≪お≫でし!
「老いては子にしたがえ」でし
『年を取ってからは、何事も子供に任せ、子供の意見に従いなさい』という事でし。
「さっすが離珠!いい言葉を出してくるなあ。」
いやあ、それほどでも、でし。
「そんなわけだから南極寿星のじーさんはもう口出し無用だからな。
全部おいら達に任せろって事だ。」
「いきなり集会を開いたかと思ったら・・・そんなことをこのワシに言いたかったのか!?」
「そんな事とはなんだよ。なあ瓠瓜。」
「ぐえっ。」
長沙しゃんもそう思うでしよねえ?
こくこく
「くううう・・・ワシは認めん、認めんぞー!!
第一老いたの老いてないの、ほとんど見た目ではないか!!」
「だからたとえになるんだよ。なあ離珠。」
そうでしね、虎賁しゃん。
「ワシは絶対にしたがわんからの!!」
「老いてはますますさかんなるべし」でし
「南極寿星のじーさんかな・・・。」
という訳で登場でし!!さあいっぱつ、お願いするでし!!
「儂は今だここに健在じゃ〜!!!!!!!
とまあ、こんなものかの。ま、適役が他に居ないのでは仕方ないのう。」
「居ないもなにも、じーさんのほかに誰が居るってんだよ。
シャオとのデートに付いて来るし・・・。」
「なんか言ったか?小僧。」
はーい、はいはい。揉め事は後でたっぷりお願いするでしよ。
『年をとったら、若い時よりもさらに元気でなければならない。
年をとっても消極的に成ったり、くよくよしたりしないで頑張ってこそ立派な人といえる』という事でし。
「積極的過ぎるぞ、絶対・・・。」
「何か文句がある様じゃな。言いたい事があるなら面と向かって言ったらどうじゃ?」
「別に・・・。」
「視線をそらしてもわしには分かる!!さあ、言うのじゃ!!」
「だから別にないったら!」
二人とも仲がいいでしね〜。
「「違う・・・。」」
「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」でし
背中にしょった子に川の浅いところを教えてもらいながら川を渡る、という事なんでし。
「つまりどういう事だ?」
高い所から見るとかえって川の瀬がわかるんでし。
要するに『普段相手にしないような年少者から、
ふとした機会に何かを教えられ、それが大いに役立つ事もある』という事でし。
「例えば離珠に何かを教えてもらうようなもんか。」
むっ。虎賁しゃん、それはどういう事でしか?
「つまりだ、金魚のエサくらいは体の大きさをわきまえてやるようにってことで・・・」
それは違うでし!
「大きいやかんは沸きが遅い」でし
『いいものや大人物はいいかげんなことはできない』という事でし。
「離珠ってちっちゃいよな。」
虎賁しゃんもちっちゃいでし。
「くっ・・・。ま、だからことわざ解説がいいかげんなんだな。」
失礼でしね!離珠はちゃんと解説してるでし!!
「そうじゃない場面をおいらはたくさん見てきた。これからもずっと・・・。」
というか虎賁しゃん、体が小さいからいいかげんなんて言葉じゃないんでし!
「・・・それもそっか。おし、いいものを目指して頑張れよ!期待してないけど。」
一言多いでしよっ!!
「おおぶろしきを広げる」でし
ある日、たかししゃんが屋上でなにやらやっていたでし。
「よーし、完璧だー!これでシャオちゃんのハートは俺のものー!」
と思ったら、突然大声で叫んだでし。
シャオしゃまをねらってるんでしか?
でもたかししゃんの作戦は今までうまくいったためしがないでし。
「離珠ちゃん、なんだよその目は。今までのとは訳が違うんだぜ。
これなら、どんな女の子・・・たとえ山野辺みたいな奴でも、
俺のとりこになる事間違いなしなのさ!」
翔子しゃんまででしか?本当にそうなんでしかねえ・・・。
「その目は信用してないな。ようし!実際に山野辺に試してやるぜ!」
そして元気良く階段を下りて行ったでし。
けれど、たかししゃんは翔子しゃんにぼこぼこにされてたでし。
やれやれ、やっぱりこんな事になるだろうと思ったでし。
つまり、『とんでもない嘘をつく。あるいは大げさな事を言う』という事でし。
たかししゃんの場合、本人が嘘だと思っていないから、すごくぴったりでしね。
「おうむ返し」でし
『オウムが人の言う事を真似して喋る様に人の言行を真似する』という事でし。
こういうものこそ実践をするでし。
という訳で虎賁しゃん、お願いするでし。
「おいらに頼むのか?月天様に頼めよなあ。」
そうこうしているうちに太助しゃまの登場でし!さあ虎賁しゃん!
「・・・あれ、何やってるんだ二人とも。」
「・・・あれ、何やってるんだ二人とも。」
「虎賁?」
「虎賁?」
「なんで俺の真似なんか?」
「なんで俺の真似なんか?」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「もしかしてことわざの?」
「もしかしてことわざの?」
「ま、頑張れよ。」
「ま、頑張れよ。」
「ところでシャオ知らないか?」
「ところでシャ・・・うわあ、駄目だ!」
こ、虎賁しゃん。リタイヤしちゃあ駄目でしよっ。
「いや、なんか違和感が・・・。」
「虎賁って普段シャオの事を月天様って呼んでるもんな。」
「屋上屋を架す」でし
「これは野村君の事じゃないですか?」
出雲しゃん、それはちょっと違うでし。
「ですがねえ、シャオさんへのアタックの仕方。どうもワンパターンですしね。
以前使った方法に更に同じようなものを付け加えたってだけでしょう。」
・・・例えばどんなものでしかねえ?
「熱き魂がどうたらこうたら、という事ですよ。
いい所を見せようと頑張ってるところとかとくに、ですね。」
なるほど、確かにそうでし。言われてみればしょっちゅうそういう事をやってるでしねえ。
ヨーヨーお代官とか、じゃんぴんぐの貴公子とか。
というわけで、『無駄な事を重ねてする』という事でし。
けれどシャオしゃまは結構楽しく見てたでしよ。
「それがシャオさんの心を射とめているとは思えませんが・・・。」
なるほど、そりゃごもっともでし。
「おごれる者はひさしからず」でし
『思いあがってわがままに振る舞う人は、すぐに落ちぶれて長続きしない』という事でし。
「つまりは、ルーアン先生みたいに威張り散らしてる人はすぐに七梨先輩に振られる、と。」
なんでそういう解釈になるんでしか、花織しゃん。
ルーアンしゃんは別に威張り散らしてるって訳じゃないでしよ。
「じゃあ訂正する。ルーアン先生みたいに“陽天心かけておーっほっほっほ”
やってる人は必ず滅亡するってことね。」
ルーアンしゃんから離れたらどうなんでしか・・・。
だいたいその“陽天心かけておーっほっほっほ”ってのはなんなんでしか。
「とにかく離珠ちゃんも気をつけてよね。」
花織しゃ〜ん、人の話はきいてくだしゃいよ〜。
ついでにいうと、離珠は陽天心なんて使えないでしー。
「夫あれば親忘る」でし
太助しゃま!那奈しゃんはいずれ結婚するんでしよねえ?
「うん?どうかなあ・・・。」
で、結婚したあかつきには、太郎助しゃんやさゆりしゃんのことはほったらかしになるでしよね?
「・・・なんなんだ?いったい。」
はい!という訳で、これはこういう事でし!
『女は結婚すると、夫や子供のことにかまけて、親のことをついおろそかにしてしまう』という事でし。
「・・・離珠、なんで俺のところへ聞きに来たんだ?」
当然、那奈しゃんについて聞くためでしよ。
「その割には一人で突っ走ってなかったか?それに例えが悪すぎるような・・・。」
むっ、なんてこと言うでしか、太助しゃま。これでばっちりでしよ!
「そうかなあ。せめて誰か結婚してから言うとかすれば良いのに・・・。
それより、そのいろいろ描いた絵、ちゃんと姉貴に見付からないようにしとけよ。」
それもそうでしねえ。こんな先の話を描いた絵、那奈しゃんに見付かったら・・・
「よ、太助。珍しいなあ、離珠と何やってんだ?」
「な、那奈姉・・・。」
はう!?ま、まずいでし!
「ん?なんだこれ・・・。」
「あ、お、俺用があるから。じゃあな離珠!」
ああ!太助しゃま、逃げるなんてひどいでし〜!
「・・・離珠、この絵はどういう事だ?ん?」
がしっと離珠は手を掴まれたでし。ピンチでし〜!
そんなこんなで・・・必死に説明して、離珠はなんとか許してもらえたでし。
今度からはもうちょっと慎重に例を・・・でし・・・がく。
「男に青菜見せるな」でし
「そうですね、ルーアンさんに見せてはいけませんね。」
「失礼ねいずピー!あたしは女よ!!」
でも出雲しゃんが言いたい事は分かるでし。
「分かっていただいて光栄です、離珠さん。」
『青菜はゆでるとかさがめっきり減るものだから、
青菜のうちは男に見せない方がよい』という事でし。
「・・・じゃあ同じように、ごみチビに薄皮饅頭の元なんて見せれらないわね。」
ななな!?・・・出雲しゃん、ひょっとして薄皮饅頭って元は凄くおっきいんでしか!?
「そんなわけないでしょう・・・。変な事言い出さないでください。」
「それはそれとして、いずピーは男だから青菜を見せちゃいけないわね。」
はうっ、そうだったでし!出雲しゃん、ぴんちでしよっ!!
「・・・・・・。」
「男猫が子を生む」でし
『あるはずの無い事の例え』という事でし。
離珠とキリュウしゃんの、あるはずの無い事をやってみようコーナー!!
「というわけで主殿、子供を産んでもらおう。」
「・・・本気で言ってるのか?」
本気でし!やると言ったらやるんでし!!
「本やら映画やらでそういう話を見た。もはや絵空事ではなく、現実に・・・」
「ふざけんなー!!」
ふざけてないでしよ。
「不服ならシャオ殿に協力してもらう。これで文句は無いな?」
「太助様、頑張りましょうっ。」
「いいかげんにしろー!!!」
・・・そんなこんなで、あえなく失敗に終わったでし。
「那奈殿、やはり無理があったぞ。」
「そうか・・・。あわよくば、って事でいい案だと思ったのにな〜。」
「・・・黒幕は那奈姉かよ!」
「男は妻から」でし
『男の出世は妻のよしあしで決まる。
妻の心がけしだいで品行のよくない男の身持ちもおさまる』という事でし。
「だからやっぱり、シャオがしっかりしないといけないのかな・・・。」
翔子しゃん、悩んでないでたとえをお願いするでし。
「はあ?あたしにどういうたとえを出せってんだよ。
せいぜい、七梨とシャオの事を言うくらいだ。」
だったら離珠がお嫁さんになってあげるでし。翔子しゃんはお婿さんでし。
「・・・・・・。」
じょ、冗談でしよっ。そんな恐い顔しなくても・・・
「・・・・・・。」
がしっ
わーっ!でしーっ!!
「同じ穴の狐」でし
「野村君、前回の・・・今度はあなたがまず・・・。」
「だけどさ・・・とりあえず、ルーアン先生が・・・。」
「・・・ちょっと、あたしはね・・・シャオリン・・・。」
「いっつもそんな事・・・だからこう・・・。」
なにやらひそひそとやっている人が四人。
出雲しゃん、たかししゃん、ルーアンしゃん、花織しゃん、でし。
多分シャオしゃまと太助しゃまに関する相談でしねえ。
四人ともそれなりに考えている事は一緒なんだと思うでしが、なんだか不気味な光景でし。
『怪しげな者達が集まっている事の例え』という事でし。
これは「同じ穴の狢(むじな)」とも言うんでしよ。
しょんな事より、どうして太助しゃまのお家に来てやるんでしかねえ・・・。
「鬼がでるか 蛇がでるか」でし
「キレたシャオリンね。この状態になったあの子、何をしでかすやらわからないから。」
ルーアンしゃん、それは失礼でし。シャオしゃまは的確にやってるんでし。
「だってたかだか陽天心がたー様に当たったくらいで・・・。」
そんな事言ってるルーアンしゃんはもっと恐いでし。
『次にどんな恐ろしい事が起こるか分からないこと。
また、まったく予想のつかないこと』という事でし。
そうでし。キレたルーアンしゃんはまさにこれだと思うでし。
「なんですって?」
「鬼の居ぬまに洗濯」でし
これは太助しゃまに訊いてみたら分かり易いかもしれないでしね。
「へ?ああ、そうだな・・・。今はキリュウが居ないからこうやってのんびりくつろいでるって事かな?」
『恐い人が居ない間のほんの一時的な安息』という事でし。
なるほど、キリュウしゃんはこわいんでしね。
「恐いって言うよりは・・・」
「万象大乱!」
突然ちっちゃくなるソファー。太助しゃまは思いっきりしりもちをついてしまったでし。
「たるんでいるぞ、主殿。ちょっと留守にしただけで離珠殿とおしゃべりとは。」
「お、おしゃべり?」
キリュウしゃん、離珠はしゃべれないんでしよ。
「さあ、試練を開始するぞ!」
そして始まる試練。太助しゃまの安息時間終了でしね。
「鬼の霍乱」でし
「なんだって!?たかしが風邪!?」
「うん、そうだよ。わざわざ僕の家に電話してきたんだ。後は頼む・・・って。
大袈裟だよね、風邪で死ぬなんて考えて・・・。」
なんと、あの熱血なたかししゃんが!いつもいつも雄叫びを上げてるたかししゃんが!
風邪をひいたらしいんでし!これはもう大大大大ニュースでし!!
「おっす、七梨、シャオ、遠藤。どうしたんだ、そんなとこに突っ立ってさ。」
「翔子さん。それが、たかしさんが風邪をひいてお休みだそうです。」
「なんだって!?」
後から来た翔子しゃんも驚いているでし。やっぱり当然の反応でしねえ。
「あの野村が・・・。馬鹿は風邪ひかないってのは嘘だったんだな。」
「山野辺、お前って奴は・・・。」
翔子しゃん、たかししゃんは馬鹿じゃないでしよ・・・。
ところでこの大ニュースを聞いても沈黙している人が居るでし。それはキリュウしゃん。
「キリュウちゃんはなんとも思わないの?たかし君が風邪なんだよ。」
「・・・試練だ。」
「そう言うと思った。ま、確かに試練には違いないけどな。」
そこでけたけたと笑い出す翔子しゃん。風邪が試練なんてとんでもないでし。
『普段非常に健康で病気などした事無い人が、まったく思いがけず病気に倒れた時の形容』という事でし。
翌日、たかししゃんは元気な姿を学校で見せたでし。
「おはよー!!俺の熱き魂の前にして、風邪は尻尾を巻いて逃げて行ったよ。」
「それほんとか?まあ、その方がたかしらしいしな。」
何はともあれ風邪が治って良かったでしね、たかししゃん。
「鬼も頼めば人食わず」でし
シャオしゃま達を見てれば分かる。と思ったんでしが、ちっとも参考にならなかったでし。
太助しゃまが“守ってくれ”なんてシャオしゃまに言っても、シャオしゃまは喜んでするでしねえ。
太助しゃまが“幸せにして”なんてルーアンしゃんに言っても、ルーアンしゃんは喜んでするでしねえ。
太助しゃまが“試練を与えてくれ”なんてキリュウしゃんに言っても、キリュウしゃんは喜んでするでしねえ。
うーん、ちょっと方針を変えてみるでしかね。というわけで虎賁しゃん、よろしく頼むでし。
「たくう、しょーがねえなあ。ま、せっかくだから協力してやるよ。」
わーい、よかったでし。それじゃあ早速太助しゃまの所へゴーでし。
そしてお部屋の椅子に座っている太助しゃまを発見。虎賁しゃんが喋り出したでし。
「なあぼうず、月天様としたい事ってなんだ?」
「なんだよいきなり。そうだな、幸せにいつまでも暮らしたいって事だな。
・・・それがどうかしたのか?」
「ルーアンがいつも言ってるあんな事やこんな事は?」
「・・・誰に影響されてそんな事聞くようになったんだ。」
「いっつもじゃないけど、よくそんな顔してるってルーアンが言ってたぜ。」
「あのな・・・。もしそんな事になりかけても俺は・・・。」
「・・・まあ、このくらいでいいかな。離珠、これで満足しろ。」
ええっ?うーん、あんまり参考にならなかったでし。
『自分が好きでやりたい事も、人から頼まれればすんなりやろうとしない』という事でし。
つまり、太助しゃまがシャオしゃまにあんな事やこんな事を迫られても、
太助しゃまはすんなりやろうとしな・・・待つでし。
そもそも太助しゃまは好きでそういう事なんか考えてないでしよ。
「なんだか贅沢だな、離珠。そうだ、お饅頭沢山あったんだ。それ全部食えよ。」
えええっ!!?しょんなしょんな、お饅頭・・・。でも、離珠は・・・。
「はい、これでOKだな。あんまり深く考えるなよ。」
え?え?一体どういう事なんでしか・・・?
「おのれの頭のはえを追え」でし
「例えばだ、遠藤と七梨がこんな会話をしてたら・・・
“太助君、シャオちゃんとしっかり仲良くしなきゃ”
“乎一郎こそルーアンと!!”
まさにそういう事になるよな。」
・・・つまんない例えでし。
『人の事を心配するより、まず自分の事をきちんと片付けなさい』という事でし。
「おい、今なんつった。つまんない例えだと?
人の事とやかくいう前に自分はどうなんだ。ん?」
ぐっ・・・。そ、それではこれにて・・・
「立場がやばくなると逃げるんだな。ふむふむ。」
えうー・・・。
「己の欲せざる所は人に施す勿れ」でし
今回はゲストとして虎賁しゃんを迎えているでし。
「離珠・・・なんでおいらを引き合いに出すんだ?」
とぼけたって駄目でし!いつもいつも虎賁しゃんは・・・。
この前金魚しゃんにえしゃをあげようとしてた時だって、
せっかくえしゃを渡してくれたと思ったら笑って馬鹿にしたり・・・。
離珠はたまに不愉快になったりしてるんでしよ。
もう少し喋り方とかを改めて欲しいでし!
「急にそんな事言うなって。喋り方って言ってもなあ・・・。これはおいらの性格だし。」
とにかく離珠は嫌なんでし!というわけでちゃんと考えて欲しいでし。
『自分が嫌な事は他人も嫌な事だからしてはいけない』という事でし。
「・・・性格を急に直せって言われるのも、おいらは嫌だけどな。」
・・・分かったでし。ゆっくりと直して欲しいでし。
「ゆっくり・・・。」
「尾羽打ち枯らす」でし
今回のゲストは天高しゃん!!
なんとも立派な角を持ち、とってもカッコイイ姿の偵察用の星神でし!
え?離珠が両手に持ってる筆は何に使うのかって?
これは・・・こうするんでしよっ!!
ちゃっちゃかちゃっちゃかと天高しゃんが反応するよりも速く、尾羽に筆で落書き墨塗りでし!
そして、あっという間にみすぼらしい姿の天高しゃんの出来あがり。
ぼーぜんとしてる天高しゃん。さて、まさにこれでし!
『昔の威厳と勢力を失い、衰退した者の哀れさの例え』という事でし。
実際は鷹しゃんなんかに例えられるんでしが、同じ鳥って事で協力してもらったんでし。
ちょいちょい
え?こんなに汚してどうしてくれるんだ、でしか?
心配要らないでし。ちゃんとお風呂場で洗える様に準備してあるでし!
さあさ天高しゃん、安心して洗いに行こうでし♪
「帯に短したすきに長し」でし
太助しゃまがなんと!
離珠の為にかわいい首飾りを作ってくれたでし。
ちゅわ〜ん、なんてことでしか。離珠感激でし〜。
と思ってたら、全然サイズが合わないでし。
首飾りにしては大きすぎるし、
帯の替わりにするには短すぎるし・・・。
これは、『中途半端で使い物にならない』という事でし。
もう、ことわざ通りの物を作らなくてもよいでしよ。
「親が死んでも食休み」でし
秘密:これは世紀末企画でし!・・・って、なんてバレバレなんでしか!!
ぱく、ぱく
がつがつがつがつがつ
もぐもぐ
今おうちのキッチンでは、昼食の真っ最中でし。
けどここに全員が居るわけではないんでしね。
ゆっくりと一口ずつ味わっているキリュウしゃん。
いつもの調子で凄い勢いのルーアンしゃん。
その二人の様子を面白がっている那奈しゃん。
そして離珠、の四人でし。
「甘すぎず辛すぎず、いい味だ。さすがシャオ殿だな。」
「あたしはもっと味が濃い方が好きなのに〜。でもがつがつがつがつがつ・・・。」
「今頃二人も仲良く食事してるだろーなー。」
そうなんでし。実はシャオしゃまと太助しゃまは二人でお出かけ中なんでし。
一緒に早起きして、ご飯の仕度もして、前々から計画してたみたいでし。
離珠は皆の様子をシャオしゃまに伝える為に、家に残ったという事でし。
けど那奈しゃんが率先して助けてくれて良かったでし〜。
トゥルルルルルル!
「ありゃ、電話か。」
食べかけだけど手を止めて、那奈しゃんがとりに向かったでし。そしたら・・・
「ああ〜、翔子か。ふんふん、ちょっと気になって二人の様子を・・・なにー!?
太助とシャオが交通事故に巻き込まれたー!!?」
な、なんでしとー!?
那奈しゃんの大きな声を聞き、ルーアンしゃんもキリュウしゃんも思わず食べてる手を止めたでし。
しばらく電話で話を続けていたかと思うと、那奈しゃんが大慌てでこちらに戻って来たでし。
「二人が事故に遭った!早く出かけるぞ!!」
そ、そうでし!早速ルーアンしゃんのコンパクトで・・・。
「おねーさま。食べたすぐ後に急激な運動は良くありませんのよ。」
さすがルーアンしゃん。なんだかわかんないけど凄いでし。
そりゃあたしかに慌てて動くと消化に悪いでしからねえ。
『どんなに忙しい時でも、食後は体を休めて消化を助けるのが良い』という事でし。
「な、何を言ってるんだよ。おい、キリュウも!!」
「シャオ殿が一緒なのだろう?だから大丈夫だ。」
なんと二人ともとても落ち着いた状態でし〜!
でも言われてみればたしかに・・・なんて考えてたら離珠は星神失格でしー!!
は、早く行くでしよっ!那奈しゃんっ、ルーアンしゃんっ、キリュウしゃんっ!
・・・で結局、騒ぎにはなったものの太助しゃまもシャオしゃまも、
そんなに怪我を負う事も無く帰ってきたでし。
離珠達は離珠達で、かなり時間が経ってから出かける羽目になってしまったでし。
ずっと騒いでいた離珠と那奈しゃんはもうへとへとでしよ・・・。
「女三人寄れば姦しい」でし
「これは大変だな、離珠。ま、簡単だろうけど。」
唐突になんでしか虎賁しゃん。離珠に任せるでしよ!!
ここはビシッと・・・シャオしゃま!ルーアンしゃん!キリュウしゃん!の御食事風景でしー。
(がつがつがつがつがつがつ・・・。)
(ぱく・・・ぱく・・・。)
「お二人とも、美味しいですか?」
「ええ、とっても。」
「うむ、美味しいぞ。」
「良かったですわ。」
(がつがつがつがつがつがつ・・・。)
(ぱく・・・ぱく・・・。)
(にこにこ。)
・・・失敗でし。なんて事でしかー!!
「お前な・・・食事風景なんて出す時点でアウトじゃねーのか?」
くっ、まだまだ!!今度は・・・那奈しゃん!翔子しゃん!キリュウしゃんでし!
御題は・・・太助しゃまとシャオしゃまの仲が良くなる作戦!!
「・・・というわけで、やはり基本はデートだな。
クリスマスでもやったけど、別に普段何気なく誘うってのが効果ありだと思う。」
「例えば・・・学校帰りに誘う。“シャオ、二人っきりで買い物に行かないか?”
ってのは抜群にいいと思うぜ。ただし、七梨が毎日言えるかどうか・・・。」
「・・・・・・。」
「なあ翔子、別に毎日じゃなくってもさ、たまに、でも良いんじゃないのか?
週に何回とか。それでだんだん回数を増やして行けば良いんだよ。」
「なるほど。ただ、そこで問題に成ってくるのは邪魔者だな。
あたし一人じゃあ対処できないだろうから・・・キリュウ、頼んだぜ。」
「うむ・・・。」
「おっしゃ!キリュウがいれば大丈夫だな。それじゃあデートコースを考えようか。」
「待ち合わせる必要は多分無いだろうから・・・いや待てよ、した方がいいのかなあ?」
「・・・・・・。」
・・・なんだか二人しか喋って無いでし。キリュウしゃーん!!
「離珠、今更ながら思った事なんだが、無口なキリュウを出すってのは無理があるんじゃ。」
く、くうう・・・。と、とにかく!!
『女が三人集まって御喋りが始まろうものなら、うるさくて仕方がない』という事でし。
こうなったらシャオしゃまに女御しゃんを呼んでもらって、離珠と合わせて三人で話をするでし!
「離珠は喋れねーだろーが。」
は、はうう!?こうなったら最終手段!!
花織しゃんとその御友達二人でし!!
「ちょっと花織。」
「どうしたの、熱美ちゃんにゆかりん。」
「あんたねえ、明日数学のテストだってのにどうしてそう呑気に折り紙なんか・・・。」
・・・長いので以下略でし!
「最初っからそういう例を出せっての。って、続きが気になるんだけど・・・。」
だから以下略でし!!
「・・・・・・。」
「女の髪の先には大象もつながる」でし
「近くにいい例が居るのをあたしは知ってる。だからそれをあたしが紹介してやろう。」
何やら頼もしい口調でし。お願いするでし那奈しゃん!
「よしいくぞ。宮内の事だ、以上。」
・・・なんか短すぎないでしか?
「あのなあ、ご町内出雲ファン倶楽部なんてのがあるくせにシャオ一筋とか言ってるんだぜ?
こいつを挙げずして誰を挙げるってんだ。」
うーん・・・。
『どんなに強い男でも女の魅力にはひかれる事の例え』という事でし。
「何か不満そうだが、気に入らなかったか?宮内は十分強いからいいと思ったんだけど。」
・・・ちなみに何に強いんでしか?
「野郎からの文句とか。」
・・・・・・。
戻るでし。