだしゃい!!
「あたしは社会の先生だから構わないのよ!」
構わないわけないでしっ!!


「喧嘩と火事は大きいほど良い」でし
『野次馬の気持ちを言ったもの』という事でし。
例えとしては・・・
“陽天心召来!”“万象大乱!”という喧嘩とか、
“来々、天鶏!”という火事はすさまじいでし。
「本当にそんなのがあれば大変だけど・・・。」
無いから平和でしねえ、太助しゃま。
「しっかしとんでもない例え出すようになったなあ。
後で怒られてもしらないぞ?」


「喧嘩にかぶる笠はない」でし
『しかけられた喧嘩はどうやっても避けられない』という事でし。
これは果たして本当なんでしか!?
「ことわざを解説する人がそんな事じゃあお終いだと思うんだけど・・・。」
じゃあ乎一郎しゃん、翔子しゃんに喧嘩をふっかけてきて欲しいでし!
「ええっ?なんで僕がそんなこと・・・。」
ことわざの真偽を確かめるためでし!!さあさあさあ!!!
「・・・なるほど、たしかに喧嘩は避けられないね。」
ふえっ?急にどうしたんでしか?
「もういいじゃない。無理に争いごとをする必要なんて無いよ。」
だからそういう態度が、このことわざの疑問点なんでしー!


「健啖」でし
こんなもんルーアンしゃんに決まってるでしよっ!!!
がつがつがつがつがつがつがつ・・・
「ちょっと!!それどういう意味よ!!」
がつがつがつがつがつがつがつ・・・
そのまんまの意味じゃないでしか!!!
『おおぐい。活発に良く食べる』という事でし。
がつがつがつがつがつがつがつ・・・
「あたしは適切に食べてるのよっ!!」
がつがつがつがつがつがつがつ・・・
どこが適切なんでしか!!!くうう、負けずに離珠も食べるでし!!
ぱくがつがつがつぱくがつがつがつぱくがつがつがつ・・・
「何やってんだ二人とも・・・。」
太助しゃまが見てるようでしがお構いなしでしよっ!!!
ぱくがつがつがつぱくがつがつがつぱくがつがつがつ・・・


「捲土重来」でし
「この間たかしとカラオケに行ったんだ。」
「ふんふん。」
「採点機能を使って得点競争をしたんだけど・・・。」
「ふんふん。」
「俺がかなりの圧勝、って事になっちゃってさ。」
「へええ。それでどうなったの?」
「カラオケが終わった後、たかしの奴“覚えてろよー!!”なんて言いながら去っていった。
そんでもって何日か経った後、再び得点競争をする事になって・・・。」
「それって無理矢理だね?」
「そうそう。学校が終わって家に帰ろうと思ってたら、なんかドドドドって走って来てさ、
“太助!!前回の屈辱を今度こそ晴らしてやる、カラオケやりに行くぞ!!!”って。
俺の反論も聞かずに無理矢理連れて行かれたよ。」
とまあ、太助しゃまと乎一郎しゃんの会話でし〜。
『土煙をまきあげながら再びやってくる事。
前に負けた人が一端退き、力を貯えて立ちあがり、勢いを盛り返して攻めてくる』という事でし。
「それで太助君、今回の結果は?」
「前と同じで俺の圧勝。俺としては疲れるからあんまりやりたく無いけどそうもいかないよなあ。」
「今度は僕も加わろうか?」
「そりゃ助かる、と言いたいけど、余計に気まずくなるかも・・・。」
「うーん、それは言えてるかも・・・。」
と、二人が頭を抱え込んでる矢先に、ドドドドっと土煙と共に走る音が!
「太助!!もう一度勝負だ!!おっ、乎一郎も居るのか。
よし、こうなりゃ三人で一緒に行くぞ!!!」
「お、おいたかし!」
「うわあ、ひっぱらないでよー!」
ドドドドドドドドド・・・
行ってしまったでし。友達ってのは大変でしねー。


「犬兎の争い」でし
「どきなさいよ小娘!!たー様はあたしの隣に座るんだから!!」
「何を言ってるんですか!!七梨先輩がルーアン先生の隣になんか座るわけ無いでしょう!!」
「なんですってー!!」
とまあ、良くわかんないでしが、ルーアンしゃんと花織しゃんが席の場所でもめてるでし。
と、二人が言い争っているうちに・・・。
「太助様、となりよろしいですか?」
「ああシャオ、いいよ。」
シャオしゃまが太助しゃまの隣に座っちゃったんでしね。
そんな事も知らずに、ルーアンしゃんと花織しゃんは言い争っていたでしが。
要するに、二人がなかなか座ろうとしないもんだからシャオしゃまが座ったって訳でしね。
その光景を見てたかししゃんが一言。
「二人して喧嘩するからシャオちゃんに譲るかっこうになるんだよな。
もうちょっと考えりゃ良いのに・・・。」
『他の人が得をするような無駄な争いをする』という事でし。
今回はたかししゃんの一言によって、この例えを出す事にしたんでしよ。
「離珠、それってなんか無理矢理じゃないか?」
いいんでしよ、翔子しゃん。他に良い例も無いでしから。


「剣を使うものは剣で死ぬ」でし
『剣を使うものはいつでも敵を殺す事を習っている。
だからまた人からも切られる』という事でし。
「つーことは、熱き魂を持つ奴が現れたら俺は危うい!?」
たかししゃんは熱き魂で敵を倒しているんでしか?
「・・・良く考えたらそうでもないな。なーんだ、要らない心配だったな。」
まったく、なんでそういう発想が出てくるんでしか。
せめて陽天心を使う人が現れたらルーアンしゃんが危ないとか。
「おっ、そりゃいい!それでいこうか。」
なんでたかししゃんがそんな・・・
「でも人だと無理なんじゃないか?ダメじゃん。」
もう、たかししゃんうるさいでし!


戻るでし。